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総フリーランス時代に備えよう【書評】田中美和(著)『普通の会社員がフリーランスで稼ぐ』Discover21

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おはようございます、一龍です。

今日ご紹介するのは”働き方本”なのですが、ちょっと驚きの内容。

なんと文系総合職フリーランスの本なのです。
フリーランスは一部の特殊な技能を持っている人の特権化と思っていましたが、ついにこういう時代になったんですね。

 

はじめに

当ブログではこれまで様々な”働き方本”を取り上げてきましたが、ある意味この本は一番ショッキングかもしれません。

というのも、本書は”文系総合職のフリーランス”について書かれた本だからです。

まだまだ文系総合職フリーランスなんてこないだろうと思っていたのですが、世の中は思いのほか早いペースで”総フリーランス時代”に向かっているようです。

きたるべき新時代に備えて、まずは文系総合職フリーランスのポイントをいくつかピックアップしましたので御覧下さい。

文系総合職フリーランスのポイント

 

★「フリーエージェント宣言」する文系総合職

 

 ただ、いま生まれつつある文系総合職出身のフリーランスの方たちは、そういったエグゼクティブや経営層の方たちではありません。入社して10年前後〜15年くらいで会社を飛び出す方たちです。左ページの図のように、彼らはボジションでいうとプロジェクトの担当者レベルからリーダー層、マネジャー層くらいの方たちです。
 マネジャーといってもプレイングマネジャーとして、実務もこなしつつマネジメントもしていたという層の人材なのです。そうした方々がフリーランスとして業務を請け負いつつあります。

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★文系総合職フリーランスの転職年齢

 

 正社員でプレーヤーとしての転職を考えると、採用側である企業も30代前半くらいまでを希望する場合が多いのが実態です。
 ところが総合職系フリーランスは年齢が価値になります。正確に言うと、年齢そのものが価値になるわけではないのですが、年齢とともに重ねてきた実績や経験がクライアントにとっては魅力に映るのです。
 ですから、活躍している総合職系フリーランスの方は、結果的に30代、40代が中心になります。

★文系総合職フリーランスの報酬

 

 弊社の事例ですと案件やご経験、関与度合いにもよりますが、週3日稼働相当の業務でリーダークラス(事業会社でリーダーやひとつの仕事の主担当を任されていた人)で月額報酬20万円前後〜、マネジャークラス(事業会社で管理職を経験していた人)で月額報酬30万円前後〜を手に入れている方が平均です。
 ただし、仕事の種類や本人の経験値などにもより、かなり幅があるのが現状です。月に3〜4カ月程度、リサーチの仕事を在宅で請け負い10万円前後の収入を得ている人もいれば、高額な方になると、案件を2〜3個掛け持ちして月額60〜70万円程度の収入を得ている人もいます。

★文系総合職フリーランスが身につけるべき6つのスキル・経験(抜粋)

 


・リーダー職以上の経験

 上司や先輩に頼らず、自分の責任と裁量で特定のプロジェクトや事業を担当していたという経験が重要です。

・プランニングから実行までの経験
 どの職種であっても、プランニングから実行まで一貫して経験しておくことが文系総合職フリーランスとしての強みになります。

★文系総合職フリーランスとしていきいき働くための心得(抜粋)

 

・「自走性」と「確動性」を持つ
 フリーランスとして非常に重要な資質のひとつが、細かな指示を受けずとも「自分で適宜判断して仕事を推進する姿勢」です。<中略>
 限られた時間、環境下でクライアントの要望をくみ取り「確実に動く」「確実にやり遂げる」そうした「確かさ」は非常に重要なポイントなのです。

・成果への高いコミットメントを持つ
 「クライアントとの間で約束した”成果”を実現するために責任を持ってやり遂げるマインドを持つ」ということです。<中略>
 そして成果への高いコミットメントを持つ人材は、クライアントに”サプライズ”をあたえることができます。

★文献総合職フリーランスを目指すためにいますぐやるべき10のこと(抜粋)

・自分の”コア”を見極める
 自分は何を”コア”にしたいのか。
 これを常に意識しながら、キャリアの次の一手を模索することを始めてみてください。<中略>
 周囲を巻き込みながら、自分の”コア”を極められるように行動するのがポイントです。

・タイムマネジメントを意識する
 将来的にフリーランスとして働くことを意識している方は、ぜひ会社員時代から、タイムマネジメントを意識した生活を送ることをおすすめします。<中略>
 ある程度、時間のメリハリがつけられるようになってきたら、「単位時間当たりの仕事の質を上げる」ことを意識してみてください。

・日々の”発信する”を習慣にする
 周囲の人に自分のやりたいことや興味・関心、得意分野を知ってもらうことが仕事につながりやすいのがフリーランスです。
 いまはブログ、ツイッター、Facebookなど個人が手にできる発信手段が増えました。無料でホームページがつくれるツールもあります。試しやすいツールを使って、ぜひ自分の興味・関心を発信する習慣を身につけましょう。

