<楽天ブックスはコチラ> 『誰でもまねできる人気講師のすごい教え方』
予備校や専門学校の先生というのは競争が厳しい分、学校の先生より教え方がうまいのだが、なるほどこういうところに気を使っていたのか。
伝える技術満載の一冊。プレゼンにも応用できそうだ。
【目次】
序章 講師として必要な心構え
第1章 講義は事前準備で9割決まる
第2章 どんな人でも引き付ける話し方
第3章 理解を200パーセント深める方法
第4章 講義中ずっと集中させる方法
第5章 ありがちなピンチを切り抜ける方法
【ポイント&レバレッジメモ】
★講師を引き受けた時点で腹をくくる
講師を引き受けた時点で、誰に何を言われても、あなたは「教える人」になります。この時点で、しっかりと腹をくくりましょう。<中略>
人に教えるための資格は、あなたに講師としての依頼があり、そしてあなたがその依頼を受けると決断したときに得られます。
★20%を味方につける講義をしよう
最初から全員に満足してもらおうと考えるのではなく、少なくてもいいので絶対的支持者を集めることが先決です。
そのためには、無難な講義をするのではなく、自分らしい表現であなたの気持ちを直球で伝えること、歯切れの悪い表現ではなく言い切ることが重要です。
これができれば、コアなファンが中立層を巻き込みながらあなたのことを応援してくれるようになります。
★ボキャブラリー4段階増幅法
第1段階 本をたくさん読む
言葉と触れ合う時間を長くする
第2段階 ブログなどで不特定多数の人に情報発信してみる
不特定多数の人に見られているという意識が働きますので、紙の日記よりも言葉や表現に気を使うようになります。
第3段階 類語などを電子辞書で調べる
電子辞書の「複数辞書検索」機能、webサービスでは「Yahoo!辞書」 「 Weblio類語辞典」
第4段階 他人に話す
1対1や数人の集まりのなかでわかりやすく話ができる人は、間違いなく大人数の前でもうまく話すことができるようになります。
★難しい内容も「概要 ⇒ かみ砕き ⇒ 専門用語」の3STEP法でわかりやすく説明できる
STEP1 最初に概要のみを説明する
STEP2 平易な言葉や具体例を利用してかみ砕いて説明を加える
STEP3 専門用語を用いて簡潔に説明する
★「知情意」をもとにして、3つの応対を使い分ける
「知」とは、聞いたことや見たことを判断・理解すること
「情」とは、喜び、怒り、悲しみ、楽しみなどの様々な人間感情のこと
「意」とは、行動する意志のこと
・「知」が優位に働く人・・・「知性優位型」←「コーチング的対応」 多角的に質問を投げかけて相手に考えさせる
・「情」が優位に働く人・・・「感情優位型」←「カウンセラー的対応」 相手の気持ちをくみ取り、話を聞いてあげる
・「意」が優位に働く人・・・「行動優位型」←「ティーチング的対応」具 体的な答えを教えてあげる
★場を引き締めるための「簡単行動」と「こあせり」
◇「簡単行動」
(例)「あい、いいですか。今から私の指示するとおりにしてくださいね。まずAテキストを右側に置いてください。で、次にBテキストを机の左側に置いてください。はい、OKです!では、講義を進めていきますね。」
場を引き締めるときのポイントは、的確な指示を出し、行動させることです。
とにかく簡単で誰でもがすぐに実践できること。そして、できるだけ勉強モードに切り替わるように、テキストや文房具などにふれさせることです。さらに、その行動をとることで何かしらのメリットがあると、間接的に感じてもらうことです。
◇「こあせり」・・・小さなあせり、「こあせり」を作り出す → 制限時間を設けて質問に答えてもらう
(例)「はい、ではここで先ほどの60分間で勉強したことを復習してみましょう。今から3分間時間を取ります。テキストやノートを見ずに、先ほどの60分間で勉強したポイントを、箇条書きでできるだけ多く書き出してみてください!いいですか。では、始めてください!」
★講師から生徒へのメッセージに必要な「4つのこと」
1 同じ目標に向かっていることを再確認する
2 何のために取り組むのか、メリットを明確に示す
3 講義に参加できる優位性を知ってもらう
4 講義終了後には「こうなっています!」というイメージを持ってもらう
【感想など】
著者の多田健次さんとは昨年12月に奥野宣之さんのセミナー&懇親会でご一緒させていただきました。
そのときの第一印象が“しゃべりがうまい”だったんです。
少ししかお話していないのに。
言葉をはっきり喋る。
喋るテンポがいい。
相手を見て話す。
といったコミュニケーションを取るときの基本的なことが完璧にできている。
(ワタクシも含めて完璧にできる人って意外に少ない)
何をされている人なんだろうと思っていたら職業を聞いて納得。
さらに本書を読んで「普段からしゃべりに気を使っているんだ」と知ってさらに納得でした。
さて、ワタクシも人並みに義務教育から高校、予備校、大学まで、沢山の“先生”の授業を受けてきたはずですが強烈に印象に残っている先生というのは数えるほどしかいません。
その中でダントツだったのが高校時代に政経を教えてもらったY先生。
後にも先にもこの人の授業を越える人はいません。
何がすごいかというと、とにかく面白い。
1時間、腹筋がつり、顔が痛くなるほど笑いっぱなし。
しかも授業はちゃんと進んで黒板2枚はぎっしり書く。
もちろん授業の内容もわかりやすい。
1時間必死で先生のネタを聞き逃すまいとして集中し、大笑いして、ノート書いて、あまりの充実ぶりに毎回授業が終わると燃え尽き症候群みたいになってました(笑)。
顔と腹筋と右手も痛くて・・・。
で、なんでY先生の授業が楽しかったのか。
理由の一端が本書を読んでわかりました。
今いる空間を共有してもらう
そう、まるでアーティストのライブの様な一体感があったんですよ。
アーティストである先生と客である生徒の相乗効果。
そしてその根底には“大学入試”という「同じ目標」、「何のために取り組むか」という明確な指針がありました。
もちろん板書や説明などの細かなテクニックは必須なのでしょうが、根底でつながることがなければ素晴らしい授業にはならないでしょうね。
とりあえず1時間授業こなして、チャイムが鳴ったら帰る。
今日も一日御苦労さん的な先生方、一度この本読んでみては。
すべての先生、講師の方へ。
そしてプレゼン本としてもオススメ!
本書は著者、多田健次様より献本していただきました。
ありがとうございました。
【関連書籍】
著者の本です
いちりゅうさん、丁寧に書評していただきまして
ありがとうございます!
1対 多数、1対1 のコミュニケーションの技術を
学ぶのは私にとっての永遠の課題かもしれません^^
また、お会いできます日を
楽しみにしております!
多田 様
献本感謝です。
コミュニケーションは1対1が基本。
勉強になりました。
ワタクシも修行したいと思います。
またお会いできる日を楽しみにしております。