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人生をアリのままで終わらせたくない人へ【書評】伊藤 邦生(著)『年収1000万円の貧乏人 年収300万円のお金持ち』 中経出版

おはようございます、経済自由人を目指す一龍(@ichiryuu)です。

さて今日は、当ブログ久々に”お金本”をご紹介。

アベノミクスで盛り上がっている日本ですが、たとえ景気が良くなってもお金に対する考え方や付き合い方が変わらなければ、あなたはいつまでたっても”アリ”ですよ、”アリ”!

というお話です。

【目次】

Prologue 年収1000万円の貧乏人、年収300万円のお金持ち
Chapter1 いつまでも豊かになれないサラリーマン、ますます豊かになる資産家
Chapter2 労働者のお金の流れ、資産家のお金の流れ
Chapter3 貧乏人のお金の流れ、お金持ちのお金の増やし方
Chapter4 働きアリで終わる人、ゴールドスワンとして羽ばたく人
Chapter5 落とし穴にハマる貧乏人、確実に儲けるお金持ち
Chapter6 お金持ちと貧乏人を分ける5つの資質
Epilogue 「お金の奴隷」になるか、「お金の主人」になるか

【ポイント&レバレッジメモ】

★お金が「貯まる人」と「貯まらない人」の決定的な差とは?

 当たり前ですが、「稼いだお金の一部を貯蓄し、残りのお金で生活する」、これができないと、資産形成は不可能です。
つまり、「収支の計画を立てる=自分の欲望をコントロールする」というスキルがないと、資産形成はおぼつかないのです。

★サラリーマンは、誰のために働いているのか

 生涯年収3億円のうち、ほぼ半分の1億6000万円が生活費と子どもの養育費で消えていきます。残りの1億4000万円は、「税金・社会保障費」と「家」と「金利・保険」に消えていくのです。
つまり、私たちは、必要最低限の生活費を除くと、「公務員」と「建設会社」と「銀行員・保険マン」を食べさせるために、一生懸命働いているといえるのです。

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★お金持ちになるための「2つの法則」

お金持ちになる法則1 自分のために働き、自分のお金をつくる

お金持ちになる法則2 自分のお金を働かせて、お金を生ませる

★収益の源泉は「優位性」

 ゼロサムゲームの投資の世界では、どのようにすれば稼ぐことができるでしょうか?
秘訣は「優位性」をもつことです。
投資とは、単にお金の取り合いをすることです。その中で生き残るには、相手よりも特別に優れている必要があります。<中略>
一回一回のトレードは運の要素もあるので、優位性や戦略がなくても儲かることがあります。ただ、そのようなスタンスで投資していると、最終的には一文なしになってマーケットから退場していく、という結果になるのです。

★投資の6つのステージ

1アリのステージ…貯金がまったくなくて、その日暮らしの生活となっている

2カモのステージ…貯金する習慣はできたが、様々な投資に目移りしてしまい、全然お金を増やすことができない

3カメのステージ…投資をしても儲からないから、全額を銀行に預金している

4ヒヨコのステージ…投資のことを少しずつ学びながら成長を始める

5スワンのステージ…どれが優良物件なのか投資判断ができるようになる

6ゴールドスワンのステージ…何もせずとも優先的によい投資案件が流れ込んでくる

アリは資産家のために一生懸命働き続ける。カメは国のために一生働き続ける。投資のスキルがないと、アリかカメとして生きていくしかないのです。

★お金を稼ぎ続けるために大事なこと

 投資でお金を稼ぐために一番大事な資質は、1優位性です。<中略>
では、「長期的に稼ぎ続ける投資家」になるためには、ほかに何が必要でしょうか。「優位性」に加えて、次の4つの大事な資質があります。

2規律…自分の得意分野に徹する

3忍耐…投資したくなる誘惑に打ち克つ

4リスク管理力…自分のとれる範囲内でリスクを取る

5覚悟…最悪の損失を受け入れる

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【感想など】

著者伊藤邦生さんは、不動産投資会社ゴールドスワンキャピタル株式会社の代表をされている方。

ですので本書では「株式投資の危険性と比べて、不動産投資のほうが安全性が高いですよ」という主張がベースにあります。

『金持ち父さん、貧乏父さん』を彷彿とさせる内容ですが、そういう何に投資するかはさておき、本書前半のお金に関する考え方がとにかく秀逸で衝撃的。

まずガツンとやられたのが、【ポイント&レバレッジメモ】でもピックアップしましたが、サラリーマンは生涯賃金を何に支払っているか。

約半分の生活費は仕方ないにしても、

「公務員」と「建設会社」と「銀行員・保険マン」を食べさせるために

というのは正直ショック。

住宅ローンを定年の年齢まで組んだワタクシには本当に耳が痛い。

でも、たしかに支出の内訳を見るとそういうことなんですね。

そして、

サラリーマンがお金持ちになれないのは国策

というのも衝撃的。

しかも、「キャリアアップで収入を増やす」という発想には「自分が働けなくなったときに、収入が入ってこなくなる」ことと、「1日24時間以上は働けないので、収入に上限がある」という致命的な欠陥があると。

