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ロスジェネ男よ頑張れ!【書評】佐藤留美(著)『結婚難民』(小学館101新書)

今日ご紹介するのは、先日、勝間和代(著)『読書進化論』を注文するときに、同じ小学館101新書の創刊ラインナップを見て、「タイトルが面白そう」なので一緒に買ってみた一冊。

 

結婚難民 (小学館101新書 3)

結婚難民 (小学館101新書 3)

  • 作者:佐藤 留美
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2008/10/01
  • メディア: 新書
 

 

で、読んでみたところ、実に面白い。

ワタクシ、結婚できない男はなんとなく想像できますが、「結婚に難がある女」というのはどういう人たちかと、興味深々で読んでみたら・・・「マジですか・・・?」と叫んでしまいました。

さてその結婚難民とは・・・

 

【目次】

第1章 僕たちはやっぱり結婚したい
    どうして結婚しないの
    <実例1>図書館で恋愛本を読破する派遣コールセンター男
    <実例2>正社員じゃないから、7年付き合った彼女とも結婚は無理   ほか
第2章 結婚してはいけない13の女
    「壊れかけの女」にご用心
    1家賃より高い靴に散在する「ルブタン女」
    2骨と皮だけでもまだ痩せたい「絶食女」    ほか
第3章 ロスジェネ男が結婚しないこれだけの理由
    四面楚歌のロスジェネ独身男
    <批判その1>「責任感がないから結婚しない」
    <反論>非正社員の多くは年収200万円のワーキングプア   ほか
第4章 ロスジェネ女はこんなに質素で堅実
    結婚難を招くロスジェネ男の思い込み
    「女はカネで男を選ぶ」という誤解
    求めるのは「収入」より「やさしさ」   ほか
第5章 男たちよ自信を持て
    みんなやっぱり結婚したい
    父親の価値観に引きずられない
   「結婚=女房・子どもを食わす」という思い込みを捨てる   ほか

【ポイント&レバレッジメモ】
★「ロスジェネ世代」・・・25~34歳の就職活動が就職氷河期に重なった世代を「ロスロジェネレーション」、通称ロスジェネ世代という
・結婚相談所に申し込んでも、年収200万円台の派遣社員だと条件だけで跳ねられる
・ワーキングプアと呼ばれる非正社員の年収は200万円前後が圧倒的多数

・首都圏でサラリーマンをやっている男には2回の結婚チャンスがある ⇒ 一つ目は20代半ばから後半にかけて、学生時代から付き合っていた彼女と。二つ目は会社で配属された部署で出会うケース。 ⇒ これを逃すとだらだら独身をつづけることに

・「アラサー」・・・Around thirtyの略。30歳前後の女性を指す。

★結婚してはいけない女・・・何らかの事情で常識的な価値観が壊れ気味で、結婚しても失敗し幸せになれないことが明々白々な女のこと ⇒ 自己中心的で、自分の主義・主張や自分のやりたいことを通すためなら、家庭を顧みない女
 ネタばれしたらいけないので以下、3つだけご紹介
「ルブタン女」・・自己顕示欲が強く、見栄っ張りで、浪費癖のある女
「クーガー女」・・男を癒しの道具にする女。それも、若い男をはべらして、彼らの生気を吸い取り、それを糧とする女
「スキルアップ女」・・巷にあふれるキャリアアップや自己啓発本にかぶれ、いくつも資格を取ろうとしたり、人脈拡大のため異業種交流会に足しげく通ったりする女のこと
・「結婚してはいけない女」の多くは“合併症”を併発している場合が多い

★「責任感がないから結婚しない」への反論
・責任をとりたくてもとれない男が増えた
「サイレント・テロ」・・ワーキングプア層が勝ち組にや社会に対して『消費しない、子供をつくらない、働かない』を合言葉に、社会に対して消極的な『自爆テロ』を決行している
・上場企業を勤め上げた現在65歳くらいの男性は3億円近い生涯賃金を稼いだが、ロスジェネ世代の年収は4割程度減る。しかも、今後は、7割の正社員がヒラ
・親世代も貧困化し、パラサイトできない ⇒ ロスジェネ世代の親は、団塊世代以降に相当し、90年代の平成デフレの時期に企業リストラや倒産などを経験し、団塊世代が得ていたような退職金や寛大な年金も受け取れない

