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自信を持って柔軟に、そして用意周到に【書評】内藤誼人(著)『秋元康の発想は、なぜ人の心に「刺さる」のか?』 イースト・プレス

おはようございます、AKBで名前を知っているのは前田敦子さんだけの一龍(@ichiryuu)です。(えっ、もう卒業した?)

さて今日は、心理学者内藤誼人さんの新刊をご紹介。

長期にわたってトップクリエイターとして活躍され続けている秋元康さんの発想と成功の秘密に迫ります。

 

【目次】
はじめに  他人には言いにくいけど、じつは「秋元康」を目指してしるあなたへ
第1章 秋元流「刺さる思考術」 なぜ、秋元康は大島優子ではなく前田敦子をセンターにしたのか?
第2章 秋元流「クリエイティブ仕事術」 なぜ、人は秋元康の「思いつき」に動かされるのか?
第3章 秋元流「運をつかむ成功術」 なぜ、秋元康だけが30年間もヒットを出し続けられるのか?
第4章 秋元流「報われる努力術」 なぜ、秋元康には次々と「チャンスの順番」が回ってくるのか?
第5章 秋元流「人たらしの交際術」 なぜ、秋元康は「一流人」から指名され続けるのか?
第6章 秋元流「考えない人生術」 なぜ、秋元康のまわりに「仕事」と「お金」が集まるのか?
おわりに 「天才」か?それとも「詐欺師」か?

【ポイント&レバレッジメモ】

★仕事を遊びの延長と考える

 好きだからできるんですよね。ケーキ好きな人がアルバイトでケーキ屋さんに入って、そのまま出るタイミングを逃しているようなものなので、それが苦だとは思わない。

秋元さんにとって仕事は「遊び」か「ゲーム」のような感覚なのであろう。だから、おもしろくてしかたがないのであろう。仕事がゲームなのであれば、1日に20時間働いても苦にならないのは当たり前だ。
ウソでもいいから、
「仕事がおもしろくてしかたない!」
「これが俺の天職だ!」
「あと60時間くらい、ぶっ続けで仕事ができるぞ!」
 というポジティブな言葉を口に出そう。そういうことを口ぐせにしてしまえば、暗示の効果が働いて、いまよりもっと仕事が楽しめるようになるはずだ。

★「根拠のない自信」を持つ

 僕には異常なほど絶対的な自信があるんです。年を取っても”根拠のない自信”が大事。自分が才能あるとは思わないけど、運がいいからね。

 このように自分のラッキーさを疑わないことが重要である。なぜなら人生がうまくいくかどうかも、仕事がうまくいくかどうかも、「運」が占める割合が非常に大きいからだ。
 自分の幸運を疑っていたら幸運はやってこない。
「俺は運がいいんだ」と”根拠がなくても”思い込むことが必要である。
「信じれば通ず」という言葉もあるが、信じていると、本当に運がいい人になれるからである。

★「編集」が最強の発想術である

 企業秘密を教えちゃうと、まずデタラメに作る。デタラメに出した単語を今度は適当に並べるんですよ。そうするとなかに光るフレーズがあったりする。

 なんのことはない、適当に組み合わせていると、そのうちにうまい表現が出てくるというのである。だが、心理学的に言っても、これは非常に効果的なアイデアの産出法なのである。
「いいアイデアを出そう!」
「売れるアイデアを出そう!」
「人の心をつかむアイデアを出そう!」
などと意気込みすぎると、私たちの脳みそは緊張してうまく働かなくなってしまうのだ。だから、ヘンに意気込まず、適当に作業を開始したほうがいいことがあるのである。<中略>
 文章を書くときにも、「さあ、名文を書くぞ!」などと気負うと、まったく筆が進まなくなってしまう。
 いい文章など書こうとせず、適当に、デタラメに、自分が考えていることを順番につづっていくと、意外にいい文章ができあがる。永井荷風の『断腸亭日乗』がそうやって生まれたという話は有名である。

★「マイナーチェンジ」はしない

 ”マイナーチェンジは効果がない、変えるなら0から新しくする”。これはヒットの法則です。

 私たちは、ほんのちょっとの変化では「何も変わっていない」と認識するのである。
 ビジネスもそうだ。ほんのちょっと店舗をきれいにするとか、ほんのちょっと品ぞろえを増やすとか、ほんのちょっと食事をおいしくするということをしても、お客さんにはあまり気づいてもらえない。
 やるのなら大胆に変えなければダメである。

