昨日に引き続き勝間本。
ですが、本日は正月3日。明日から仕事ということで少し真面目に、勝間さんの自己啓発本を。
【目次】
プロローグ 「やればできる」、本当の自己啓発は助けあいにあった!
第1章「しなやか力」――まわりに貢献できるような自分の“長所の種”を見つける
第1の力――「しなやか力」とは
ステップ1 自分の強みを見つける
ステップ2 強みを発揮できる環境を整える
ステップ3 まわりの人と強みを褒めあう
第2章「したたか力」――自分の長所を伸ばすことにひたすら集中する
「しなやか力」と「したたか力」の関係
ステップ1 今自分がやっている「強みでない仕事を自覚」する
ステップ2 「マタイ効果」を意識して、集中分野を明確に定める
ステップ3 自分の強みを生かして、強いリーダーシップを取る第3章 「へんか力」――絶え間なく変わり続ける
3つ目の力――「へんか力」とは何か
ステップ1 「変化しないことが最大のリスク」であることを自覚する
ステップ2 自分の時間の3割を、常に変化に注ぐ習慣をつける
ステップ3 変化を協力しあえる仲間をつくる第4章 「とんがり力」――自分が力の中心になる世界に行く
4つ目の力――「とんがり力」とは
ステップ1 「とんがり力」の威力を知る
ステップ2 身近な世界で「とんがり力」を発揮する
ステップ3 「しなやか力」「したたか力」「へんか力」の3つの力を回すこと自体を楽しむエピローグ『やればできる』を書いた理由
巻末付録 「やればできる」を実現する、勝間式魔法の7つ道具
【ポイント&レバレッジメモ】
★努力が続くポイント
「自分の苦手克服のために、1人でやる努力は決してうまくいかない。だからこそ、自分の得意分野を磨き、その長所を用いて相手と助けうことで努力が続けられるのだ」
★4つの力
①しなやか力・・・まわりに貢献できるような自分の“長所の種”を見つける力
②したたか力・・・周囲との関わりの中で、長所だけに集中する力
③へんか力・・・長所を周囲の環境変化や成長に応じて、変え続けていく力
④とんがり力・・・「あの人だったら何かをしてあげよう」と商品として認められる力
★目標から逆算して考えるクセ
限界を自分の資源の中から考えるのではなく、資源は後から調達することを考えるのです。常に目標から逆算します。なぜなら、資源は自分の資源だけではなく、大げさに言うと、地球上のすべての人や過去、現在、未来の資源までも調達できる可能性があるからです。
●「しなやか力」――まわりに貢献できるような自分の“長所の種”を見つける
◇ステップ1 自分の強みを見つける
・強みはほんの些細なところでもいい
・勝間式「1点突破の法則」…自分の好みの長所をつくってしまう
◇ステップ2 強みを発揮できる環境を整える
・「自分がのびのび、長所を活かして生きられる」職場を自分でつくる
◇ステップ3 まわりの人と強みを褒めあう
・自分も他人も褒める…自分の優れた点を素直に自分で褒められると、他人の優れた点も素直に褒められるようになる
・強みというのはある意味、これまで自分が使っていた時間を具現化した「経験資産」と言い換えることもできる
●「したたか力」――自分の長所を伸ばすことにひたすら集中する
・自分の長所に対してリーダーシップをもつ
◇ステップ1 いま自分がやっている「強みでない仕事を自覚」する
・ある意味、才能とは、どこに特化できるか、見極める能力だと思います。すなわち、才能とは経験の関数であり、時間の関数なのです。
◇ステップ2 「マタイ効果」を意識して、集中分野を明確に定める
◇ステップ3 自分の強みを生かして、強いリーダーシップを取る
・「人の経験をなるべく借りる」… 多数の人の経験×多数の人の判断 という軸を意識
●「へんか力」――絶え間なく変わり続ける
◇ステップ1 「変化しないことが最大のリスク」であることを自覚する
・「成功は復讐する」…自分の最大のライバルは過去の自分であり、過去の成功体験
・「変化」という字は、「変」わって「化」けると書きますが、特に化けるほうが重要で、この化けるやり方は、ほかの人と交わりながら、化学反応を起こしながら化けるイメージです。
・自信という「自陣」があるからこそ、その外に変化という形で、果敢に攻め込んでいくことができる
◇ステップ2 自分の時間の3割を、常に変化に注ぐ習慣をつける
・3割の投資は自分の将来を安定させるためにある
◇ステップ3 変化を協力しあえる仲間をつくる
・「やりたくないことにこそ、実はチャンスが眠っている」
・「見方を変えれば、味方が増える」(押切もえ)⇒チャンスがありそうなことについてはあえてやる
●「とんがり力」――自分が力の中心になる世界に行く
