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森博嗣(著)『お金の減らし方』SB新書【本の紹介】「必要」ではなく「欲しい」ものを買う

森博嗣(著)『お金の減らし方』SB新書【本の紹介】「必要」ではなく「欲しい」ものを買う
この記事を読むと、お金に対しての考え方と使い方がガラッと変わって、人生をより充実したものにできるかもしれません。

こんにちは、なおさん(@ichiryuu)です。
今日ご紹介するのは、森博嗣(著)『お金の減らし方』SB新書

ニケ
ニケ

お金の減らし方ってすごく変わったタイトルだね

なおさん
なおさん

そうなんだけど、読むと納得できるよ。
「減らす」=「使う」ってことでしょ、お金をどう使うかにフォーカスした本なんだよ。

アンジュ
アンジュ

お金の使い方が変わると、人生も変わりそうだね

ということで今回はベストセラー作家、森博嗣さんのお金に対する考え方や、使い方を紹介します。
これが結構眼から鱗でした。

この本をすすめるのはこんな人
  • いつもお金に追われている人
  • 「必要だから」という理由で欲しいものでないものにお金を使っている人
  • 「お金がないからできない」と思っている人

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この記事は、SBクリエイティブ社様から本書をご恵贈いただき作成しています。

『お金の減らし方』:読書メモ

『お金の減らし方』:読書メモ

欲しいものにしかお金を使わない

森博嗣さんのお金の使い方は、「自分が使いたいものや、欲しいものを買うために使う」というもの。

そんなの当たり前がろうと思うでしょ。

でも著者に言わせるとそうではないのです。

 そんなことは、誰でもそうだろう、と皆さんはおっしゃることだろう。しかし、僕から見ると、大勢の方は、自分のためにお金を使っていない。誰か人に見せるために使っているのである。そこが決定的に異なっているように感じる。

ようするに、周囲の目を気にして、見栄を張るためとか、惨めな思いをしたくないといった理由から、本当は欲しくないものにお金を使っているというのです。

確かにそうなのかもしれませんね。
僕たちのものを購入するときの心理として、そういった点が結構大きく働いているような気がします。

また、著者はこんなことも言っています。

「欲しいものは何でも買えば良い、でも必要なものはできるだけ我慢すること」

この言葉、一瞬「おかしくない?」と思いますよね。
必要なものを購入するのは仕方ないだろうと。

でも、お金って本来自分が幸せな人生を送るためのツールなわけですから、欲しいものを我慢して必要なものだけを購入していくと、人生に満足感がないんですよ。

だから、著者は大学で講師をしていた収入の少ない時からこんな決め事をしていたそうです。

どんなに貧乏なときでも、僕は収入の一割を、自分の趣味のために使った。同様に、奥様にも「一割を遊ぶために使いなさい」と言った。そして、残りの八割で生活を維持していこう、という大まかな方針だった。

ニケ
ニケ

この本に書かれているけど、著者の倹約ぶりがすごいよね

なおさん
なおさん

まるで修道士のような徹底した倹約ぶりだけど、並行して貯金もしているのがすごいよね。

アンジュ
アンジュ

なかなか真似できないと思うけど、収入が少なくても自分のために使うお金を一定割合決めるのはいいと思うよ。

ポイント
収入の一割を、自分の趣味のために使おう

必要だから仕方がない、という罠

「欲しいものを買い、必要なものは節約する」
この考え方をもう少し深掘りしてみましょう。

多くの方が「そうはいってもね、必要なものは仕方ないんだよ」と思っていることでしょう。

しかし、よくよく自分の生活を観察してみると、「それ、本当に必要?」というものが見つかるものです。

 たとえば、住んでいる場所も家賃がそもそも高い、子供の教育費だから、友人との付き合いで仕方がないから、と無理をして支出してしまう。「惨めな思いはしたくない」という理由でお金を減らしてしまう。その状況自体の方が、惨めではないだろうか。ほとんどの場合、使っている本人は、「これは仕方がない出費だ」と認識しているのだが、僕から見れば、それは間違いなく「贅沢」である。あるいは、「必要」を誤認している結果である。

