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子育てはもっと楽しくなる!【書評】伊藤徳馬(著)『どならない子育て それでもやっぱりどなっちゃいそうなとき編』Diacover21

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おはようございます、一龍です。

今日は、以前ご紹介して好評だった伊藤徳馬さんの『どならない子育て』シリーズの続編をとりあげます

サブタイトルは「それでもどなっちゃいそうなとき編」。

あなたならどんな対処をしますか?

 

はじめに

子育てって難しいですよね。

「褒めて伸ばす」っていいなぁと思いつつも、実際には「いけない」と思っていながらどなってしまうシーンが多いものです。

どうしたらどならない子育てができて、お互いストレスのたまらない親子のいい関係を築けるのか。

まずは著者の推奨する「どならない子育て」の基本の部分をピックアップします。

どならない子育てのための基本ポイント

 

★どならないですむためのコミュニケーションの基本

 

1.行動を具体的に表現する
 「〇〇をしてね」「〇〇をしないでね」「〇〇をするのはいけないことだよ」

2.肯定的表現を使う
 「〇〇してね」・・・「何をすべきか」という情報をダイレクトに入れる

3.共感的表現を使う
 「〇〇したい気持ちはわかるけど、△△しようね」

4.環境を整える
 親が子どもと話すとき(特に叱るとき)は、子どものそばまで行って、しゃがんで目線を合わせて、落ち着いたトーンで話すのが一番わかりやすい

★どならないですむためのしつけの基本

 

・よい行動には、よい結果=「よかった体験」を
 よしよしする、頭をなでる、抱きしめる、ハイタッチをする、言葉でほめるなど

・悪い行動には、悪い結果=「しまった体験」を(罰ではない)
 1.子どもたちの楽しみに制限を加える方法
 2.もう一度させる方法
 3.元に戻す責任をとらせる方法

★「効果的なほめ方」の4つのステップ

 

1.賞賛を与える
 「えらいね」「すごいね」「できたね」「立派だよ」

2.よい行動を具体的に表現する
 「〇〇したんだね」

3.子ども側の理由を話す
 「そうすると、××だよね」

4.よい結果を与える
 「よしよし」など

★事前に子どもに説明する「予防的教育法」の3つのステップ

 

1.してほしいことを説明する
 「〇〇のとき、△△してね」(共感的表現を使うとなおよい)

2.子ども側の理由を話す
 「そうだとすると、□□だよね」

3.練習させる
 「じゃあ、練習してみようか」

★「問題行動をただす教育法」の4つのステップ

 

1.問題行動をやめさせる
 (共感的表現を使いながら)

2.悪い結果を与える
 「〇〇したのはよくないから、××(悪い結果)にするよ」

3.してほしい行動を説明する
 「△△のときは□□をするんだよ」

4.練習させる
 「じゃあ、□□してみよう」

★「自分自身をコントロールする教育法」の第1ステップ

 

1.親自身が「落ち着くためのヒント」を実行する
 (例:深呼吸など)

2.子どもに落ち着くための指示を与える
 「今は話ができないみたいだから、ここにいなさい」

3.落ち着くまでの時間を与える
 親が落ち着いたあと、子どもが落ち着いたかを確かめる
 「お話しできる?」
 話ができそうなら第2のステップへ

★「自分自身をコントロールする教育法」の第1ステップ

 

1.共感的表現を使う
 「〇〇したかった気持ちはわかるよ」

2.状況を説明する
 「でもね、だからといって、今みたいに怒って〇〇するのはよくないよ」

3.「落ち着くためのヒント」を子どもに教える
 「怒って〇〇しそうになったら、ママみたいに深呼吸を3回すると落ち着けるよ」

4.「落ち着くためのヒント」を練習させる
 「じゃあ、ままと深呼吸をしてみよう」
 子どもに深呼吸をさせる。
 「できたね。今みたいに、深呼吸をすれば落ち着くからね」

5.元の問題に戻る
 「じゃあ、□□しよう」
 (トラブルの発端となった問題行動に対して、軽く「悪い結果」を与える)

感想

 

◆たっぷりボリュームの実践例集

今回、上記のように本書メソッドの基本の流ればかりピックアップしましたが、実は本書の大半は実例と練習問題となっていて、実際の子育ての場面でどのように使用するかというところに焦点が当てられた、まさに実践例集となっています。

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ただ、実践例をピックアップするとキリがないので割愛させていただきました。

ですので、上記基本メソッドをどのように使いこなすのかは本書でお確かめください。

「なるほどね、うまいなあ」と感心して、自分の子育てがいかに稚拙だったか恥ずかしくなってしまいました。

◆「深呼吸をしよう」

そんななかで、これがキモというところを一つ。

それは深呼吸です。

以前パニック症候群の子どもがパニックになったとき、親御さんが一緒に深呼吸をすることで落ち着かせるシーンを見たことがあります。

ただこれは日頃からトレーニングしているからできること。

興奮している子どもに「落ち着いて」と言っても無理だし、ましてやどなったところで何にもなりません。
とはいえ、興奮している子どもにいきなり「深呼吸しよう」といっても「?」となるだけ。

常日頃から、ちょっとした習慣で親子で深呼吸をする習慣を付けておくと、「いざ」というときに役立つと思います。

私は武道をやっているので呼吸と心の関係とか呼吸と精神の状態の因果関係については経験的にその重要性を知っています。

深くゆっくりとした呼吸は”気”を丹田に落として(興奮状態は気が上がっている)、確かに落ち着きます。

子どもが興奮状態でも「深呼吸しよう」の声かけに、素直に同調できる日頃の下準備はかなり有効な子育てメソッドとなるでしょう。

◆タイミングの重要性

あともう一つ本書で重要だなと思ったのが「しつけのタイミング」。

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私の場合はある方から「しつけはその場ですぐに」と教えられたので、子どもの状態など関係なくなにか粗相があったら「こらっ!」とやってましたが、本書を読んだらあまり効果なさそうだなと後悔。

ほんとうにこちらの言っていること、してほしいことが頭に”入る”のは、子どもが落ち着いていることが条件。

そのタイミングの見極めと、子どもの興奮状態や気持ちの状態ごとにどんな態度や声かけをするのが効果的か、本書でしっかり学べます。

ああ、うちも子どもが小さいときにこの本を読んでいたらなぁ・・・。

後悔先に立たずです。

今まさに子育て真っ最中の方はぜひお読みください。

本書はDiscover21社様から献本していただきました。
ありがとうございました。

前作はこちら

紹介記事はこちら

 

www.s-ichiryuu.com

 

合わせてお読みください。

目次

はじめに
1 基本のおさらい
2 子供が悪さをしちゃった!
3 自分もキレちゃいそうになってきたら・・・
4 うまくいくための実践のコツ
5 最後の総合問題!!
おわりに

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