おはようございます、マニアックな雑談が大好きな一龍(@ichiryuu)です。
今日は中谷彰宏さんの新刊をご紹介。
テーマは雑談力なのですが、たかが雑談と侮る事なかれ。
雑談には人生を変えるようなすごいパワーが秘められています。
【目次】
はじめに 尊敬される上司は、トイレでの話がうまい。
第1章 たった5分の雑談で人生が変わる。
第2章 エレベーターの雑談で、チャンスがつかめる。
第3章 雑談することで、ネタが集まる。
第4章 廊下の雑談で、勝負がついている。
第5章 雑談で、距離が一気に縮まる。
第6章 雑談した人を、好きになる。
おわりに 小学校時代の先生の授業は忘れても、雑談は忘れない。
【ポイント&レバレッジメモ】
★ラスト5分の雑談は、未来につながる。
私が30分のインタビューを受ける時は.25分を取材にあて、残り5分で、私から「ほかはどういう仕事をやっているの?」「何系が好きなの?」と質問します。
30分のうち、ラスト5分に立場が逆転して私がインタビュアーにまわる、”雑談タイム”を設けているのです。
雑談とは立場を逆転させる瞬間なのです。<中略>
雑談をして「今度何かやろう」とか、ライターの人なら「この人は優秀だから、ほかの出版社の人に紹介してあげよう」となることもあります。<中略>
雑談には、本番前の雑談とラストの雑談があります。
ラスト5分の雑談は、未来へつながる雑談なのです。
⇒用件が終わってからの雑談をしよう。
★役に立たない雑談が、最も役に立つ。
雑談できなし人はふだんから役に立つ話をしようとします。
会議やブレストでも、いい意見を言おうとします。
雑談できない人は力んでしまうのです。
役に立ちそうにない雑談が、最終的に最も役に立つのです。
役に立ちそうな意見やアイデアは、意外に役に立ちません。
それは誰でも考えるので、盛り上がらないのです。
ブレストをする時にはみんなに笑し力起こるようなくだらなし意見を言います。
突拍子もない意見です。<中略>
雑談は大人のやりとりです。
役に立ちそうにない雑談が、最も役に立つのです。
⇒「役に立たない話」をしよう。
★場外乱闘に持ち込む。
一流の企画を出せる人は、アイデア出しの時にくだらないことを平気でボンボン言います。
これがプロです。
二流の人は真っ当な意見から入って、どこかで聞いたような予定調和のところにおさまります。
雑談も、予定調和からはずれたところにあります。
雑談は、まさに場外乱闘です。
プロレスでは、場外乱闘が一番の見せ場です。
⇒ボールを投げよう
★「いい話をしようとしない」ことが、雑談のコツ。
雑談ですごし話をしようとすると、構えてしまします。
相手に「すごいですね」というリアクションを求めないことです。
「くだらないですね」と言われるのが、最大の賛辞です。
くだらなければくだらないほど、いい話です。
これを目指します。
⇒「くだらない」と言われることを喜ぶ。
★相手が見ているものを、取り上げる。
雑談のテーマは「相手が貝たモノ」です。
相手の視線は必ずどこかに行っています。
自分に視線が来ていることは3割ぐらいです。
日本人は視線がそれていることが多いのです。
たとえば、相手が壁の絵を見ていたら、壁の絵についての話をします。
そこで話のネタが生まれます。<中略>
相手の頭に浮かんでいる話題を蹴り出して、それをパスとして受け取ることが大切なのです。
⇒相手より、相手が見ているものを見よう。
★応接室に入ったら、絵を見る。
伯父さんは、「お得意先に行くだろう。応接室には必ず絵がかかっているから、その絵を見ろ」と教えてくれました。<中略>
「応接室に案内されたら、部屋でぼーっとしているんじゃない。絵を見ておくと、その絵から何か話ができる」と教えてくれたのです。<中略>
絵がかけてあっても、その絵について触れる人は1人もいません。
玄関のロビー・社長室・応接室には社長がこだわって絵がかけてあります。
