おはようございます、ポジティブというより能天気と言ったほうがあたっている一龍(@ichiryuu)です。
さて今日は、当ブログ久々の登場、森川陽太郎さんの新刊をご紹介。
元プロサッカー選手で、現在は有名アスリートやミス・ユニバースジャパンファイナリストのメンタルトレーニングに携わる著者による、「実力はあるのに自己否定感が強い、結果が出ない」という方へのアドバイス。
そのキーワードはなんと”ネガティブシンキング”!
ワタクシも目からウロコの1冊でした。
【目次】
はじめに
第1章 向上心は「そこそこ」あれば成功できる
第2章 平常心じゃなくても大丈夫
第3章 ポジティブシンキングをやめよう
第4章 「ラクをすることに対する罪悪感」を乗り越えよう
まとめ
【ポイント&レバレッジメモ】
★OKラインを下げて「自己肯定感」を持つ
人には「いつかこのレベルを達成したい」という目標とは別に、「いま自分自身がこのレベルを満たしているならOK」と自己肯定感が持てる基準があります。
私はそれを「OKライン」と呼んでいます。<中略>
OKラインは「自分が確実にできること」に設定しておくことが大切です。
確実にできることを積み重ねることで得られる「自己肯定感」によって、実力を発揮し続けることができるからです。
OKラインをしっかりクリアできれば、人は手応えを感じるようになります。
★失敗を受け入れるけれど、反省はしない
日本人は「反省」を好むこところがありますが、海外の一流アスリートなどを見ると、失敗しても反省なんてしていません。<中略>やるとすれば、うまくいかなかった部分を選手同士ですり合わせたり、お互いの意見を調整したりする程度でした。<中略>
反省することで満足していると、過程ばかりに意識が向き、本当に望んでいる成果が出せなくなってしまうのです。
★努力の量を減らしてみる
努力することで満足するようになってしまったら、義務感のようなものをモチベーションにすることからいつまでたっても抜け出せません。努力などしなくても自己肯定感を感じ続けるようにしていくことで、取り組んでいる仕事や課題が楽しくなるし、望んでいた成果も十分に出せるようになっていきます。<中略>
大きな目標を掲げて努力をしている人は、いつしか「望む結果が出ないこと」に対して自分を追い込み続けてしまうサイクルにはまります。
結果、挫折感を持ったり、義務感のようにただ努力するという悪循環にはまりがちになります。<中略>
どんなに一生懸命に影の努力をしても、現場でパフォーマンスが発揮できなければ、やはり仕事では評価されないのです。だとしたら、むしろ努力は楽しめるぐらいの量にして、「本番でどう結果を出すか」に集中したほうが、結果も望めるのです。
★悪いイメージも事前に描いておく
つねにポジティブに前向きなことだけを考えようとして、いいイメージばかりしていると、緊張したりミスをしたりすることが「予想外のこと」になってしまいます。人は予想外のことが起こると対処するのに時間がかかったり、それを引きずってしまうことも多いのです。<中略>
「いいイメージだけで臨む」のは、「悪いイメージのことが起こる可能性もある現実」から逃げようとする逃避行行動ともなります。<中略>
しっかりと自分の実力を発揮するためには、現実と向き合い、どんなことが起こりうるのか、悪いイメージも含めて具体的に予測し、その場に立った時にどんな感情を持つのかを考えておくことが必要なのです。
★「あきらめること」を受け入れる
「あきらめたら負けだ」「格好が悪い」というこだわりを捨て、執着しない考え方に切り換えることも、時には必要です。
「ゼッタイにできる」と信じ込もうとすることは、「できない自分を認めないこと」でもあります。
★「ポジティブに見られるためにしていること」をやめる
発言がいつもポジティブな人には、前向きなことを言うことで、周りの人から「すごい」と見られることに満足感を得ている部分もあります。<中略>
そうしたヒョカに甘えていると、人は「本質」を見失うことも多いのです。<中略>
「ポジティブな姿」を評価されることに満足するのではなく、「結果」に意識を向けることで、実力を発揮し、成果を生み出すことにつながります。成果さえ出してしまえば、周囲を気にして無理にポジティブにふるまわなくても大丈夫だと気づくはずです。
【感想など】
本書はデビュー作のこちらの御本
参考記事
の著者である森川陽太郎さんの新刊です。
