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【雑記】僕は紙の本に明るい未来を感じていない

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先月、街のリアル書店が消滅するのではないかと心配している旨のエントリーを書きました。

 

www.s-ichiryuu.com

 

しかし、このエントリーでは紙の本やリアル書店を取り巻く環境に対して、思っていることのすべてを書きませんでした。

言えば身も蓋もないことになると思ったからです。
しかし、どうも胸のあたりに引っかかるものがあって、ちゃんと吐き出しておかないと気持ちが悪い。

ということで、本エントリーでは雑記とうい形で、リアル書店と紙の本に対して思っていることを書き記しておこうと思います。

なお、初めにお断りしておきますが、このエントリーにはなんらかの改善策の提案もオチもありません。
 その点を了承していただいた上で読みたい方はお読みください。 

 

リアル書店の真の敵はネット書店ではない

僕は先述のエントリーで「リアル書店がネット書店に対抗する方法はある」と書きました。

リアル書店はお客さまと直接接するということを最大限生かして、新たなサービスの提供でお客様をファン化すること。
また、ファンが集まる場と機会を提供することなどなど、ネット書店にはできない価値の提供をすることでリアル書店はまだまだ対抗していけるという趣旨でした。

そして、実際にこういう取り組みをしている例も提示ました。

しかし僕の本心ではこれらは延命策でしかないとも思いながらこのエントリーを書いていたのです。

紀伊国屋書店さんは「リアル書店がネット書店に対抗するため」という目的のため村上春樹さんの新刊を買い占めしましたが、おそらくこれが的はずれなことは紀伊國屋書店さん自身がわかってらっしゃるのでしょう。

僕は言ってしまうと身も蓋もないのですが、早晩街のリアル書店は消滅するだろうと思っています。

なぜなら、リアル書店の敵はネット書店ではなく、真の敵は電子書籍だからです。

近い将来紙の本は消滅する

2010年に初代iPadが登場したとき、「電子書籍元年」と言っていたのを覚えていますか?
しかし、待てど暮らせど肝心のコンテンツがまったく増えず、電子書籍が普及するのはまだまだ先のことだなと感じたものでした。

この頃すでに「将来紙の本は消滅する」と言っていた人もいましたが、現状を見るにつけ、「そうはいっても紙の本はなくならないだろう」と思ったものです。

ところが、2012年に日本でもkindleが発売されるようになると様相が一変しました。

そして今やコンテンツも充実。
ネットさえ繋がれば、いつでもどこでも購入でき、多くの場合価格も紙の本よりも安く、在庫切れの心配も、買ってからの収納スペースの心配も、持ち運びの物理的なかさばりや重さもありません。

紙の本に慣れ親しんだ私たちは、最初こそ電子書籍に抵抗がありました。

「やっぱり紙の本の手触りが好き」「ページをめくる感覚が好き」「インクの匂いが好き」「読み終えた本が書棚に並んでる姿が好き」「表紙がきれい」・・・・

いろいろと理由をつけて「電子書籍よりも紙の本が好き表明」をされる人が続出したものです。
けれどもはっきり言ってこれは慣れるまでのことです。

人間は必ず新しい便利なものが登場すると、不慣れなときだけ不満を言うけれど、すぐに慣れてその便利さから逆戻りはできないという歴史を繰り返しています。

例えばアナログLP盤を思い出してください。

CDが登場したとき、「やっぱりLP盤の大きなジャケットがカッコいい」「レコードに針を落とす時のドキドキ感が好き」「クリーナーで拭いたり手間がかかるところが情が湧いて良い」などと言ってたじゃないですか。

ところがあっという間にCDの綺麗な音質と劣化しないところやコンバクトさに慣れてしまいました。

そして今や、音楽配信でデータをダウンロードして聞く時代に。
「ジャケットがない」「歌詞カードがない」と言っていたのもつかの間、気が付くと街のCDショップは次々と姿を消していきました。

僕は紙の本も同じような末路をたどると思っています。

何かに文字を記して情報を伝える

その何かと伝達する経路が変わったのです。

古代、文字は石碑や粘土板に刻まれていました。
地域によってはパビルスや竹簡・木簡もありました。

それが紙や羊皮紙に書くようになり、本が登場します。
やがてグーテンベルクが活版印刷を発明すると劇的に本が安価になります。

このとき面白いのは人の手による写本しか見たことがなかった人たちは、印刷された本を初めてみたときに「人間的な暖かさを感じない」といって不評だったそうです。

でもおわかりですね、人はすぐに慣れます。

その後は数百年にわたって印刷による紙の本の時代が続きます。
このスパンがちょっと長かっただけで、今、次の時代への変革期がやって来たということです。

おそらく思っているよりも早い時期に、そう、物心ついたときにすでにブックリーダーやスマホやタブレットが存在し、電子書籍に抵抗がない世代が世の中の中核となる頃には、電子書籍が紙の本を圧倒することでしょう。

そして紙の本はコスト面で折り合いがつかなくなりやがて生産されなくなり、紙の本は一部お金持ちの奢侈品(あるいはステータスシンボル)となるか、アナログLP盤のように趣味人のコレクターアイテムとなるのではないかと思っています。

そしてさらに年月が経つと、紙の本を印刷し製本する技術も失われ、やがて消えていくと思います。

僕は紙の本に明るい未来を感じていない

以前書きましたが、僕は本当にリアル書店か好きです。
本に囲まれている空間が好きです。

ですから街のリアル書店には頑張ってもらいたい。
嘘偽りなくそう思っています。

しかし、紙の本が消えていく過程でリアル書店は消滅していくことでしょう。

この流れを食い止める唯一の方法は、

電子書籍をボイコットし、紙の本しか買わないこと

だと思います。

でも、これは絶対に無理。

これは僕のまわりのごく狭い範囲だけかもしれませんが、僕が見る限り、本好きほどkindleなどの電子書籍リーダーを使っていて、どんどん電子書籍を買って読んでいます。

一方紙の本を買っているのは、それほどふだん本を読まない人が多いように感じています。
この人達は多読ではないから電子書籍リーダーを持っていないし(本を読むための道具を買うことをしない)、本の置き場にも困らないから。

多読家ほど電子書籍を読んでいるという傾向。
そう、この人達こそ「慣れてしまった」人たちです。

この人達にとって、もう後戻りは絶対にないでしょう。

つらつらと思っていることを書いてきてしまいました。
最初にお断りしたとおり、このエントリーにはなんの改善策の提案もオチもございません。

ただ、最後に結論めいたことを書くとすれば、僕はやはりリアル書店には少しでも長く存在し続けて欲しいと思っています。

紙の本には明るい未来を感じていませんが、それでも他にはないサービスを提供して頑張っているリアル書店さんは応援していこうと思っています。

それは結局のところ延命策でしかないかもしれませんが。

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