こんにちは、なおさん(@ichiryuu)です。
今日ご紹介する本は、
小林正弥(著)『最速で10倍の結果を出す他力思考』プレジデント社
とうちゃん、他力思考ってなに?
他人のスキルや知識を使うことだよ。それをうまく使えれば1人で頑張るより大きな成果が得られるんだ。
だけど、他人を使うのってなんだか気が引けるなぁ。
そうだね、
だけど相手にもメリットがあって、自分も成果を出せるのならとてもいいよね。
この本ではそういう方法を紹介しているよ。
- 頑張っても結果が出ない人
- 一人で背負い込んでしまって、仕事がしんどい人
- 自分の理想をスピーディーに達成したい人
『最速で10倍の結果を出す他力思考』:読書メモ
自力には限界がある
まずは、著者の言う「自力思考7つの特徴」をお読みください。
- 自分の頭を使う:アイデアを自分だけで考え、行き詰まる
- 自分の時間を使う:自分の時間だけを使って、休みが1日もなくなる
- 自分のお金を使う:自分の予算内で小さなことをやる
- 自分の手足を使う:誰かの代行業務で忙殺される
- 自分のエネルギーを使う:自力でなんとか頑張り、疲れ果てる
- 自分の人脈を使う:いつも同じ人たちと付き合い、新しい出会いやチャレンジがない
- 自分のモノを使う:仕事のツールは自分で購入。古くなったら買い換える
特にフリーランスになると、こういう傾向を強く感じますね。
なんというか、小さくまとまってしまうという。
これに対して「他力思考7つのポイント」を見てみると
- 人の頭を使う:自分の頭だけでなく、成功した人に智恵を借りる
- 人の時間を使う:ブログやYou Tubeで発信し、相手の時間を使って、価値提供する
- 人のお金を使う:採用・教育にお金を使わず、コミュニティメンバーから受講料を受け取り、自立型組織をつくる
- 人の手足を使う:代行型から教育型に切り替え、自分の手足は動かさない
- 人のエネルギーを使う:成功者の自信を借りて、新しいことに挑戦する
- 人の人脈を使う:影響力のある人からキーマンを紹介してもらう
- 人のモノを使う:書籍はデキる先輩からあえて借りる。ビジネスは基本的にgoogleの無料ツールを使う
この2つを比べたら、どちらが効率よく目標に到達できそうかはなんとなくわかりますよね。
そしてなによりも「他力思考」のほうが楽だし楽しそう。
ひとりで頑張り続けても、
1日24時間、1年365日は誰がどうやっても増やせない
自分の頭で考えるということは、「過去の延長線上」で答えを出そうとしていることであり、過去の延長線上では、現場を打破するようなビッグアイディアは生まれません。
つまり、自力には限界がある。
だから著者は「自力思考」をやめて「他力思考」に切り替えようと言っているんですね。
でも「他力」ってどうやって使うの?