★目標は毎日アップデートする

 人は成長するし、環境も変わる。例えば作詞家になりたいと頑張ってきたけれど、ある時「自分がなりたいのは翻訳家だ」と気付いたとする。前より成長した自分が思うのだから、柔軟に目標を変えるべき。たとえ方向転換しても、今までの努力は必ず役に立ちます。

 かつては目標を変えようとすると、「この根性なし!」とか、「夢をあきらめるのか!」などと怒る人もいたであろうが、そういう人の言葉は無視しよう。大切なのは”いま現在”、自分がやりたいことを持つことであり、”いま現在”の目標に向かって努力を続けることなのである。

★「ベストセラー型」より「ロングセラー型」の人になる

 もはや、刹那的なヒットでは、何も残らない時代なのだ。いかにスタンダードになるか?20年後、スタンダードになっているために、今から、種蒔きをすべきである。結果は急いではいけない。

秋元さんによれば、刹那的なヒットであるベストセラーより安定的に売れ続けるロングセラーのほうが好ましいということになる。
 そして、これは、お金持ちを研究しているスタンリーによっても好ましい戦略であることが明らかにされている。
 一時的なヒットを狙ってはならない。
 地道に実力を蓄えておこう。
 しっかりした実力があれば、幸運が訪れてきてくれたときに、その幸運を手元にずっととどめておくことができるからだ。

★「つかみどころのない人」になる

「あの入はどういう人?」と聞かれたときに、例えば、「まじめだよ」と一言で済んでしまうような人は、そんなに人間的な魅力があるとは思えない。説明できないからこそ、魅力的なんですよね。つまり、説明できないということは、その人がいくつもの魅力を持っているということなのです。

 仕事で成功している人のなかには多趣味で知られる人が多いのも、多趣味であることが自分の器の大きさを印象づけるからではないかと私はにらんでいる。
 自分の殻を破ろう。
 いろいろな自分に出会おう。
 さまざまな分野に手を出そう。そうすれば、違った自分を手に入れることができ、それがみなさんの魅力になるはずだ。心理学では「多面的自己」と呼んでいるが、”いろいろな自分”を持つことが、より底知れぬ魅力へとつながるのである。

★情報は集めない

 実は積極的な情報収集はしてないんですよね。みなさん情報収集に怯えすぎている気がしますね。(中略)本当に自分に必要なものかと考えて、逆にある程度、情報を遮断していくことも考えるべきだと思うんです。

 新聞や雑誌の取材で、「情報は、どういう所から得ているんですか?」という質問を受けることが多い。そういう場合、僕は、「特別なことをしてしるわけではありません。普通に、生活している上で、耳に入って来るくらいの情報がちょうどいいと思っています」と答えることにしている。

 これらの発言を考え合わせると、特別な情報収集などいらないということになる。
 データなど取ろうとしなくても、普通に生活していれば、普通の人が何を求めているのかはわかる。わざわざ情報収集などしなくても、普通の生活をしていれば、普通の人の考えはわかるのである。

【感想など】
◆トップを走り続ける秋元康さん
「ブラック」シリーズでおなじみの心理学者、内藤誼人さんの最新刊。
あの秋元康さんを題材にした成功哲学本というテーストに仕上がっています。

正直言って、AKBにまったく興味がないワタクシには、本書に登場するAKBに関するエピーソドは知らないことばかりですが、知らなくても十二分に楽しめました。

考えてみれば、ワタクシが高校生の時に一世風靡した「おニャン子クラブ」も秋元さんが仕掛人。

あれから30年近く経ちますが、今も第一線でブームを巻き起こしているなんて、桁違いのクリエイターです。

働く業界は違っても、その時代を見る先見性と、トップクリエイターの座を維持し続ける秘訣は、皆さんも興味あると思います。

いったい、秋元康さんは何を見、考え、行動しているのか?

と、勇んで読みだしたのですが、これが意外なことに・・・

◆とにかく柔軟
全体を通しての秋元さんの発想の印象はひと言で言うと、「柔軟」でした。

長期にわたってトップを走り続けている人ですから、何か特別で強烈なこだわりがあるのかと期待していたのですが、意外にもそういったものは出てこないのです。

もちろん、本書に登場しない、あるいは他人には見せないようにしてるだけで、隠れた努力はされていることと思いますが、そういったものがほとんど感じられない。

秋元さんと言えば、イメージとしてはいい意味で策略家とか頭が切れる人。

しかし、ご本人曰く「考えていない」。
むしろ、直感的に決めてさっさと動くタイプの様。

作詞にしても、適当に言葉を組み合わせながら作る。

情報もそれほど意識して取りには行っていない。

なんというか、尖ったところがないのです。

しかし、これらの「あれ、普通の人と同じやん」と感じる部分で、おそらく凡人と違うレベルにいるのでしょう。

直感的に決めても失敗を恐れて動けない。
いい文章を書こうとして、うんうん唸って止まってしまう。
情報も実は身の回りに転がっているのに気がつかないだけ。

つまり、柔軟に、フットワークを軽快に、こだわりや慣習にとらわれずにいかに動けるか?