感想

 

◆ついに文系総合職にもフリーランスの時代が

本書の感想ですが、まずは正直言って驚きました。
文系総合職にもフリーランスの時代が来たかと。

本書冒頭部分に

 まだまだ「フリーランス」と聞くと、「特別な人の特別な生き方」という意識をもたれる方が多いようです。しかし、「フリーランスで生きる」ことは決して「特別なこと」ではなくなりつつあります。

とあります。

確かに私なんかもプロブロガーなどどいうフリーランス(個人事業主と言った方が合うかも)を目指しているぐらいですから、世の中全体にフリーランスというのは「特別なこと」という意識は薄れつつあるという実感はあります。

しかし、まだまだフリーランスで生きていける人というのはSEさんとかプログラマーとか、ある種のかなり特別な技能を持った人だけだと思っていました。

なので本書はかなりショッキング。

 しかし、近年の傾向としてこうしたクリエイターやエンジニア以外の文系総合職、いわゆる「普通の会社的職種」がフリーランスとして独立・活躍する素地が整いつつあります。

というではありませんか。

「えっ、そうなの?ほんとうに?」という感じでにわかには信じ難い面があるものの、本書に書かれている働き手の事情と企業側の事情を読み合わせてみれば納得。

ITなどの社会インフラの整備、老人介護の必要性、労働人口の減少と定年の延長など様々な要因を鑑みて、これは時代のニーズに合わせた動きなんだと腑に落ちました。

◆サステナブルな働き方

日本人の長時間労働ぶりは相変わらずです。
仕事量が増加している上に、複雑化かつスピードアップしていて、労働者を取り巻く労働環境はかなりハードなものとなっていると実感しています。

実際私の職場でも鬱や体の不調で休職する人が増えています。

しかもこれから労働人口が減少していくわけですから、暇になるはずはなく、さらに定年も65、もしかしたら70ぐらいに引き上げられるかもしれません。

ちょっと想像してみてください、あなたは今と同じペースで70歳まで働けますか?
私は考えただけでゾッとします。

そんななかで本書に書かれている「サステナブル(持続可能)な働き方」という考え方は目からウロコ。

相変わらず「ブラック」とか「モーレツ社員」なんて言葉が生き残っていますが、これからは長い労働期間を働きつづけるために選択肢を増やしていく必要があるのではないでしょうか。

特に女性の場合、ライフサイクルのなかで出産・育児の時期にキャリアが途切れてしまう人が多いですが、これはもったいない。

社会的にも損失です。

人生のある時期は「モーレツ」、子育て時期は「ほどほど」、年齢が上がれば「年相応」といった風に自分で仕事のモードを切り替えて持続していけるといいですよね。

これは男性だって有意義なシステムで、働きたい人は「モーレツ」で、収入はそこそこでいいからもう少しゆとりが欲しいという人にはそれ相応の働き方ができる社会というのは、労働者にとって理想だと思います。

働くだけ働かされて、体を壊したら捨てられる。
そんな社会を、働き方を多様化することで変えていくことが、最終的にすべての労働者にとって一種のセーフティーネットともなるのではと思うのです。

◆フリーランスへの用意をしておく

さて最後に、転職や働き方自体について、本書を読んでいてふと思ったことをいくつか。

以前読んだことがある”転職本”では、「あなたは何ができますか?」という問いに対し、「私は部長ができます」と答えた人がいたという笑い話がありました。

しかしこれ、フリーランス社会が進展していくとありえるかもと思ってしまいました。

「プロの部長」とか「プロの課長」といった管理職のプロフェッショナル。
これがキャリアとして評価されるんじゃないかと。

だってフリーランスが増えると会社で生え抜きの社員が減って、管理職候補が少ない上に育てられないという事態が発生しそう。

となると管理職のフリーランスはありですよね。

それから究極は会社というハコが必要ないかもという考え。

ただプロジェクトが存在するところへ人が集まるというシステムで、世のなかが回っていく。

なんか「それでは新卒の学生はどこでキャリアを積むんだろう」と、不安な気もしないでもないですが、何れにしてもこれから先どんどん労働環境は変わっていくはずです。

我々はできる限りの準備をしておく必要があることだけは間違いありません。

もしかしたら会社が存在しない世のなかがすぐそこまで来ているのかもしれませんから。

本書はDiscover21社様から献本していただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに 個人がキャリアのイニシアチブをとる時代
第1章 フリーランス新時代の到来
第2章 いま、文系総合職フリーランスが求められる理由
第3章 文系総合職フリーランスになるために
おわりに ”サステナブルな働き方”を手に入れるために

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