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仕事だけの人生がいやなら【書評】こばやし ただあき(著)『仕事のムダを削る技術』( ソフトバンク新書)

超有名メルマガ「知識をチカラに!」のこばやしただあきさんのデビュー作。

さすが、ビジネス書を多く読まれている方だけに、実践されている仕事の効率化も再現性の高いヒント満載の一冊です!

【目次】

はじめに
第1章 ムダを削ると決める
第2章 仕事を仕分ける
第3章 同時に行う
第4章 仕組みをつくって改善する
第5章 コミュニケーションの無駄を省く
おわりに

【ポイント&レバレッジメモ】

★ムダな仕事をしない六つのステップ

1. 短時間で仕事を終わらせると決める【決める】
2. 一日の仕事を観察し、仕分ける【仕分ける】
3. やるべき仕事を絞る【絞る】
4. 同時進行で仕事を行う【マルチタスク】
5. 仕組みをつくり改善を継続して効率を上げる【仕組み】
6. 他人との時間を有益にする【協力】
重要なのは、これら六つのステップを組み合わせることです。一つひとつは地味な効果でも、それらがかけ算されることで最終的には大幅な時短につながります。

★ムダを削ると決める

 重要なのはまず「やる」と決めることです。できるかどうかではなく、やる。やると決めたら、あとはやり方を工夫するだけです。「できない」と考える前に「どうしたらできるようになるか」と考えるのです。

(仕事の)再点検のポイントは、今行っている仕事が、本当に重要なのか、必要な仕事なのかということです。以前は必要だった仕事でも、実は今は不要になっているということはあります。

時間に余裕ができたら何をやりたいかを、あらかじめ考えておくと、労働時間を短くするためのモチベーションになります。

★仕事を仕分ける

 ムダを削るにはまず、何がムダになっているかを知る必要があります。そのために、日々、自分がどんなふうに仕事をしているのかを記録し、実際に自分が行っていることを、正確に把握することから始めましょう。

本当にやらなければいけない仕事と削ってもいい仕事を仕分ける際に、三つの視点から考えると、決めやすくなります。
1. 短期的な利益への貢献度
2. 今の仕事、過去の仕事、未来のための仕事のバランス
3. ミッションやビジョンとの親和性

仕事を棚卸しして、仕分けたならば、あとはその中から「大きな仕事」「重要な仕事」を、三つに絞って実行するだけです。<中略>
とりあえず三つ決めて、もっと多くの仕事を行える余裕時間があるのであれば、あとから加えればいいのです。最初から詰め込みすぎてはいけません。

★同時に行う

 質と速度を落とさずに、マルチタスクを実現するポイントは、「タスクの切り替えコストを小さく抑えること」と「シングルタスクのメリットを生かす」ことです。
・習熟していることを複数組み合わせる
・似ていることを組み合わせる
・隙間の時間を作らない
・自分の限界を知り無理をしない

絞った三つのタスクに重要度を付けます。その上で、
メインタスク → サブタスク1 → メインタスク → サブタスク2
という順番で、タスクを実行に移します。

考え込んでいる時間が、隙間時間になってしまう。<中略>
同じ仕事をしていて飽きてきて集中力が切れてきたら、次にやるべきタスクに切り替える。

失敗すると被害が大きいこと、リスクが高いことは、マルチタスクに向かないのです。タスクの質を見極めて、マルチタスクで行うか、シングルタスクで集中して行うか、判断しましょう。

★仕組みを作って改善する

 仕組みとは、「機能」を「繰り返しできる」ためのやり方だと、わたしは考えています。
「機能」とは、ある目的や目標を実現すること。
「繰り返しできる」ということは、そのままですが、何度やっても同じ結果が再現できるということです。

仕事における仕組みを改善していくために、ぜひ用意してほしいのが、作業チェックシートです。<中略>わたしは、メルマガの発光のための作業チェックシートはもちろん、いくつかの作業チェックシートを作成しており、それらの作業チェックシートの改善を継続しています。チェックシートの改善によって効率化をはかっています。

仕組みの改善に終わりはありません。だから、新しいやり方で仕事がうまく回るようになったら、さらに良くできないか、定期的に点検してみる必要があります。<中略>
毎週木曜日を「改善の日」と考え、一時間ほど、他の仕事を入れずに、現在やっている仕事を改善するための時間にあててあります。

【感想など】
本書は、読者数1万人を超える超有名メルマガ「知識をチカラに!」を発行されている、こばやしただあきさんのデビュー作。

メルマガは、ビジネス書評を読むたびに、そのポイントをつかむ的確さに驚かされ、いつも参考にさせてもらっております。
また、昨年夏に上京したおり、初めて直接お会いする機会があったのですが、読書量が月に60冊ぐらいというのを聞いてさらに驚愕させられもしました。

