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つかみはOK!【書評】奥野宣之(著)『「読ませる」ための文章センスが身につく本』実業之日本社

2015-02-07-11-38-01

おはようございます、一龍です。
今日ご紹介するのはノート術の奥野宣之さんの文章術本。

「読ませる」がキーポイントの本書は他とは一味違った文章術本となっています。

 

はじめに

「一冊のノートに〜」シリーズでお馴染みの奥野宣之さん。

専業作家さんですから当然といえば当然ですが、もと新聞記者さんだけに「わかりやすい」「伝わる」文章を書くことにはもちろんのこと、読者をひきつけ「読ませる」ということにもおそらく敏感なのではないかと思われます。

そんな奥野さんの「読ませる」テクニックが詰まった本書から、まずは私が早速TTP(徹底的にパクる)しようと思ったテクニックをピックアップしてみました。

「読ませる」ポイント

 

★とりあえず言い切る!

 

 文章の冒頭に、「これは読む価値がありそうだ」と思わせるような「ツヤ」を出したい。そのために、誰でも簡単にできるコツがあります。
 それは「とにかく断言して書いてみる」という方法です。<中略>
 え、なんの根拠があってそんなこと言えるの?と思ったとしても、とりあえず機械的に断定してみる。その上で、この「強引な断定」から、続く文章を考えていきます。
 最初に断言しちゃったのだから、続く文章でも遠回しな言い方をしたり、語尾を曖昧にボカしたりするのはやりにくい。そこから展開していくうちに、だんだん文章が勢いづいていきます。
 文章にも「慣性の法則」があるのです。

 

★マナーとしての「大風呂敷」

 

 ここで僕が、「大風呂敷」と言っているのは、「嘘をつけ」ということではなく、誇大表現とか、大げさな修飾も、ときには必要だということです。<中略>
 自分の言いたいことを伝える文章の場合は、「書き出しで大風呂敷を広げる」という手段を「確信犯」的にやる必要があるのです。
たとえば、新製品のプレスリリースの場合、「再生エネルギーを活用した『次世代住宅』ができました」という書き出しはありでしょう。<中略>
「太陽光パネルで多少の電力をまかなう家です」と、「そのまんま」を書いてしまったら、まず読んでもらえません。<中略>
 「読んでもらう」「伝える」ということを考えた場合、嘘はダメだけれど、「そのまんま」もまたダメなのです。

★目標は「小学生でもわかる」文章

 

 レイアウトや活字の大きさといったデザインの要素もあるものの、読み手にかかる負荷は、その文章が書かれた時点で、ある程度、決まってしまいます。
 だから文章のレベルは、趣旨を損なわないギリギリのところまで下げるのが、安心です。
 では、どこまで「負荷」をさげるべきか。
 思い切って、「小学生でもわかる」を目標にしてみてください。
 そこまで低くしなきゃならないの?との声にはこう答えておきます。
 そうです。そこまで下げようとしない限り、なかなかやさしい文章は書けないものだからです。

★「字面」についても考える

 

 字面とは、文章の並びを見た時のなんとなく受ける印象のことです。すうっと読める文章というのは、前講で言った「意味のかたまり」が浮き出ていることに加えて、「字面のよさ」があるのです。<中略>
 では、気軽に読んでもらえるような「字面」とは、どんなものでしょうか。
 ひとつは、白っぽいことです。
 当たり前ですが、漢字を多用するとパッと見たとき黒っぽくなります。反対にひらがなや改行が多いと、見た目が白っぽくなる。
 だから、漢字を少なくして開業しまくればOK、となるのかといえばそんな単純な話ではありません。
 いい字面のポイントとして、さらに「全体的に均質であること」があるからです。

★単調さを避けるための技

 

 「ですます体(敬体)」で書かれた文章に、ところどころ「である体(常体)」を入れる。
 これは小説家や文芸系の人がよくやる方法ですが、ビジネスで文章を作るときにも、非常に「使える」手です。メリットを次に列挙しておきましょう。
・簡単にできる・・・「ですます」を「である」に変えるだけ。語彙は不要
・語尾に変化が出せる・・・「ですます体」だけの場合に比べて、はるかに文末のバリエーションを増やすことができる。
・強調できる・・・一部だけ「である」「だ」で書かれていると断言感があり、印象に刻まれる
・一文を短くできる・・・字数を減らすことができ、テンポがよくなる
要は、文章が引き締まって「精悍になる」わけですね。

★「表現のインフレ」を避ける

 

「文章展開」には、ごぞんじのとおり、無数のパターンがありますが、ひとつ、どんなパターンでも忘れてほしくない「心掛け」があります。
 「テンションを上げすぎない」です。
 文章の盛り上がり方は、多少の小さな波はあれど、おおむねだんだん上がっていくのが理想です。だから、序盤や中盤で盛り上げてしまうと、後半はさらに盛り上げなくてはならなくて、苦しくなってしまう。<中略>
 盛り上げすぎないために、誰でもすぐできるコツがあります。
 それは「!」を使わないことです。<中略>
 感動を伝えたいとき、「!」を使いたくなるのはやまやまですが、グッとこらえてください。どうしても使いたいときは、メールや企画書の後半で1回だけ使う、とか決めておくといいでしょう。

★「愛してる」より「声が聞きたい」 

 

