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「アド・アストラ」【映画レビュー】壮大な舞台で繰り広げられる、ものすごく個人的でプライベートなはなし(ネタバレあり)

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2019年、映画館で観る6本目は「アド・アストラ」。

 

「アド・アストラ」公式サイトはこちら

www.foxmovies-jp.com

 

 

 

 

 




 

 

「アド・アストラ」【映画レビュー】壮大な舞台で繰り広げられる、ものすごく個人的でプライベートなはなし(ネタバレあり)



SFなのに抜群のリアリティ

 

今年は個人的に見たい映画があまりないうえに、「これ見たいな」と思った映画は近くの映画館で上映しないという、田舎の映画ファン特有のストレスのたまる日々を過ごしていますが、久々に映画館で興味を惹かれた映画を見て来ました。

 

それが「アド・アストラ」。

 

このタイトル、なんか変なタイトルじてょ?

何故か僕の頭の中では「アド・アトラス」と変換されてしまうんですが(アトラスとはギリシア神話に登場する神様です)、このタイトルの意味から説明しましょう。

 

「アド・アストラ」はラテン語の ad astra をカタカナ表記したもので、「星の彼方へ」という意味(astra は「星々」とか「天空」の意)。

 

なんでラテン語なのか、ストーリーの途中でも「アストラ」という名のものは全く出てこない。

もちろん、宇宙が舞台なので、そのものズバリなわけですが、おそらくこのストーリーの重要人物、主人公ロイの父親が科学者だからラテン語なのかなと思います。

 

とにかく、その日本人には何じみにくいタイトルのこのSF映画は、僕にとって非常に評価が難しい作品でした。

 

時は近未来。

何年先かはわからないけれど、登場する宇宙船やステーション、宇宙服などの装備を見ても、それほどとSFチックではありません。

 

今現在宇宙開発で使われている装備とそれほど変わらない。

これ、NASAの装備に紛れ込ませても誰も気づかないんじゃないかと思えるほど。

インターステラー」みたいなかっこいいシャトルも登場しない。

昔ながらのロケットで打ち上げている。

だから違和感がないばかりか、逆にリアリティが強くい。

 

でも、バージンエアラインが月まで定期運行していたり、火星にも基地があって火星生まれの人もいる。

それに、火星まで17日間とか、海王星まで70日ぐらいとか、現代の宇宙船に比べてむちゃくちゃ速くなっている!

 

そんな感じのごく近い未来が舞台。

 

おそらくこのリアリティは、宇宙服とか宇宙船とかのデザインに観客に意識が行かないように配慮なんじゃないかな。

 

この映画の主題をしっかり見せるための工夫だと思われます。




こんな映像見たことない

 

その主題は後で語るとして、とにかくこの映画、オープニングから見たことない映像の連続。

 

成層圏ぐらいの高さにあるアンテナから落ちるシーンでいきなり手に汗握らされてつかみはオッケー。

 

月面でのカーチェイスも見事。

スピード感と、重力が軽い月面でのポワンポワンする感じもうまく表現されている。

 

密閉された宇宙ステーションで動物に襲われるシーンもサスペンス調でこれまたいい。

 

そして、月面の風景も火星の風景も、とにかく美しい。

 

今まで見たことがない壮大で荘厳な宇宙とそこを舞台にした迫力あるアクションを、大スクリーンで見せてもらえただけで、映像マニアの僕としては大満足でした。

 

 

ちっちゃい、あまりにもちっちゃいよ

 

そんな壮大な舞台と、そこで繰り広げられるアクションの凄さに見入ってしまう本作ですが、そのスケールの大きさとは対象的にこの映画の主題はめちゃくちゃちっちゃい。

 

いや、小さいことが悪いことではないのです。

 

ただ、あまりにもテーマが個人的で内面的すぎる。

 

地球外知的生命体を見つけるミッションに行ったきり帰ってこなくなった父に見捨てられたと思い、他人に心を開くことができなくなった主人公のロイ。

 

その心の葛藤と、父と息子の心の壁。

 

もう一度父と会わなければ、前に進むことができなくなっている自分とひたすら宇宙船の中で内省する姿。

 

これが、父と子の愛の物語なら救いがあるんだけど、うまくいってない親子関係と、それが原因でできた心の傷の物語なんですよ。

 

その微妙で繊細な機微を、ブラピが秀逸な演技で表現しているのはすごくいいんだけど、冷静に考えると「ちっちぇよテーマが!」となってしまう。

 

しかも、物語の途中で、伏線を張っているんだと思ったことが全く回収されず、さらにはラストが「衝撃のラスト」とうたいつつ・・・

 

これ以上触れないけど、なんかなぁ。

 

という感じでした。

ただ、見る人によっては感動するのかもしれない。

 

 

日本特有のキャスト問題あり

 

この映画のキャストには一つだけ問題があります。

それは、ロイのお父さん、地球外知的生命体を見つけることに取り憑かれた科学者役をトミー・リー・ジョーンズが演じていることです。

 

いや、トミー・リー・ジョーンズが名優であることは間違いない。

問題は、日本において、彼は宇宙人であること(笑)。

 

 

 

登場した瞬間、「あんたが地球外知的生命体やん!」とツッコミを入れたくなること間違いない。

 

まぁ、これは日本だけの特殊な問題なんだけど。

 

しかし、終盤はそんなこと完全に忘れさせてくれますので、ご心配なく。

 





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