日本企業でありながら企業内の公用語に英語が使われるようになってきた昨今。
昇進や昇給の条件に英語の資格試験が課せられる会社も当たり前になってきました。
でももう歳だし、いまさら英語頑張ってもなぁとお嘆きの諸兄に心強い1冊をご紹介。
40歳は英語の始めどきですよ!
【目次】
まえがき
第1章 英語を始めるのはなぜ40歳からがいいのか
第2章 英語が飛躍的に伸びる「3つの習慣」
第3章 絶対にやってはいけない英語勉強法
第4章 日本人がもっとも間違えやすい英語表現
巻末付録 音読して覚えると便利!44の英語表現
あとがき
【ポイント&レバレッジメモ】
★「3つの習慣」で英語を伸ばす!
英語をモノにするためには、英語に触れることを習慣化することが大切です。その習慣はズバリ、3つだけです。
1 音読をする
2 多読をする
3 英語表現を覚える
★音読をする
リスニング力をつけるのに一番いい方法が「音読」であるということは、しっかり覚えておいてほしいと思います。英文を音読することで、本当にリスニング力が上がるのです。なぜだと思いますか?
実は、人には「発音出来る音は聴き取れるようになる」という言語能力が備わっているからです。
◇NHKのラジオ講座がおすすめ
私がおすすめしたいのが、NHKのラジオ英語講座です。自分の英語レベルに合わせて講座を選べるだけでなく、内容的にも質が高く、発音もきれいです。しかも、値段が安い。
自分の英語のレベルがわからないという人には、NHKホームページの「英語力測定テスト」を利用して見てください。文法問題や会話・表現問題、リスニング問題の3つで構成された簡単なテストで、所要時間は15分ほどです。その得点や講座情報を参考に、自分に合った講座を選ぶことができます。
◇プラスアルファ教材として使いたい教材
★多読をする
ペーパーバックや英語の新聞雑誌、また、インターネット上の新聞などをたくさん読むのです。そうすれば英語に日に日に慣れていき、英語を英語で理解する練習にもなります。
その際、できれば黙読より音読したほうが、英文が頭に入りやすくなります。日本語の新聞でも文字を声に出して読むと、大脳の前頭前野という部分が活性化し、思考力やコミュニケーション能力、記憶力などが伸びるといわれています。
◇要点を素早くつかむコツ
英文の段落はテーマ、本題、結論の3部構成になっています。
段落の最初の部分には何について書かれているのか、すなわち、その段落のテーマが提示されています。次にそのテーマについての詳しい説明、つまり本題が記されています。そして最後に結論が来るという構成になっています。
このうち大事なのはテーマと結論の部分で、使っている単語や表現は違っていても、内容はほぼ同じことが書かれています。文章の内容をすばやく理解したいときには、最初と最後を読むのが鉄則です。
◇英英辞典を使う
英英辞典は、英文を日本語で考えていた習慣から私を開放してくれました。日本語に訳さなくても英文を理解出来ることに気づかせてくれたのです。さらに、日本語に訳さないため英文を理解するスピードが2倍ぐらい速くなったように感じました。<中略>
英英辞典のよさはこれだけではありません。英和辞典の例文に比べて質が高いのです。英和辞典の例文の中には、受験英語に出てくるような不自然な分が含まれていることがありますが、英英辞典にはそれがありません。実際に使えそうな文が掲載されているので、例文だけを見ても、とても勉強になります。
◇おすすめ教材
◎学習者向けのペーパーバック
Longman Penguin、 Oxford Bookworms
これらのペーパバックスは、語彙、構文、ページ数などによって7段階にグレード分けされ、学習者が自分のレベルにあわせて、英語を英語のまま読み進められるようにリライトされています。しかも1冊600~800円とお手頃価格なので、気軽に購入できます。
◎学習者向けの新聞・雑誌
