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Thank you for coming.【英語】上野陽子(著)『スティーブ・ジョブズに学ぶ英語プレゼン―聞き手の心をつかむストーリーと50表現』( 日経BP社)

今までありそうでなかった一冊。

ジョブズのプレゼンのエッセンスをしっかり解説してくれた、英語でプレゼンやスピーチをする機会のある人には垂涎の解説書。

これであなたも今日からジョブズのようなプレゼンの神になれる!・・・かも。

 

【目次】

はじめに
スティーブ・ジョブズの英語プレゼンを解剖!
スティーブ・ジョブズの50表現
50表現の流れをもう一度つかもう
伝説のプレゼン、感動のスピーチで実感!
 iPhone発表のプレゼン
 スタンフォード大学卒業式の祝辞
付録1 自己紹介、会社紹介、質疑応答、トラブル時の場つなぎ
付録2 プレゼンの慣用句、数字、グラフ、役職名
参考資料

【ポイント&レバレッジメモ】

★3点ルール

 全体像を描いたら、そこからプレゼン全体を3シーンで構成したり、新製品の魅力を3点のポイントにしぼるなど、「3」という数字での展開にこだわります。<中略>

 3つのポイントに絞ることで、プレゼンの輪郭がはっきりと浮かび上がって話を追いやすくなります。3点ルールでジョブズがよく使う表現は、The first~,the second~,and finally~.です。
 ジョブズはこの表現を使いながら全体を3つに分けて話し、さらにその一つを3ポイントに分けて話を展開するといったように、ツリー構造を作って整理しながらプレゼンを進めていきます。

★ヘッドラインと骨格

 ジョブズのプレゼンには、伝えたい一つのテーマを端的に表したヘッドラインが登場します。「短く・ポジティブ・ストレート」な単語と表現を使って、文字量を少なく、情報を多く伝えていきます。
 ジョブズが使うヘッドラインの特徴は、「最上級」「A,B and C」「動詞にインパクトが強い言葉を使う」など

★敵は何か

 ジョブズ流のストーリーでは、今までの世の中の問題が「敵」となり、それを解決するのが自社の製品やプロジェクトの存在意義となります。
 たとえば、Why do we need ~?(なぜ必要なのか)、The problem is ~.(問題点は~)といった言い回しで問題点となる敵を作り出し、その問題を解決するHow(どうするのか)を伝えて新製品のメリットを際立たせます。

★疑問の提示

 敵を定義したら、主に次の3つの疑問形を主に繰り返し使いながら、ジョブズは話を展開していきます。

1「なぜ」注目する必要があるのか          Why?
2「何が問題」なのか What?
3「どんなふうに問題を解決」しようとしているのか How?

★ヒーローの登場

 敵が見えてきたところで、いよいよヒーロー(新製品・プロジェクト・企業など)が登場します。ジョブズはこのヒーローの登場に工夫をこらします。
 iPhone発表の際には、最新型のiPod、電話機、ネット端末という3つの新製品のように紹介したあとに、実はひとつのiPhoneだったというサプライズを交えながらヒーローを紹介することで会場を盛り上げました。

★シンプルかつ効果の高い表現を使う

 ジョブズの表現を見ると、まずは製品名・技術名・覚えてほしいこと・印象付けたい言葉を切り出しています。ポイントとなる言葉を主題にしていくのです。
 そして、強調したい言葉が目立つように語順を工夫しています。

iPhone is invented by Apple. ではなく Apple has invented iPhone.
(iPhoneがアップルに発明された)→(アップルがiPhoneを発明した)

★視覚に訴える

 「iPodの売り上げが20億曲」と伝えるときのスライドは、大きく「2.0B」(billion)、下に小さく Songs purchased and downloaded every day(毎日の購入とダウンロード数)と表示するだけにとどめています。それが2倍になった時にはグラフに「2×」の文字を加えました。<中略>
 誰かの一言、製品の名前など、文字だけが表示されることもあります。たとえ文字だとしても「絵」の感覚で映し出され、ビジュアル要素としているのです。

【感想など】
 これまで、当ブログで紹介してきた英語勉強本の多くに、ネット上でタダで使える英語教材としてスティーブ・ジョブズのプレゼンやスピーチが取り上げられてきました。

特に2005年のスタンフォード大学卒業式でのスピーチはもはや伝説の域に到達する名スピーチ。
ネット上には英語の原文と対訳を掲載しているサイトも存在します。

 また、ジョブズのプレゼンテーションの素晴らしさから、多くのビジネスマンにお手本として、Macworldなどでのジョブズのプレゼンテーションが紹介されても来ました。

しかし、これらジョブズの”珠玉の遺品”をしっかり分解・解説してくれる本がこれまでありませんでした。

そこで本書の登場です。

さてここで、ジョブズにあやかり、本書の魅力の3点に絞って紹介します。

まず最初に スティーブ・ジョブズの50表現。

英語プレゼン1

スティーブ・ジョブズの数々のプレゼンから、読者の皆さんのあらゆる場面のプレゼンをブラッシュアップする50の表現を厳選

した、本書の肝の部分。

見開きで1テーマ・1表現とし、左ページの上段には実際のジョブズのプレゼンで使われた表現を引用。
(すべての表現ではないが、多くは「Macworld San Francisco 2007 Keynote Address」から)

