○一、好色・博奕・大酒、三重戒、これ故人の掟なり。
一、稽古は強かれ、諍識はなかれとなり。
○誠の花は、咲く道理も、散る道理も、心のままなるべし。
○工夫あらん為手ならば、また、目利かずの眼にも面白しと見るように、能をすべし。この工夫と達者とを極めたらん為手をば、花を極めたるやと申すべき。
○因果の花を知る事、極めなるべし。一切、みな因果なり。初心よりの芸能の数々は、因なり。能を極め、名を得る事は、果なり。しかれば、稽古するところの因おろそかなれば、果を果たすことも(難し)。
○ただ、時に用ゆるをもて、花としるべし。