そして著者は言います。
本来、お金を稼ぐ目的はなんなのかと。

順番が逆なのだ。お金を稼ぐのは、自分がやりたいことをするためである。自分の欲求を満たすために、少し我慢をして、お金を得る。自分のエネルギーと時間を差し出して、賃金を得る。それが仕事である。

だからこそ、まず「欲しいもの」が優先されるはずだと。

 必要だから買うものよりも、欲しいから買うものの方が、自分にとって価値がある、というのが、この考え方の根底にある理屈である。必要という条件は、多くの場合、他者の要請であったり、社会の常識や習慣であったりするが、事実上、本当に自分の生活に必要かどうかは疑問である。その交換で何が得られるのか、と考えたとき、実質的な効果、つまり価値が見いだせないことがある。自分のお金をつぎ込むのならば、確実に価値のあるものと交換すべきだろう。

ニケ
ニケ

「価値」のあるものかどうかを見極めるのって難しくない?

なおさん
なおさん

確かにね。
この「価値」というのはあくまで自分にとってということだから、人それぞれだし。

アンジュ
アンジュ

結局、自分の価値観をしっかり見極めることが、人生を充実させるお金の使い方ということなんだね。

ポイント
「必要」と思いこんでいる出費を見直そう

お金を増やす方法

さて、本書ではお金の増やし方についても、著者がいろいろな方法を検証しています。

投資とか、ギャンブルとか、いろいろな方法について触れていますが、結局一番割のいいお金の増やし方は「仕事」をすること。
そして、その「仕事」で高給を得るために自分をバージョンアップすることでした。

 よく言われる表現で「手に職をつける」というものがあるが、そういうスペシャルな状態になると、仕事に就きやすいし、転職もしやすくなる。食いっぱぐれることがない。また、これを高めれば、多くの場合、高給につながる。
 つまり、お金の増やし方として、先ほど挙げたどの方法よりも有効なのは、実は自分自身の仕事能力を高めることであり、もっと簡単な言葉でいえば、「勉強」である。「勉強」は、決して楽しいものではない。当たり前である。しかし、勉強することでお金が増えるのは、ほとんど事実だと言える。統計的にも、これは簡単に証明できるだろう。

つまり、自分に投資することが、いちばん確実なお金の増やし方ということですね。

なおさん
なおさん

まぁ、著者の場合はかなり特殊で、アルバイト感覚で買いた小説がヒットして、今や印税20億ですからね。
何が当たるかわかりません。

ニケ
ニケ

すごいね、父ちゃんも小説書いたら

アンジュ
アンジュ

そうそう、こんな誰も読まないブログ書いててもしょうがないよ。

いいんだよ、ブログは自己満足なんだから

ポイント
自分に投資してバージョンアップする

自分が欲しいものを知っていることの強み

 「お金がない」が口癖になっている人がいるけれど、それはほとんど「望みがない」と言っているのと同じ状況である。ただし、お金がないから望みがないのではなく、望みがないから、お金がなくなるのだ。
 自分が欲しいものをしっかりと把握している人は、それに向かうアプローチを考えるし、無駄なものにお金を使わない。だから、自然にお金持ちになる。欲しいものがない人は、そんなに欲しくないものに手を出してしまうから、お金を失いがちである。

この一節、ハッとさせられる人も多いのではないでしょうか。
本当にしたいことや欲しいものであれば、「お金がない」を理由にあきらめないですよ。

そこで、あきらめずにどうしたら必要なお金を手にできるかを考える人がお金持ちになるんでしょうね。

ニケ
ニケ

そうか、これは眼から鱗だね

なおさん
なおさん

やっぱり、お金持ちになる人とか成功する人って粘り強いだろうね。

アンジュ
アンジュ

それに、お金は夢を叶えるためのツールなんだから、お金がないを理由にあきらめるのってなんかへんだよね。

ポイント
「望み」を持つことがお金を生み出すエネルギー

好きなものに敏感だと、お金持ちになる

さて、「欲しいものを把握している人はお金持ちになる」ということですが、例えばこういうことらしいです。

 お金持ちは、自分が欲しいものを常に探している。自分がしたいことに対してもアンテナを張っている。そういった情報を常に集めているし、その方面にも敏感だ。お金が儲かることが楽しみなのではない。楽しみなことを探しているから、お金を儲けるためのヒントも自然に舞い込んでくる。いわば好奇心旺盛なので、普通の人よりも情報をたくさん取り込んでいる。しかも、少しでも早く情報を得たい、という気持ちを持っていて、これもお金を増やすヒントになりやすい。

