トニー・ブザン天才養成講座シリーズ2冊目となる本書。
前作がワタクシ的にはちょっと不満だったため、今回はどうよ?
という感じで読んでみたのですが、あにはからんや (←普段使わない日本語を使ってみましたが使い方あってますか?)これすごくいい!
これは「読書術」ではなく「速読術」の本ですよ。
しかも本書に書かれている内容は、ワタクシがたしか1年前に習ったような・・・
【目次】
「ブザン式読書術」は学習達人への道
①あなたは4倍速く読める!
②問題点を逆手に取る
③新たな目の使い方を学ぶ
④さまざまな読み方を使いこなす
⑤集中力をコントロールする
⑥マインドマップ有機的学習法MMOST
⑦マインドマップ読書ノート術
マインドマップ読書ノート
iMindMapによる読書ノート
トニー・ブザンに学ぶ「頭の使い方」
【ポイント&レバレッジメモ】
◇毎分1000文字読めれば、読み手として上位5%
◇間違った固定観念を捨てること、それを逆手にとって利用し簡単なトレーニングを積むことで、現在の4倍を超えるスピードまで読書能力を向上させることは難しいことではない。
◇ゆっくり読むと・・・全体の意味を捉えるのは困難、「書き手の志向」をつかむことも困難 ⇒ 思考は毎分1000~12000字を旅する
★読書の問題点を逆手に取って早く読む
◇内的音声化のクセがあるのならば、そのスピードを上げればよい
◇ページ上の語句を指で1行ずつ追うクセのある子供には、「もっと早く指を動かしてごらん」と教えるべき ⇒ 指をガイドに使うのは、視線をコントロールする素晴らしい解決策
★読書が速い人の特徴
①1回の静止で読む文字数が多い。
②視線の後戻りが少ない。
③さらに速い人は1回あたりの静止時間も短い。
★4倍の読書スピード
◇1回の静止時間を2分の1、一度に読む文字数を2倍にできれば、合わせて4倍のスピードになる。
★周辺視野の活用
◇「中心視」に使われているのは20パーセントにすぎない。残りの80パーセント、1億以上の光受容体は「周辺視」に使われている。
◇ソフト・フォーカスの状態でこれから止むところを「先読み」(プレビュー)しておくと、その文字に対して、なんとなくなじみ感が出てきて、読書のプロセス全体が大幅にスピードアップする。
◇視野を広くする方法 ⇒ その本に興味を持つだけで視野は広がり、脳が取り込む情報量は増える
★戦略的にプレビューする
Point1 すでに知っていることとのつながりをつける
Point2 インタラクティブに読む ⇒ 著者と会話しながら読む
Point3 探偵になる ⇒ 次の展開を予測しながら読む
★ジグソーパズルを組み立てるように読む
◇まずは全体像を把握し、わかりやすいところ、重要なところから手をつけ、次第に細部に迫っていく
◇全体像を把握するのに役立つポイント
・もくじ
・まえがき、あとがき
・本全体や各章での要旨、結論の書いてあるところ、まとめ
・小見出し
・太字で強調してある重要な本分
・イラスト、グラフ、図表
・脚注、傍注
★難しい部分は最後までとっておく
◇難しい部分をあとまわしにするメリット
①あとまわしにしても、脳は考えつづける
②理解するための情報が増える
③ストレスを避けられる
【感想など】
本書はトニー・ブザン天才養成講座シリーズ第2作目にあたります。
前作の
は、マインドマップの入門編として非常に細かく懇切丁寧にマインドマップの書きかたをレクチャーしてくれいていたのは評価できるのですが、ただ、マインドマップの実例が少なかったのだけが難点。
正直言って不満の残るものでした。
やっぱり、マインドマップの説明を文字でするのはちょっとねぇ・・・。
で、今回のテーマは読書術。
てっきりマインドマップを使った読書術、あるいは読書した後のマインドマップを使った内容のまとめ方がメインの本だと思っていたらやられました!
これはモロ速読の本じゃないですか!
しかも本書で推奨されている本の読み方や練習方法はフォトリーディングの講習で習うものそのものでしたからさらに驚き!