そういうのを見ておいて、「玄関にあった絵は藤田嗣治ですね」「ユトリロですね」とひと言言うだけで、100人のうちの1人になれます。<中略>
雑談は、どんな話をすればいいかではなく、何を見るかです。
それに目がとまったら、あとは相手が話してくれます。
相手に雑談のチャンスを与えてあげるのです。
⇒雑談のネタを探そう。
★お客様の閉じていた唇が開いてから、商品を勧めると売れる。
ブレゼンは勝負てす。
戦う神経、頑張る神経である交感神経が働いて、アドレナリンが出ます。
雑談は、リラックスです。
副交感神経が働いて、セロトニンという幸せホルモンが出ます。
人間が学習するのは、リラックスしている時です。<中略>
相手の唇が閉じている間は、雑談をします。
唇が緩んだ瞬間、雑談をやめて本題に入ります。
デートも同じです。
相手が唇を閉じている時は、まだ緊張しているのです。
⇒相手の唇が閉じている時に、本件に入らない。
★口説きセリフより、雑談で好きになる。
女性は、口説きゼリフで好きになるわけではありません。
女性が好きになるのは、雑談の楽しい人です。
雑談が楽しくて、つい長話をしてしまいます。
話が盛り上がって、「エッ、もうこんな時間。あっという間にたっちゃった。まだ帰りたくない」というのか「好きになる」ということです。
時間がたつのが速いのは、話が盛り上がっているからです。
口説きセリフは、あとが続きません。<中略>
女性を口説くには、1発ホームランを狙うのではなく、雑談で連打することが大切なのです。
⇒雑談で口説こう。
★雑談の多い人を、好きになる。
人間は雑談の多い人を好きになります。
男性も女性も同じです。
単純なことです。
「たくさん話した人」ではありません。
事務的な会話をいくらしても、好きにはなりません。
事務的ではない会話を、どれだけしたかです。<中略>
誰かを好きになるとか、あまりピンとくる人がいないというのは、単純に雑談が多いか少ないかの違いです。
好きだから雑談が増えるのではありません。
順序が逆です。
雑談をしているから、好きになるのです。
くだらない雑談がどれだけできるかが、モテるかどうかの分かれ目です。
ルックスは関係ないのです。
⇒事務的な会話だけになっていることに気づこう。
【感想など】
◆雑談は人間関係の基礎を作る
ワタクシが勝手に目標の一人にしている(顔も実力も全然届かないけれど)中谷彰宏さんの新刊です。
テーマは”雑談力”。
例によって巻頭に
この本は、3人のために書きました。
1.「雑談の仕方がわからない」と言われる人。
2.「雑談のネタが見つからない」と言われる人。
3.「雑談で、相手との距離を縮めたい」と言われる人。
とありまして、雑談が苦手な方にぜひ読んでほしい本です。
ワタクシは雑談自体は苦手ではないし、くだらない話でも聞くのは大好き。
ただ、初対面の方と雑談するのがすごい苦手。
初対面の方とだと話題が続かないんですよね。
それで、雑談のネタの見つけ方を学べたらと思って読みだしたのですが、意外に雑談って深いし、大切なんだなと気がつくことになりました。
まさに、人間関係の基礎、そして潤滑油、さらに言えばチャンスをつかめるかどうかは雑談力によるのだと。
少々おおげさに聞こえるかもしれませんが、人と人とを結びつけているのは”雑談”なのです。
◆相手が見ているモノをネタにする
さて、初対面の方との雑談が非常に苦手なワタクシにとって大収穫だったのは
”相手が見ているモノをネタにする”
という方法でした。
確かに日本人はずっと相手の目を見て話すことはありません。
それをされるとかえって話しにくいですよね。
だからたいていの場合、話している間は相手を見つつ、目線はあちこち動いています。
その相手の見ているモノをこちらも追って話題にあげる。
つまりその場にあるもの、絵とか、置物とか、料理とか。
相手が自分の持ち物を見てくれているなら、それをネタにすれば話が続きますよね。
