世界の博物館、第20号はイスタンブール考古学博物館です。
イスタンブールは東西文化の融合地点。
そのコレクションもバラエティーに富んでいます。
【今号の一押し】
かつて地中海地域からオリエントまで制覇したオスマントルコ時代に各地から収蔵されたものを基盤にしているだけに、イスタンブール考古学博物館の収蔵品は東西の名品が集まっています。その中でも目を引いたのがコチラ
「エフェベの像」
アナトリア各地にあったギリシャやローマの植民都市の遺跡から出土した大理石像を中心としたアナトリア・コレクション。
エフェベの像はその中に一つなのですが、その佇まいに心奪われてしまいました。
運動や協議の後の体を冷やさないためにマントをまとい、一休みする少年の姿を表しているそうで、顔にはうっすら笑みを浮かべています。
青少年の訓練施設だった「ギュムナシオン」に良き少年のシンボルとして飾られていただろうと想像されていますが、日本で言うと小学校の二宮金次郎像と同じような存在なのでしょうか。
当時の若者はこの像を見て、レスリングなどの鍛錬に臨んでいたんでしょうね。
次号は陝西歴史博物館です。