幼い息子をもつ父親に捧ぐ
小さな目があなたに注がれている、そして
その目は昼も夜もじっと見つめている、
あなたの言うことは何でも
すばやく聞きとる小さな耳がある、
あなたのすることは何でも
やってみようとする小さな手がある、
そしてあなたのようになる日を
夢見ている小さな男の子がいる。
あなたはその幼子の偶像、
賢者の中の賢者、
その小さな心の中で、
あなたへの疑いが生じることは決してない。
幼子はあなたを心から信じ、
あなたの言うこと、なすことを一つとして忘れない、
大人になったら、あなたそっくりになり
あなたと同じような挙措ふるまいをするようになるのだ。
あなたはいつだって正しいと信じている
汚れを知らないつぶらな瞳の子がいる、
そしてその耳はいつも聞き耳を立ており、
息子は昼も夜もじっと見ている、
何をするにつけても
あなたは手本を示しているのだ、
大きくなってあなたのようになるのを
待ちこがれている幼子のために。
――作者不詳――