おはようございます、アイデアよりも文章が降りてきてほしい一龍(@ichiryuu)です。

今日は美崎栄一郎さんが書いたアイデア本のご紹介。
持って生まれた特別な才能がなくても、方法を身につければ優れたアイデアを生み出すことができる!
たくさんの事例とともに書かれています。



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【目次】
まえがき
1 最終目標から逆算する  ファンデーション「ソフィーナ ファインフィット」の発想
2 経験と知識で「結び目」を見つける  「じゃがりこ」の発想
3 さまざまなタイプのチーム構成でアイデアを生む  ゲームづくりの発想
4 方法論を現場で実践する  「夜間先物取り引き」の発想
5 アイデアをつなげてストーリーをつくる  「サントリーウーロン茶」の発想
6 問題解決への意識が「ひらめき」のベースをつくる
7 常識を壊し、全部逆で考える  新事業立ち上げの発想
8 情報をつなぎ合わせて”創造的瞬間”を導く  システムキッチン「クリンレディ」の発想
9 アイデアは才能では生まれない
あとがき


【ポイント&レバレッジメモ】

★アイデアには見えない「つながり」がある カルビー

 「アイデアは才能ではなく・・・考え続けて見えない『つながり』を見つけること」と
柳井さんはおっしゃっていました。<中略>
 アイデアは方向性をきちんと決め、それにそって考え抜けば出てくるものです。才能ではなく、経験や知識がアイデアを良質なものにしてくれるのです。
 偶然ひらめくのではなく、世の中にあるたくさんの面白い要素を結びつける結び目を自ら見つけることができるかどうかなのです。経験が多ければ多いほど、よりそのアイデアの結び目をつくることができるのです。そして、その結び目をつくる速度も上がるのです。





★「0→1」と「1→100」 ゲームプロデューサー

 馬場さん独自の表現によると、ゲームでは、種を生み出すアイデア出し「0→1」と、種からアイデアを拡大するためのプロセス「1→100」が同時に行われていると言います。<中略>
 馬場さんいわく、「本当の意味での無から有を生み出すわけではなく、2つ以上のものを組み合わせてアイデアは創出される」というイメージで、その2つの元ネタの「距離」が離れているもの、普通の人ではそれを組み合わせてみようと思わないようなものを組み合わせて考えることができる場合に、この「0→1」は形を成すそうです。





★夜間取引というアイデア 松井証券

 アイデアというのは、よく言われるように既存のモノの新しい組み合わせです。 
 そう考えると、「新しい組み合わせ方をいかに柔軟に考えるか」ということがポイントになります。十何と入っても、方法があります。今まで組み合わせていない方向で考えればよいわけです。
 「他(社)の逆をいったらどうなるか?」を考えるのがポイントです。<中略>
 日中の取引の逆をいって、夜間に取引をするというアイデアを、渡邊さんは思いついたわけです。
 大証の日経225先物は、多くのネット証券がすでに扱っていたため、日中の取引はすでにでき上がっていました。しかし、夜間は空白の時間帯になっていたのです。ここにビジネスチャンスがあると考え、競合他社に先駆けて夜間取引を導入したのです。





★消費者目線でのモノづくり ワコール

 工藤さんがワコールでも感じていたことですが、お客様が使う商品の企画開発において、消費者目線は非常に重要な要素だということです。
 「答えは必ず現場にある」、あるいは「顧客や市場にある」とよく言われますし、そのとおりだと思います。
 ただし、消費者は、今あるものに対してよい悪いと批判することはできるけれど、ないものを具体的にイメージすることは難しいのです。こんな商品があればいいなと想像することはできても、具体的な完成品は思いつかないのです。
 そうした漠然としたニーズを完成品として実現するには、長年培ってきた経験や技術、ノウハウに裏打ちされたプロフェッショナルの視点が必要なのです。





★合い言葉は「早く失敗しよう」 デジタルフォレスト 

 新事業の立ち上げの責任者だった清水さんがメンバーによく言っていたのは、「早く失敗しよう」でした。これもある意味、逆転の発想からえたアイデアでした。<中略>
 早く失敗するために、70点のサービス案で走り出しました。成功したいと思うと、70点ではなく80点、80点ではなく90点を求め出します。それは時間のコストの浪費につながります。また、自分たちは90点だと考えたものが、70点より成功確率が高い保証はどこにもありません。70点でも早期に市場に出し、お客さまのフィードバックを得て、うまくいかない部分、つまり失敗点を見つけてその内容を改善していきました。





★「創造的な瞬間」は様々な情報のつながりから生まれる クリナップ システムキッチン「クリンレディ」

 「一人の天才だけの思いつきで生まれたわけではないのです」と藤原さんは言いました。そして最後に、こう付け加えました。
 「この開発テーマでは、これ以外にも多くの情報はありました。『フロアコンテナ』以外にも多くの新アイテムを開発していますが、全てこのように情報をつなぎ合わせた前提があるのです。最後の1ピースを埋める瞬間が”創造的瞬間”と言えるのかもしれません。この”創造的瞬間”を導くために、情報をつなぎ合わせることが重要だと思います」
 「私は長い間、商品開発の仕事をしていますが、いわゆる企画の作業というのは、このようにさまざまな情報を何度も何度も繰り返しつなぎ合わせて、一本のシナリオをつくることだと思っています。そしてそのシナリオが、いかに素直にお客さまの心の中で腑に落ちるものとなっているかが、とても大切なことだと考えています」 