そのレベルが違うのだと思います。

◆運の強さを信じる
とはいえ、やはり我々とは違う点もありました。

それは、運の強さを信じること。
自分の才能を根拠がなくても強く信じること。

ワタクシは”根拠のない自信”は時に諸刃の剣だけど絶対に必要な気がしています。

なんの実績もなく、実力もない人が”根拠のない自信”だけは持っていて、夢を諦めないパターンってありますよね。
世の中にはそのまま花開かずに消えていく人が五万といるのですが、でも、それでも”根拠のない自信”だけを燃料に走る時期は必要なのではないかと。

走っているうちに”根拠”ができる場合もありますから。

ONE PIECEの主人公が、「俺は海賊王になる」と、根拠のない自信をエネルギーに人生を突き進んでいきますが、その過程で実力はついてくるのなら、根拠のない自信も大切なのではないかと思っています。

よし、「俺はブログ王になる!」と今日から叫ぶことにしよう。

◆「冷蔵庫の中のもので料理を作る」
では何から行動を開始するか?

本書にはこんな秋元さんの言葉が登場します

 僕の幸せの理論は、「冷蔵庫のなかのもので何を作るか」。冷蔵庫を開けて、何が残っているか見たとき、幸せな人は、これで野菜妙めが作れるとか、これならお好み焼きができる、と思える。でも自分が不幸せだと思う人は、まず作れないものを考えてしまう。これじゃすき焼きは作れない、チーズフォンデュは無理だわ、と。何が足りないのか、そればかりを考えてしまうからなんですよね。

この一節は秋元さんの幸福感を表したものですが、ワタクシは

まず目の前にあるもので何か作ってみよう!

という風に行動原則のように読めました。

とにかくいまできることをさっさと始める。
そしてそれを継続していく中で、目標を修正しつつ、実力を蓄える。

華やかな世界で活躍されている秋元さんですが、結局は地道にしっかり歩み続けることが、最終的に大きな結果につながるのですね。

本書はイースト・プレス編集者の畑様より献本していただきました。
ありがとうございました。

【関連書籍】

本書内で紹介・引用されている本

 

大人気テレビ番組から、新商品開発、さらには大学でのビジネス講座まで。いま各業界でひっぱりだこの「企画のプロ」が明かす究極の企画づくりの本。

 

「物事の正解は一つだけではない」「何も論理的でなくてもいい」「ルールを無視しよう」「曖昧のままにしておこう」「『それは私の専門外だ』というな」…。ユニークな設問と奇抜な答によって頭のこわばりをもみほぐしながら、創造的思考力開発のポイントを身につけさせてくれるベストテキスト。 –このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

 

Aはあたりまえのこと、Bはバカになること、Cはちゃんとやることの頭文字です。このABCを実践すれば、誰でも成功できます。13年間、トイレ掃除を日課としてきたベストセラー連発の経営コンサルタントが、一番書きたかったこと。

 

「顧客本位の経営」「投機より本業専念」など、現代に通じる「商いの原点」が江戸にあった。元禄バブルがはじけ、投機型豪商が市場から退場するなか、長期的な視点に立ち、地に足をつけたビジネスを行って、現在に続く老舗ブランド企業の核を築いた人たち―。激変する時代を生き延びた彼らの「商い哲学」から、われわれは今、何を学びとるべきか。老舗の創始者たちが暖簾を受け継ぐ者たちに託したメッセージ。

 

本書は、著者、ナポレオン・ヒルが、社会に多大な影響を与えたアンドリュー・カーネギー(世界の鉄鋼王)やヘンリー・フォード(アメリカ3大自動車メーカー・フォード社創業者)をはじめ、500人を超える各界の著名な成功者を20年に渡り取材・研究した末に生まれた伝説の名著です。原著が発行されたのは1937年。経済、社会状況が当時から大きく変化したにもかかわらず、現在もなお読み継がれているのも、本書を貫いている成功哲学が不変の真理だからではないでしょうか。 ぜひ、あなた自身の目で確かめてください。

 

いい人をやっていると疲れる。悪い人だという評判は、容易にくつがえらないから安定がいい。縛られない、失望しない、傷つかない、重荷にならない-疲れない「つきあい方」を説く。

 

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