しかし一番驚き、不思議に思うのは、ワタクシのように本業をほかに持った兼業ブロガーでありながら、土日以外のほとんど毎日メルマガを発行されていること。

仕事をこなしながら、月に60冊の本を読み、毎日メルマガを発行するなんて・・・

一体どんな工夫をされているのか。
何がワタクシと違うのか(←比べるのも失礼なのですが…)。

同じく兼業書評ブロガーの端くれとして、本書を興味津々で読ませていただきました。

まず、最初に驚いたのは、1日12時間だった労働時間を4時間に短縮したということ。

これはすごい、3分の1ですよ。

ここで気をつけてほしいのは、「業種が違うから」とか「コンサルタントという自営業だから融通がきくんだろう」とは思わないでいただきたいということ。

今回、【ポイント&レバレッジメモ】では、ネタバレ自重のため、こばやしメソッドの基本的な考えや流れの部分だけ抽出させていただきましたが、実際にこばやしさんが実行されている一つ一つの方法は他業種でも通用するものばかり。

実際に本書で確かめてほしいのですが、特別な能力が必要だったり、職種などの条件がそろわなければならないものではありません。

そして、その一つ一つがあっと驚くようなものではなく、どちらかというと非常に地味。
画期的なイノベーションといえるものではないのですよ。

こばやしメソッドの神髄は、徹底した業務の見直しと、たゆまぬ改善の継続なのです。

で、ここではっきり言いますと、「これ、あなたにもできます!」。

実はワタクシも勝間さんはじめ、効率化をうたったビジネス書を多く読むようになってから「ムダな仕事」と「仕事のムダ」を意識するようになりました。

この2点を意識するだけで随分仕事がハイペースになるんです。
仕事の重要度によってメリハリができ、それによって集中力が上がってぼけっとする時間がなくなりました。
(そういえば、本書で紹介されているマルチタスクは、集中力維持にすごくいいと思います)

その結果、今はほぼ毎日残業しないで帰ることができています。

こばやしさん自身も巻頭部分で書いていますが、まず時間短縮すると決意すること。
そこから始めてみてください。

意識が変われば職場の景色も変わって見えます。

さて、本書の本旨からは外れそうですが、もう一つ。

セルフブランディングが流行の昨今、「私もブログやSNSで情報発信していこうかな」と考えている方も多いでしょう。

しかし、本業を持ちつつ、毎日一定量の文章を書き、情報発信をしていくことは結構大変で面倒くさいもの。
ワタクシのような弱小ブロガーでも、「どうしたらブログが続きますか?」とよく訊かれるものです。

で、ブログでもメルマガでも、はたまたSNSでも、これから始めようと思っている人、ぜひ本書を読んでみてください。
ヒント満載ですよ。

特にワタクシは書評を書くものとして目からウロコの方法がいくつもありました。

例えばワタクシの場合は、本を読みながらポイントとなるところや気になる文章に付箋を貼りながら読むのですが、

こんな感じ
仕事のムダ

しかしこばやしさんは付箋を貼らずにiPhoneで写真を撮るのだそうです。
なるほど、その手があったか!

いやー勉強になりました、ありがとうございました。

時間が足りないすべてのビジネスパーソンへ。

【おまけ】
ご自身も会社で働いた経験があり、コンサルタントとしていろんなクライアントを見てきたこばやしさんだけに、本書のところどころに「ああ、こういう困った人いるいる」と笑ってしまうところがありました。

例えば、

「AとB、どちらを先に終わらせるべきか?」と質問して「どっちも」と答えが返ってくる人、何となく答えてくれるが理由がない人は要注意です。諦めてほかの上司、先輩にあたりましょう。

うちの上司にもいますよ。
で、判断はワタクシがしてしまうのです。
「こっちを優先で行く方がいいと思います。」
「そう?じゃあそうして」

【関連書籍】

情報洪水のなかで書類や資料を保存し検索するには、従来の整理法では対処できない。本書は、「整理は分類」という伝統的な考えを覆し、「時間軸検索」という新しい発想から画期的な整理法を提案する。机の上は魔法のように片付き、「整理する時間がないほど忙しい」人に対する福音となるはずだ。さらに、パソコンを用いた情報管理体系、アイディア生産を支援するシステムなど、知的活動の生産性を高める新しい方法論を提案する。

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【管理人の独り言】
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Amazonでは一時的に品切れ状態のようですが、これは問答無用のマストバイでしょう。

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