 


【感想など】
本書は美崎栄一郎さんによる”アイデア本”です。

しかしそこはスーパーサラリーマンの美崎さん、目の付け所が他のアイデア本とはちょっと違います。

クリエイティブな職種と言われる広告代理店などのコピーライター、アートディレクターによる考え方の本ではありません


と美崎さん自身がまえがきで書いているように、実例とともに本書に紹介されている美崎さんご自身も含めて8人。

みなさん誰もが知っている有名な会社の社員さんですが、その方個人が有名な方ではありません(美崎さんはある意味有名ですが)。

そしてさらに面白いのは、職種がバラバラで幅広い。
化粧品、お菓子、ゲーム、証券会社、飲料・・・

なんでこんなにバラバラなのか。
実はこれが本書のミソ。

本書は、長い間よく議論されてきた、「アイデアや発明は才能なのか、それとも訓練や努力で身につくスキルなのか」という論争に対するひとつの答えを出そうとするものなのです。

多くのビジネス書では、当然後者の立場を取りますよね。
それは当たり前で、「アイデアは才能だ!」となったら、誰もその本を買わないですから。

ただし、「だれでもアイデアを出せる!」とはいっても、正しい努力というか、思考方法は必要になってきます。
でなければ、再現性がなく、再現性がないということは結局”才能”ということになってしまいますから。

美崎さんは多くの異なった業種の人たちから開発秘話を聞く中で、ある種の共通性を見つけていきます。

そのとき美崎さんは

「才能ではなく、手法を学んで、身につけていれば、どの業界でもアイデアを出すことができるんだ!」



業種には関係ないのです。

よいアイデアが生まれる思考法とその筋道さえしっかり知って、使えるようになっていれば我々はどこの部署に異動しようと、どんな業種に転職しようと”いい仕事”ができるのです。

そのよい例が本書トップバッターの美崎さんの事例。
花王時代、洗剤の開発担当から化粧品に転属し、ファンデーションの開発に取り組んだ話は非常に興味深い。

まったく違う製品な上に、ファンデーションの良し悪しなんて男にはまったくわかりません。

しかし、組織で働く以上、「自分はその専門じゃありません」とか「それは私がしたい仕事ではありません」なんてことはいえませんよね。

多かれ少なかれ、似たような経験はみなさんあるはず。

当初は途方に暮れるかもしれません。

でも、ここで”手法を学んで、身につけておく”ことができていたなら、立ち止まる必要もありません。

ファンデーションという男には未知の分野でも、自分自身の開発論や評価の軸を基準として持っていたために商品化への”筋道”が見えてくる。

”筋道”が見えれば、それにそって、必要な技術、材料などが見えてくる。

そうすると、それに付随してアイデアも生まれてくる。

決して、天才的な閃きではなく、本書に登場するアイデア発想法は、論理的な筋道を(これをストーリーとよくいいますが)しっかり見つけてたどっていくことで商品かへと結びつけることができる。

そういう事例がふんだんに紹介されています。
ぜひ、この方法論を本書でお読みください。


最後に、本書を読んでいて”アイデア発想法”以外に大切だなぁと感じたことをひとつ。

それは、チームワークです。

いくら再現性のある”アイデア発想法”を身につけていようとも、チームを構成する力、チームの力を引き出す力、チームを引っ張りゴールへ導く力がなければ、一人ではなにもできません。

また、チームであれば、一粒のか弱い種のようなアイデアも、急激に成長させることが可能です。

才能に頼るのではなく、自らの知恵を絞ることで、新しい商品を生み出す



この方法を探るのが本書の目的なので、このチームワークの部分は本書ではクローズアップされていませんが、アイデアはあくまでも新商品を生み出すためのひとつのツール、パズルのピースのひとつであり、それを商品として世に送り出すまでは長い長いストーリーを多くの人が携わってひとつの物語を完成させるのだということが行間から伝わってきます。


ともかく、8人のイノベーターのお話に触れてみてください。
きっと自分にもできる!と思えてきます。

本書は著者の美崎栄一郎様より献本していただきました。
ありがとうございました。



【関連書籍】

本文中で紹介・引用されている本


失敗の連続から1000億円ブランドの誕生へ! 若き開発者たちを決定的に変えた考え方と行動とは。老舗茶舗とのコラボ、本木雅弘・宮沢りえのCMでも大きな反響を呼んだ緑茶飲料「伊右衛門」誕生の舞台裏を描く。







戦略の神髄は、思わず人に話したくなるような面白いストーリーにある。多くの事例をもとに「ストーリー」という視点から究極の競争優位をもたらす論理を解明。





【管理人の独り言】

今日ご紹介した本は、美崎さんがうどん県に遊びにこられたときにいただきました。
ご丁寧に封筒に入れてくれていたのですが、その封筒の口をマスキングテープでとめてくれていました。

そのマスキングテープの端っこをよく御覧下さい。

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例のメソッドですよ!

詳しくはこちらの本をお読みください。



参考記事:気づかいは人のためならず【書評】美崎栄一郎(著)『がんばる人ほど見落としている気づかいの極意』 フォレスト出版



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