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点と点を結ぶ【書評】中村 貞裕(著)『中村貞裕式 ミーハー仕事術』Discover21

おはようございます、華やかなパーティー会場では壁の華どころか壁と同化してしまう一龍(@ichiryuu)です。

そんなワタクシとは対照的な著者の、目に鮮やかなショッキングピンクでなにやらとっても楽しい仕事術本をご紹介。

 

【目次】
はじめに
CHAPTER1 「ミーハー」を武器に仕事をするとは?
CHAPTER2 「ミーハー」という武器を磨く22の方法
CHAPTER3 「ミーハー」仕事術
おわりに

【ポイント&レバレッジメモ】

★「知らない」を認める

人はこちらが断片的な知識を持っていると、面白がって色々教えてくれるようになる。会話のフック(知識)を持っているか。それがコミュニケーションの勝負を分ける。<中略>
ミーハーなジェネラリストは最初のフックは持っているから、「教えてほしい」と言える優秀なインタビュアーになれれば、コミュニケーションをどんどん広げることができる。初対面の人にも好印象を与えることができるし、「また会ってみたい」と思わせることもできる。つまり、ミーハーなジェネラリストでいることで、多くのチャンスを手にできるのだ。<中略>
「わからないことは、わかる人に聞けばいい」。
ただしそのためには、話のフックを一つでも多く自分の中につくること。
⇒ ミーハーにはミーハーの勝ち方がある

★得意なことからはじめる

パーティーを開くこと。それは「やりたいこと」というよりも、僕が今まで何度もやってきていた、勝手知ったる「できること」だ。
やりたいことがわからなかった僕は、やりたいことを無理やり見つけるのではなく、まずは自分のできることをやってみようと思ったのだ。
正直なことを言うと、ビジネス云々というより、自分がいろんな人と会ってみたいという思いも強かった。だけど、「できること」が「やりたいこと」とイコールになればストレスがないし、なおかつそれが仕事にいなったら「やりたいこと」が増えていく。
ただのミーハーであるうちはできることからはじめてみる

★「情報力」×「人脈」でオリジナルの仕事をつくる

言ってみれば僕自身は何もできない。
でも「ここにこのスペシャリストをキャスティングしてこんなコンテンツを作ったら、面白いことができる」という発想なら僕はできる。的確な人選もできるし、そのための人脈もある。そのキャスティングで成功させられるという自信もある。
日頃のミーハー力で培った情報のアンテナと、「今、この人が旬」というキャスティングのセンス、そして人脈を結びつければ、新しいものがそこに生まれる。
こうした仕事のスタイルは、これをきっかけに、確実に僕、そして会社のブランドになっていった。これは一つのことに詳しいスペシャリストではなく、ジェネラリストだからこそできる仕事だ。
スペシャリストの力を借りればできることは大きく広がる

★スーパーミーハーを目指す

スペシャリストの才能とともに今を生きる。
これができて初めて一流のスーパーミーハーになれるのではないかと最近強く思っている。映像を通してなんかじゃだめなのだ。スペシャリストの才能はリアルに感じてこそ意味がある。
時間を惜しんで色々なものを見る、体験する。リアルな存在を見て感じる。
ピラミッドのような遺跡を見るのも大事だけれど、リアルに生きているものと出会うことは、今しかできない貴重なこと。これを日々繰り返し、リアルタイムに時代を感じることのできるスーパーミーハーになると、より「目利き」になれ、その感覚はすべての仕事に生かされる。
スーパーミーハーになれば、可能性は無限に広がる

★年上・年下の人脈をつくる

異なる価値観や考え方にふれて、より正確な最大公約数を把握したいなら、意識して異なる世代の人とつながることだ。<中略>
世代を超えて価値観を共有するのはとても有意義なことだし、反対に自分とは異なる価値観にふれるのも、いろんなフックを持つことをよしとするミーハーには、大事なことだ。
とは言え、年の離れた人と付き合うのは、ときに労力を必要とする。<中略>
そういうとき僕は、相手の年齢により近い人を「媒介者」にして、人脈を築いていく方法をよく取る。<中略>
ミーハーらしさを保つためには、ストレスのない年齢を中心に付き合い、それ以外はひとりで何とかしようとせず、他者に頼ったほうがうまくいくときがある。<中略>
媒介者が相手と仲良くなってくれたなら、その人はある程度、媒介者にまかせてしまい、自分は次なる会いたい人に狙いを定めていけばいい。

★独占しない

ミーハーが持つべきなのは、シェアマインドだ。<中略>
人も、ものも、人脈も、すべてはシェア。
「なにかにこだわる」ことは大事だが、実はこだわらないことが、ミーハーのこだわりでもあったりする。<中略>
ミーハーは、広く浅く情報を網羅することで存在意義を発揮できるし、一時的にこだわったところで、そのエネルギーを持続させることは難しい。
ならば余計な色気は最初からさっさと捨ててしまったほうが楽(スペシャリストに憧れていた僕が、ミーハーであることを認めて、たどり着いた結論だ)。

