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現代の遊牧民たちへ【書評】佐々木俊尚(著)『仕事するのにオフィスはいらない 』(光文社新書)

 

仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)

仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)

  • 作者:佐々木 俊尚
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2009/07/16
  • メディア: 新書
 

 

遊牧民の生活に憧れたことはないだろうか? 満員の通勤電車、時間の制約、人間関係・・・
もっと自分らしく生きたいと思う人、答えの一つがここにある。

 

【目次】

第1章 ノマドワーキングのすすめ
 フリーランス・マーケットプレイス
 不況を逆手に取った働きかた     他

第2章 アテンションコントロール
 3つのコントロール
 他社のオフィスを借りて仕事     他

第3章 情報コントロール
 「気が散らないよう頑張る」ことによる疲れ
 電話ではなくメールで

第4章 コラボレーション
 サスティナビリティを前進させるために必要なこと
 スカイプチャットの活用     他

第5章 クラウドを使いこなす
 クラウドを使う4つの意味
 セクションⅠ スマートフォンを使いこなす   他

第6章 ノマドライフスタイルの時代へ
 個人のフラット化
 ホモ・モーベンス    他

【ポイント&レバレッジメモ】
★ノマド
◇ノマドとは
「オフィスのない会社」「働く場所を自由に選択する会社員」といったワークスタイルを実践している人たち。
「弱者」としてではなく、あくまで個人としての矜持を保ち、そして自宅やカフェや外出先などでテレワーク的な仕事をこなす独立独歩な人たち。
能動的に行動し、何のために仕事をしているかという価値観をしっかりと持って、新たなワークスタイルを実践している人たち。 
 ⇒ 「テクノロジーで武装したフリーランサーたち」

★ノマドの定義
 ①ノマドは本質的なフリーランサー
 ②ノマドは、パーマネントコネクティビティで働いています。
 ③ノマドはアテンションをコントロールする人たちです。
 ④ノマドは鍛え上げられた情報強者です。

★ノマドワークスタイルを支える3つのインフラ
 ・ブロードバンド
 ・サードプレイス
 ・クラウド

この3つのインフラを駆使すれば、都会という広大な場所を、まるで砂漠の遊牧民のようにラクダを駆って気軽に動いていくことができる

★ノマドワークスタイルに必要な3つのコントロール
 ①アテンション(注意力、集中力)をコントロールする。
 ②情報をコントロールする。
 ③仲間とのコラボレーション(連携、協調)をコントロールする。

★アテンションコントロール
◇「アテンションのコントロールは、究極の個人パワーだ」

◇アテンションコントロールを身につければ、時間のコントロール力に加えて以下のような能力も身につく
 ①アテンションコントロールは、自立へとつながる
 ②アテンションコントロールは、レジリエンスを生み出す
 ③アテンションコントロールは、クリエイティビティを作り出す

◇ACDCプロセス  PDCAサイクルの前に徹底的な情報収集と分析
 Acquisition(取得する)
 Classify(整理する)
 Dig(掘り下げる)
 Collaborate(連携する)

◇アテンションをコントロールするだまざまなスキル
 ①ペンシャープナー(文章のカンを鈍らせないために読む本や、原稿を書く前に読むお気に入りの文章)を作っておこう
 ②仕事を終えるときは、中途半端なところで終わらせておこう ⇒ その先をどう進めればいいのか分かっている段階から仕事をスタートさせることができる
 ③作業の途中で調べる必要ができても、後回しにしよう

★情報のコントロール
◇情報のコントロールのキーポイント
 ①情報をストックとフローに分類しよう
 ②情報への向き合い方は、プッシュとプルを使い分けよう
 ③コンタクトポイントを絞りこもう

★クラウドを使いこなす
◇クラウドを使う4つの意味
 ①とても安価なシステム 
 ②データのバックアップを取る面倒がない
 ③情報漏洩事件を防ぐことができる
 ④パソコンとケータイが有機的に連動できる

【感想など】
本書で提唱されているようなノマドワークスタイルを実行されているフリーランスの方と言えば
「不安定だけど自由で楽しそう」とか「のびのび仕事ができそう」といったイメージが先行してしまいそうですし、実際ワタクシもそういうイメージを持って憧れを抱いておりました。

が、本書で紹介されている著者の仕事ぶりを読んでまずは驚愕。
ちょっと長いのですが以下引用します。

 

私は毎月8本の雑誌連載と4本のウェブ連載を抱え、それ以外に年間4~5冊の書籍も刊行しています。また折に触れ、論壇誌や経済誌、週刊誌などにも寄稿しており、こうした単発の執筆の現行は年間20~30本程度に上っています。
 パソコンのキーボードで入力する文字の数は、おそらく月間15万字前後、400字詰め原稿用紙にして400枚ぐらいにはなる計算です。
 文章を書く仕事はこの程度ですが、それ以外に企業や公共機関、学界などからの依頼で講演や勉強会講師を年間50回はこなしています。また成城大学や早稲田大学で非常勤講師をつとめ、毎週1回90分の授業を受け持っています。毎回、パワーポイントで20~30スライドのプレゼンテーション資料を事前に作成し、授業に備えています。さらには経済産業省や総務省、内閣官房などからの依頼でいくつかの審議会・委員会の委員に就任しており、この会合にも頻繁に出席しています。また新聞や雑誌、テレビ、ラジオからのインタビュー依頼も数え切れないほどあります。
 そして私の仕事はジャーナリストですから、取材が基本。様々な人にインタビューを申し込み、実際に会って話を聞くという大切な仕事を毎日のように続けています。

