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営業しなくても売れます!【書評】村尾隆介(著)『営業部は今日で解散します。』( 大和書房)

売れる売れないはアイデア次第。
本書を読めば本当に営業部は解散することになるかもしれません。

どうする営業さん!

 

【目次】

Prologue 「売り」に行かなくても「買い」に来てもらうために
Chapter1 インターネットで広げる
Chapter2 「言葉の技術」で広げる
Chapter3 サービスや販売方法で広げる
Chapter4 デザインを強化して広げる
Chapter5 市場と評価を考える
Chapter6 配布するものを考える
Chapter7 「伝えるアイデア」で気をつけるべきこと
Epilogue ブランドは引力

【ポイント&レバレッジメモ】

1. インターネットで広げる
★ブログも切り口次第でまだまだ使える

 切り口が鋭いブログとは、「目的がはっきりしているブログ」です。「コンセプトがあるブログ」です。好きなことを日々綴るのではなく、テーマが絞られ、読者も定められ、着地点も明確なブログです。<中略>
 また、ブログには「書く」だけではなく、「育てる」という観点が大切です。
⇒ 「自社メディアを持つ」の最小単位であり、はじめに挑戦すべきものがブログ

★「オンライン・ボランティア」で知名度を上げる

 自分がやっている本業に関係すること、もしくは本業を通じて知り得たこと。それを情報としてひとまとめにし、必要とする人たちに対してウェブサイトという形で発信していく。<中略>最初は、ちょっとだけ汗をかくことになりますが、一度アップしてしまえば、誰かのために24時間行っているオンライン場のボランティア活動になります。
 あなたがつくった、そんなサイトを利用した人が、「すごい!便利!こんあことだれがやってくれているんだろう・・・」と思い、「わぁ、こんな会社がアップしてくれているんだ。いい会社だな」と、リンクをたどって本業の方も知っていただくことができれば、それは最高の結果です。 
 言い換えるのならば、これは「少し遠回りな社会貢献的、マーケティング活動」です。

★思わず写真に撮りたくなる仕掛け

 今は誰もが何かしらの「情報発信の手段」を持っている時代です。
 ブログ、ツイッター、フェイスブック・・・携帯電話やスマートフォンがあれば、個人でもその瞬間に、その場から情報を世界に広げていくことが可能な世の中です。
 その上、大抵の携帯電話にはカメラがついている。
 ということは、こういうことになります。
 「思わず写真を撮ってしまいたくなるような仕掛けを、商品やサービス、もしくはディスプレイやパッケージ自体に施せば、人はそれを写真に撮って、ネットで広げてくれる」<中略>
「お店の中や外に、ちょっとしたフォトスポットをつくる」<中略>
 この発想は店舗のみならず、商品や、そのディスプレイ、もしくはパッケージにも、全く同じことが言えます。

2. 「言葉の技術」で広げる
★キャッチコピーのヒントは、お客さまのボヤキから

 人間は贅沢です。どんなに便利な世の中になったとしても、商品やサービスに対して、「もうちょっと〇〇の部分だけ、どうにかならないかな?」と、何かしらの不満を抱えています。
 価格、デザイン、わかりやすさ、ホスピタリティ、営業時間等々、その不満は様々だと思いますが、不満を抱えているということは、そこには必ずボヤキがあるということです。そのボヤキに普段から注意深く耳を傾け、いざ商品・サービスを立上げるときには、それをキャッチコピーとして使う。そして、「そんな声が多いから、私たちがつくりました、新しい〇〇」とうち出せば、一貫して強く訴えることができます。
 自分が普段から思っていたこと・口にしていたボヤキを目にしたら、人はハッとします。それを自分事として捉えます。似たような状況にある友人や同僚に、それを伝えます。こうして広がるのです。

3. サービスや販売方法で広げる
★「開運〇〇」に仕立てる

 山梨県甲府市には<源さん>という名前の、うどん屋さんがあります。
 地元に根ざした<源さん>は、学生たちの味方です。学生には半額で、うどんを振る舞っていました。ただし、ひとつの交換条件とともに・・・。
 その交換条件とは、「源さんのロゴをあしらったステッカーを宣伝のために貼らなくてはいけない」というものです。これは町中に無料で広告を出したも同じこと。<中略>
 しかも驚くのはこれからです。
 なんと、甲府の学生たちの間で、今度はこんな噂が立ったのです。
「源さんステッカーをつけた自転車に乗っている学生は、受験に落ちない」
 <源さん>が、ただの街のうどん屋さんから、開運系うどん店になった瞬間でした。

源さんステッカー

4. デザインを強化して広げる
★パッケージに「スウィートサプライズ」を!

