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ボスコン流、戦略立案のための切り口の見つけ方のポイント

おはようございます、一龍です。

どんな業界にも◯◯コンサルタントという職業があって、「この業種にもコンサルタントがいるのか!」と驚いたりするものです。

スポーツに例えるなら彼らはコーチであって選手ではありません。
しかし、選手にはわからない問題点を見出し、解決策を導き出します。

今日は『ボスコン流 どんな時代でも食っていける「戦略思考」』の第2章から、彼らの戦略立案のための切り口の見つけ方のポイントをいくつかピックアップしてみました。

どのような点に目をつけているのか御覧ください。

 

戦略立案のための切り口の見つけ方のポイント

 

★会社の常識は世界の非常識

まずはコンサルタントの存在意義から。

先ほどスポーツに例えるならコンサルタントはコーチと書きました。

ではなぜコーチが必要なのか。
それは選手には自分の状態を客観的に分析することができないからです。

これは企業も同じで

 会社の一員となって長く勤めていると、自分たちの会社の歩き方がどんなに不格好でも、それが「常態」と思ってしまっていることがあります。

その「常態」がおかしいことに会社の”中の人”が気がつけるといいのですが、多くの場合”あたりまえ”になってしまっている。

それに気が付かせてあげるのがコンサルタントの役割。

 「会社の常識は世界の非常識」なのです。
 これは経験値的には「かつてはとてもうまくいっていたのに最近はどうもパッとしない」状態の会社によく見られる現象です。こういった会社の経営陣はとても自信家の人が多いのも特徴です。一度成功した手法や製品にこだわるあまり、他所が見えなくなってしまうのです。
 ボスコンのようなコンサルタントの役割のひとつは、この「不恰好な姿」を見せてあげることです。

★データに溺れないための3つの「目」

さて、では実際の戦略立案のための切り口にはどのようなポイントがあるのでしょ。

その一つはデータの扱い方。

当然クライアントから戦略立案のために大量のデータを預かり、解析するわけですが、その時の注意点として”データに溺れない”という点を挙げています。

 データを見る際に一番気をつけなければいけないのが、公のデータであっても、あるいはクライアントから預かったデータであっても、「いきなりデータを見ない」ということです。次々と押し寄せてくるデータを片っ端絡み始めると、全体像が見えなくなるからです。

データを見るポイントとして3つの視点を著者は挙げています。

 

 よく企業経営には「鳥の目」、「虫の目」、「魚の目」という3つの視点が必要だと言われています。

この3つを説明すると

「鳥の目」とは、

マーケッド全体を、あるいは会社全体を大所高所から俯瞰をする、つまり自らが鳥となって少し「高み」から全体像をとらえるマクロの視点が「鳥の目」。

「虫の目」とは、

地面で生じている様々な事象を的確に把握する。問題の所在をつきとめ、ひとつひとつを解決していく、こうしたミクロの視点が「虫の目」。

このマクロとミクロの2つの視点はよく言われますね。
しかし著者はこれだけでは不十分で、第3の目が必要だといいます。
それは

マーケットや会社の未来、この先のトレンドを見通す目が「魚の目」です。

このトレンドというか「流れ」を読みとる能力も必要だというのです。

★データをあえて色眼鏡で見る

データを解析するときに、もっとも大切なのはこの「魚の目」=トレンドを観る能力だといいます。

ではどうやってデータからトレンドを読んでいくのでしょう。

 ボスコンではまずデータと格闘する前に、プロジェクトのテーマを絞り込みます。そしてそのテーマについて一定の仮説を設定します。

一定の仮設とは、例えば今まで会社の業績を支えてきた主力製品といえるA製品は今後「大幅に衰退する」と「勝手に」仮設を立て、そうなった場合どうしていくのか推察するのです。

そうすることでマーケットや社内の数値のちょっとした変化にも注目するようになれるそうです。

 よく物事は最初から「色眼鏡」で見てはいけないと言われます。ボスコンでは最初はたとえばブルーの色眼鏡でデータを見ます。あれ?おかしいなと思えば今度はグリーンの色眼鏡で見てみる。
 そうやってデータを読み取る習慣が身につき出すと、データ分析は全く苦にならなくなります。どこにもメッセージが隠されているのか、膨大なデータの山から宝物を見つける瞬間の喜びは何事にも変えられない楽しさです。

「色眼鏡」をかけてみてデータを読み取ることで、隠されたメッセージに気がつくことができるのです。

★思い切り「悲観論」から考えてみる

戦略を構築するとき、たいていはワクワクした感じがあると思います。
不安より将来の成功を夢見て、希望や期待のほうが大きい状態。

もちろんこういった心理状態でないと新しいことへの挑戦はできないわけですが、そこには当然落とし穴がありますし、それが見えなくなるのは非常に危ないことでもあります。

そこでコンサルタントの存在意義があります。
プロジェクトには必ず「押さえておくべきこと」があると著者はいいます。
それは

 戦略を立案する際、実は最も重要なポイントが「失敗に耐えられるか」ということです。

つねに不測の事態を予測すること。
そのためには悲観論から出発することが必要です。

 思い切り悲観論から出発するということは、もはや「この下はない」ということです。その事態に陥っても耐えられる、これが「失敗に耐えられる」と言う意味です。

この慎重なものの見方が出来る人も戦略を構築するときには必ず必要で、コンサルタントはその役も果たすのです。

★「卓袱台返し」の効用

戦略構築の時に慎重に「悲観論」から出発することと同時に、プロジェクトがゴールする間際でも、危険を察知したら思い切ってストップをかけることも必要です。

その行為を著者は「卓袱台返し」と呼びます。

戦略の立案とその実行にあたって、この「卓袱台返し」はとても大切な行為です。

著者はいいます。

最後のゴールテープを切るとき、人間はどうしても自分に甘くなり、ちょっとした間違いや面倒くさいことに目をつぶってしまいがちですが、そこには意外とリスクが潜んでいたりするものです。戦略の立案やその実行において、成就する前に一度おもいっきり卓袱台をひっくりかえしてみる、この行為は現代の家庭ではやらないことをすすめますが、会社ではぜひやってみることを推奨します。

