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感謝の気持ちがモチベーションにつながる【書評】山本 昌,山崎 武司(共著)『進化』 あさ出版

おはようございます、阪神ファンの一龍(@ichiryuu)です。

さて今日は、阪神にとっては宿敵というか天敵、中日ドラゴンズの山本昌投手と山﨑武司選手の本をご紹介。

球界を代表する両ベテランはどうして今なおプロの第一線で活躍できるのか?
業種を超えて学ぶべき点がたくさんある、特にワタクシも含めて同世代のオッサーン必読の本です。

 

【目次】
はじめに
第1章 「心」を強くする  折れない心を持ち続ける
第2章 「技」に磨きをかける  体の衰えをカバーする頭と経験
第3章 進化する「体」  ベテランと呼ばれてなおの延びシロ
第4章 「充」モチベーションを保ち続ける
第5章 「和」組織との付き合い方、役割の変化
第6章 「退」どんな引き際を迎えるのがいいか
巻末 山本昌・山﨑武司対談「現役最年長プレーヤーとして」
おわりに

【ポイント&レバレッジメモ】
★日々の練習、試合に取り組む姿勢

 山本さんは1年の大半を二軍で過ごした。愚痴をこぼすことなく、若手に交じって黙々と練習をする。「マサ、来月一軍に上げるから調整頼む」とコーチに言われずとも自分でコンディションを整えているからこそ、故障者が続出して急遽投げる不測の事態でもいつも通りの投球をすることができる。
 毎日、当たり前のように同じことをくり返すのが、山本さんの最大の強さなのだ。(山﨑)

★頑張っても結果が出ないとき

 「自分お評価は他人が決める」
 現在の中日であれば、個人的に荒木雅博や森野将彦にそれを伝えたい。二人はこれまで、絶対的レギュラーとして君臨していたが、この1、2年は低迷が目立つ。プライドがあるのは分かる。現状を打破するために必死で練習しているのも知っている。だがまず、「自分は実力がない」ことを認めなければ、ワンランク上に行くことはできない。(山﨑)

★技術を磨くために大切なこと

 ダルビッシュ有(テキサス・レンジャーズ)のように、ずば抜けた才能があるピッチャーであれば基本中の基本を省いてもいいかもしれない。だが、僕も然り、プロのほとんどの選手は彼のような秀でた能力は持ち合わせていない。だからこそ、土台を固める。基礎を体になじませなければ、欠陥住宅と同じようにいつか倒壊してしまう。(山本)

 これだけは言える。 
 「俺は基本を大事にしてきた」と。
 この基本とは、山本さんのものとは異なる。ピッチャー、バッターというポジションの違いもあるが、僕のそれは人間性の基本も多分に含まれている。(山﨑)

★技術を維持するために

 引き出しの中にたくさんの要素を詰め込むことは大事だ。しかし、収納しっぱなしで何年も引き出しから出さない洋服があるのと同じで、多すぎることの弊害は生じてくる。行き詰まっている時や窮地に立たされた際、「これだ」と思って出してもそれが見当違いなもののことだって往々にしてある。
 だから、捨てることも必要なのだ。多すぎず少なからず、そのさじ加減を的確に判断するためには、1度は試してみることから始めてみてはどうだろうか。(山本)

★常に考え続ける

 細かいことを言い出せばキリがない。僕がここで伝えたいのは、「変えることを受け入れてもいいが、核となる部分だけはあまり変えないほうがいい」ということだ。(山本)

★ベテランの域に達して

 僕が伝えたいのは「自分で限界を作らないほうがいい」ということ。量をこなす事実を受け入れ、準備を怠らなければ何歳になっても体は動く。(山本)

★怪我とどう向き合うか

 「もう、壊れてもいいや!」
 ここでもまた、「諦めの境地」である。練習メニューをすべてこなすことにした。すると、毎日練習を続けることで荒療治となり、2月半ば当たりになると痛みが消えたのだ。
 嘘偽りなく、股関節はもう痛くない。それは、12年の開幕戦の激走などで証明しているはず。痛みを受け入れ、開き直ることも時には必要なのだ。(山﨑)

★「信じる」

「信じる者は救われる」。まさしくそうだ。ただ、自分が信じたものを続けるためには、無理なハードルを設置してはいけない。
 人間というものは往々にして目標値から逆算してメニューを考えてしまう傾向にある。
 ランニングにしても、「今日から5キロを走る!」と決めたところで、いきなりそんな長距離を走るのはつらい。3日間はなんとか続けられた。ところが、4日目に雨が降る、または仕事の関係でどうしても走ることができない。そこでだいたい、「仕方がない」と走るのをやめてしまう。俗に言う、「三日坊主」の原理だ。
 だから、僕は無理なハードルは設けない。たとえ物足りなくとも毎日続けることが大切なのだと、これからも信じて続けていくだろう。(山本)

★いつまで続けようと思っているか

 つらい。現実を直視するのは非常につらい。
 だから僕は、シーズンオフは楽しんでトレーニングに励もうとする。この時期だけは、トラブルなどを起こさない限り絶対に印象の悪い記事は書かれないし、雑誌などのインタビューでもライターさんのほとんどが「47歳まで現役を続けるなんてすごいです」と持ち上げてくれることもあって、ありがたいことに現実を忘れさせてくれるのだ。
 今の自分にとってこの期間とは、「おとぎ話の世界」なのだ。
 翌年も選手として契約してもらえるありがたさ。その時々で試しているものを実践しようと意気込む高揚感。オフはどんなことだって考えられる。
 だから、できるだけ「おとぎ話」を続けられるよう、精進していかなければならない。(山本)

