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「自分が行きたい方向に足を出しさえすればいいんだよ!」



俺は隣に追いついた悟空に、
「しばらく、先頭を歩いてもいいかな?」
と小声で申し出た。「ああ、もちろん」と悟空はなぜかニヤニヤ笑いながら了承した。
俺はうなずいて、悟空の数歩先へ進んだ。だが、すぐさま振り返って訊ねた。
「すまない、どうやって進む道を決めているんだ?」
「馬鹿か、お前は」
悟空は呆れた声とともに、手綱を引いて馬の動きを止めた。
「こっちが西天ですよ、と書かれた立て札が、どこかに用意されているとでも思ったか? ただ、自分が行きたい方向に足を出しさえすればいいんだよ!」
その言葉に、俺は刹那、頭を思いきり打ち叩かれたような衝撃を受けた。
「好きな道を行けよ、悟浄。少し遠回りしたって、また戻ればいいんだ。もっとも、出来ることなら、最短の道をお願いしたいけどね」



『悟浄出立』の中でのワンシーン。
悟浄とは西遊記の沙悟浄。

いつも先頭に立っつ悟空に代わって先頭を歩いてみたが、進む方向をどう決めたらいいかわからない。
そこで悟空にどうやって進む方向を決めているのかと尋ねるのですが・・・

行きたい方向に行けばいいんだと諭されます。

このシーン、2つの示唆がありますね。
一つはいつも他人に進む方向を決めてもらっていると、いざというとき自分で決断できなくなるということ。

そしてもう一つは、答えは誰にもわからない、だから自分が行きたい方向に行けばいい。
もし失敗したらやり直せばいいんだから、という考え方。
 
もし、自分の進むべき道は自分で決めようと思っているなら、この2つは肝に銘じておきたい事柄ですね。




この名言に出会った本はこちら

悟浄出立 (新潮文庫)
万城目 学
新潮社
2016-12-23









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