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【読書カード】バルタザール・グラシアン(著)『賢人の知恵』(ディスカヴァー21)

 

バルタザール・グラシアンの 賢人の知恵

バルタザール・グラシアンの 賢人の知恵

 

 

○優れた人とつきあう
人は、誰と一緒にいるかで判断される。名高く尊敬されるような人と肩を並べるのは畏れ多い世才ではあるが、たいへん役に立つ才略でもある。敬愛される立派な人と行動をともにしていれば、その威光のおかげで、
こちらまで輝いて見えるのだ。

○言葉を飼いならす
言葉は飼いならされていない野獣と同じ。一度解き放つと戻ってこない。賢人は言葉づかいをうまく制御している。言葉は心の窓であり、そこから心理状態が相手に見えるからだ。

○期待を持たせる
いつも相手に期待を持たせよう。そして、その期待以上を目指すのだ。相手に期待されなくなってしまわないよう、計算しながら節度を保とう。

○穏やかに話す
穏やかな言葉には心の優しさがこもっているが、厳しい言葉は心を突き刺す。相手を励ます言葉で穏やかに話せば、敵でさえ態度を軟化させることがある。この大切なことがわかっている人は、まさにその雰囲気を売ることができる。
人に好かれる唯一の方法は、感じよく話すことなのだ。

○勇気を持つ
知識はすべてを可能にする。知識がなければ、この世は闇だ。
ただし、勇気を伴わない知識は無力だ。逆に勇気さえあれば、
知識は不朽のものとなるだろう。

○人らしくふるまい、神のように見抜く
これが神の法則であり、自明の理である。

○幸運を受け入れる
賢人は、たくさんの幸運を受け入れることができる度量を持っている。成功には貪欲であり続けよう。そうすれば、その度量はいっそう広がっていくものだ。

○王のように行動する
みんなが王にはなれなくても、一人ひとりが王にふさわしい行動を目指すことは可能だ。持てる能力の範囲内で、誰もが威厳のある立派な人物になれる。卓越した高尚な言動を身につけた人は、真の独立を手にすることができる。

○今いる場所で一番になる
競争で一番になってみると、そこにはさらに手強い相手がいるものだ。先に行動を起こすようにすれば、同じレベルの人との競争でも、その分有利になる。
今いるところで一番になって、群を抜こう。その他はみなひとからげに下位グループになるのだ。二流の中で一番になるほうが、一流中の二番手よりも望ましい。勝った者だけが上を目指せるのである。

○努力する
人生の目的は、自分の歩むべき道を見つけて、できるかぎり完璧な人間になろうと努力することにある。

○変化や転機を意識する
変化は新しい地位や仕事などの形でごく普通にあらわれるかもしれないが、かなり大きくなるまで気がつかないときもある。人は、二十で孔雀のように気どって歩き、三十で獅子のように吠える。四十で駱駝のように節制家となり、五十で蛇のような陰険さを身につける。六十はくだらない犬、七十はずる賢い猿、そして八十は・・・・、何も言うまい。

■東洋の聖人的処世術よりもかなり俗世界的。

■著者は厳然たるヒエラルキー社会である宗教組織で活躍された方。それだけに現代のビジネスパーソンに本書の内容は向いているのではないだろうか。

バルタザール・グラシアン

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