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日本の”crazy ones”たちが世界を変える【書評】成瀬 勇輝(著)『自分の仕事をつくる旅』Discover21

おはようございます、昔は食パンかじりながら貧乏旅行を楽しんだ一龍(@ichiryuu)です。

さて今日は、ちょっと変わった旅のをご紹介。

それは、自分探しの旅とも、最近流行のノマドともちがう「キャリアにつながる旅」。

ワタクシのようなオッサーンにはかなり衝撃的で刺激的な旅の誕生です。

【目次】
まえがき
変わる旅のカタチ
1章 「テーマのある旅」のススメ
2章 旅プロデューサー
3章 旅プロジェクトの制作方法と旅への「武装」
おわりに  僕が旅で学んだこと

【ポイント&レバレッジメモ】

★旅をプロデュースする

 僕たちは、人生を自分でつくるように、旅を制作することができる。自分だけの旅をプロデュースする。自分の旅を自分でプロデュースし、自分で演じ、世間に対してメッセージを送る「新しい」旅人を「旅プロデューサー(旅プロ)」と本書では呼びたい。
そして、テーマのある旅はひとつのプロジェクトだ。「テーマのある旅」をして、次のキャリアにつなげる過程を、下記に示したように、プロジェクトに欠かせないPDCA(Plan, Do, Check, Action)で考えてみよう。
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★メディア戦略 世界はどこでもつながっていた

 旅の途中でやっていたことが2つありました。ひとつは、協賛してもらった会社の1つであるバイシクルクラブさんの自転車雑誌で、月に1度コラムを書いていたことです。旅行しながら原稿をつくりメールで送っていました。もう1つは、横浜のラジオ番組に出演していたことです。毎週、10分くらい日本とつないでの出演していました。砂漠を移動する時間が多かったにもかかわらず、1年間でネットがつながらずラジオに出演できなかったのは2回だけでした。世界はどこでもネットでつながっていると改めて実感しました。 (加藤功甫、田澤儀高)

★ソーシャルな履歴書がチカラをつける

 今回は人と会いながら旅をするというのが大きな目的のひとつだったので、事前に世界一周のためのウェブサイトやFacebookページを立上げていました。ウェブ上にコンテンツや記録をしっかり残していたので、面会をお願いした人々に「青木くんには会いやすい」と言われたことを覚えています。
ウェブやSNSを見れば僕がどんな人間かわかるので、会う前から信頼度が高まっていたのではないかと思います。そのおかげで旅の中で多くの出会いをつくることができ、旅がより濃くなりました。同時に、カウチサーフィンやFacebookで仲良くなった人の元に泊まったりすることもでき、世界一周の費用を90万円まで抑えることができました。旅することが、ひとつのポートフォリオになり、それがSNSで積み重なっていく。そう考えると、いまやSNSは履歴書のような役割を持っているのではないでしょうか。(青木優)

★旅の中で本を出版するという偉業

実はマチュピチュにいたときにメールで本の執筆依頼がきて、もともと本を出すのに興味を持っていたこともあり、フィリピン留学に関する本を書きました。アフリカの奥地の安宿に5日間くらい引きこもって書いていました(笑)。出版社とのやりとりはメールベースで、電話したのは2回だけ。プリンタを所持していなかったこともあり、結局1枚も紙を使わなかったですね。エコ執筆家と言えるのではないでしょうか(笑)。
そして出版が2011年の7月末で、僕がイギリスのロンドンにいたときでした。そのときはUstreamで日本とつないでイベントを行いました。今の時代、海外にいてもどこにいても、たいていのことはできると強く実感しました。(太田英基)

ちなみにこちらがその旅の途中で出版した本。

こちらは同著者の最新刊です。

★リストをつくって未来に送る

 実は旅中に、「旅を終えてから何をするか」をテーマに、ビジネスやビジネス以外のアイデア問わず、思いつくたびに専用のメールアドレスに送っていました。100個くらいリストがたまりました。おかげで、帰ってからどうするかは比較的明確でした。これは非常におすすめです。(太田英基)

★旅がキャリアになるのかって

 会社を辞めて1年間も海外を回る覚悟がよくできたね、と言われます。でも、そもそも旅が次につながるがつながらないかは自分次第。たとえばコンサルの世界では、1年間フリーで何かをやっていたということは、履歴書の穴にはなりません。それをしっかりと伝えられるのであれば、1年だろうが、2年だろうが、穴にはならずむしろ自分の強みとして伝えられる経験になります。
旅をしても、その経験を次ぎに活かせない。できないかもしれないから怖い。そう思うのであれば、やらない方がいいでしょう。でも、一般的な放浪と比べると、テーマのある旅ならキャリアにつなげやすくなると思います。(四方健太郎)

【感想など】
ほとんど国内ばっかりだったけど、若い頃はバックパックひとつで随分と放浪の旅をしたものです。

色々な経験もできたし、出会いもあったし、視野も随分広がったと思います。
間違いなく、今の自分を形成する要因となっている、財産となっていると言えます。

でも、今の仕事と直接的に結びつくかと言えば正直言って難しいし、旅とは本来そういうものだと思っていました。

だから昔、はあちゅうこと伊藤春香さんの

この本を読んだとき、
「企画力や実行力はすごいけど、これはもう旅じゃなくて取材、あるいは出張じゃないか。自分はこんな旅はしたくない」
と思ったのを覚えています。

今回本書を読んで、やはり同じ感覚を持ったのは事実です。
「これは就職活動であり、留学であり、ネタづくりのための活動が広範囲になっただけではないのか。旅はそのための手段ではないのか」と。

しかしちょっと批判めいた感覚の反面、「羨ましすぎる!」と妬んだのも事実です。

ワタクシが若い頃にはできなかったことが、インターネット環境のおかげで今ならできる。

旅の活動そのものはもちろん、出版にしても、次のビジネスアイデアにしても、旅をしながら”発信”できる。

そして、繋がることができる。
これはいい時代になったものです。

「旅先でもたいていのことはできる」

となれば、活動の舞台が世界に広がるのは当然のことなのでしょう。

本書には11人の旅プロが紹介されていて、その他にも現在活動中の旅プロジェクトが数例紹介されています。

その中には「それって面白い企画だけど、どうなの?」と正直思ってしまうものもあります。
けれど、そこで思い出しました。

“Think different”

本書に登場する人たちは、一般の人たちの目には”crazy ones”とうつるかもしれない。

でも”Because the people who are crazy enough to think they can change the world, are the ones who do.”とあるように、かれらこそ世界を変えていく種なのかもしれない。

内向きだと言われる日本の若者にも”crazy ones”がいることを知って、なんだか楽しくなってしまった。
今後、ますます旅プロが誕生し、世界を駆け巡ることを、そして彼らが世界を変えていくことを心から願う。

ワタクシのようなオッサーンには刺激が強すぎる、でも『俺だってまだまだ・・・』と思わせてくれる1冊でした。

本書後半には 「新しい旅」の持ち物リスト や、

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50万円節約できる!? 11組の「旅プロ」が乙訓旅するためにした20のコト
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などなど、これから「旅プロ」を目指す人にとって参考になる情報が満載です。

本書はDiscover21社様より献本していただきました。
ありがとうございました。

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