なんか難しそう。
いや、そんなに難しいことではないよ。
それじゃあ、このあと「人の頭を使う」を例に紹介していくよ
成功者の稼ぐ思考を借りよう(人の頭を使う)
著者は時給900円の日雇いアルバイトをしているとき、「3ヶ月で月100万円を稼ぐと」決意したそうです。
その時まず最初にとった行動が、成功者の稼ぐ思考を借りるというもの。
具体的には成功している人に、「あなたが私の立場だとして、ゼロから最速で結果を出すには、何をどの順番でやりますか?」と聞いたのです。
そして、この質問をもとにそのやりとりを録音しました。その際、相手とのツーショット写真も撮らせていただきました。
さらに毎日、録音した音声を聞き返し、写真を見ては相手の表情、エネルギーを自分にインストールしました。
不安を感じた時は、「あの人だったら、強気に攻める!」と相手の自信を自分の体に入れました。
営業で提案するときには、成功している人がやっていることを自分が成り代わってやるようなプレゼンをしました。
この結果著者は、1ヶ月間で7社と年間360万円の契約を結ぶことができたそうです。
著者は成功者の思考を自分に注入することで、「成功者の稼ぐ思考」を借りると同時に、それまでの自分の「自力思考」に上書きして頭脳をアップデートています。
また、成功者の行動を真似してその人に成りきるのは「他力思考7つのポイント」の5番目、「人のエネルギーを使う」の実践でもあるんですね。
昔から成果を出している人の真似をするのが、成果を出す一番の近道というよね。
この質問で「思考」をもらっちゃうんだね
人間関係は、貸し借りでできている
でも、思考でもスキルでももらいっぱなしというわけにはいかないよね
そうなんだ、一方的にもらってばかりでは人間関係は壊れてしまうね。
だから著者は20代の頃、知恵を頂いた相手にこんなことをしていたそうです。
私が20代の頃には、「小林くんに教えていると、自分の考えが整理されるよ」と喜ばれました。
教わったことをその日のうちにまとめてメールで返信するなど、クイックなレスポンス&相手の頭の整理に役立つことを意図していたからです。相手から何か教わりたい場合は、相手の期待値を予測してそれ以上のものを返すことを目指しましょう。
たとえ自分は相手に何も差し出すものがないと思っても、工夫次第で相手の役に立つことはあるんですね。
そしてもしこの人の思考を借りたいという人に出会ったら
知恵を借りたい人が見つかったら、今度は交換条件を考えます。相手が欲しいものを、質×量の掛け算で、提供していきます。
何もない人は、まず「パーソナルメディア」から始めよう
でも、相手に差し出すものが本当に何もないひとはどうしたらいいの?
そのときは、「パーソナルメディア」を持つことをすすめているよ
個人も大企業も、あらゆる規模のビジネスで絶対に必要とされるのが集客です。なぜなら、ビジネスで唯一売り上げをもたらすのは「顧客」しかないからです。つまり、「顧客を連れてくる」ことができできるなら、あなたは絶対に重宝されます。
しかし、あなたは何のスキルも人脈もないのにどうやって「集客」をするんだ? と考えていると思います。
その答えは「パーソナルメディア」を持つことです。
あなたが興味のあるテーマでYouTubeやブログを始め、一定の読者が集まれば、それが経済価値になります。
たとえば、パーソナルメディアであなたが「思考」をお借りしたいひとの著書を紹介したり、その人の専門性をわりやすくまとめたりするのは、一種の広告ですよね。
相手にとっては非常にありがたい「価値」となります。
今はTwitterでもブログでもYou Tubeでも、無料で誰でも始めることができます。
自分にはなにもないという方は、「パーソナルメディア」で発信することを強みにしてみてはいかがでしょうか。
父ちゃんもブログで本を紹介しているよね。
ブログのおかげで本をいただけて、勉強させてもらえるんだよ。しっかり紹介して”お返し”しないとね。
でも、さらにもうひと押し、人間関係を深める方法が紹介されているよ。
さらにひと押しってなんだろう?