マインドマップとフォトリーディング、トニー・ブザンとポール・シーリィ(フォトリーディングの創始者)がどういう関係にあるのかはワタクシ知りませんが、フォトリーディングでは読んだ内容をマインドマップでまとめますし、なんか深いつながりがあるんでしょうね。
御存じの方、よかったら教えてください。
さて、本書の内容が“フォトリーディングそのもの”だったから読んで損したか?ときかれたら、答えはNO。
ハッキリ言って講習では習わなかった内容が多くて勉強になったし読んでみて、お得感大でした。
ワタクシがフォトリーディングの集中講座を受けたのが去年の6月。
それ以来、確かに読むのは速くなったし、実際この1年で200冊以上は読んできました。
しかし、2日間20時間のコースでは分かりにくかった内容もあり、また、講習会中に読んだスピードが
実を言うとマックスで、この1年間あのスピードを超えたことはありませんでした。
そこで、そろそろ講習から1年経ったし、自分の苦手なところやいま一つ分からないところもはっきりしてきたので、もう一度集中講座を受けようかと考えていたところでした。
そんな折、本書を読んだのですが、「なるほどそうだったのか」と思えた部分がたくさんありました。
例えば、
ソフトフォーカスで下読み(プレビュー)することを“フォトリーディング”というのですが、
戦略的にプレビューするというのは初めて知りました。
プレビューの段階で能動的に“見る”ようにすればそれだけ理解力は上がりますよね。
それからワタクシが苦手なのが“スキャニング”と“スキミング”。
これは講習会の時は簡単に流した感じだったし、ワタクシも最近になってようやく「こんな感じかな?」という程度にしか習得していないのですが、本書ではその説明とともに練習方法にも触れられていてようやく納得。
これから練習を積むことにします。
また、
ジグソーパズルを組み立てるように全体像を把握してから、分かりやすいところ、重要なところ、そして次第に細部に迫っていく
という考え方は目からウロコ。
しかも、難しい部分はあとまわしという考え方ともあいまって
読書に対する戦略や考え方自体が大きく転換させられる内容でした。
もちろん、フォトリーを知らなくても、本書序盤の“内的音声化のスピードを速くする”とか“ガイドを速く動かす”というちょっとした発想の転換を知るだけでも読書スピードは上がるでしょうから、お子さんや手っ取り早く読書スピードをアップしたいという方にもオススメではないでしょうか。
いずれにしても、夏にフォトリーディング2日間集中講座を再受講しようと思っていた決心が、この本を読んでだいぶ“霧が晴れた”ので決心がぐらつきだしてしまった・・・
それだけ内容のある本でした。
本を早く読みたい方、速読に興味がある方はもちろん、
すべてのフォトリーダーに一読をお勧めします!
【関連書籍】
マインドマップの入門書なら今でもやはりこの2冊を推薦
「できる社員」の最強メソッド マインドマップ(R)ビジネス超発想術 (アスキームック)
- 作者:遠竹智寿子、月刊アスキー編集部
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 2007/09/03
- メディア: ムック
書きかた解説のDVD、実例の豊富さでは上の2冊が群を抜いています。
フォトリーディング関係書籍
【管理人の独り言】
先週の土曜日に、いつも行く近所のリアル書店がリニューアルオープンしました。
“オープン記念に先着1000名様に粗品プレゼント”に誘われて開店と同時に行ってみると、増床して今までの倍の広さに。ビジネス書のコーナーも充実!
「これはこれから楽しみが増えた」と嬉しくなり、せっかくだし買い物して粗品ももらおうと本をもってレジへ。
本屋さんのリニューアルオープンの粗品なら、ブックカバーとかしおりとか。
とにかく本に関係するようなものをくれるのかと普通は思うじゃないですか。
いただいたのはなんと・・・ティッシュ一箱
そりゃティッシュ一箱でも頂けるのはありがたいですよ。
でもね、本屋のリニューアルオープンでティッシュですか?
店長の販促手腕やいかに?
ちなみにそのとき買ったのは
これ意外と(失礼)おもしろかったです!