先日の東京行きで偶然お会いすることができた野呂さん。
その場で手渡されたのがこの本。
放送作家として、コンサルタントとしてもマルチに活躍されている野呂さんの、“成功の秘訣”が満載の本書。
一読の価値ありでございます。
【目次】
まえがき
第1章 新しく「始める」ために終わらせる!
第2章 「気づき」のために終わらせる!
第3章 「目的」がわからなければ、終わらない!
第4章 一個一個「片づけ」ないから、終わらない!
第5章 「着地点」が見えなければ、終わらない!
第6章 運を導く!「終わらす人」になるための習慣
第7章 近づいてはいけない!運が遠ざかる「終わっている人々」
あとがきに代えて
【ポイント&レバレッジメモ】
★「終わらせる」ための三つの条件
1.目的を明確に見据える
2.一個一個を確実に片付ける
3.正しい場所に着地させる
■運を導く!「終わらす人」になるための習慣 (抜粋)
★終わらす人の習慣1 毎朝、銀行に行く
僕は毎朝、銀行のATMに立ち寄ります。まず、財布の中に残っている紙幣を入金し、その上で、当日の分を引き出します。
なぜ、いちいち入金と出金を繰り返すのか。それは、昨日の残りのお金で暮らすのがイヤだから。お金の面でもきちんと昨日を終わらせて、新しい今日を始めたいのです。<中略>
それに、毎日出入金すれば、そのやりとりが通帳に印字されるので、管理にもとても便利です。
★終わらす人の習慣3 一万円札を基準にする
僕は昔から、「お金のスタンダードを一万円札におこう」と決めていました。<中略>
「なんだか、一万円札を使うのって持ったいない」
できる限り細かいお金で支払って、一万円冊は大事にとっておく・・・。この習慣は、一万円札と自分を遠ざける結果になるような気がします。
だから僕は、タクシーの支払い以外、なるべく一万円札を使うようにしています。
★終わらす人の習慣7 カバンの中味は全部出す
家に帰ったら、その日に使ったカバンの中味は、全部出します。次の日に同じカバンを使う予定であっても、必ず一度カラにします。
これをしないと、今日を終わらせる気になれないし、翌日から古臭い昨日を引きずってしまうようでイヤなのです。<中略>
そして、カバンを一通りチェックし、汚れが付いていたら手入れをします。カバンなどの持ち物が汚れているのは、仕事の武器を大事にしていない証拠。昨日の汚れを引きずって、今日の戦いに勝てるはずがありません。
★終わらす人の習慣29 やらないで評価しない
僕はなんでも経験主義。やらないであれこれ評価するのは好きではありません。<中略>
何かしようとしたとき、躊躇する理由はたくさんあります。でも、僕には迷っている時間がもったいない。ちょっと経験してみて「これはつまらないな」とわかっただけでも、それは収穫です。とっとと動いてとっとと結論。動かないうちは、イヤかどうかもわかりません。
■近づいてはいけない!運が遠ざかる「終わっている人々」 (抜粋)
★終わっている人々2 自分探しをしている人
自分探しをしている人は、いくら探しても永遠に見つからないし、永遠に成功しません。だって、探さなくとも自分はそこにいて、やらなければならないことは明確なのに、それを見ようとしていないのですから。
もちろん、「探す能力」は必要です。物事を成功裏に終わらせるためには、いろいろ頭を使って方法や着地点を探っていかなければなりません。しかし、それは、物事を始めることすらできていない人には関係のないことです。
自分探しをしている人は、そもそもスタートラインに立っていません。
★終わってる人々17 見た目に手を抜く人
美意識とは、「自分なりの個性をしっかり持つこと」だと思われがちです。
しかし、見た目については、自分がどうしたいかより先に相手が不快でないかを考えられるのが美意識の高い人と言えます。
たとえば、指にぼうぼうと毛が生えている人。正直言って気持ちのいいものではありません。毛深いのが悪いとではなく、手入れしようとしないことに疑問符がつきます。カミソリで剃るなり毛抜きで抜くなりすればいいだけのことを、どうしてできないのか。<中略>
もし成功したいなら、自分の見た目を少しでも整えることは、絶対必要事項なのです。
★終わっている人々19 「名刺を切らしてまして」という人
仕事を生み出してくれるのは人。その人に挨拶ができなければ、そもそも何もつながりません。
だから僕は、名刺を切らしてしまうようでは話にならないと思っています。
「すみません、ちょっと名刺を切らしてしまいまして」
