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昨日を最後に紀伊國屋書店にはしばらく行かないことにした。【雑記】本を愛する者として言っておきたい

「絶対行くものか!」と思っていたのだが、読みたい欲求には勝てず、昨日、出勤途中に丸亀市の紀伊國屋書店に行ってきた。

連休を前に、どうしても買っておきたい本があったからだ。

それはこの本。

以前からこのブログでも言ってきたが、僕は村上春樹さんのエッセイが好きで(小説は正直言ってファンタジー色の強いものは苦手)、ほぼ全部読んでいる。

今回の新刊、『職業としての小説家』は自伝的エッセイということや、自身の職業について語っているとのことで、書くことを職業にしたいと考えている僕としては(春樹さんと全然レベルが違うのだが)学ぶ点も多いと思われ、出版されるのをすごく楽しみにしていた。

ところがだ、御存知の通り紀伊國屋書店が初版10万部の内、9万部を買い占めて事実上の独占販売をするというではないか。

参考記事

これには激しい憤りを感じた。

ネット書店、はっきり言ってAmazonへの対抗の一環だそうだ。
しかしこの方法が、本当に効果があるのか甚だ疑問である。

というか、もう二度とやめていただきたい。

「委託取引」か「買い切り」なのかは業界内のことなので、一読者としてはとやかくいうつもりはない。
そちらで好きにルール変更すれはいいでしょう。

販売ルートの変更も勝手にやってくれればいい。

ただし、ただしだ。

読者に迷惑をかけない方法でやっていただきたい。

一つお聞きしたいのが、日本中に村上春樹ファンはいますが、紀伊國屋書店は日本中にありますか?という質問である。

自転車で5分のところに本屋があるのに、わざわざ車で20分以上かけて紀伊國屋書店まで買いに行かなければならなくなってしまったではないか。

しかし、車で出勤途中にちょっと遠回りをすればすむ私はまだましだ。
日本の地方に住む殆どの人が近所に紀伊國屋書店がないのだ。

僕は思うのだが、書店には「必要とする読者に本を届ける」という使命が業界全体にあるはずだ。
その使命を蔑ろにしてまで、今回のことはやらなければならないことなのか?

もちろん、すごく長いスパンで物事を見た場合、数十年後にネット書店がますます隆盛となり、街の小さなリアル本屋さんが消滅した、ということになるのを防ぐための有効処置だったと後から気がつくかもしれない。

しかし、どうもやり方がアンフェアだし、ネット書店と対抗する”土俵”が違うと思ってしまうのは僕だけではないだろう。

僕は本を愛しているし、読書という習慣を捨てるつもりは全く無い。
これからも本を読み続けると思う。

また、本に囲まれている空間が大好きで、リアル書店や図書館は何時間でもいたいと思う。
はっきり言って住みたいぐらいだ。

だから、街からどんどんリアル書店が減っていっている現状をすごく悲しんでいるし、心配している。

しかし、それでもAmazonを使っている。
そういう人間がなぜ増えているのかを、どうかリアル書店は考えて欲しい。

厳しい言い方をするが、リアル書店は本気で戦っていないとしか思えない。

リアル書店のネット書店に対する最大の強みはお客様(読者)と直接触れ合えることだ。
しかし、生まれてこの方、リアル書店で店員に声をかけられたことがただの一度もない(某東京池袋の一店を除いて)。
「何をお探しですか?」「先日お買い上げいただいた本どうでしたか?」「この本を読まれるならこちらもおすすめですよ」

他の業界の小売店なら普通に行われているお客様との会話が、リアル書店で経験がないとはどういうことだろうか。
この事実一つを見ても、勝負していないというのは明らかだろう。

売れそうな本の独占販売?
努力の方向性がまったく明後日の方向を向いているんじゃないだろうか。
少なくとも、客に不便を強いるのは間違いだ。
戦術を考えなおしていただきたい。

ということで、村上春樹さんの新刊については、Amazonで買おうかとも思ったが、いろいろ考えてあえて紀伊國屋書店へ行って購入することにした。

なぜなら紀伊國屋書店のヘビーユーザーである僕は(新刊を早く見たいときや文房具は紀伊国屋を利用している)、紀伊国屋書店のカードにポイントがかなり貯まっており、これからしばらく紀伊国屋ボイコットをすると決めたので、ポイントを全て使ってしまおうと考えたからだ。

