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優しくなければ生きる資格がない【書評】坂本 光司(著)『強く生きたいと願う君へ』 WAVE出版

おはようございます、いつのまにか朝晩寒くなって毎朝布団から出たくない病が発症している一龍(@ichiryuu)です。

さて今日は、当ブログでも何度も登場している坂本光司先生の著書を紹介します。
働き方に悩む若いビジネスパーソン必読の自己啓発書です。

 

【目次】
はじめに
第1章 「なくてはならない人」になる
第2章 本質を見極める力をもつ
第3章 喜びも悲しみもともにする、そんなチームをもちなさい。
第4章 人生でいちばん大切なものを知る
あとがき

【ポイント&レバレッジメモ】

★人の役に立つ力が「本物の力」

 私は、生きるうえでもっとも大切なのは「優しさ」だと思っています。しかし、残念ながら、単に「優しい」というだけでは、この世の中を生きていくことはできません。そのためには、どうしても「力」が必要なのです。
 しかし、それは他者を打ち負かす「力」ではありません。世のため人のために役立つ「力」にほかなりません。それこそが、本物の「力」なのです。
 そして、そのような「力」を持ちたければ、仕事に真摯に向き合うことです。

★正しいことをするには、地位を高める必要がある

 正しいことを行うためにも、その会社で「力」をつけて地位を高めるべきなのです。
 その「力」とは社内政治のことではありません。それは「知的パワー」です。「その人をもってほかには代えがたい」という知識や能力を磨き上げるのです。「力」のない人がいくら発言したところで、負け犬の遠吠えに過ぎません。しかし、代替のきかない「人財」となり組織に対する影響力を高めていけば、必ず正しい行いを貫くことができるようになります。それこそ「自律する」ということなのです。

★「目の前の仕事」に全力を尽くせ

 人生にとって大切なのは、「希望する仕事」に就くことではなく、「与えられた場所」で全力を尽くすことなのです。その結果、当初、思いもよらなかった形で自分の「理想」や「夢」が実現する。人生とは、そういうものなのです。
 だから、希望の会社に就職できなかった学生にいつもこう語りかけてきました。
 「縁のなかった会社のことを考えていても幸せには成れないよ。それよりも、今日を精一杯生きなさい。自分を雇ってくれた会社にご恩を返しながら、その会社を社会にとってなくてはならない会社にするために全力を尽くしなさい。そして、いつか君を落とした会社に”なんであんなに優秀な人材を落としてしまったんだろう”と思われるだけの力をつけるんだよ・・・」と。

★「声なき声」に耳を傾ける

 私たちは、ついつい自分の都合や利益ばかりに目が行ってしまうものです。そして、相手の立場を思いやることなく、一方的な要求を口に出してしまうものです。相手を言い負かそうと躍起になることもあります。しかし、それで自分の言い分を通したとしても、それがためにかえって自らを貶めてしまうことになるのです。
 それよりも、相手の「声なき声」にじっと耳を傾けることです。相手の立場を考え、相手も幸せになるためにはどうすればいいかを考えるのです。それが、私たちに強く生きる力を与えます。
 耳は二つ、口は一つ———。
 点は、私たちにそのような身体を与えました。
 そこには、深い意味が込められているように思えてなりません。

★「人」を求めるから、与えられる

 だから、人的ネットワークを築くためには、まず何よりも「志」をもつことが大切なのだと思います。そして、その「志」を果たすために力が足りなければ、その力を持っている「人」を広く求めることです。もちろん、職場の人々とのつながりは私たちの大きな財産です。しかし、職場だけに閉じこもるのではなく、積極的に外の世界に「人」を求めてほしい。あらゆる職種で、会社や組織を超えた「志」でつながるネットワークが存在します。もしも、見当たらなければ自分で作ればいい。私も三十歳のころ「脱下請研究会」という勉強会を立上げたことがあります。それは、私をひと回りもふた回りも大きくしてくれました。

★「偽物」は滅びる

 「本物」は決して、このような生き方はしません。
 「本物の強者」は、例外なく、どんなときでも、弱者の幸せを軸としたブレない言動をします。そして、彼らは苦しい立場に立たされたときも、大声で助けを求めるようなことはしません。何が起こっても、「自分が撒いた種だ」と自力で苦境を乗り越えようとします。「たいまつは自分の手で」と、外部環境に何かを期待するのではなく、自分の足元は自分で照らして生きているからです。<中略>
 逆に、「偽物の強者」はその「強い立場」に胡座をかいて、自己中心的な言動をします。弱者の”声なき声”などに耳を傾けるはずもありません。<中略>
 間違えてはいけません。
 「弱者」になったから滅びるのではありません。「偽物」だから滅びるのです。

