おはようございます、月曜の朝は体重が3倍になったような気がするくらい体が重い一龍(@ichiryuu)です。(いやほんと、シャレにならん)
さて今日は、ワタクシのように月曜の朝が嫌いな方に読んでほしい本をご紹介。
心の持ち様次第で、私たちを取り巻く環境はきっと変わります。
【目次】
プロローグ 「責める」から苦しい
第1章 悩まない働き方
第2章 戦わない働き方
第3章 こだわらない働き方
第4章 負けない働き方
第5章 道を拓く働き方
第6章 「志」に出合う働き方
エピローグ 「自分は3点」と知れば、笑うしかない
【ポイント&レバレッジメモ】
★「頼まれごと」は「試されごと」
一般的に考えればコピー取りの仕事は雑用です。たかが雑用に真剣に取り組む人はそうはいません。しかし、そこで面倒臭がったりしていてる人は一流にはなれません。雑用だからこそ、日本一のコピー取りをする。そんな人が一流になっていくのです。<中略>
「頼まれごとは試されごと」
頼まれた仕事を90点で仕上げるか、満点を超える110点で仕上げて相手を驚かせるのか。それは、天と地ほどの差をもたらします。<中略>
下足番という仕事(=のぞまない仕事)が「苦しい」のではありません。そこで、全力を尽くさない姿勢こそが、「働く苦しさ」を生み出しているのです。
★考え込むのは、暇な証拠
呆然としている僕に、上司はこんな言葉を紹介してくれました。
辛いことが多いのは感謝を知らないからだ。
苦しいことが多いのは自分に甘えがあるからだ。
悲しいことが多いのは自分のことしか分からないからだ。
心配することが多いのは、今を懸命に行きていいないからだ。
行き詰まりやすいのは、自分が裸になれていないからだ。宗教家であり思想家であった一灯園西田天香先生の最後の弟子といわれる石川洋先生による5つの自戒です。<中略>
「いいか、小倉。どんなに嫌なことがあっても、何も考えずに、今やるべきことだけに100%集中してやってみろ。そうしたら、悩みなんか吹っ飛ぶから。悩むのはそれからにしろ」
★どんなにみじめでも、それは尊い
一隅を照らすもので私はありたい
私の受け持つ一隅が
どんなに小さいみじめな
はかないものであっても
悪びれず ひるまず
いつもほのかに 照らして行きたい僕はこの一文を読んだときに、胸に熱いものが込み上げてきました。
僕も、このような生き方がしたい、田中氏のような人間になりたいと、素直な気持ちで思いました。
長い人生、陽のあたらないときもあるでしょう。誰にも理解されず孤独に甘んじなければならないときもあるでしょう。しかし、そんなときにこそ僕たちの性根が試されるのです。
そこで焦らず、腐らず、投げ出さず、目の前にある「やるべきこと」、自分が正しいと「信じること」に一生懸命に取り組む。なかなか結果が出せなくても、あきらめずに小さな一歩を積み重ねて行く。そんな生き方こそが、僕たちの人生に高い意味をもたらしてくれるのではないでしょうか。
★「心の安全基地」は誰でももっている
誰かに「愛されている」という実感があると、人は心から安心することができる。そして、本来の能力を解き放たれるようになる、と言います。<中略>
その安心感が孤立感を和らげ、敵対的になってしまった人間関係を、友好的になものに切り替えていく足がかかりになるのです。
しかし、社内で孤立してしまったとき、「信頼できる味方」を見つけることは難しい。だからこそ、不信の悪循環にはまり込んでしまいがちなのです。
そんなときには、思い出してほしいのです。
僕たちを無条件に愛してくれる人。それは、すべての人にすでに与えられているのです。それは、母であり、父です。<中略>
その親の「無条件の愛」を思い出せば、どんなに孤立した状態にあったとしても、「ひとりぼっちではない」と思い直すことができるはずです。
★親への感謝からすべてが始まる
「海より深き母の恩。山より高き父の恩」
両親といういちばん身近で深い愛に気づいたときに、僕たちは、他人様へ「本当に心から」感謝する準備がようやく整うのだと思います。親に対して、薄っぺらい「感謝」の気持ちしか持っていなかった僕。その僕が、母への恩に気づき懺悔したときに、初めて僕は周囲に対して「感謝」する準備が整ったのかもしれません。<中略>
僕は今、もう一度、生き直すかのように毎日を送っています。
その毎日は、親への感謝と、そこから始まる、周囲の人々への感謝の気持ちに満たされています。
ああ、自分はなんと傲慢だったのだろうか。自分はなんて感謝が足りなかったのだろうか。そのことに気づいてからか毎日がみずみずしく感じられてなりません。
親への感謝からすべてが始まる。
皆さんにもお勧めしたい考え方です。
★問題に向き合ったとき「志」が見つかる