◇ステップ1 「とんがり力」の威力を知る
・「やればできる。やらないときは100%の失敗」
◇ステップ2 身近な世界で「とんがり力」を発揮する
・相手のために力を発揮することが、自分の評判を上げて、自分の力を磨いて、それがさらに新しいチャンスを生むという好循環が生まれることになります。
・「できないこと」と「できること」を明確に区分し、自分が力を発揮できて、商用になりそうなことを技術として磨けば磨くほど、とんがってくる
◇ステップ3 「しなやか力」「したたか力」「へんか力」の3つの力を回すこと自体を楽しむ
・助けてもらったら、その力を使ってまた助け返す。その繰り返しが、私たちの行動範囲を広げ、限界を広げ、そして、幸せをもたらす
【感想など】
本書は、著者自身があの物議をかもした
香山リカさんの
「<勝間和代>を目指さない」への反論書 とか、
勝間さんの著作の中でワタクシが唯一違和感を覚える
の続編 と位置付けられていたり、
さらには
この本は、あなたを「やればできる」人に導く本です。
そのためには、あなたにそれなりの努力を求める自己啓発書になっています。
ですから、これまでの自己啓発書と違って、辛口なことがたくさん書いてあると感じたり、あるいは、読んでいる途中で「え、そんなにいろいろなこと、できないかも」と思うかもしれません。
そして、この本で特に強調したいのは、「タダメシはない」ということです。
すなわち、適切な努力なくして、結果は出ないのです。
ただ、たった1つだけ大事なことがあります。それは、適切な努力を継続すれば、非常に高い確率で結果が出てくるということです。つまり、「やればできる」のです。
という「覚悟を決めてかかってらっしゃい」的なプロローグで始まることから、なにやら物々しくて身構えてしまいそうですが、
読んでみての感想は「いたってシンプルでやわらかい感触の本」といった感じでした。
なんというか、「とんがり力」とは真逆に、「勝間さん丸くなったなぁ」という感じ。
“努力と効率のアンドロイド” と書評侍に揶揄されたひところの勝間さんとは印象がまるで違う。
それはなぜか?
それは(著者の言葉を借りれば)
みんなで勝たないと勝てない時代 だから
最初からまわりの人と一緒に努力する方法だけを考える というスタンスで、しかも
勝間式「がんばりすぎない方法」 で無理なく努力・変化しつづけると最終的に
「とんがり力」 が身につき成功しますよ
という本書の根底に流れる哲学がまぎれもなく
利他の精神
だからではないでしょうか。
ワタクシは個人が抜きんでるための努力をもちろん肯定しますし、努力を継続している人を尊敬します。
しかし、ワタクシも含めて世の中の大半を占める凡人が、個人の努力ぐらいで生き残れる時代ではもはやないのではないかと思うのですよ。
だからこそ香山さんの問題定義が出てくる。
といっても、「変化しないことが最大のリスク」であることも時代の空気から十分感じます。
そこで、提案ですが
正月3日、明日が仕事始めというタイミングで本書を、それも
第1章「しなやか力」――まわりに貢献できるような自分の“長所の種”を見つける
だけをとりあえず読まれることをお薦めします。
そして、
まわりに貢献できる“長所の種”を探しましょう。
でもこういうことを言うと
「一龍さんはそう言っても、どんだけ考えても私には“長所の種”が見つかりません」という方もおいでると思います。
ここで難しく考えないでください。
よーく職場のまわりの人を思い出してください。
特に専門スキルがあるわけではないけど、頼まれた仕事をきちんとこなす人っていませんか?
面倒くさい仕事を文句を言わず引き受けてくれる人っていませんか?
困った時に必ず手を貸してくれる人っていませんか?
そして、こういう人って「とんがり力」があると思いませんか?
特別な知識やスキルでなくていいんだとワタクシは思うのですよ。
「あの人がいてくれるとたすかる」とか「あの人に頼んだら引き受けてくれる」とか。
こういったごく当たり前の信頼が「とんがり力」になるのではないでしょうか。
まずは目の前の仕事をきちんとこなす。
職場でチームの力となる。
これだけでなくてはならない存在になれる。
勝間和代を目指すのはその後でよろしいかと(笑)。
ただし、その小さな一歩だけはどうしても踏み出さないといけませんが、それはきっとできますよ。
明日から仕事!という方。
この本を読んで新年の誓いを新たにしてみてはいかがでしょう。
【関連書籍】
【管理人の独り言】
年の初めから勝間本が2日連続しましたが、こちらの勝間本も好評のようです。
勝間さん本当に綺麗になられましたね。
これも毎日0.2%の改善のたまもの?なのでしょうか。