★本当に強い人は皆、「苦しみ」を経験した

 本当に強い人で、苦しみを経験したこのない人はいないということです。
 そういう人は、外からは見えないけれど、涙をいっぱい流し、とてつもない苦労をされています。そして、自分が痛い思いをたくさんしてきたからこそ、人の痛みがわかる。
 それは「同情」ではありません。他者の「痛み」をまるで自分の「痛み」のように感じられる、そういう「力」=「利他の心」が培われているのです。
 だからこそ、その人の痛みに寄り添って、何とか力になってあげたいと思う。そのためには、どうすればよいのかと考える。
 その純粋な思いが、まわり回ってその人の「強さ」になっているのです。

【感想など】
本書はあの大ベストセラーシリーズ、『日本でいちばん大切にしたい会社』シリーズの著者、坂本光司先生の(おそらく初の)自己啓発書。

これまで坂本先生が見てきた6600社を超える企業と、その経営者さん達から学び、気がついた「本当に強く生きる」ために大切にすべき15のことがらがまとめられています。

さて、「本当に強く生きる」という言葉、一体どういう意味なのか?
「本物の強さ」とはどんな強さなのか?

『日本でいちばん〜』シリーズを読んだ方は分かると思いますが、この本に登場する会社はすべて不景気でも業績を伸ばしており、しかも社員を大切にする会社です。

坂本先生はこういった会社に共通点する原則を発見したのですが、それは

企業の長期的な業績は、経営者やリーダーの「人間性」や「生き方」をそのまま反映する

というものです。

そして、

 最大のポイントは、「自律心」と「利他の心」です。
 社員や取引先、お客様をはじめとする関係者を幸せにしたい、世のため人のために役立ちたいという「利他の心」を軸にしながら、他者に依存、追随せず、自分の頭で考え、自分の足で歩き続ける。そんな姿勢を貫く経営者やリーダーのいる会社は持続的に成長する。

というのです。

ワタクシ思ったのですが、この2つのポイント、「自律心」と「利他の心」というのは、個人が強く生きるためのポイントでもあるんじゃないかと。

そう、成長し続ける企業のポイントと、成長し続ける個人の生き方のポイントは同じなのです。

しかもこの「自律心」と「利他の心」の二つは、二つで一つというところがキモ。

自分のまわりを見渡してみてください。
きっとどちらかに偏っている人がいるでしょう。

例えば、
「自律心」が高いというのはとっても素晴らしいことですが、これだけだと理想やプライドばかり高くて、生意気なヤツとか自己中心的なヤツとなってしまっていがち。
こういう人、職場にいるでしょ。

逆に、「利他の心」が強くて、すごくまわりに気配りができて、皆から「あいつはいいヤツだよ」と可愛がられるけれど、肝心の仕事ができなくて「残念な人」もいますよね。

どちらの割合が高いか低いかは個性の範疇ですが、やはりこの二つは表裏一体、併せ持たなければならないのだと思います。

そんなことを考えているうちに思い出したのがこの言葉

「強くなくては生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない」

レイモンド・チャンドラーの「プレイバック」中に出てくる名文句ですが、本当にこれほど人の生き方を見事に表現した言葉はないんじゃないかと思ってしまいます。

さて、「自律心」=”強さ”、「利他の心」=”優しさ”とした場合、「私にはまだまだどちらも足りません」という場合、どちらを優先して身につけたらいいのでしょう。

これは難しい問題ですが、ワタクシ自身の経験からお話しすると、若い人には”優しさ”を優先することをオススメします。

もちろん、力のない優しさなど無力です。
だから、若いうちは悔しい思いをたくさんすることになると思います。

でもね、「力」って努力や経験で自分で身につけるいわば筋トレのような力の付け方もありますが、それだけじゃないと思うのです。

実は”優しさ”は人を引きつけ、チャンスを連れてくるのです。

まだまだ「力」がなくても、筋トレの場所を提供してくれる人があらわれたり、有形無形の応援をしてくれたり、中にはプロテインをくれる人も登場するかもしれません。

つまり、「利他の心」それ自体が「力」につながる。

ワタクシ自身は自分に力がないかわりに、たくさん人に助けていただいてなんとか20年も務めてきたので強くそう感じています。

今、生き方や働き方に悩む若い人がすごく多いですが、強くなりたいと思うなら「利他の心」という優しさをまずは意識して生きていくことをお勧めします。

そしてこの国に、強さに裏付けされた優しさをもった人たちがあふれることを期待します。

本書はWAVE出版編集者の田中様より献本していただきました。
ありがとうございました。

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