毎年楽しみにしているアソシエの特集の一つがノート術の特集です。
今年は「ノートの使い方で差がつく思考整理術」と題して 、ノートを使った思考整理法や問題解決法に特化した内容となっています。
その中から自分も取り入れたいと思ったポイントをピックアップします。
はじめに
アソシエの特集で手帳特集と並んで毎年楽しみにしているのがノート術の特集です。
手帳と同じくノートというのも誰かに使い方を教わる機会がないし、実物を見せてもらうこともまずありません。
ビジネス書の世界では手帳術もノート術も一つのジャンルとして確立されて、テクニックを学ぶ機会も増えてきましたが、それでもいろいろな分野の方、その道のトップの方の手帳やノート術を垣間見る機会は雑誌の特集でしかないというのが現状でしょう。
そしてまだまだビジネス書では紹介されていないノート術はあるものです。
更にいうと、今号の特集はノート術にとどまらず、思考術とセットとなっています。
本来ノート術と思考術はセットで語るべきもの。
ということで今回はアソシエのノート術特集のなかから、思考術とセットで自分も取り入れたいと思った使い方とそのポイントをピックアップしてみました。
特集 ノートの使い方で差がつく思考整理術 から学ぶポイント&感想など
成功者が教える「私の思考整理法」
今回のノート特集のPART1では、良品計画の松井忠三会長、ヤフーCSOの安宅和人さん、クリエイティブ・ディレクターの佐藤可士和さん、そしてユーグレナ社長の出雲充さんというそうそうたるメンバー4人のインタビューとノート術が紹介されています。
その中から「これは取り入れたい」「TTP(徹底的にパクる)したい」と思ったものを紹介します。
無印良品、松井忠三会長
①新聞記事から思考する
松井会長は日頃から「業績の良い会社」「業績の悪い会社」新聞記事を切り抜いて、「自分がその会社の社長ならどうするか」「こと比べて何が違うのか」を考えるそうです。
つまりこんなサイクル
新聞記事を切り抜く
「業績の良い会社」「業績の悪い会社」の2タイプの記事
↓
「自分がその会社の社長ならどうするか」「他と比べて何が違うのか」を考える
↓
結果:様々な視点で見るから、「本当の問題」がわかるようになる
その思考術から「本当の問題」がわかるようになり、無印良品の業績をV字回復させることに成功しています。
また、切り抜いた新聞記事ですが、その後どうするかというと、1ヶ月はクリアファイルで保管するそうです。
そしてその後は
切り抜いた記事を取捨選択する
↓
残した記事や他人から聞いた話を手帳に書く
↓
手帳に書いた重要事項をパソコンでメモする
↓
メモしたことを自分の「経営哲学リスト」に加える
という流れで、最終的に自分の「経営哲学」にリスト化されていきます。
現在のリストは31個。
日頃の新聞を切り抜いて思考する習慣から、エッセンスを絞り出して絞り出して、最終的に自分の指針とするところを抽出するまでのこの流れ。
私は新聞はとってないのですが、ビジネス書や雑誌やネット記事からでもできますよね。
これはぜひ真似したいです。
また、
「自分と同じ問題」を「先に解決した人」の知恵を借りる
とういスタンスも根底に持っておきたいですね。
ヤフーCSO、安宅和人さん
安宅さんといえばビジネス書の名著、こちらの本の著者といったほうが当ブログの読者さんはピンとくるかと。
その安宅さんの役職のCSOとはチーフストラジーオフィサーといって、経営課題の解決や大型提案案件の推進などに携わるヤフーの”頭脳”的存在。
そんな安宅さんの思考術をこの特集では「ヒジョーシキ思考術」として3つの「掟」に分けて解説してくれています。
そのなかで印象的だったのが最初の「掟」①の
考えたことをすべて即「言葉」にする
というもの。
考える力を身につけたいなら、「アウトプットへの注力」が唯一無二の方法です。アウトプットすればするほど思考力は上がる。
なんでもいいから考えたことを吐き出し、可視化させることのメリットは大きい