自分自身の無様な失敗談をさらしながら、ビジネスマンをはじめとする多くの人々が苦しみから抜け出す支援をする。そんな僕の人生の「志」(ミッション)は、神様からの宿題を解いたときにふと見えてきたのです。
そう、大きな宿題であればあるほど、一見すると苦しみにしか見えないその宿題の陰に、人生の「志」が隠れているのです。
ぜひ、皆さんにも、それを見つけていただきたいと願っています。
それが、あなたの立志のときとなるでしょう。
その「志」が見つかったとき、あなたの人生にぶれない「軸」が定まるのです。
そして、他人から振り回されることのない静かな心が手に入ります。
そのとき、あなたの苦しみも消え去っているに違いありません。
【感想など】
”働き方本”という言い方があるのかどうか分からないけれど、近年、このジャンルが一大勢力になっていることは間違いないと思います。
仕事に対する悩みというのは、おそらく人類の有史以来のテーマなんでしょうね。
いつの時代だって、何歳になったって、仕事は不本意で、理不尽で、苦しいことが付いて回ります。
なにも、今になって始まったことではないし、ビジネス書の世界でも繰り返し繰り返し語られてきたテーマなのです。
それが今、ブームになっているということは、若者を取り巻く労働環境がいかに厳しいか、ということのあらわれ。
いや、若者だけではありません。
ワタクシのまわりでは30代後半から40代の、いわゆる働き盛り、中堅どころが心の病でリタイアする人が増えていますから。
長引く不況のプレッシャーが、そろそろ我々の耐性の限界に到達しつつあるのだと思います。
さて、非常に厳しい労働に関する状況ですが、この仕事の苦しさを解決する方法は、大まかに言うと、昔から2つしかありません。
転職もしくは起業・独立するか、あるいは今いる場所で自分の心の持ち様を変えるかの2つです。
ところが、ときは平成大不況のまっただ中。
近々、馬鹿な総理大臣のおかげで消費税が上がることが決まり、ますます景気が冷え込むことが誰にでも容易に予想できる昨今、転職や起業・独立はあまりにもリスキーで、事実上この選択肢は使えません。
となると、仕事の苦しさを解決する方法は、心の持ち様を変えるしかない。
本書のテーマはまさしくこれなのですが、しかしこれはかなり難しいことでもあります。
お釈迦様じゃあるまいし、いやな上司との人間関係、長時間労働、厳しいノルマといった苦しさが無くなるような、心の持ち様に変えなさいと言われて、そうやすやすと変えられる人はいないでしょう。
そこで、試しに2つだけ、明日から気をつけてみませんか。
というのも、本書でキーワードとなっているのがこの二つだから。
1.目の前のことに集中する
2.感謝の気持ち
簡単でしょ。
余計なことを考える暇というか隙を自分に与えない。
嫌なことを忘れるぐらい目の前の仕事に集中してみる。
すると、仕事の質が高まって成果が現れるだけでなく、今まで嫌々していた仕事に新たな発見や、楽しみが生まれるかもしれません。
こういうちょっとした成功体験や成長体験の積み重ねが仕事を楽しくするツールだと思うのです。
一つだけでもそういう体験をすると、正のスパイラルが発生する可能性があります。
すると、職場は全く違ったものに見え始めますよ。
そして、「感謝」。
今回、本書を読んで著者の「感謝」に関する深い想いが伝わってきました。
どんなビジネス書を読んでも、「感謝」という言葉が重要なキーワードとして登場します。
そして、私たちも「感謝」の大切さは頭では分かっています。
けれど、実際の職場で嫌な上司や、言うことをきかない部下や、クレームを言ってくるお客様に「感謝」ができるかというと・・・。
正直ワタクシはまだまだそのレベルではありません。
「感謝の気持ちを持てば、苦しさが消えていきます」などと言われても、現実の難問の前にはただの念仏にしか思えません。
けれど、自己肯定の言葉として、自分という存在を支えるよすがとしてこの言葉をいつも心の片隅に置いておくことはワタクシも心から同意します。
苦しい経験、嫌な人間関係など、働く苦しさはずーっと後になって、「あのときの経験があって、今の自分がある」と思えるようにならなければ感謝なんてできませんから。
だから、今すぐに、なんにでも感謝できるようにならなくてもいい。
その代わり、両親への感謝の気持ちはしっかり意識してみませんか。
「親への感謝からすべてが始まる」
ワタクシ、本書を読んで大きな気づきをいただいたなと思っています。
自分を無条件で肯定してくれる人がいる。
まずそこに感謝してみましょう。
すると、少しずつではあっても、他人様にかかわる気持ちもきっと変わってくると思います。
「明けない夜はない」。
いつか、「あのときは大変だったなぁ」と笑える日が来ることを信じて、まずは今日を精一杯生きましょう。
働くことが苦しいあなたへ。
本書は、WAVE出版編集者の田中様より献本していただきました。
ありがとうございました。