これまで当ブログでは、メンタルヘルス本を何冊も紹介してきましたが、たいていの場合、自分で自分を責めるのって真面目な人ですよね。
だから実を言うとメンタルヘルス本を読むたびに「まじめな人って大変だなぁ、俺みたいな不真面目なヤツはまず大丈夫だな」って思っていました。
しかし本書は別。
内容の多くが自分に当てはまるw。
本書の主張のポイントは、「結果にフォーカスしましょう」という点です。
マキャベリズムじゃないけれど、社会人やアスリートにとっては結果がすべて。
結果で評価されます。
ということは極端な話し、どんな手段を使っても、過程で手を抜こうが、結果さえ出せればいいということです。
ところが我々は小さい頃からの教育で、「努力は大事」と刷り込まれているんですね。
「できなかったけど、よく頑張ったね」って必ず幼稚園や小学校では褒めますよね。
小さな子に「努力することの大切さ」を教えるのはもちろん大事なことですが、どうも大人になってもその呪縛が解けない。
だから結果ではなく、努力することにフォーカスしてしまい、自分に自信が持てないとか、努力する他者に引け目を感じて自分を責めてしまう。
あるいは結果よりも努力をすること自体が目標になってしまう。
そんな罠にはまっている人がたくさんいるようです。
かくいうワタクシも大いにその気あり。
長い間武道をやってきたワタクシは、練習後に体のどこかが痛くなっていたり、痛めていないと練習した気にならないという時期がありました。
本来練習は、上達することが目的であり、ラクをしようがキツイ練習をしようが目標に達すればそれでいいはず。
でも、徹底的にやらないと満足できないのです。
練習が目的化していたんですね。
ただ、ワタクシの場合は練習自体が好きでしたし、一生懸命練習するので大先生方に可愛がられたりと得るものは大きかったですが、能天気に練習できたのはプロのアスリートじゃなかったからでしょう。
もし自分がプロの格闘家で、勝負に勝つことが宿命づけられていたら、たぶん体を潰すほど練習して、その過程で心も潰していたかもしれません。
さて、ワタクシが最近心がけれいることが本書にも紹介されていました。
それは
「自分のコントロールできることにフォーカスする」
ということ。
これを心がけるようになってから、かなり心穏やかになりました。
先日も、ブログを書こうと思ったらFC2ブログがアクセスが集中していて管理画面が開かないということがありました。(結構22時ごろって重い)
そんなとき依然だったらイライラして、何度もクリックしたりしたものですが、今は「書けないんだったら読もう」と読書に切り換えています。
イライラしたってネットがつながりやすくなるわけじゃないし、無駄な時間過ごすよりも違うことしたほうが書評ブロガーとして生産性がありますもんね。
ちなみにこれができるようになってから、職場の人間関係でイライラすることも激減しました。
他人を100%思い通りに動かすことなんてできませんから、自分のコントロールできる仕事にフォーカスするようにしています。
このメソッド、オススメですよ。
もちろん本書でいうように、恋愛にも効きます(笑)。
最後に、本書のタイトルは「ネガティブシンキングだからうまくいく〜」とありますが、大切なのはネガティブとポジティブのバランスと切り替えだと思います。
どちらか片方だけではやはりいつか心にしわ寄せがくるのだと思うのです。
もし、あなたが何かの影響でポジティブ至上主義に陥っていたら、本書を読んで力の抜き方、切り換え方をぜひ学んでください。
きっと結果につながりますよ。
本書はアップルシード・エージェンシーの宮原様より献本していただきました。
ありがとうございました。
一龍さま
はじめまして、『ネガティブシンキングだからうまくいく35の法則』の編集を担当しました、よねだと申します。
この度は、ご紹介いただきありがとうございました!
おっしゃるように、ポジティブとネガティブの「バランス」は非常に重要だな~と、ここ最近感じました。
分かりやすくまとめていただき、ありがとうございます!
よねださま
コメントありがとうございます。
森川さんのメソッド、大変参考になりますし、目からウロコでした。
努力と反省にとらわれて、しばられている部分に気づかせて頂きました。
良い本をありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。