 本書では、「説得力」を強くするための簡単な方法を提案します。
 そのポイントとは「とにかく具体的に書く」ということです。<中略>
 具体的に書くのは、難しいことではありません。上手く整理しようとするのではなく「見たまま」「聞いたまま」「感じたまま」を正確に書けばいいのです。
 お礼を言うなら「なにがどんなふうに嬉しかったのか」、企画を提案したいなら「どこがどのように面白いと思ったのか」を書く。「愛してる」より「声が聞きたい」の方がいいですよね。<中略>
 「正確に書く」というのは単純ですが、慣れが要ります。
 日頃から、読んだ本や会った人、食べたものを、「抽象化せずにどう描写するか」と考えて、話したりメモを残したりするようにしましょう。

★締めのフレーズは「説明的」でもいい 

 

 もっと簡単に、フィニッシュ感のある一文を書く秘訣はないの?という人におすすめしたい方法があります。
 それは、開き直って「今から締めに入りますよ」と、そのまま素直に書いてしまうというやり方です。
 「さて、最後にまとめておくと」「以上、◯◯を見てきた。結びに・・・」といった前置きをして上で、「△△なのだ」「✕✕である」「□□に違いない」という断言長で結ぶ。
 これによって、かなり「落ちた感じ」が出せます。
 伝えるためには、もっと正直に書いたほうがいい。
 文章にまとまりがつかなくなっているが、できるだけきれいに終わらせたい。そんなときには、正直に「取り散らかってしまいましたが、結局、私が言いたかったのは次のようなことです」と書いてしまえばいい。これで、一応はまとまる。<中略>
 というわけで、話をまとめたいのなら、堂々とアピールしましょう。

感想

 

◆「読ませる」テクニック集

冒頭部分で”「読ませる」テクニック”と紹介したように、本書は文章術本ではありますが、よくある正しい文章を書くための本ではありませんのでご注意を。

また、伝えるための文章術でもありません。

タイトル通り「読ませる」ためのテクニック本です。

文章というのはどんなに一生懸命書いても、あるいは内容か素晴らしくても、読んでくれてなんぼですよね。

読む人がいなければその文章は存在しないのも同じです(←これってブログも同じだな)。
また、せっかく読み始めてくれても、読者は最後まで読んでくれるとはかぎりません。

そこで、本書は「つかむ」「のせる」「転がす」「落とす」の4つのステップで、読者をまずは食いつかせ、最後まで逃さず、しっかり締めて落とす文章のテクニックを紹介してくれています。

ですので、「えっ?そんなことしていいの?」といったテクニックもあったりします。

◆つかみはOK!

当記事では割愛させていただきましたが、とにかく本書では起承転結ならぬ「つかむ」「のせる」「転がす」「落とす」の4つのステップごとに細かいテクニックと、例文や実際の使い方の解説が豊富に掲載されています。

これらは本書で実際に読んで欲しいのですが、この4つのステップのなかで特に注目したいのが「つかむ」のステップ。
なぜならブロガーにとってすごく参考になるからです。

先に書きましたが、読んでくれる人あってのこその文章です。

特にネットの世界においては「タイトルが命」と言われるほど、とにかく食いついてもらわないと存在していないのと同じです。

しかし、奇をてらったり、誇大表現の釣りタイトルで目を引いて、ページを開いてくれてもちょっと読んで(というか一目見て)すぐにほかのサイトへというのが現状です。

ある調査ではサイトの記事を読むか読まないかの判断を3秒でくだしているとのこと。

この最初の”コンタクト”で読者を掴まなければどんなに内容が良くても、どんなに時間をかけて書こうとも、その記事は読んでもらえないのです。

なので、出だしの「つかみ」でいかに惹きつけるかはとても大事。

またさらに言えば、パッと見た瞬間の「字面」も大切です。
私もサイトを開いてぎっしり文字が詰まった感じだと、ちょっと読むのを躊躇してしまうものです。

極論かもしれませんが、まずは「字面」。
そして嘘にならない程度のインパクトのある「つかみ」。

これだけを気にしてみるだけでかなり違ってくるかもしれません。
ブロガーさん、参考にしてみてはいかがでしょうか。

◆ブロガー文章術も

ブロガーといえば本書最後のあたりにネット上での文章術に関する記述もあります。

ネットの世界では一字一句にまじめに反応してコメントをしてくる”面倒くさい人”がいるものです。

また、自分の意見とは違うものへ容赦無い攻撃をする人もいます。

本書では最初に「言い切る」というテクニックが書かれていますが、「文章にあえて隙を作る」ということも後々面倒なことにならないためにも重要なテクニックとして参考になると思います。

ネットって多様性の世界であるからこそ価値がある。
自分にとって気に入らない考えや人にはスルーしてくれたらいいんですがね。

まぁ、私のような影響力のないブロガーには炎上なんて縁のない世界ですけど。

ともかく、奥野さんのテクニックを参考に「読ませる」ブログ記事を書いていきたいと思います。

本書はアップルシード・エージェンシー、宮原様から献本していただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに
第1章 つかむ  読みはじめのハードルをいかに越えるか
第2章 のせる  醒めずに心地よく読み続けてもらうために
第3章 転がす  読み手の意識をコントロールする「展開」の技術
第4章 落とす  論理としての「正しさ」よりオチの「納得感」
おわりに

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