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『もしイノ』マネージャーたちのセリフから『イノベーションと企業家精神』のポイントが分かる部分をピックアップしてみた

おはようございます、一龍です。

今日は、一大ブームを巻き起こした『もしドラ』の続編、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら』 をご紹介します。

ドラマ仕立ての本書ですので、『イノベーションと企業家精神』のポイントが分かるマネージャーたちのセリフをピックアップしました。

 

『イノベーションと企業家精神』のポイントが分かる『もしイノ』マネージャーたちのセリフ集

★マネジメントはみんなの『居場所』をつくる

 

「ドラッカーは、今から40年以上前に、『これからは競争社会が到来する』と予見したの。なぜかというと、情報化社会が進むに連れて、知識層が拡大する。すると、競争に参加するプレーヤーが増えるから、競争は激化せざるを得ないだろうって」

 

「<中略>そういうふうに競争が激しくなると、勝ち残るのはたった一人で、あとは全て負けーーーということになってしまうでしょ。そうなると、社会が不安定になって良くない。ドラッカーはそう考えたんだって」

 

「<中略>マネジメントは『要らない仕事』を減らしもするけど、逆に『必要な仕事』を増やしもするの。そうやって、みんなの『居場所』を作っていくのよ」

★野球部の事業は「人材の確保」

「野球部の事業ーーーそれは・・・『人材の確保』です」

 

「はい。野球部という組織には、構成員が3年で卒業してしまうーーーという特殊な条件がありました。そきため、新しい構成員を常に補充しなければなりません。その『人材を確保』するというのが、一つの大きな事業になるーーーと考えたのです」

 

「<中略>では、我々にとって『営利企業にとってのお金』と同じくらい重要なものは何か?ーーーということを考えたとき、それはやはり『人材』ではないかーーーという結論に達しました。なにしろ野球部は、部員がいないと成立しないですからね。そこで試しに、この『キャッシュフローと資金』の部分を『人材』に入れ替えてみたところ、すこくピッタリきたんです。『我々野球部は、人材について計画を持つことが重要だ』って」

★「人事」とは「居場所を作る」こと

 

「『人事』というから堅苦しく聞こえるけど、要は『居場所を作る』ってことなんだよ」

★グラウンド整備を「イノベーション」につなげる

イノベーションの原理
第1 イノベーションを行うには、機会を分析することから始めなければならない
第2 イノベーションとは、理論的な分析であるとともに知覚的な認識である
第3 イノベーションに成功するには、焦点を絞り単純なものにしなければならない
第4 イノベーションに成功するには、小さくスタートしなければならない
第5 イノベーションに成功するには、最初からトップの座をねらわなければならない

「第1に、私たちは『機会を分析すること』によって、『グラウンド整備』という仕事に辿り着いたでしょ」

 

「第2に、それは『理論的な分析』ではあったけど、まだ『知覚的な認識』とはいえないわよね。頭で考えたことであって、行動が伴っていない。だから、今度はそれを行動に落としこむ必要があると思うの。つまり、私たちで実際に、グラウンドを整備して見る必要があるんじゃないかしら」

 

「続いて第3なんだけど、ドラッカーは『焦点を絞り単純なものにしなければならない』っていってるわ。だからこの際、私たちのすることを、しばらくはグラウンド整備に集中してみたらどうかと思って。それくらい『焦点を絞り単純なもの』にすることが重要なんじゃないかしら」

 

「次の第4には、『小さくスタートしなければならない』とあるわ。これは、失敗した時の痛手が少なく済むように・・・っていうことだと思うんだけど、これにもやっぱり、グラウンド整備は最適だと思ったの。だって、どんなに草がぼうぼうだとしても、取り除くのに1年も2年もかかるわけじゃないでしょ?だから、たとえ失敗したとしても、すぐにやり直せる。その意味で、『小さくスタート』するにはもってこいなの」

 

「そして第5は、『最初からトップの座をねらわなければならない』ってあるんだけど、私はここがポイントかなと思った」

 

「ドラッカーは、イノベーションを起こすには『最初からトップの座をねらわなければならない』っていってるのよ。つまり、もし私たちがあの天空グラウンドを整備するとなったら、最初から日本一のグラウンドにするつもりでしなければいけないということ!」

 

★「説得」とは、相手にとっての「得」を「説く」こと

 

「ここから先、野球部の経営は『説得』が一つの鍵となるわ。なぜなら、野球部の事業を『人材の確保』と決めた以上、人の勧誘を継続的にしていく必要があるんだけど、そこでは『説得』を欠かすことができないからね」

 

「『説得』というのは、『依頼』ではないのよ」

 

「『説得』とは、相手にとっての『得』を『説く』ということなの。相手に、『あなたにはこれだけの得がありますよ』と教えてあげること。こちらの都合に合わせて、お願いしたり、頼んだりすることじゃないのね。だから『説得』という字を書くのよ」

感想など

読み終えての正直な感想を一言で言うと、

「アイデアの勝利!」

というところでしょうか。

前作の一大ブームを巻き起こした『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 』については、実を言うと「ああ、こういうのもありかな」という程度の感想しか持ちませんでした。

これなら実際にドラッカー著述の本を読めばいいやんって感じで。

もちろん、ドラッカーの本の入門書としての存在価値や、日本ではまだまだ少ないストーリー仕立てのビジネス書を普及させるといった役割を果たした点はすごく評価できると思います。

ただ、「そんなにおもしろいかな?」というのが本音でした。

ですので、今回もそれほど期待はしていなかったのですが、いや、読み始めたらすごく面白い。
とにかく、前作よりアイデアもストーリーもよく練られている。

そして、これが「おもしろく」感じた一番大きな要因だと思うのですが、本書を読む前にネタ本である、『イノベーションと企業家精神』を読んで、記憶の新しいうちに『もしイノ』を読んだからではないかと。

この順番で読むと、ドラッカーが言っていたことを、『もしイノ』の中でマネージャーたちが応用実践してくれるわけです。

今回ピックアップしたのも、まさにそういった場面のセリフ。

ネタバレになるのであまり書けないのですが、

野球部の「事業」を「人材の確保」としたり、イノベーションの5つの原理から「グラウンド整備」を導き出したりと、これはもうこの思考のつながりこそがまさにイノベーション。

「えっ、そこにいく?」というのが繰り返し登場してストーリーが進んでいきます。

最近は定番、名著とされるビジネス書の漫画化や、マンガで説明する入門書が流行っていますが、本書のレベルまでストーリーとアイデアが昇華されたものはなかなかありません。

この点、群を抜いているかと思われます。

そして、このレベルまで来ると、ビジネス書をネタとしたエンターテイメントというジャンルも有りだなと思わせてくれます。

いやぁ、著者の岩崎夏海さんにはまいりました。

ドラッカーを十分読みこなしている方にもおすすめできる一冊です。

本書はダイヤモンド社、市川様より献本していただきました。
ありがとうございました。

目次

プロローグ
第1部
 第1章 夢は『もしドラ』を読んだ
 第2章 夢は『イノベーションと企業家精神』を読んだ
 第3章 夢は野球部の民営化に取り組んだ
 第4章 夢は野球部の人事に取り組んだ
 第5章 夢は小さくスタートした
第2部
 第6章 夢は外に出て、見て、問い、聞いた
 第7章 夢は予期せぬ出来事に遭遇した
 第8章 夢はイノベーションの機会に集中した
 第9章 夢は居場所とは何かを考えた
エピローグ
あとがき

関連書籍

前作はこちら

今回紹介した本の”ネタ本”となるのはこちら

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