相手の名刺だけ受け取って平気でいたり、同席していた同僚の名刺を一枚もらって、名前のところだけ書き換えて和達してきたり・・・。こうした人が価値ある人脈を築けるとは思えません。<中略>
名刺は、自分の情報がぎっしり詰まった大事な武器。誰もがその武器を使っていい人脈を構築していこうと一生懸命頑張っています。それを持たずにビジネスの場にやってくるのは、レース場にガソリンの切れた車を押してくるようなものです。
【感想など】
普段、仕事でもプライベートでもやるべきことが複数同時進行状態で、しかもそれがどれも中途半端にだらだら続いている。
そして、それが当たり前になっていて、とりあえず目の前のことに追われている。
そんな人、多いはず。
ワタクシもその一人です。
だから、ビジネス書を読んで、“効率アップ”のハウツーを学ぼうとするわけですが、なかなか結果が出ない。
それに
人間は終わりの見えないことはできません。
とおっしゃる通りで、いろんなことが同時進行している状態って、すごく無理があって、しんどい。
その状況を本書は変えてくれるかもしれません。
本書を読んで思ったのですが、どうもワタクシは、物事を好転させる、いいポイントを見誤っていたようです。
きちんと終わらせてさえいれば、それはいい形で続くし、さらには、もっといいものが飛び込んでくる。今の僕にとって、始めることや続けることよりも、終わらせることの方がはるかに重要になりました。
とあるように、大切なのは“何をどう始めるか、どう進めるか”よりも、“どう終わらせるか”だったんですね。
放送作家としてもコンサルタントとしても活躍されている野呂さんですから、すぐに終わらない大きな案件もいっぱい抱えていらっしゃるはず、しかしそれも
次々にやりたい仕事が舞い込んでくるのは、一つひとつの局面を上手に終わらせているから。そして、途中にも「終わらせポイント」をたくさん設定して、いつもスッキリした気分でいるから何もかも運良くいくのだと、今では確信するようになりました。
とおっしゃるように、途中の中継ポイントをしっかり押さえていれば大丈夫。
そして、この考え方はプライベートにも有効。
大きな案件の仕事であっても、途中途中に区切りをつけて終わらせ、そこで一度整理をする。女性に対してもダラダラつき合わず、節目にはマメに連絡を入れる。もちろん、無精髭なんかはやさない。そうしたら、全てが変わっていったのです。
どうりで、野呂さんのFBは美女とのツーショット写真ばっかりなんですね。
野呂さんの言う
「スカーーー!」
に重点を置くことで、無限ループのような毎日から解放されるわけですよ。
本当に単純な思考の転換ですが、これは大きなパラダイムシフト。
やられました。
さて、本書後半には、野呂さんの考える “終わらす人”=仕事がうまくいっている人 39個 と、
“終わっている人”=仕事がうまくいっていない人 20個
が掲載されています。
これが超オススメ。
野呂さん独特の価値観やメソッドも多数見られますが、それぞれの解説を読めばどれも納得。
成功している人の思考や着眼点というのは、絶対読んで損はありません。
特に、服装と行動面も含めての“美意識”についてはワタクシも反省しきり。
ワタクシも、うどん屋ばかり言っていると、うどん屋レベルの人間になってしまうのかな?
注意注意。
それに服装も、もういい歳なんだし、ジャケットとネクタイぐらいは見直さないと。
そういえば、先日お会いしたリアル野呂さんは確かにオシャレだったなぁ。
それに、最後の 終わらす人の習慣40個目。
なるほどねぇ、「うんうんわかるわかる」と納得です。
これはネタバレ自重、本書をお読みくださいませ。
ということで、ズルズルだらだらな自分にさよなら、けじめをつけて人生を好転させたい人はぜひ。
そして、この手の本は読んだだけではダメ。
すぐに一つでもアクションに移してください。
ワタクシは・・・、手の指の毛を抜くことから始めます!(そうか、不快な思いをさせていたのか・・・)
本書は著者の野呂様より手渡し献本していただきました。
ありがとうございました。
【関連書籍】
参考記事
【管理人の独り言】
先日、東京で愛妻家大田さん主催の「プレジデントを読む朝食会」で偶然直接お会いした野呂さん。
ワタクシが大田さんとの会話の中で、「なかなか東京には来れないですよ~」と言うと、横で聞いていた野呂さんがひと言。
「東京に愛人をつくればいいんだよ!」
野呂さん、的確かつ強力なアドバイス、ありがとうございました!
さすが、“終わらす技術”の達人のアドバイス、あやうく家庭生活まで“終わらす”ことになりそうでした(笑)。
次回はぜひ酒でも飲みながらゆっくりお話ししましょう。