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『不確実性超入門』に学ぶ人生を長期的成功へと導くポイント

おはようございます、一龍です。

僕にとって興味のない分野なので、これまで当ブログでは投資の本はあまり紹介してきませんでした。
しかし今日ご紹介する『最強の教養 不確実性超入門』 は読んでいてグサッと胸を刺されたような衝撃がありまして、これはぜひ紹介したいと思い本エントリーを書きました。

この本、投資家の心理について書かれた本なのですが、その内容がもう”人生訓”なのです。

まずは僕の心にグサグサと刺さったポイントをピックアップしましたのでお読みください。

 

『不確実性超入門』に学ぶ人生を長期的成功へと導くポイント

★トータルの結果で成否を判断する

 

 ルービンの信条は「絶対確実なことはどない」と言う言葉に集約される。100パーセント確実なことなどない。将来における全ての事は確率的に捉える必要がある。そして、1回1回の結果ではなく、長い目で見た、トータルの結果でその成否が判断されなければならない。これが、不確実性に対処する一大原則なのである。

ロバート・ルービンの「蓋然的思考」

★人はランダムなデキゴトをランダムだと感じられない

 

 人はランダムなデキゴトに遭遇しても、それをランダムなものとは感じないようにできている

 

 因果関係を持たないランダムな動きを素直に受け止めることができない

 

 明確な結果を伴うデキゴトには必ず明確な原因があると考え、確率的に対処するという考え方を当てはめようとは思わない。

 デキゴトの結果が明確で重大なものであればあるほど、人はランダム性ではなく、もっと他の原因を見つけてこようとする。つまり、ランダム性による影響を過小評価する分、別の因果関係を過大に評価するようになるのだ。<中略>
 そして、どうしても明確な因果関係が見つからない場合は、運命を持ち出してくる。
 運が良かったとか悪かったという偶然の結果を、必然性を伴う運命という概念で置き換えるのだ。

★成功のジレンマ

 

 フィードバックによる成功のメカニズムや、そこで偶然が果たしている役割の大きさを理解しないままに成功の連鎖を駆け上がると、「すべては自分の才能と努力のおかげだ」という意識に囚われやすくなってしまうのだ。自分に自信を持つこと自体は悪いことではないが、こうした意識が過剰になると深刻な副作用を生む。成功に至った今までの自分のやり方、考え方を絶対だと思ってしまうのである。

 

 良いことが続く過程で成功を収め、自信に凝り固まった人間は、そのプロセスが反転しても今までのやり方に固執して、やがて起きる逆回転のフィードバックの中で致命的な失敗を犯すことになる。
 大成功を収めた者がやがて破滅に至るということは、歴史の中で繰り返し見られるパターンの一つである。そして、その破滅は、往々にしてそれまでの成功によってもたらされる。つまり、「良いことが良いことを生む」メカニズムは、人の心理に将来の大失敗の種を植え付けるものでもあるのだ。

★自己奉仕バイアス

 

 人は、成功の要因を自分に求めたがる。その成功が他人や偶然のおかげだとは思わない。一方で、失敗については自分以外にその要因を求めたがる。
「うまくいったのは自分のおかげ、うまくいかなかったのは他人のせい」というわけだ。これが自己奉仕バイアスと呼ばれるものである。

★不確実性の過小評価と予測への過度の依存

 

 人々による不確実性の過小評価自体が、より大きな不確実性をもたらす要因となるのだ。

 

 不確実性の効果を過小評価する人間という生き物は、その裏返しとして、予測の力を過大評価する。<中略>
 だが、どれだけ予測の力を信じようとも、結局ほとんどの人は次に起きる意外なデキゴトを予測することはできない。<中略>それこそが不確実性なのだ。それなのに予測に頼ろうとすることで、結局は窮地に立たされてしまうことになる。

★希望的観測

 

 人は苦しい状況になればなるほど、リスクに鈍感になり、希望的観測にすがるようになる。だが、そうした希望的観測は、自体の解決には何の役にも立たないばかりか、抜本的な対策を遅らせて、より大きな危機を招き寄せることにしかつながらないのである。

 

 もっとも、危機が深刻化する前に抜本的な対策を打つというのは、実際にはとても難しいことである。抜本的な対策には痛みが伴うため、「今はまだそこまでやる必要はない」という意見が必ず出てくるからだ。だが、誰もが自体の深刻さを認識できるようになったときには、すでに打つ手がなくなってしまっている可能性が高い。

感想など

 

◆不確実性があるかぎり成功は決して再現できない

いかがだったでしょうか。

僕はあまり投資関連の本を読んでいませんが、それでも本書はかなり異色な本といえると思います。

というのも、金融に関する市場心理をメインテーマとして扱っている本書ですが、読んでいて最後のページまで”投資”というものをあまり意識せずに読了してしまうのです。

もちろん、書かれている著者の主張の具体例として実際の投資の例や、バブルの発生メカニズム等も登場します。

しかし上記ピックアップしたポイントのような人間心理の本質を解説した文章が随所に散りばめられており、そのたびに「これは”人生訓”ではないか」と思ってしまうのです。

タイトルに「最強の教養」とありますが、まさに

「人生を長期的成功へと導く」

ための思考法だと思います。

本書巻頭で”未来”について次のような公式で著者は表現しています。

【未来の公式】
未来=”すでに起きた未来”(予測可能な未来)+不確実性(予測不可能な未来)

つまり未来の状態は、予測可能な”既に起きた未来”と予測不可能な不確実性の合成として捉えることができると。

そしてこの未来の公式が意味する重要なポイントがあります。

第一に、未来のデキゴトには多かれ少なかれ、不確実な要素が含まれる。
第二に、事象の種類(人口動態なのか景気動向や株価変動なのか)によって、不確実性の影響の大きさは異なる。

ところが人間は不確実性は軽視するのに対して、未来は予測できると信じやすいようです。
これが失敗に繋がると。

よく成功哲学では「成功者に学び、成功者の真似をすること」を定番の方法として紹介しています。

しかし、

成功を収めたカリスマのやり方を100%真似たところで、ランダム性の影響がある以上、その成功は決して再現できない。

のです。

◆攻撃よりも防御

では不確実性を生き抜くにはどうすればいいのか。

著者は唐の太宗李世民の故事、「創業は易く守成は難し」や、ヘッジファンドマネジャーのポール・チューダー・ジョーンズの言葉を引用して次のように結論を導いています。

 成功を過大視しない。自分を過信しない。そして、予想外のことが起きることを想定し、予測が外れても破滅的な状況に陥らないように常に注意を怠らない。そのかわり、失敗すること自体は恐れずにトライを繰り返していく。

自分を驕らず、不確実性に備え、不敗の状態に配慮しつつ挑戦し続ける。
これに尽きるのではないでしょうか。

本書はあくまで金融に関する投資家の心理、市場心理について書かれた本ですが、全盛で成功するためのエッセンスが詰まった”人生訓”としても読むことができます(というか、僕にはそうとしか読めなかった)。

人間心理の本質をついた一冊。
投資家以外の方にも読んでいただきたいと思います。

本書はDiscover21社様より献本していただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに  不確実性との向き合い方が人生の長期的成功を決める
第1章 ランダム性  予測不能性が人を惑わす
第2章 フィードバック  原因と結果の不釣り合いが直感を欺く
第3章 バブル  なぜ「崩壊するまで見抜けない」のか
第4章 人間の心理バイアス  失敗はパターン化される
第5章 人生を長期的傾向へ導く思考法  

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