そう、僕はしばらく紀伊国屋書店にはいかないことに決めた。
本を愛するがゆえのささやかな抵抗である。

<追記>
本エントリーに対して意外に反響が大きく、それでいて、僕の意図するところをかなり誤解されているようですので、このエントリーを受けての補足記事を書きました。

合わせてこちらもお読みください。

11 COMMENTS

通りすがり

今回の件、紀伊國屋が買い占めて独占販売するのでなく紀伊國屋が買い占めて「取次として注文のあった書店に送る」んですよ。
前提を間違えないで下さい。紀伊國屋以外の店も注文すれば入ります。

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一龍

紀伊国屋さんの通販は知ってます。
ただね、紀伊国屋さんがネット書店に対抗することを目的に行った今回の措置が原因で配本が行き届かないことの解決策が、自社のネット通販を使うことだとしたら、なんかおかしくないですか?
それってリアル書店の復権につながる施策なのでしょうか?

返信する
一龍

はい知ってます。
しかしネット書店に対抗してやったことが、最終的に自社のネット通販を使ってくださいだとしたらあまりにもおかしい。

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シナモン

本好き・田中さんは× 問題定義の意味がわかってないな
自社ネット通販を使って下さいとも一竜さん 紀伊国屋はいってません。
通販使わなくてもコンビニ近所にないですか コンビニで本取り寄せできます。
紀伊国屋の主旨からははずれますが。
通販主流になれば店頭販売がなくなる・つぶれる・雇用が減るという危惧からの行動だと思うのですが・・・。いずれにしろ難しいもんだいですよ

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一龍

シナモンさん、ありがとうございます。
僕が本当に心配しているのは、このままだと近い将来田舎からリアル書店が消えるんじゃないかということです。
現実にここ数年のうちに本屋の閉店が何件か起きています。
今回の紀伊国屋さんの行動は、ネット書店に対抗してリアル書店にお客様に来ていただくための方法と言われていますが、まったく的外れとしか言いようがありません。
というか、ネット書店云々にかこつけて、はっきり言って、取次店のマージンまで自分たちのものにするための施策としか思えないんですが。
なんで「委託」なみかそれ以上の卸価格で「買い切り」を要求するんでしょう。
「リアル書店が一丸となって販売する新しいスキーム」を標榜している割には利益独占と言った感じがしてならないのです。
「独占販売ではない」というご指摘を頂きましたが、結局一番得するのは紀伊国屋さんでしょ?
もちろん商売ですから、儲けてなんぼというところは否定しませんよ。
ただし、これだけははっきり言えるのは、この施策が消費者(読者)に対するサービス向上に何の役にも立っていないということです。
下手をすると紀伊国屋さんのプランドイメージだけでなく、作家さんの名前にも傷がつきかねませんよ。
どうしてもこういう方法で販売したいのなら、最初からプライベートブランドとして出版販売するとかすればいいんです。
もし、紀伊国屋さんが「なんの賞もとってないし、無名だけどとっても作品が良くて、この作家を世に出したい」という著者の本をプライベートブランドで出版して、そのかわり自店舗だけの独占販売ですという活動をするのなら僕も非力ながら応援したいと思うのですが。
まぁ、そんなことはしないのだろうな。

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無知すぎ

書店は紀伊國屋に対して注文することが可能です。また、書店は注文されることで本を入荷することも可能です。
更にネットにも紀伊國屋は展開されている。
あと、本屋で「どんな本をお探しですか?」って、馬鹿ですか?どんな内容の本なのかをあの膨大な書籍の本を読み込んで覚えておけと?
本は洋服のような、一目で内容が理解できるものではありません。
そんなこともわからないのでは、頭の悪さが露見しますよ。

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注文すればいいって

わざわざ取り寄せるというめんどくさいことをなんで特定の書店の施策のためにしなくちゃいけないんだよ。
注文できるとか何とか言ってる方が頭おかしいとしか思えないね

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匿名

書店の独自性を求めろとはいうけど、店内で用もないのに声かけられるのは絶対に嫌だなぁ
陳列方法の工夫、独自の購入特典、書店限定グッズの販売ぐらいでしょう

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