★ファミリーを増やす

誰かに仕事をお願いするとき、「◯◯の分野だったら◯◯さん」というように、何かと声をかけやすい人が職種を問わずいるものだ。そういうツーカーで仕事のできる存在を、僕は親しみを込めて”ファミリー”と呼んでいるのだが、このファミリーをいかに増やすかが、幅広い仕事をするときのポイントになる。<中略>
こうしたファミリーを増やすには、相手に、仕事を通して”一緒に楽しい時間が過ごせた””一緒に成長できた”という実感を持ってもらうことが大切になる。<中略>
ファミリーというのは言ってみれば、いつでも仕事を一緒にできる(したいと思っている)プロフェッショナル集団のようなもの。
本領を発揮するためには、このファミリーを、様々なジャンルに増やすこと。それが成功への力になる。

【感想など】
なんとも楽しい本だ。
こんな楽しい仕事術本を読んだのははじめてかもしれない。

この本を読んでまず浮かんだキーワードは

”拡散と収束” だった。

ちょうど先日、本書と対照的な本、

参考記事

 

www.s-ichiryuu.com

 

を、紹介したところだったこともあるのだろう。

『自由で~』は人生・生き方を語った本だから、仕事術本である『ミーハー~』と比較はできないかもしれないが、『自由で~』がどんどん捨ててシンプルに”収束”していくのに対し、『ミーハー~』はどんどん拾って”拡散”していく。

どちらがいいのか、ワタクシにはわからないし、答えはないのだろう。
これは自分自身で決めることだと思う。

ワタクシ自身は・・・、『自由で~』には強く憧れるが、『ミーハー~』に魅力を感じてしまう、というか共鳴する。

きっと、著者の中村さんのタイプに近いから。
ワタクシも割とミーハーなことに気がついた。

本は好きだけど読書量は年間200冊程度、文房具は好きだけど文具王程ではない、自転車は好きだけどレースに出る程ではない、Appleは好きだけど信者ではない・・・

人から指摘されたこともあるが、興味関心の幅が割と広いらしい。

それに、『自由で~』の紹介のときにも書いたが、”人生はぶれ幅が大きい程面白い”と思っている。

しかし、どれ一つスペシャリストという感覚はないし、スペシャリストになれそうな予感もない。

どれか一つに絞ればいいのだろうが、それができない。
どれも好きなのだ。

だとすれば、ワタクシもミーハーを極めて見ようかと本書を読んで思ってしまった。

本書を読んでもうひとつ浮かんだキーワードがある。
”点と点を結ぶ”という言葉。

点がスペシャリストなら、点と点を結ぶのが中村さんのような”ミーハーなジェネラリスト”だろう。
人や情報を求心するハブと言ってもいい。

スペシャリストとスペシャリストを結び、新たな価値を生み出していくという仕事は、中村さん自身はすごく謙遜しているが、実は一番日本には足りない、そして価値ある仕事だということは、最近の日本人が気がつき始めたこと。

Appleがやっていることを、技術もコンテンツも盛っていたソニーはできたはずなのにできなかったのは、まさにこの”点と点を結ぶ”人がいなかったからだろう。

本当にイノベーションを起こし、価値を想像するのは“点と点を結ぶ”人なのだ。

しかし、個々で勘違いしてはいけない。

本書で著者も言っているように、中途半端なミーハーは使い物にならない。
目指すなら”スーパーミーハー”だろう。

各分野にスペシャリストがいるように、必要とされるのはミーハーのスペシャリスト。

これも極めようと思えば並大抵のことではない。

どんどん”収束”してスペシャリストになるか、どんどん”拡散”してスーパーミーハーになるか。
本書を読んで答えを見つけてほしい。

本書はDiscover21社様より献本していただきました。
ありがとうございました。

【管理人の独り言】
本書中で紹介されている、かつてのベストセラー

この本のリニューアル本が16年のときを経てリニューアル復活出版。

 

女性を口説くためのバイブル、遂に復活!

全ての「粋」な男性に読んで頂きたい1冊です。
ベストセラーとなった本書の第1弾が発売されてから早18年。
東京で生活するオトナの男性が、女性を口説くために必要な古今東西の英知を詰めて伝説となったバイブルを、現在の時流に合わせてリニューアルしました。新しい「東京いい店やれる店」です。
本書の構成は季節を切り口し、成熟したオトナのデートを演出するための数々の手法を紹介します。例えば、春の花見の時期にはあえて、「遅咲きの桜」スポットにフォーカスすることで、まだ花見に出かけていない女性をうまく誘いかけることができます。そんな戦術を考えたことがあるでしょうか?
味や値段を追求した従来のレストランガイドとはまったく異なります。語りかけるような文体に、一目見て分かりやすいイラストが満載。本書1冊があれば、まるで熟練したコンシェルジュを得たかのように、あなたが必要とする知識をスイスイと頭にいれることができるでしょう
女性をスマートに口説くための戦術と、それにふさわしい飲食店を網羅した本書は、手にした者にとって必ずや強い味方となることでしょう。

【編集担当者からのおすすめ情報】
頁をめくるたびに、目からうろこがぽろぽろこぼれます。
ホイチョイファンは必見! 読み物としても楽しい1冊です。

地方の田舎在住のワタクシでもかなり気になります。

スーパーミーハーを目指すならおさえておきたい一冊!

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