 自分が好きなことを追求しているうちに、それが儲かる仕事になってしまった、というケースも非常に多く見られる。 

欲しいもの、好きなものに敏感になっていると、それに関する情報にも敏感になって、情報収集能力がアップする。
そして、その情報が仕事につながり収入源になる。

という、プラスのスパイラルが発生するようです。

ニケ
ニケ

好きなものがあると、お金持ちになるんだね

なおさん
なおさん

結局自分に正直に生ききるのが、お金持ちへの近道なのかもしれないね。

アンジュ
アンジュ

情報は集めたり発信している人のところに集まってくるからね

ポイント
自分の好きなものに敏感でいよう

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『お金の減らし方』:まとめ

『お金の減らし方』:まとめ

以上、森博嗣さんの『お金の減らし方』から、気になったところをピックアップしてみました。

森博嗣さんといえば、大ヒット小説家ですが、そもそもは大学で建築学の先生をされていた方。
それが、アルバイト感覚で書いてみた小説が大ヒット。
今や印税20億円の大作家さんです。

かなり特殊な経歴で、アルバイト感覚で小説を書くなんて真似できませんが、これって今流行の”副業”なわけですよ。

今ならインターネットやスマホを使って、より簡単に副業できる環境になっていますよね。
結局ここで、やるかやらないかが、欲しいものがあるかないかで決まるのです。

著者の場合はそれが鉄道模型だったわけです。

でも、そんなはっきりした目標があっても、普通の方はここでブレーキを踏むわけです。
「いい歳して鉄道模型?」「庭にレールを敷いて鉄道模型に乗って走る?」、周りの人はどう思うかな? って。
おそらく僕も躊躇するでしょう。

ここで著者のこの言葉を最後に紹介。

人生の目標は「自己満足」である

大切なのは、自分の人生に満足できるかどうか。
他人にどう思われるかなんて関係ないんだよね。

ということで、お金はあくまで「自己満足」のためのツール。
自分に正直に、好きなもの欲しいものに敏感に、生きていこうではありませんか。

そう決意させてくれる一冊でした。

この本をひとことで言うと

人生に満足するお金の使い方指南書

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この本の評価
読みやすさ〈寸評〉さすが小説家
(5.0)
実現できそう度〈寸評〉他人の目を気にするな!
(5.0)
成功度合い〈寸評〉成功とは自己満足
(4.0)
感情揺さぶり度〈寸評〉生き方が変わりそう
(4.5)
内容充実度〈寸評〉眼から鱗でした
(4.0)
総合評価
(4.5)

著者プロフィール

森 博嗣(もりひろし)

1957年愛知県生まれ。工学博士。

某国立大学の工学部助教授の傍ら1996年、『すべてがFになる』(講談社文庫)で第1回メフィスト賞を受賞し、衝撃デビュー。以後、犀川助教授・西之園萌絵のS&Mシリーズや瀬在丸紅子たちのVシリーズ、『φ(ファイ)は壊れたね』から始まるGシリーズ、『イナイ×イナイ』からのXシリーズがある。

ほかに『女王の百年密室』(幻冬舎文庫・新潮文庫)、映画化されて話題になった『スカイ・クロラ』(中公文庫)、『トーマの心臓 Lost heart for Thoma』(メディアファクトリー)などの小説のほか、『森博嗣のミステリィ工作室』(講談社文庫)、『森博嗣の半熟セミナ博士、質問があります! 』(講談社)などのエッセィ、ささきすばる氏との絵本『悪戯王子と猫の物語』(講談社文庫)、庭園鉄道敷設レポート『ミニチュア庭園鉄道』1~3(中公新書ラクレ)、『自由をつくる 自在に生きる』(集英社新書)など新書の著作も多数ある。

引用:『お金の減らし方』

『お金の減らし方』:もくじ

まえがき
第1章 お金とは何か?
第2章 お金を何に使うのか?
第3章 お金を増やす方法
第4章 お金がないからできない?
第5章 欲しいものを買うために
第6章 欲しいものを知るために
あとがき

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