教えを実行しながら報告し、フィードバックをもらう
セミナーなどに参加し、できればその人がリアルでやっている講座に参加するのがお勧めです。また、そこでの効果的な学び方とは、教えを実行しながら報告し、フィードバックをもらうことです。
成功者は自身の知恵の分かち合いたいと思っています。
相手の頭を使うというのは、あくまで知恵をお借りしているのであって、それは返すことで完結します。
実践して報告すること、そのこと自体が恩返しなんです。
自分が教えたことを実践してうまくいった報告をされたら嬉しいよね。
そうだね、この実践、報告、フィードバックをもらうというのを重ねることで、人間関係をますます深められると思うよ。
可愛い弟子って感じだね。
それに、弟子としては結果を出して師匠に喜んでもらおうと思うことでモチベーションも上がるよね。
『最速で10倍の結果を出す他力思考』:まとめ
他力思考は比較優位論
いかがだったでしょうか。
今回この記事では、「他力思考7つのポイント」のうち、一番目の「人の頭を使う」という項目についてだけ紹介しました。
本書のほんの一部しか紹介できていませんが、他力思考とはどういうものか、その一端はなんとなくわかっていただけたと思います。
本書では、このあと残り6つのポイントを詳細に解説してくれ、他力を使って最短で目標を達成する方法を紹介してくれています。
これらを読んでいて頭に浮かんだのは経済学者デヴィッド・リカードが唱えた「比較優位」説です。
これは簡単に説明すると、農業が得意な国は農業に注力し、自国で生産するのが苦手な工業製品は農業が苦手な工業国から輸入し、そのかわりに農産物を輸出する。
そうして自国の得意な産業に注力したほうが、この2国はもっと生産性が上がるというもの。
これを個人単位で実行するのが著者のいう「他力思考」、まさにそのものです。
日本人は他力思考にマインドブロッグがある!?
ところで、どうも僕たちは、他力に頼ることに心理的な抵抗があるような気がしませんか?
僕も教師として働いている時にこれはすごく感じました。
教師って、特に担任はややもすると全部自分で背負い込んでしまうんですよね。
おそらくサラリーマンの方も同じではないかと思いますが、僕はこれは日本人の気質とか国民性なのじゃないかと思っています。
小さい頃から「人様に迷惑を掛けるな」としつけられて育っているし、宮本武蔵は「神仏に頼らず!」なんて言ってるし、そのお釈迦さんは「自灯明」なんてことを言ってるし。
なんか、人に頼ることが悪いことみたいにおもっている節があります。
まず、そんなメンタルブロッグを外しましょうよ。
人間、生きているかぎり、良くも悪くも誰かに何からかの影響を与えるものなのですから。
それを避けようと思ったら、無人島で一人で生きていくしかないですもんね。
常に感謝と恩返し(恩送り)を心に
人に迷惑を掛けることのメンタルブロックは外してしまっていいと思いますが、著者の言うように、恩をもらいっぱなしはやっぱりダメですよ。
いつか、「恩返し」をする。
もしその人がかなり年長の方なら、今度は自分が若手に「恩送り」をしてメンターの役割をはたす。
そのことを常に心に留めておきたいですよね。
大切なことは、自分ひとりで生きているわけではない、他力のおかげで生きている、という他者への感謝、尊敬の念です。
大切なことは、自分ひとりで生きているわけではない、他力のおかげで生きている、という他者への感謝、尊敬の念です。
比較優位説的成功論
著者プロフィール
小林正弥(こばやし・まさや)
ビジネス教育者、作家株式会社教育スクールビジネス研究所代表取締役
1983年、埼玉県生まれ。2006年、早稲田大学理工学部卒。
「本業で結果を出して稼ぎ、結果の出し方を人に教えて稼ぐ」、ダブルインカムの手法を実践する「新・講座型ビジネス実践会」を主宰。
「才能をお金に変える専門家」と呼ばれ、塾生には年間3000万円、1億円を稼ぐクライアントもいる。25歳で独立したものの全く稼ぐことができず、時給900円の日雇いのアルバイトを経験。家族の治療費のため、自分を最高値で売ることを決意し、1カ月後に毎月210万円の報酬が得られるようになる。
その後、自分を「商品」として1億円プレイヤーとなる。自身がお金に苦労した経験から、地に足のついたアドバイスには定評がある。
出典:『最速で10倍の結果を出す他力思考』
『最速で10倍の結果を出す他力思考』:もくじ
はじめに
第1章 なぜ、頑張れば頑張るほど、成功が遠のいていくのか?
第2章 自分を超えた夢が現実化する!「他力思考」7つの技法
第3章 「他力思考」を使って、最短最速で1億円プレイヤーになった方法を教えます!
第4章 人生に役立つ「他力思考」を磨く5つのステップ
おわりに