その下にはどういう意図があるのか、舞台上ではどういう演出をしているのかなどの説明。

そして基本的な英語表現を抜き出し、その表現の解説も付け加えられています。

さらに右ページでは、応用例文を複数用意。

また、50の表現は実際のプレゼンを時系列にそって抽出しているため、50個の表現を最初から順番に追っていくとプレゼン全体の流れもつかめます。

二つ目は、巻末に収録されている「Macworld San Francisco 2007 Keynote Address」のプレゼンと、2005年のスタンフォード大学卒業式でのスピーチ。

英語プレゼン2

「Macworld San Francisco 2007 Keynote Address」はほぼ全文が、スタンフォード大学でのスピーチは全文が、写真のように左ページに英文、右ページに対訳という形で掲載されています。

そして、ジョブズ流プレゼンテクに関する部分は水色でマーキングしてくれていて、50表現のどれに該当するかも明記してくれています。

このリライトを読みながら昨夜はYouTubeで二本とも見直していたのですが、文章を読みながらだとかなり理解できました。

特にワタクシにとってスタンフォード大学でのスピーチは、”座右のジョブズ”といえるほど、何度も何度も見直しているスピーチなので、対訳付きの全文はそれこそ宝物ですよ。

これをじっくり読み返すことができるだけでもこの本、価値あります!

そして最後は、「付録1」「付録2」。

「付録1」は「自己紹介、会社紹介、質疑応答、トラブル時の場つなぎ」といった表現の例文を多数。

「付録2」では「プレゼンの慣用句、数字、グラフ、役職名」といったビジネス上でのプレゼンでよく出てきそうな慣用句や単語がずらり。

もう至れり尽くせりじゃないですか!

ということで、この本の素晴らしさを伝えるプレゼンを終えようと思うのですが、ジョブズ流のプレゼント言えば忘れてはいけないお約束がありますよね。

Now, there is one more thing. そうそう、最後にもうひとつ

本書には大きな欠陥があります!

それは、本書ではジョブズのプレゼンを9つに解剖・解説していますが、大切な一つが欠落しているのです。

ジョブズのプレゼンを魅力的に引立てるもう一つの要素、それは「茶目っ気」です!

あの悪戯っ子のような笑みで茶目っ気たっぷりでふざけてみせるシーン。
これもジョブズの大きな魅力の一つです。

下に、例文で使われている「Macworld San Francisco 2007 Keynote Address」のiPhoneを紹介するシーンのみのYouTube画像を貼っておきますのでごらんください。(2時間近くになりますが全部見たい方はiTunesで見ることができます)

スタイラスを扱き下ろすシーン、6:47頃。

「ボツだ!」
いいですね~。

英語でプレゼンをすることがある人はもちろん、ジョブズ信者も必携の一冊。

本書は日経BP社、東城様より献本していただきました。
ありがとうございました。

【関連書籍】

 

アップルCEOのスティーブ・ジョブズのプレゼンテーションは、なぜあれほど人々を魅了し、熱狂させるのか―。
本書は、iPhone発表時などスティーブ・ジョブズの伝説のプレゼンを紹介しながら、その秘密を詳しく解説していきます。

 

iPhone、iPadなど画期的な製品で世界を変え、アップルを世界トップクラスの企業に復活させた
カリスマ、スティーブ・ジョブズ。本書では、過去30年にわたり、スティーブ・ジョブズが人生や仕事で活用してきた法則を徹底的に解き明かします。この法則を取り入れると、生き方や仕事の進め方を変革し、自分の可能性を最大限に発揮できるようになります! 「こんなとき、ジョブズならどうするか?」がわかります!

 

ジョブズのiPodの中身は?デザインスタジオで「3年先の未来を見る」、「宇宙に衝撃を与える」製品の開発秘話、禅、京都、イッセイミヤケを愛する日本通、はじめて明かされた家族との私生活、何度も命を落としかけた壮絶な闘病、終生のライバル、ビル・ゲイツとの最後の対面、政治改革から新社屋まで、亡くなる直前まで情熱を注ぎ続けていたもの、最後のカリスマ、ジョブズのすべてが明らかに。

 

ビジネスとは、生きざまの証明。世界を変えられると本気で信じる人間こそが本当に世界を変える―。愚直なまでにおのれの信念を貫く男の素顔を、アップルコンピュータを12年以上にわたり追いつづけてきた著者が圧倒的な取材力で描き出す。

 

倒産寸前をアップルを、世界で1、2を争う超優良企業に復活させた稀代のカリスマ、スティーブ・ジョブズ。
その足跡を追い、彼がこの15年間になしえたこと、目指したことを日本を代表するアップルウォッチャー・林信行氏の執筆・監修のもと、秘蔵写真や貴重な資料をふんだんに使い、ビジュアルに解き明かします。
アップルを長年追い続けた豪華執筆陣による全編書き下ろし。独自取材・独占インタビューで明らかになった新事実も多数収録しました。日本人の手による日本人のためのジョブズストーリーの決定版です!

【管理人の独り言】
ジョブズの茶目っ気たっぷりのステージが大好きと先述しましたが、ワタクシ個人的に一番好きなのはiPodNANOのプレゼン。

ジーンズのあの小さなポケットからiPodを取り出すシーン(1:50頃)
「この小さなポケットの使い方知ってるかい? 」、小憎い演出ですよね~。

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