なぜ今年Facebookがブレイクしたのか?
答えは”絆”という言葉につきるのかもしれない。
【目次】
はじめに 小山龍介×松村太郎
Chapter1 人とのつながり方
Chapter2 コミュニティのつくり方
Chapter3 ビジネスへのつなげ方
活用事例1 Facebookによる「ソーシャルラーニング」
活用事例2 Facebookによるチームマネジメント
【ポイント&レバレッジメモ】
★写真1枚からコミュニケーションが始まる
さて、写真以外のコンテンツも同様でしたが、アップロードした人やタグづけられた人に加えて、「いいね!」を押した人やコメントした人が、そのコンテンツによって1つに束ねられ、コミュニケーションを取ることができます。新たなコメントが付いたり、「いいね!」が押されると、写真に写っている人や、既に「いいね!」やコメントをつけた人に対して新着お知らせの通知が届きます。
写真1枚を撮影しただけで、このようなカジュアルなコミュニケーションの場がつくられていく様子は、Facebook以外ではなかなか体験できません。
★気の合う友人を集めて「グループ」をつくろう
一人ひとり、それぞれ個別につながっていた友人をグループにすることで、つながりの「集合」をつくることができます。言い換えれば、友人関係という線が「コミュニティ」という面へと広がるイメージです。
面としてのコミュニティを作るために、Facebookのグループ機能を使います。この機能はFacebookの機能の中でも最も画期的なものの1つです。
★Facebookで既存のコミュニティを活性化させる
Facebookでコミュニケーションが活発になる3つの理由
1.気軽なやり取りができる
2.やり取りがきちんと蓄積されていく
3.参加者が全員、実名で参加していることの安心感
★集合写真でつながりを再確認しよう
グループの飲み会を実施したら、<中略>必ず集合写真を撮っておきましょう。写真がつながりを強めるきっかけになるからです。そして、グループに写真をアップロードします。飲み会をやる度にこの写真撮影を繰り返していくのです。
メンバーの多少の増減もありつつ何度か飲み会をしていると、世間とは狭いもので、「あ、この人知っている!」という意外なつながりも見えてきます。「今度は、この人も加えたメンバーで集まろうよ!」といった提案も寄せられます。1枚の写真から新しい出会いが生まれ、そこに縁が生まれてくるのです。<中略>
そして大切なのは、こうした写真を「積み重ねていく」こと。どんなコミュニティでも、活動を1回1回積み重ねていくことがコミュニティの歴史となり、つながりの強さにつながっていきます。メンバーに歴史を感じさせる1番のツールが写真なのです。
★グループのコンセプトに合わせたプライバシー設定をする
・公開・・・グループ名と参加メンバー名、投稿のすべてが公開される。
・非公開・・・グループ名と参加メンバー名は公開されるが、投稿はメンバーにだけ表示される。
・秘密・・・グループ名、参加メンバー名、投稿のすべてが非公開。いずれもメンバーだけに公開される。
★グループを活性化する3つの方法
1.継続的なコミュニケーション
メッセージの投稿、リンクの紹介、写真や動画のアップロードを通じて、そのグループに関連する情報を流し続けるのです。また、他のメンバーの投稿に対するリアクションも重要です。「いいね!」ボタンを押したり、コメントを残したりして、「ちゃんと読んでいるよ」というメッセージを送るのです。2.メンバーの新陳代謝
長い間ずっと固定メンバーのままだと、どうしても停滞してしまいます。新しいメンバーが入ってくることで、そのグループに新しい風が吹き込んできます。3.イベント
定期的なイベントによる交流はグループを活性化させます。<中略>イベントを行うと、現状のメンバーにとっては、共通の話題が増え、コミュニケーションがおのずと活発になります。
★Facebookページに昇格させて、コミュニティを拡大する
グループに参加するメンバーが増えてきたら、メンバーとのコミュニケーションの場をFacebookページに切り替えることを検討しましょう。グループには上限5000人の制限がありますが、Facebookぺーじにはそれがありません。そのため、5000人を持超えるメンバーを集めるコミュニティの構築が可能です。
【感想など】
東日本の震災以来、”絆”という言葉がよく使われるようになりましたが、なるほどねぇ、本書を読んで今年日本でFacebookがブレイクした理由がわかったような気がします。
Twitterはもうだいぶ前から使用していたワタクシですが、Facebookを利用しだしたのは今年から。
Facebookのルールがあれなので、アカウント停止になるのが怖くてガッツリ使っているわけではありませんし、Twitterに比べて機能が複雑なので未だによくわからない事が多いという情けない状況であります。
ただ、広く緩くつながるTwitterとはFacebookは方向性が根本的に違うという事は常々感じております。
その違いについて、本書を読んで腑に落ちました。
Facebookってコミュニケーションツールであり、コミュニティ育成ツールなんですね。
確かに、どんどん流れていくTwitterとちがって、”コミュニケーションの集積地”としての機能が充実しているし、コミュニティの性質や発達段階に応じて、
秘密グループ → 非公開グループ → 公開グループ → Facebookページ
というふうに選べるというのはすごく親切。
そもそも、人は社会性のある生き物。
何かに所属し、誰かとつながっている事が心の安定や成長をもたらします。
しかし、本書でも「無縁社会」という言葉が紹介されているように、地縁血縁が昔のようには機能していないのが現実。
その不足部分を補っていくのがSNSの大きな役目なのかもしれません。
ワタクシのようなアナログ人間は、ネット上のつながりというと何か寂しい気もしてしまいますが、そこはバランスの問題。
Facebookは会ったことがあるリアルの友達のつながりが基本ですし、本書でもイベントの大切さを説いております。
やはりベースはリアルのおつきあい。
それがなければコミュニティは維持できないでしょう。
ただ、今、勉強会や朝活がいくら流行しているからといって、いきなり主催者になろうとするのはかなり荷が重い。
何でもそうですが、0を1にするのが大変ですよね。
そういう時に今までは、多少リスキーでもやるしかなかったのにたいして、Facebookのグループからというのはかなりハードルが低い。
こんな便利なツールが登場したんだから、これからFacebookを使っていろいろな個性あるコミュニティが、それこそ雨後の筍(←表現が悪いなぁ)のように登場してくることで、もしかしたら日本が変わるかもしれませんね。
今後、Facebookを使ってどんなとんがったコミュニティが登場するのか、楽しみです。
なお、本書後半ではFacebookをビジネスに活用する方法について詳しく触れられているので、そちらに興味のある人にもオススメです。
本書は日経BP社、東城様より献本していただきました。
ありがとうございました。
一龍様、素晴らしい書評をありがとうございます(^-^)/