収入源がサラリーだけの場合、どんなに頑張っても自由な時間を楽しめるお金持ちにはなれない、ということなのです。

ん〜、厳しい。

ワタクシは本田健さんがいう自由の定義

「好きなことを好きなときに、好きな人と一緒に、好きな場所でできること」

を実現したいと思っていて、「経済自由人」を目標にしているのですが、そのためにはどうしても人生のどこかの時点で「不老所得の川」、つまり本書でいう「ゴールドリバー」を作り上げなければなりません。

株式投資も不動産投資もど素人なので、本書に書かれているように株式投資が危険で、不動産投資が安全かどうかはワタクシには分かりません。

このところのアベノミクス景気で、ワタクシの周辺でも「儲かってるよ」という同僚が多くいますし、ひところ流行ったサラリーマン大屋さんもそうそう成功できないというのよく聞きます。

でも、短期間で数億円稼げたとしても、例えば一日中PC画面に張り付いてトレーディングするなんて生活は絶対嫌。

自由な時間が欲しい。

そう考えると賃貸収入を目的とした不動産投資は魅力的。
また、定年退職後、年齢に関係なく収入が安定して得られるというのもいいですよね。

80歳過ぎてデイトレードとか絶対にできそうにないですもんね。
(真剣に考えてみるか、でもその前に貯金だ。元手がなければ話しにならん)

最後に、本書あとがきではジム・ロジャーズのこんな言葉が引用されています。

「本当に幸せな人生とは、心の底から愛することのできる仕事を見つけ、それに打ち込めることだ。だから、そのようなことを見つけてほしい」

好きなことを仕事にでき、それに打ち込み。
その収入からあらたな収入を生み出して人生を徐々に豊かにしていく。

そんな良い循環を作り上げていきたいですね。

そのためにはまず、本書で紹介されている<お金持ちになる法則>をマスター、実践していきましょう。

本書はエリエス・ブック・コンサルティング、大角様より献本していただきました。
ありがとうございました。

【関連書籍】

本書内で紹介・引用されている本

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本書では、トレーダーである著者自身が、アメリカのトップトレーダー16人とトレーダーの研究を続けている心理学者1人に行ったインタビュー記事がつづられている。登場するのはリチャード・デニス、トム・ボールドウィン、マイケル・マーカス、ブルース・コフナー、ウィリアム・オニールなどだ。インタビューの内容は、「成功のカギとなる要素は何か」「相場に対するアプローチ法」「トレード・ルールは何か」「初期のトレードの経験」「他のトレーダーに対するアドバイス」など。彼らのほとんどが、失敗を糧に苦難の時期を乗り越え成功への道のりをたどっていったことがわかる。本書は、トレードの成功には王道はないが、トレードの方法論における態度や原理については共通性があることと、誰でも適切な訓練を受けて努力を重ねれば成功トレーダーになれることを教えてくれる。

テーマの割にはスンナリ読める本だ。帯にもあるとおり「投資を極めた達人たちの珠玉のインタビュー集」なのだが、投資を抜きにしても楽しめる。著者の卓越した対話技術の賜物というべきなのか、投資のみならず人生に対する達人たちの「ポジション」(投資対象と投資額を示すこの言葉が、本書には頻繁に登場する)がかいま見えるからだ。
自身も長年、投資の世界に身を置いてきた著者は、彼らのバックグラウンドや日常生活にも時折紙幅を費やす。たとえば、ベトナム戦争に従軍した当時の体験談がひとしきり続いたりする。達人たちの素顔はそれだけでも興味深いが、本筋とは無関係に見えるそれらが、実は彼らの投資哲学を根本的なところで支えていることに気づかされる仕組みだ。なかなかにドラマチックで、質の高いインタビューノンフィクションといえるだろう。

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発明家・先駆者である「クリエイター」、目立つことで多くのものを引き寄せる「スター」、優れたリーダーである「サポーター」、自分の「ディールメーカー」(交渉人)、ジョージ・ソロスらの「トレーダー」など、「富を生み出す人物像(ウェルスプロファイル)」には8つのパターンがある。
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豊富な実例を挙げながら、成功への道を分析する。

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