そして驚くのはまだ早い。
これだけ仕事をこなしていれば、プライベートを犠牲にしているのかと思いきや
 

さらに言えば、私は妻と2匹の犬と暮していて、毎日の食事は私がすべて担当しています。30代の終わりに脳腫瘍という大病をして以来、無農薬有機野菜を使った和食が基本で、米は合鴨農法で作られた玄米を取り寄せ、自家精米して鉄釜で炊いています。出汁はすべて鰹や昆布から取り、化学調味料はいっさい使っていません。野菜は「大地を守る会」に宅配してもらっています。そうして朝と夜、一日2回の食事は「一汁三菜」を基本にしてじっくり、それぞれ1時間近くもかけて調理し、食事も30分以上ゆったりと楽しみます。後片付けやゴミだしまで含めれば、一日に家事に割いている時間は、おそらく2時間以上になるでしょう。
 さらに毎朝、スポーツジムに行って5キロ走って汗を流し、年に2度は伊豆高原まで出かけて3泊4日でファスティング(断食)しています。夏には2週間、海外のリゾートに遊びに行きます。

家事はこなすわ、しっかりオフを楽しんでいるわ、もう佐々木先生スーパーマンですよ。
ワタクシできることなら嫁に行きたいぐらい(笑)。
世の女性陣の理想の旦那様ですね。

ところで、この長い引用をしたのは佐々木先生の超人ぶりにビックリしたからだけではありません。
フリーランスとして成功する一つのヒントがこの文章にあると思ったからです。

つまり「これぐらいできれば、あなたもノマドになれますよ」という目安になるのではないでしょうか。

そして本書で説かれているノマドワークスタイルに必要なアテンション力自己管理能力とは、これくらいのことができるレベルのものですよと言うこともわかるのではないかと。

ん~、かなりハードルが高い・・・(汗)。

ただ、こうも考えました。

IT技術のさらなる発達やクラウドの使いこなし度によって、ワタクシのような凡人でも少しくらいは効率が上がり、佐々木先生の仕事っぷりに近づける可能性はあるのではないかと。

本書の後半ではハックシリーズなみにクラウドの使い倒しアイデアが満載されています。

が、ハッキリ言ってワタクシ全くついていっていません(←ダメじゃん自分)。

実を言うと、自称カツマーでありながらGmailをつい最近使いだして、iPhoneとの相性や使い勝手の良さにようやく感動したぐらいですから。

本書で紹介されているハックは知らないものばかり。
ん、まてよ、ということは改善の余地がすごくあるということか?ツイてる!
(しかし正直に白状するとノートPCもiPhoneも毎日使っておきながら、書かれていることが理解できないというのはいかがなものか)

そんなハックの中で気になったのが
蔵書の管理、 ここは多読家は必見です!

メディアマーカー http://mediamarker.net/ という蔵書管理クラウドを使うと本の読み方が激変する、書籍の発見から購入、読書、そして感想を書くという一連の流れが、あっと驚くほどに構造変革されるというのはかなり興味深く読ませていただきました。

特にバーコードリーダーを使ってのクラウドへの入力は蔵書の多い方には魅力かと。
ちなみに本書で紹介されていたバーコードリーダーはコチラ

エフケイシステム CCDバーコードリーダー&スタンドセット TSK-U USB接続 TSK-Uamazonset エフケイシステム CCDバーコードリーダー&スタンドセット TSK-U USB接続 TSK-Uamazonset
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かなり使えそうですが、本を置くスペースの確保という難問が残る点は

 

整理HACKS!

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  • 作者:小山 龍介
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2013/05/02
  • メディア: Kindle版
 

 

で紹介された、本のデジタル化の方に軍配が上がるのではないでしょうか。
(佐々木先生は“普通の人が真似すべき行為ではない”とおっしゃってますが)
もちろんこれは好き好きでしょうが。

最後に、

ワタクシ、以前、佐藤富雄先生の

 

あなたをお金持ちにする魔法の場所―熱海に住んで週末は銀座で過ごす 月に一度は北海道

 

 

を読んで以来、佐藤先生の熱海と銀座と北海道の3ヵ所に拠点を持つ生活というのに憧れていまして、
ワタクシの場合は現在住んでいる街と、東京の(小飼弾邸のような)夜景のきれいな高層メゾネットマンションと、日本中旅するキャンピングカーの3か所を拠点に活動することを将来の目標にしています(←本気ですよ!)。

その頃には日本じゅういたるところで高速通信ができて、旅の空からブログを更新していたいな。

物理的空間によって人々が隔てられていた孤独な時代はこれで終わりを告げ、そうしてインターネットを介して人々が強くなり、しかもそこには圧政も奴隷もなく、個人が自由な裁量によってフリーランスとして働く――そんなノマド時代が、これから幕を開けるのです。

こういう時代が来ることを願います。
それまでなんとかIT技術についていかねば!

 

仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)

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  • 作者:佐々木 俊尚
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2009/07/16
  • メディア: 新書
 

 

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【管理人の独り言】
お盆休み突入!
で、机上に積もりに積った読了記事待ちの本たちを、じゃんじゃん記事書いて片付けてやろうと思っていたのですが・・・
子供の宿題につきあわされ、絵手紙だの、算数のドリルだの・・・

でもおかげで、生まれて初めて鶴亀算が理解できました。 ツイてる!
(でもこれって、連立方程式で解けるんですけど・・・)

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