<楽天ブックスはこちら> 『仕事に幸せを感じる働き方』
久しぶりによい本を読んだ。
著者の人柄、誠実さ、歩んできた人生、そういったものが伝わってくる。
そして普遍的な内容。
悩めるサラリーマンは必読です。
【目次】
はじめに
プロローグ まずは自分の「位置」を知ろう
第1章 転職しても不満は消えない
第2章 仕事の不満はこうしてなくそう
第3章 仕事に幸せを感じる働き方とは?
第4章 大嫌いなあの人と、仲良くできる!
第5章 プロフェッショナルの仕事の姿勢
第6章 仕事で夢をかなえるために
おわりに
【ポイント&レバレッジメモ】
「仕事」は、お金のため、競争のためにするのではありません。
「仕事」は「自分の人生を幸せなものにする」ためのものです。
★相性のよい上司に巡り会える確率は5%
◇上司に対しては、あなたが折れることでうまくやるしかないのです。
◇「上司が無能」はラッキーなこと
実は、無能な上司の下で働くのは非常に楽なことなのです。あなたが有能なら、無能な上司の下でできることはたくさんあります。
上司も有能な部下の言うことには従うしかないので、自由にできます。
◇手柄を上司にあげるくらいの度量があれば、評価も高く、出世も早くなるのです。
★ステップアップは今の会社でもできる
ほとんどの人は夢や目標を掲げていても、その実現のために何もしていないのです。
それなのに転職だけで夢や目標がかなえられるというのは、おかしな話ではないでしょうか。
今日、何もせずに、違った明日を期待してはいけません。今日、何もしなければ、今日と同じ明日がやってきます。
今、明確な夢や目標を持っていてもチャレンジしていないのならば、転職しても何も変わりません。
★あなたの市場価値
ハッキリ言います。今、あなたが会社からもらっている給与が、あなたの市場価値です。
★会社を変えるな、自分を変えろ!
私が本当に伝えたいのは、「自分の力で会社を変えるのではなく、自分の力で自分を変えてほしい」というごとです。
★人事評価は公平か
人事評価が常に公平で正しいかと聞かれれば、答えは「NO」です。人間ですから好き嫌いはありますし、上司も部下のすべてを把握しているわけではありません。
ただし、上可は人事評価を自分の判断だけで行っているのではありません。部下や同僚からの評価を重要な参考材料にしています。
上司には見えない部分も、必ず部下や同僚からの情報として入っています。そういう意味では、人事評価は、あなたが考えている以上に公平だと考えていいでしょう。
人事考課を考えて仕事をするのは、本当は得策ではありません。大切なのは、他人の評価ではなく、自分自身で「夢・目標」を決めるととです。
★転職で成功する2つのパターン
①今の会社で上位の5%にいる人
②今の給与が半分になっても、本当にやりたいこ仕事をしたいと思っている人
★プラスワンの仕事
「仕事」に目を向けるのではなく、「人」に目を向けてください。上司はこの仕事をどのようにすれば喜ぶのかを考えます。上司は「スピード」を求めているかもしれません。「正確性」を求めているときもあるでしょう。両方のときもあります。
上司は、あなたに頼んだ仕事が人より速くて正確であれば、ほかの仕事もできると考えます。
⇒「仕事」に目を向ければ、ただの単純作業にしか見えなかったものが、「人」に目を向けると、見えてくるものがたくさんあります。
★人間関係をよくするために
◇人に好かれる一番の方法は相手に興味を持つことです。
人間関係が悪くなる一番大きな埋由は、自分を評価してくれない乙とです。自分が嫌っている相手に、本当は評価してほしいのです。「嫌い」という感情は、「好き」の反対語ではありません。「好き」の反対語は「無関心」です。
相手に関心を持ち、評価すれば、相手も必ず、あなたを評価してくれます。
◇嫌いな上司とうまくやる
「リーダーに賢明に従うことができない部下は、ほとんど例外なしに優秀なリーダーにはなれない」
成功しない人聞は事あるごとに上司の悪口を言って回る。上司の欠点が目につくのは、能力が低いからではなく、反抗できない相手だから、欠点を見つけて自分のなかで反抗しているだけです。
人の欠点を見つけても、そとから得るものは何もありません。もちろん反面教師にはなりますが、あなたがどう思おうと、上司は何かょいところがあるから上司になっています。
ならば上司のょいところを見習い、自分の実力に変えるほうがいいのではないでしょうか。
★「For You」の精神
「自分のために何かをする」これを私は「For Me」の精神と呼んでいます。自分がいい人だと思ってほしい。何かの見返りを期待した行動。自分のためにする行為が「For Me」。