時計とか靴とかネクタイとか。
逆にこちらから相手が身につけているものを褒めたり質問してもいい。
「そのネクタイ素敵ですね」「その時計カッコいいですね」などなど。
実はこれ、ワタクシが初対面の人と話す時に苦し紛れによく使う技です。
経験から言うと、身につけているものはその人がこだわっているものとか好きなブランド物である確率が高いです。
そこへ話をふると滔々と語り始めてくれたりします。
◆ネタはあなたが夢中になるものでいい
さて、雑談で盛り上がる時ってどんな話をしている時かなと考えたとき、一つ思い浮かぶのがマニアックなネタ。
さきほど、その人が身につけているものに話をふるというのを書きましたが、それともつながりますね。
これね、単なる自慢話なっても結構面白い。
本書でも
1つでも、マニアックなこだわりのある人の雑談は何を話しても面白い。
という一節があります。
誰もが知っているようなモノでも、すごくこだわっている人の話ってすごく面白い。
こんな見方があったのか、とか新しい発見とか学びにあふれています。
自分の経験で言うと、文房具ネタなんか話すと大抵は「なんでそんなものにこだわるの?」って感じで呆れた顔をされるのですが、呆れつつも(お情けなのか)面白がって聞いてくれます。
で、こちらも面白いなと思うのは、最初は小馬鹿にして聴いていた人が、そのうち、「書き味のいいペンは?」とか、「手帳のおすすめは」とか質問が始まって、真剣に聴きはじめるのです。
普段誰もが使うものだけに真剣になってきます。
話すのが苦手な人でも、自分の好きなものについてなら饒舌になったりするもの。
何か一つこだわりの分野を持つと、雑談力がグッと上がりますよ。
◆油断を誘う
さて、本書を読んで一番すげー(或いは、怖っ)と思ったのはこのメソッド。
レコーダーをわざと1回まわして止めることで前後に油断ができる
人は油断した時にぽろっと本音を喋ってしまうもの。
それを狙って、中谷さんはインタビューや取材でわざとレコーダーを回しといて止め、雑談をすることで本音を引き出すのだとか。
これは取材する人には強力なメソッドですが、取材を受ける側は気をつけないといけませんね。
まぁ雑談にはそれだけ人と人との壁を無くすパワーがあるということなのでしょうが、悪用されないように気をつけてくださいね。
ワタクシも中谷さんに取材を受けることがあったら気をつけないと(多分無いけど)。
しかしこんなネタ書いてしまったら、中谷さん取材しにくくなるんじゃないのかな?
レコーダーを止めた瞬間、相手が身構えるようになるかも。
◆雑談でモテ
最後に、中谷さんの本のお約束(?)のモテネタです。
本書では口説き文句より雑談の楽しい人がモテると書かれています。
時間が経つのも忘れるほど、楽しい雑談で盛り上がると、その人のことを好きになるのだとか。
おまけに顔の良し悪しは関係ないと。
男前の中谷さんが言うと、「本当かな?」と思ってしまいますが、よく若手お笑い芸人がモテるというのを聞きますよね。
彼らの場合は面白いからだと思われがちですが、ずーっとギャグを言って笑わせているわけではないそうです。
普通の会話をするそうですが、ポイントは相手の話をしっかり聴いてあげることなんだとか。
そうすると、話を聞いてもらっている女性の自己重要感というか自尊感情が満足させられて、それで好きになるそうです。
基本はしっかり話を聞いてあげること。
雑談力といいますが、正確には”雑談させる力”を磨くのが一番いいのかもしれませんね。
雑談力はビジネスの交渉の場で威力を発揮するだけでなく、プライベートでも人間関係を円滑にしてくれる強力なパワーを秘めている。
しかもちょっとしたコツで誰でも実践可能。
これを身につけない手はありません。 ぜひ!
本書はあさ出版編集者の吉田様より献本していただきました。
ありがとうございました。
【関連書籍】
当ブログで紹介した中谷彰宏さんの本を紹介(中谷さん他作過ぎます! 笑)。