 商品のパッケージは、今の時代、「メディアそのもの」です。<中略>
 たとえば、雑誌の表紙を「単なる表紙」と考えるのか、「その雑誌を売るための広告」と考えるのでは、そこに盛り込む情報やデザインが変わってきます。商品も、これと同じです。「パッケージは単に商品を保護するものではなく、棚に並べたときに面積をとるものではなく、その商品を広げていくメディアそのもの」。こんな風に、ちょっと社内で発想を変えるだけでも、今後の商品開発に新しさが加わるかもしれません。
 一昔前よりも世の中に存在するメディアの数が格段に増え、広告戦略をくむことが難しくなっている。これは、どこの会社も同じだと思います。ならば、「デザインにコストとエネルギーをかける」は、一つの解決策だと思います。デザインがよければ、人はその商品を勝手に広げてくれます。

【感想など】
「営業部は今日で解散します」とは、なんともキャッチーなタイトルですが、けしてリストラの話ではありません。

サブタイトルの 「伝える力」のアイデア帳 で分かるように、本書では「伝える力」のアイデアが、40以上とそれに関連した実例が満載となっています。

で、「伝える力」とは何?ということですが、本書冒頭に「商売は立った三つの力で成り立っている」と書かれています。

すなわち、「つくる力」「管理する力」そして「伝える力」です。

ワタクシ思うのですが、日本では毎日のように新しい製品やサービスが誕生しています。
 
しかし、日本人って、もともともの作りに長けている民族だし、きめ細やかな心遣いを得意としている民族でもあるわけですよ。

ということは、世に出る製品やサービスはある一定以上のレベルはどれも越えている。

そして、製品やサービスも含めて、その会社の仕事上のあらゆる”管理”に関しても、それほどマズイ管理をしている会社はないだろうと思うのです。

もし、製品やサービスの質が悪く、管理もずさんという会社があったとしても自然と淘汰されるわけですから。

ということは市場は、かなりハイレベルで同類の製品やサービスがドングリの背比べをしている状況です。

そんななかで他社より一歩先を行くには「伝える力」がすごく重要というか、ここしか差のつくところがない。

ただ、わかっていても広告にお金をかける余裕はない。

本書はそんな会社やお店のためのアイデア集なのです。

それに、億単位のTVCM料を払ったとしても、昨今の視聴者のテレビ離れに加えて、HDレコーダーの普及で簡単にCMを飛ばして番組を見ることができる時代。

はたしてCMを見てくれる人はいるのか、費用対効果は適正なのか。

かなり疑問。

広告宣伝費に余裕のある会社も、ちょっと考えを改めた方がいい時期が来ているように思います。

さて、本書では沢山の実例とともに、伝えるアイデアが紹介されていますが、基本的な考え方は

一番強力な広告は商品そのもの、最も優秀な営業マンはユーザー

ということ。

これ、お金持ち本によく出てくる、「お金に仕事させる」というフレーズを思い出してしまいました。

商品自体が広告でいたるところで目に留まり、お客さまが勝手にどんどん宣伝してくれる

そんな夢みたいな状態がそう簡単にはできないと、多くの人が思っていることでしょうが、紹介されている事例はどれもほんとうにちょっとしたアイデアで実行簡単なものばかりなんですよ。

今回、ネタバレ自重で考え方を中心にピックアップさせていただきましたが、ひとつだけ”うどん屋源さん”を実例として紹介させてもらいました。

なぜかというと、皆さん高校生の頃を思い出してください。
学校の近くに、学生をすごく大事にしてくれるお店ありましたよね。

ワタクシの場合はあるラーメン屋さんでした。
うどん一杯が100円で食べられた時代に、その店のラーメンは500円。

高校生の小遣いではかなり厳しいけど、そこの大将は高校生にはゆで卵やチャーシューとかサービスしてくれるんです。
大学受験前には「両目が開きますよに」と、わざわざ黄身がが二つある卵を用意してくれて、ゆで卵にしてトッピングしてくれました。

もちろん大学合格の報告にも行きましたよ。

そういった地元の学生に愛されているお店って全国にあると思うのですが、ステッカーを貼ってもらって宣伝してもらうという”あと一歩前に出たアイデア”を実行しているお店は見たことありません。

おしいなぁ、もしあのとき大将に「ステッカー貼ってくれる?」と言われたら「はい喜んで!」って即答したのに。
ということは、日本中に「はい喜んで!」と答えてくれるファンがいるお店があるはずなんですよね。

「商品には自身があるけれど、宣伝費がなくて知ってもらうことができない」という会社やお店に、起死回生の書となる1冊。
ヒット商品を眠らせるな!

本書は大和書房編集者、白井様より献本していただきました。
ありがとうございました。

【関連書籍】
著者の本

本書内で紹介・引用されている本

【管理人の独り言】
今日ご紹介した村上隆介さんの著書

も、オススメ。

安売りはせずに、他社よりも高くても買ってもらうためのアイデアが満載。
デフレ不況の日本では、価格競争を一旦始めたら最後、あり地獄のように抜け出せなくなって、最後は倒産ですからね。
この本も必読です。

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