「For Me」の精神で行動しても、長くよい結果を得ることはできません。もちろん私の落語家時代のように一時的に成功することはあっても、継続的に成功を続けることはありません。「For Me」は逆境にとても弱いのです。
一方「人のために何かをする」これは「For You」の精神です。人のために行動を起こし、何の見返りも期待しない。「あなたのために」という気持ちが「For You」。
「For You」の精神で行動すると自然と味方が増え、どんどんよい方向に流れていく。「For You」の精神は逆境にも強いのです。
「For You」の精神を実践すれば、好感度は確実にアップします。しかも実践は簡単です。
なぜか。人聞は「あなたのため」すなわち「For You」の精神のときには強力なテレパシーを発信するのです。
<略>
「For You」の精神で、なぜ強力なパワーが働くのか。人間が一番よいエネルギーを放出するのが、人のために何かを行ったときだからです。
【感想など】
著者の横山信治さんとは、今年8月に上京した際、水野俊哉氏主催のビアパーティーでお会いして少し御話しさせていただきました。
もちろん初対面だったのですが、すごく礼儀正しくて物腰が柔らかく、ワタクシのような弱小書評ブロガーにも「今度本を出す予定なんです。よろしくお願いします。」と丁寧に挨拶していただき、「ワタクシそんなに頼まれても影響力微少なんですが・・・」と思いつつもそんなことも言えず、穴があったら入りたい状況のなか、「あぁそうなんですか、こちらこそよろしくお願いします」とだけかろうじて挨拶させてもらったのを覚えています。(←全然ダメじゃん俺、横山さん失礼しました)
で、本書ですが、その著者の誠実な人柄がもうあふれ伝わってくるのですよ。
しかも、ビジネス書にはよく、テクニックだけとか、時の勢いに乗っただけといった内容のものも見受けられるのですが、本書は逆。
本書の内容は著者自身の長いサラリーマン経験の中で培われたもので、しかもそれだけに普遍的。
(こういう本を読むのがビジネス書の醍醐味)
例えば、本書の前半では“転職”の話題が出てきます。
ワタクシ、成功本が好物ですが、成功本を読んでいると、
「大きな成功をおさめるためには人生のどこかで独立起業とか、投資とか、とにかくリスクを取って勝負に出る時が必ず必要」
といった内容のことが書かれている文章に出会います。
そしてそういった主張の周辺には必ず
「好きなことを仕事にしよう」
「夢を追いつづけよう」
といった耳触りのいい言葉がならべられています。
こういう本を読むと「よーし、俺もいっちょうやってやるか」とテンションあがってしまうものですが、でもちょっと待ってくださいね。
冷静になって考えてください。
高度経済成長期やバブルの頃じゃあるまいし、いまどき起業した企業の生存率がどれくらいか知ってますか?
だいいち、あなたには何か特別なスキルや才能、実績があるのですか?
その「ちょっと待って、よく考えろよ」が本書なのです。
本書でも引用されている、阪急電車創設者 小林一三氏の言葉
下足番を命じられたなら、日本一の下足番になってみろ。そうなれば、誰も君を下足番にはしておかぬ。
おそらくこの言葉には、サラリーマン社会での成功法則が凝縮されて詰まっています。
自分の力を過信し、不満や人間関係の悩みから、転職や起業しても大きな成功は得られない。
むしろ、今自分がいる環境で自分を変化させ、努力し、抜きん出た存在になったとき、次のステップへの扉が開き、引き上げてくれる人が現れる。
これこそ現代サラリーマンの成功への一番の近道なんじゃないかと。
まずは今いる会社で“日本一の下足番”、本書で言う“5%の人”に入る努力を。
そしてそのための方法が本書後半で書かれています。
本書には耳に痛い、現実を突きつけられる部分もありますが、世に出回っている無責任に起業や転職を薦める本よりよほど誠実。
今の日本で成功を目指すならまずはこの本を読むことをオススメします。
本書の内容を実践し続ければきっとあなたの人生に“信長”が現れますよ。
本書はあさ出版編集者の吉田様より献本していただきました。
ありがとうございました。
【関連書籍】
本書中で紹介・引用されている本
アマゾンの在庫切れを見越して、
楽天のリンクも貼っていただき感謝です。
自分でもいいと思える本に仕上がりました。
10万部売りたい本です。
ご紹介いただき、ありがとうございます。
吉田様
いい本ですね。
こういう本が世に知られて売れて欲しいですね。
そうなったら書評ブロガー冥利につきます。
良い本をご紹介いただきありがとうございました。
私も読んでみました。
優秀な人は不平不満なんて言わないんですね。
著者の方も良い方のようで、他の著作も読んでみます。
ありがとうございます。