【感想など】

ワタクシ、山﨑選手と同い年です。

同世代の方なら分かっていただけると思うのですが、40代も後半に入ってくるといろいろな面で、今までできていたことができなくなってきます。

体力的にはもちろんきつくなってくるし、頭のほうも「最近ボケてるなぁ」ということが多くなってきます。

その一方、颯爽とバリバリ働いている若手を見ると、「俺ももう歳だなぁ」なんてちょっと寂しくなったりします。

でも、若手に引けを取らず、第一線で活躍し続ける人も、どの業種にも必ずいます。

本書の山本昌さんと山﨑武司さんはその代表格。
多くの選手が30代半ばで引退してしまうプロ野球の世界で、40代後半に入ってまだまだ活躍できるというのはすごいこと。

きっとそこには我々サラリーマンにも参考となるヒミツがあるのではと、本書を読ませていただきました。

その中で見えてきたのは

基礎基本を大切にする

自分に課したノルマは必ずやり遂げる

人のアドバイスを受け入れる素直さと、変えないことへのこだわりのバランス

結局のところ、イチロー言っていましたが、小さなことの積み重ねと継続。
これしかないのでしょう。

お二人は、自分たちには才能がないなんておっしゃっていますが、それはまったくの謙遜だし、生まれながらにして丈夫な体を持つことができた幸運も持ち合わせている。

素質というスタートラインは、我々凡人とはまったく違います。

けれど、どんなに人より優れた資質を持ち合わせていたとしても、それを鍛え、開花させ、さらに長期にわたって維持、進化させ続ける方法は”努力”以外にありません。

この点で強く印象に残ったのは、山本昌さんの言葉

「練習するのは、朝に歯を磨くようなもの」

プロの練習は決して楽なものではないはず。

それを「生活習慣と何ら変わらない」といえるなんて、ワタクシは「仕事をするのは、朝に歯を磨くようなもの」とはとても言えません。

この境地に達することができる人だからこそ、47歳になってもプロの一線で活躍できるんですね。

そのためには、毎日コツコツ、当たり前のように同じことをくり返す、これしかないようです。

ただし、変化しながら。
ここが難しくも興味深いところです。

絶対に「変えない」という自分だけの信念なり、ノルマといった「軸」をもちつつ、いいものはどん欲に試して取り入れる。

この新しいものを取り入れるというのは、実はワタクシが歳を取ったなぁと感じる部分でもあります。

若い頃なら飛びついた(フォト・リーディングとかマインドマップとか)ようなことも、だんだん好奇心や探究心がなくなってきて、「もういいや。今のままで十分」となってしまう。

ところが、非常に驚いたのは山本昌さんは毎年フォームを変えていっているというのです。

まさに本書のタイトル「進化」なのです。

「新しいもの」に億劫になった瞬間、我々は「進化」が止まり、過去のものとなるのでしょう。

毎日コツコツ、そして進化すること。

この二つを肝に銘じたいと思います。

なお、今回の【ポイント&レバレッジメモ】では山本昌さんからの引用が多かったのですが、これはお二人のキャラクターによるものかと思います。

山本昌さんが野球に対する理論や考え方を唐突とお話しされるのに対して、山﨑武司さんは「努力しているのを見せるのはカッコ悪い」というメンタルなのではないかと。

こういう練習をしているとか、体のメンテナンスはこうしているとか、具体的な方法よりも山﨑武司さんからは”意気”を感じてほしいと思います。

野球に対する想い、自分を支えてくれている人への想い。
そしてなによりも印象的だったのが、中日ドラゴンズ球団への感謝の気持ち。

自分が今の仕事をやめるとき、こんなに感謝できるか?難しいところです。

が、こういった気持ちこそが、なによりも”いい仕事”をし続けるために大切なこと何じゃないかと、山﨑武司さんの意気に感じました。

ワタクシは阪神ファンですが、同世代のオッサーンとしてぜひこのお二人が並んでお立ち台に経つ姿を見たいと願っています(阪神戦ではなくできれば巨人戦で!)

本書はあさ出版編集者の吉田様より献本していただきました。
ありがとうございました。

【関連書籍】

山本昌さんは過去に出版されたことがありますのでご紹介。

 

飛び抜けた才能があったわけではない。プロ入り直後は球団からお荷物扱いされてリストラ候補……。そんな才能もない、不器用な男がなぜ厳しいプロ野球の世界で30年も現役を続けられているのか?

 

これを実践したから器用でもない47歳の著者がプロ野球で30年間も投げ続けられてこれた。誰にでもできるメンタル成功習慣。

そして、中日ドラゴンズ関連と言えばこちらの本

 

マスコミにはほとんど口を開かなかった、あの“落合”が10年ぶり全てを語る!
選手として史上初の三冠王を3度達成(いまだ記録は塗り替えられていない)、監督としてチームを53年ぶりに日本一に導き、2004年の就任以来8年間で2回に1回はチームが優勝、2011年は史上初の2年連続リーグ優勝を果たすなど、選手として、そして監督として脅威の数字を残し続ける男、落合博満。
常にトップを走り・育て続ける名将が、監督就任後初めて明かす、自立型人間の育て方、常勝組織の作り方、勝つということ、プロの仕事ついてetc.…。
ビジネス書、人材育成、自己啓発書としても読める一冊。

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