思考力を上げるためには、「頭に浮かんだ概念をまとめられない。つまり、言葉を使えば思考力がクリアになる」
つねに私達の頭のなかは、取り留めもなく色々な考えやイメージが漠然と流れ続けていると思います。
が、これを「思考」のレベルにするには絶対に「言葉」にしなければなりません。
なぜなら私達は「言葉」で「思考」するからです。
「言葉」にできて初めて「思考」を始めることが出来るのです。
しかし、浮かんでは消えていくだけの漠然としたものを言葉にするのはかなり難しい。
日頃からトレーニングはクリエイティブな活動の基本ですね。
私も取り入れてみよう。
「ベストセラー」に学ぶ思考整理術
さて、ここからは PART2 「ベストセラー」に学ぶ思考整理術 です。
次の思考術やノート術のベストセラー本
これらのノート術&思考術を紹介してくれています。
そのなかで印象的だったのが大前研一さんの思考術。
なんとA2方眼ノート(方眼用紙と言ったほうがいいかも)を使った思考術です。
これはとにかくインパクトがある。
書きながら物事を考える場合、紙の面積は思考の広がりに影響を与えると大前さんは考えています。小さいノートでは、たくさん書くために字を小さくしないといけない。大きい紙なら、そんなストレスを感じず伸び伸び書き、考えられる。また方眼タイプなら、定規を使わなくても、図や線がきれいに書けます。一見些細なことですが、ストレスなく書けることは、思考を活発にしてくれます。 (斎藤顕一さん)
このノートの面積と思考の広がりという物理的な関係は私も理解できます。
特にマインドマップを書くときには感じますよね。
しかし、そうはいっても使う紙はせいぜいA3ぐらいまで(あとはスケッチブックとか)でしょう。
A2といえばその2倍ですからとにかくでかい(広い)!
A5ノート8枚分ですよ。
で、この大きな紙を左下から右上に向かって問題点を書きながら解決策を探していくとうい使い方。
詳しくは本書特集をご覧ください。
まぁ、方法論はともかく、思考を深めるとか広げる場合はその作業場としての紙の物理的広さもこれからは考慮していくことにします。
PART4 思考整理の近道「自分の整理」テクニック
最後に PART4 思考整理の近道「自分の整理」テクニック ですが、このコーナーはこちらの本
の著者、戸塚隆将さんによる、自分と向き合う”振り返り”の方法解説です。
これって当ブログでいうところの週次レビューとか月次レビューといったものの個人版。
で、やはり基本的なテクニックとしては文字としてノートに書き出すことで見える化するというもの。
自分のことって案外わからないことが多く、今現在の自分に足りないものや、将来の戦略などなど書き出すことではっきりとしてきます。
こういう振り返りが有効なのは当ブログの読者さんなら知っている方も多いでしょうし、実際に毎日の振り返りや週次レビューを実行している方もいますよね。
かくいう私もその一人ですが、やり方はあくまで自己流。
何となく「この方法でいいのかなぁ?」と思いつつ続けてきましたが、どこに焦点を合わせればいいか、そしてどんな方法なら深まるか、今回の特集でいくつかはっきりしました。
特に、
「うまくいったこと」を褒め気持ちをポジティブにする
という方法は知らなかったのでTTPします。
付録
今号の付録として、当ブログでも紹介したこちらのノート術本
このエッセンスをギュッと詰め込んだ小冊子、「方眼ノート100%活用術」が付録でついています。
この付録、ほんとうに良く出来ていて、これだけ読めば『頭がいい人は〜』のテクニックの基礎部分を十分理解できます。
これはかなりお得。
ということで、今回はアソシエの特集から、私が気になったというか、TTP(徹底的にパクる)しようと思ったものをピックアップして紹介しました。
あくまで一龍目線。
ほかにもたくさんノート術&思考術が掲載されていますので、ぜひ本書で自分にあったノート術&思考術を見つけてください。