Asahi Weekly(朝日新聞社刊 1部250円)、The Student Times(ジャパンタイムズ社刊 1部290円)
これらは週1回発行の英語学習者向けの新聞で、ニュースだけでなく、映画や音楽、コラム、英語学習に関する記事など、学習者に興味のある話題を取り上げています。語彙の注釈や日本語訳も付いていますから、辞書を引かずに楽しめる新聞です。
★英語表現を覚える
「3つの習慣」のなかで3つめに重要なのが、必要最低限の英語表現を覚えることです。そのためには英文を覚えなければなりませんが、暗記科目のように文章を記憶する必要はありません。
<中略>音読することで口や脳に覚えさせるのです。<中略>
英語表現を覚えると、頭のなかで日本語から英語に訳さなくても、すんなり英語が口をついて出てくるようになります。それが英語を繰り返し音読するねらいです。
頭に入ったかどうかの確認として、英語の日本語訳をチラッと見て、英語表現がスラスラと言えるかどうかを確かめます。それができるようになれば、英語表現を覚えたことになります。
【感想など】
大いに納得。
英語が相変わらずできないワタクシが、とやかく言うのもあれですが、自分の年齢からも、過去の受験勉強の経験からも本書の内容は大いに納得するものでした。
まず大いに納得その1は、表題の”英語を学ぶのは40歳からがいい”。
実際にはもうちょっと早くてもいい。
社会人として一人前に仕事をこなし、家庭も持てばその段階で準備万端。
何がいいたいかというと、仕事が充実して、守るべき家庭を持った時、勉強に対するモチベーションが最高になること。
そして、人間としての経験もある程度蓄積され、コミュニケーションの内容が充実していること。
このバランスが”準備万端”となった時が英語の学び時だとワタクシも思うのですよ。
受験勉強の頃って、英語はあくまで入試を突破するためのツールでコミュニケーションのツールとは捉えられませんから。
だから面白くないし、たとえペラペラ話せたとしても、相手にとって有益な話もできません。
これは日本語でも同じで、聞き取りにくい東北弁でも津波の体験談はこちらも涙ながらに聞き入ってしまうけど、きれいな標準語でもおバカタレントの話なんかどうでもいいでしょ。
大いに納得2つ目は、著者が音読を激プッシュしている点。
著者は英語勉強法として、とにかく音読の繰り返しの重要性を強調しています。
ワタクシの知り合いの英語の先生も似たようなことを言ってました。
曰く、「英語は顎で覚えろ!」と。
とにかく繰り返し音読していたら、文章ごと覚えてしまう、単語帳や熟語帳なんて必要ないと。
この方法でロシア語をマスターしたことで有名なハインリッヒ=シュリーマン(トロイを発掘した人ね)は、後に音読暗記法で10数カ国後をマスターしています。(彼はあまりにブツブツ音読しすぎてアパートの隣人からうるさいと苦情を言われ何度か引越しを余儀なくされています)
ワタクシは英語ではそこまで到達できませんでした、というか到達するところまで努力しなかったのですが、暗記に関しては経験上納得できます。
この方法で暗記したのが世界史でした。
とにかく口に出して繰り返し唱える。20回も繰り返せば自然と覚えられました。
ローマ帝国の五賢帝なんていまだに言えますから、記憶の定着もいいんじゃないかな。
そして、最後の大いに納得その3は 第4章 日本人がもっとも間違えやすい英語表現 で解説されている英語表現。
日本語の表現構造と英語の違いからくる間違いやすいポイントがしっかり解説されています。
時制とか、「はい」「いいえ」の答え方とか。
あるいは学校で習った「依頼の表現」は実は偉そうな表現だとか。
高校を卒業してうん十年。
ようやく納得(って遅いやん)
ともかく、アラフォーのみなさん、英語の勉強は今スタートするのが最適ですよ。
本書を読んで自信を持ってはじめましょう!
本書は幻冬舎、四本様より献本していただきました。
ありがとうございました。