★問題解決のヒントは社内に転がっていない

コンサルタントを使わない企業は

社内をよく見て、社員たちの意見に真摯に耳を傾けていれば、おのずと問題の所在は明らかになる

といいます。
しかし著者はコンサルタントの仕事を通じて

 コンサルタントをやっていて痛感するのが社内に転がっている問題であっても、意外なことにそれを問題として認識できない会社が数多く存在することです。

と、経験上語っています。
その原因として、社内でヒアリングをしても社員は自分たちに不利になることは語らないからだといいます。

 社員の意見を聞くことはもちろんとても大切なことですが、それがすべて真実ではありません。コンサルタントの仕事は社内に転がっている問題の所在が何を起源としているのかを突き止め、その問題が将来会社にどのような困難を与える可能性があるのかを冷静に判断します。
 一見して業績もよく、社内の組織も上手にワークしていて社内コミュニケーションもよいと言われていた企業ほど、意外にあっさりと転落するということがあります。

やはり、大局を見ることができる第三者の目が必要となるのです。

★「藪漕ぎ」が基本の問題解決

「藪漕ぎ」という行為をご存知でしょうか。
登山が趣味の方は知っていると思いますが、

 高さ2メートル程度の藪の中を歩くのは実はもっともやっかいです。
 こうした草の群落は人が歩ける歩幅も確保できないほどに密生します。この中を歩くにはこれらの丈の高い草を「掻き分けて」進む必要があります。新たな道を切り開く祭などに必要となるこの行為を「藪漕ぎ」と言います。

この藪漕ぎはかなり大変な行為なのですが、企業では

 藪漕ぎは通常の山歩きに比べて、はるかに労力を要するものです。新しい事業領域に進出する、あるいは未知のエリアに進出する。企業にも「藪漕ぎ」が必要となる時があります。

新規事業を起ち上げるとき、あるいは問題を解決するとき、体力(能力)のある人員を集めてプロジェクトチームが組まれますよね。
彼らはいわば藪漕ぎチームなのです。

著者はコンサルタントの問題解決もこの藪漕ぎ力が必要だといいます。

 問題解決にあたってもその問題が厳しいものであればなるほど、この「藪漕ぎ」が成否を決します。問題が深い「藪の中」にある場合は、めざすべき道までの道程ははっきりしていなくとも、ある程度の見極めをして藪漕ぎを始める。すると腕を振り回すその先に問題解決の所在が見えてきます。
 問題というと、あたかも最初から明確に存在しているように感じる人が多いのですが、多くの問題は「藪の中」にあります。したがって、その問題を明確なものにするには、この「藪漕ぎ」を行うことで藪の中を明らかにしていくのです。

コンサルタントと聞くとなにか優秀な頭脳集団が特殊な分析能力や技能を使って問題解決していくイメージが有りますが、実際には地道で泥臭いものなのかもしれません。

感想とまとめ

今回は本書の第2章 彼らの戦略立案のための切り口の見つけ方 から、ポイントをいくつかピックアップしてみました。

コンサルタントが持つものの見方のコツのようなものが少しでも伝わればと思います。

本書全体を読んで感じたのは、プロのコンサルタントは確かに問題解決のプロ集団である。
ただし、その能力を活かすも殺すも社長しだいという点です。

本書には著者が経験した事例が数多く掲載されています。
この事例中に登場する社長さんたちを、経営者の方たちは参考にされてはいかがでしょう。

言葉は悪いのですが、結局ものは使いよう。
自ら対局を見る目を持ち、なおかつ人の意見に素直に耳をかせる人でないと、コンサルタントがどんなに優秀でも成果に結びつきません。

コンサルタントの手法を説明した本であり、それが主題ですが、もしあなたが経営者であったなら、本書に登場する社長さんたちの考え方ち注目して読むと実際的かもしれません。

◆まとめ

 

・会社の常識は世界の非常識だと認識する

・トレンドを読む「魚の目」でも見る

・慎重な上にも慎重に、思い切り悲観論から出発し、卓袱台返しも辞さない覚悟を持つ

本書はSBクリエイティブ社様から献本していただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに 私がトイレから出てきた堀紘一氏から受けた奇妙な面接
第1章 ボスコンから受けた強烈な洗礼
第2章 戦略立案のための切り口の見つけ方
第3章 戦略及び処方箋の考え方・つくり方
第4章 決断の手法
第5章 戦略を遂行する意欲と行動
第6章 アフターフォローがビジネスの盛衰を決める
おわりに コンサルティングの真髄

関連書籍

同著者、牧野知弘さんの既刊本

 

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