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知は愛のひとつ【書評】白取春彦(著)『頭がよくなる思考術』(ディスカヴァー21)

 

頭がよくなる思考術

頭がよくなる思考術

  • 作者:白取 春彦
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2005/10/14
  • メディア: 単行本
 

 

ニーチェが大ヒット!今をときめく白取春彦氏の5年前の著書。

読み返すごとに、“思考”をめぐる白取ワールドを堪能できる本なのです!

 

【目次】

はじめに
「答えを出せる」頭をつくる
「迷わない」頭をつくる
「楽しく生きる」頭をつくる
「クリアな」頭をつくる
「想像する」頭をつくる

【ポイント&レバレッジメモ】
★書いて考えよ

 わたしたちが考える時に使う道具とは何だろうか。言葉である。人間は言葉を使う時にだけ、ちゃんと考えることができるのだ。<中略>では、実際にどうすればいいのか。方法は簡単だ。言葉を使えばいいのだ。言葉を使うしかない。具体的には、紙に文字を書いて考えるのである。

★動きながら考えよ

 考えるためには頭を働かせなければならないが、体がある程度動き、知覚が刺激を受けていなければ頭も動かないものである。

★「なぜ、どうして」と問え

 「なぜ、どうして」と問い、その都度できるだけ誠実に答えるようにすれば、日本の精神風土は良質なものになるだろう。これは自分ひとりからでもできる静かで確実な改革である。

★知識を増やせ

 知識はただ興味の連続によって得られる。つまり、もっと深く知りたいという強い興味がひとつながりの多くの知識を呼ぶのである。それら知識はもはや暗記する必要などなく、一度見ただけでも頭に残るようになる。

★自分の頭を使え
 

様々なことを一つ一つ自分で考え直していくということは面倒だろうか。いやな勉強だと思うなら面倒くさいことだろう。しかし、愛があれば少しもわずらわしくはないだろう。人間という存在への愛、世界という不思議な存在への愛、それがなければ自分や他人をも愛することができないのではないだろうか。
 知は愛のひとつだから、好きな人のことをもっともっと知りたくなるのだ。世界をもっとよく知ろうという愛も同じことなのだ。

★心に触れるものに価値を置け
 

心や精神がいつまでも隠されているということはない。どんな心の想いも精神も、顔つきや姿勢や歩き方や言葉や行いに出てくるのがふつうなのだ。それこそが人間が相手にしたり価値を見出すものである。物や金銭は道具にすぎない。

★仕事を喜びにせよ

 どういう仕事であろうとも、自分がかかわりたずさわることによってのみ、その仕事に初めて独特の個性が生まれてくるのである。その時に、これこそが自分の仕事だと言えるようになる。

★やさしさを持て

 本当に知性のある人は性格的にやさしいものである。
 というのも、知性の土台をつくる読書と人の話を聞くという行為は、やさしさと反する性質があっては出来ないからだ。

★「あたりまえ」を疑え

 何か新しいことをなす人は、要するに発見する人である。
 しかし、他の人が発見していないのに、なぜその人だけ発見できるのだろうか。答えは簡単だ。あたりまえのことをあたりまえとせずに疑うからである。

★わからないことから逃げるな

 わからないことにぶつかってウンウン苦しむ。それこそが芸術の輝きであり、同時に人間の輝きでもある。本人はしんどいのだけれども、人間としてはそのつど生まれ変わっているから新鮮で美しいのだ。

【感想など】
本書は、そろそろミリオンも射程圏内に入ってきた、今年の大ベストセラーのひとつ

 

超訳 ニーチェの言葉

超訳 ニーチェの言葉

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2010/01/12
  • メディア: 単行本
 

 

の訳者、白取春彦氏の2005年に出された本です。

出版から時間が経っていますが、今読み返しても非常に面白い。

何が面白いかというと、まず一つは白取先生独特な感性。

「頭がよくなる思考術」というタイトルからもわかるように、基本的には思考術の本。

「書いて考える」といった思考のためのテクニックから、
「脳に勝手に考えさせる」といった脳科学的な内容
さらに物事への視点の置き方や心のあり方といった思考するにあたっての“構え”といったものまで幅広く語られています。

「HACK本や脳本で読んだことあるなぁ」といった内容もあるのですが、白取先生の切り口、語り口、感性がとても個性的。

例えば 51 時間を「深く」せよ では

 朝に新聞を読まないのも時間を深くする方法の一つだ。新聞とは世間の騒音が凝縮されたものである。朝の澄み切った心をそんな騒音で濁す必要などない。新聞の情報を朝に知らなければいけないのはごく一部の人間だけだ。

ビジネスパーソンにとって日経新聞はやはり朝読まなければならないものでしょうが、確かに新聞というものは“世間の騒音の凝縮されたもの”ですよね。

読まずに済むならその方が精神衛生上いいかもしれません。
それに、新聞は朝読むものだという固定観念自体を疑ってかかるのもいいかもしれません。

それから、白取先生はロマンチストなのではないか?という文章もまた魅力の一つ。

例えば 49 行動を解放して創造性を呼び起こせ では

 わたしは一片の雲もなく晴れた日には飛行機に乗りたいと思う。高度一万メートルから地上がくっきりと見下ろせて、心が澄んで解放されるからである。
 雨の日にはコーヒーを飲んで、ジャズを聴きながら本を読みたい。雲がまばらにある日は海を見に行きたい。それらのことが私の生理的な快楽になるからである。

ん~、素敵です。
飛行機には乗れなくても、ちょっとした生活習慣からの解放はワタクシたちにもできるはず。
でもそれをしないのは習慣にがんじがらめになっているのか、それともロマンティズムが欠如しているのか・・・。

そして、ロマンティズムというべきか、それともこれぞ哲学の真髄というべきなのか、ワタクシにとって本書での一番の名文と思われる文章を最後にご紹介。

31 真理と呼ばれるものを鵜呑みにするな より
 

それが真理であるかどうか、調べる方法がある。
 すなわち、どの時代にあっても、どんな場所においても、子供にも老人にも、病人にも、正しく通用するかということである。
 現在のところ、このすべてにおいて一点も欠くことなく合格し、真理とされているところのものは、愛しかない。

うわぁ、白取先生、カッコいいです!
白取ワールドを堪能しつつ、さらに深い思考を身につける。
オススメな1冊です。

 

頭がよくなる思考術

頭がよくなる思考術

  • 作者:白取 春彦
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2005/10/14
  • メディア: 単行本
 

 

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