★「最近の男たちは女を口説かない」への反論
・「傷つくのが怖い」・・ひどい実体験から「羹に懲りて膾を吹く」状態へ → パターン①「恋愛を諦める」、パターン②「二次元の世界」にのめりこむ
ワーク・ライフ・バランス・・企業が残業代を払いたくないだけ。単なる経費削減 ⇒ もともと米国で生まれた「効率的に働いて労働生産性を上げ、余った時間は勉強に回してスキルアップしろ、それができない社員はクビだ」という概念。

★ロスジェネオンははこんなに質素で堅実
「結婚とは『カネ』と『カオ』の交換であり、女性は自分の『カオ』を棚に上げて『カネ』を求め男性は自分の『カネ』を棚に上げて『カオ』を求めている」
・求めるのは「収入」より「やさしさ」⇒ ロスジェネ女は結婚相手の男性に、家事を手伝ってくれるような優しさと、元気に働いてくれる頼りがいと、夫婦の会話が絶えない明るくてほっとする家庭を求めている
・デート代は割り勘が当たり前
・経済力より生活力のある人間の方が、ずっと頼りになる
・「稼ぎのいい仕事」より「人の役に立つ仕事」、「ファミリー」を優先する生き方は、ロスジェネ世代の女性からも「尊敬できる」と支持される
「聞き上手」の男性は女性に人気がある ⇒ 「まさか」「ほんとうかい」「そんな話、初めて聞くよ」の3語でゲーリー・クーパーは天下の大美人をモノにした

★男たちよ自信を持て!
・「収入が低いから結婚できない」は思い込み
・団塊の世代の父親の価値観を捨てる ⇒ 「成せば成る」、「頑張れば報われる」といった価値観はもはや通用しない
・「結婚=女房・子どもを食わす」という思い込みを捨てる ⇒ ワーキングプアだからこそ、夫婦一枚岩になって稼ぎ、所帯年収を上げる
・「女性とどう接したらいいか分からない」 ⇒ 女の子の心理や機微を学ぶ“練習の場”が、風俗
・「今までモテない=今後もモテない」ではない ⇒ 「モテない男」のレッテルを貼られたら別のグループ、別の世界でデビューすればいい

【感想など】
結局は結婚問題はロスジェネ世代とかワーキングプアの問題に絡んで、先日読んだ『勝間和代の日本を変えよう』につながってきますが、こちらの本は当事者には失礼だが、かなり面白い。

ネタばれの関係で割愛させてもらった「結婚してはいけない13の女」はかなりツボにはまりました。
個人的には「スキルアップ女」。

『何歳でMBA取得』とか『何歳で子供を作る』なんて具体的な人生設計票を、本気でエクセルに打ち込んでいたりする

って本当にこんな人いるんですか?と聞きたくなるのですが、これって「将来の目標を紙に書く」とか「未来日記を書く」といった成功本の定番なんですよね。
ワタクシも手帳に書いたりしてます。
しかしエクセルで管理するとは。 ある意味”ススンデル”

しかし著者も言っているようにここに取り上げられているタイプの女性はかなりのマイノリティであることは確かのようですが、増加傾向にあるんでしょうか? 怖いもの見たさで見てみたい。

まぁしかし、著者に言われなくても「結婚しません」けど。

あと、ワタクシも男として思うのは男たちよ自信を持て!ということ。
確かにワタクシの周りでも独身をとおす男性がいますが、私の周りの独身男性は「ロマンティスト」が多いですね。

結婚生活の先輩として言わせてもらいますが、結婚は「妥協と勢い」がないとできませんよ。
そして、苦労もあるが、楽しいこともいっぱいですよ。
すべて前進しなければ経験できません。

ロスジェネ世代の独身の方、一読してみてから結婚について考えてみましょう。
そんな難しく考えないで。

 

結婚難民 (小学館101新書 3)

結婚難民 (小学館101新書 3)

  • 作者:佐藤 留美
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2008/10/01
  • メディア: 新書
 

 

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