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「もう遅い」も捨てる【書評】四角大輔 (著)『自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと』サンクチュアリ出版

おはようございます、若い頃はテントかついであちこち放浪した一龍(@ichiryuu)です。
今日はノマドにあこがれ、人生をよりシンプルにいきたいと願う方たちへ刺激的な一冊をご紹介。

 

【目次】
CHAPTER:1 物とお金
CHAPTER:2 ワークスタイル
CHAPTER:3 メンテナンス
CHAPTER:4 人間関係
CHAPTER:5 ライフスタイル

【ポイント&レバレッジメモ】

★18 古い地図を捨てる。 Trust Your Instinct 自分のセンサーをとことん信じる。

目を閉じて、頭を空っぽにして、心の耳で聴け。
能力や才能には人によって差があるが、”感じる力”は完全に平等。
色とか音、言葉の響き、漠然とした感触、なんか気になるもの、どれが正解かを決めるのは心だ。
心臓が高鳴る、鳥肌が立つ、背骨が熱くなるといった?身体が浮く?ような感覚。
シンプルに、気持ちいいか気持ちよくないか。ただその感覚にアクセスすればいい。
多くの人の心に届く、エネルギーあふれるモノは、計算やデータの塊ではなく、もっと根源的な目に見えない”なにか”でできている。
言葉にならない想いは、説明しなくていい。とことん信じ抜くだけだ。
「今までどうだったか?」から「今どう感じているか?」へ。

★25 他人の気配を捨てる。 Be Yourself ひとりで森に出かけよう。

毎日、やるべきことをこなすだけで時間がない。
でも時間がないから、落ち着けないんじゃなくて、落ち着かないから、時間が持てないんだと気づく。
ひとりで街から離れて、なにも考えずに自分の心と向き合う時間。
まったく無駄のない大自然の景色が、散らかった心をリセットしてくれる。
木々の香りがただよい、野鳥たちのさえずる地球の上で、自分が今生きていることを確認してみてほしい。
「森に行っている暇なんてない」から「時間をとって森に出かけよう」へ。

★26 “常識”を捨てる。 Stay Foolish 「芸術の時間」を予定に入れよう。

自分自身を思い出すための時間、”アーティストタイム”を週末に作ろう。
この時間は、自分の正体を知るためのトレーニングだ。<中略>
“マトモな人の感覚”とは、他人が勝手に作った常識のことだ。
他人の常識を手放さないと、いつまでも自分らしさを取り戻すことはできない。
ほんのわずかな時間でもいい。他人の目を一切気にしない、自分のためだけの時間を作るんだ。
「どう思われるか?」から「なにが出てくるか?」へ。

★35 「みんな平等」の精神を捨てる。 Your Soul Mate 大切にすべき人をちゃんと決める。

この先の人生を、もっとシンプルに、もっと自由に生きて行くために、自分はいったい誰を大切にすればいいのか。

答えは簡単。

それは、「自分のためにリスクを引き受けてくれたことがある人」だ。
今後なんの役に立つのか、なんの得になるのか、まったく先が見えなかったときに、時間、お金、パワーを自分のために惜しげもなく使ってくれた人だ。
古来、その人のことを?恩人? と呼ぶ。
その人だけは特別扱いしてもいい。
いくらまわりから反感を買っても気にすることはない。
何年もかけて、あなたが持っている時間とお金とパワーは、その人のために注がれるべきものだ。
「みんな呼ぼうよ」から「あいつ呼ぼうよ」へ。

★47 会社への忠誠心を捨てる。 Your Lifestyle ライフラインをいくつか確保する。

大好きなことをきわめていくと、それを?誰かに教える?ことが仕事に変わる可能性がある。ソーシャルメディアで発信してみよう。出会う人にも伝えてみよう。そうやって最初の小さな一歩を踏み出すことで、また次の一歩が見えてくる。
大切なことは、ハンパなく、とことん好きになること。そして表現すること。
趣味の達人が尊敬される時代になってきたんだ。
「会社でどう役立つか」から「世の中でどう役立つか」へ。

【感想など】

これはまた、自由な生き方の憧れるワタクシにとって、かなり刺激的な1冊だった。

著者は四角大輔(よすみだいすけ)さん。

私は存じ上げないのだが、プロフィールには

レコード会社のアーティストプロデューサー時代に、7度のミリオンセールス、CD売上累計2千枚を記録

とあり、また、立花岳士さんのブログによれば

もともとはSuperflyや絢香などをトップスターに育て上げた辣腕プロデューサー、音楽業界の大物

とある。

音楽に疎いワタクシでも名前を知っているアーティストを育てたプロデューサーなのだから、さぞや切れるか方なのだろう。

その著者が15年の会社勤めを捨て、ニュージーランドと日本を行き来する、本当に自分らしいライフスタイルを実践されている。

おそらく、本書では語り尽くせない多くのものを捨てて現在のライフスタイルを手に入れたのでしょうが、例えその一端だけだとしても、本書はあまりにインパクトがあった。

20代でそんなに捨てていいのか?と。

ワタクシは、経験至上主義者です。
人生はぶれる幅が広いほど面白いと思っています。

道から外れて、道草をして、いろいろな”点”をつくりながら進んでいく。
ジョブズが言ったように、思わぬところで”点と点が結ばれる”から人生は面白いし、人間的な魅力も生まれると思うのです。

だから著者の言うように、20代から捨てるというのはワタクシは諸手を上げて賛成はしません。
いやむしろ、大反対!
20代はドンドン拾っていけ!と言いたい。

しかし、しかしだ。

いま40代のワタクシが本書を読むと、正直言ってうらやましくて仕方がないのである。
それはもはや、身にまとわりついて、剥がそうとしてもはがれない、捨てようとしても捨てられない鎖やら重りやらにがんじがらめになっているのに、本心では「もっとシンプルにいきたい」と願っているからだろう。

ほとんどの人は20代で吸収、30代で実践、40代で成果を上げ、50代でまとめに入るサイクル。

20代は必死で働いた。
30代で仕事が面白くなってきた。
40代である程度成果を残した。

そこでふと気がつく、オレの人生こんなものか?
だから、ほとんどの人は30後半から40代で違う生き方に目覚めるんじゃないかな。

第一線級で働き、圧倒的な成果を残しつつ、それでも自分の本当の価値観に正直に生きるために一切を捨てる潔さをもつ著者の真似は、ほとんどの人にはできないだろう。

それでいいと思う。

ふと人生で立ち止まったとき、本書を読めばいい。
なにも20代で捨てとかなければならないなんてことはない。

酸いも甘いも、苦いも辛いも、色々な経験を積んでからでないと、実際のところ何を捨てたらいいかもわからないだろう。

ということで、本書はすべての若者にはすすめません。

若くしてすでに10年後、20年後の自分のライフスタイルを鮮明にイメージでき、それを実現する行動力と精神力、そしてなにがあっても自力で生き延びるサバイバル能力を兼ね備えた若者なら読むことをオススメします。

そして、実年齢に関係なく、違うフィールドにあこがれを持つ人は、すべからく20代です。

自分だけのオフロードに踏み出すあなたへ。

本書はサンクチュアリ出版、高山様より献本していただきました。
ありがとうございました。

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