本を耳で読む Amazon Audible 30日間無料体験キャンペーン実施中

人生の後半戦を楽しむための7つのポイント【書評】ちきりん(著)『ゆるく考えよう』文庫ぎんが堂

IMG_0683

おはようございます、一龍です。

昨年から本格的に「人生の後半をどう生きていくか?」という問いかけを自分にし続けています。
 
それに対する答えを色々な本からいただいていますが、昨年私が一番影響を受けたのが人気ブロガーのちきりんさんでした。

ということで、今回はちきりんさんの本から「こんなふうに生きてみようかな」と思ったポイントと自分の考えなどを書いてみたいと思います。

 

 

はじめに

 

 

年末年始に読んだ本の中で、ちきりんさんのこちらの本

すごく共感したり納得したりしました。

この本はちきりんさんのブログをもとに、2011年に出版されベストセラーになったものです。
それが昨年末に文庫化、再出版されていたのです。

 

最近ちきりんさんにかなり影響を受けている私ですが、この本は出版当時気になりつつも読むタイミングを逸していました。

なので、今回Kindle版も登場していることですし、値段もお手頃ということで拝読させていただいたのですが、またまたインスパイアされてしまいました。

 

で、今回は「こんな価値観で生きていこう、こんな意識を持って生きよう。そしたら人生もっと楽しくなるんじゃないか」と感じたポイントを挙げていきたいと思います。

ただし、ある程度人生の酸いも甘いも味わった、人生の折り返しを廻ってしまった、40代男の感覚からのポイントピックアップです。

人生これから!という若者にはお薦めできないものもあるかもしれません。
そのあたりは自己判断で!
 

 

 

人生の後半戦を楽しむための7つのポイント

 

 

 

★自分の「好き」「楽しい」「ラク」を優先する

 

 日本には「良薬口に苦し」ということわざがあり、まるで「つらいこと=価値があること」のようにいいたがる人がいます。けれど、論理的に考えれば一番いいのは「楽しくて、ラクで、価値があること」であり、まずはそれを目指すべきではないでしょうか。

 

上記以外にも、「石の上にも三年」とか、「若い頃の苦労は買ってでもしろ」といった諺があるぐらいで、確かに日本では辛いことや苦しいことを我慢し耐えることに価値を求める風潮が強いと思います。

実際にそういう生き方を選ぶことで成長するという面は否定しません。 ただ、「我に七難八苦を与えよ!」と叫び続ける人生って、いったいどこへ行き着くのでしょう。

斎藤一人さんは「道に迷ったら楽しい方を選べ」とおっしゃってました。ちきりんさんのポイントは、それにプラスして「価値があること」というのがあります。

単にラクとか楽しいだけでなく、価値がある。
そんな生き方働き方を考えていきたいですね。 

 

★目標は低く持つ

 

 日本は目標が高すぎるのです。「アメリカと互角に!」とか「中国には負けるな!」とか過大な野望を持つのはやめて気楽にいきましょう。個人も同じです。目標を低く設定すると楽になれます。幸せに生きるためにも、目標は低い方がいいのです。

 

「足るを知る」とか「分相応」というのは私はあまり好きではありません。特に若い頃から悟りを開いたような生き方はするべきではないと思います。

ただ、どこかのレベルで満足することも大切ではないかと。
実際、40代になれば自分の限界も見えてきますから、いつまでも不可能な夢や目標にしがみつくのはやめた方がいいかもしれません。

現実的にちょっと頑張れば達成可能「低い目標設定」を達成してはまた設定する。
この繰り返しが達成感を味わうにはいいんじゃないかなと。
それが自己肯定感となり、幸福感につながるわけですから。

小さな幸せを少しずつ、たくさん味わえる人生っていいと思いません?

 

★人生は早めに諦める

 

 私は、日本人は他の国の人より全体的に「諦めるのが遅いのではないか?」と感じています。そしてそれが不幸の元だと思っています。多くの人は、もっと早めにいろいろ諦めたほうが楽に生きられるはずです。<中略>

 それなのに「すべての人に同じだけのチャンスがある」などと思い込み、諦めずにずっと必死で働き続けることが「不幸の元」なのです。<中略>

 課題で過分な夢を持たないこと、それが楽しく生きるための知恵となるのです。

上記の「目標は低く持つ」と関連します。
国民性なのでしょう、「最後まで諦めない」というのが美徳とされる国ですから。
あるいは「これまで頑張ってきた努力が無駄になる」という思いも働くことでしょう。

でも、人はいつか必ず死ぬという事実を見つめたとき、限られた人生なら無理なものは早めに諦めて違う可能性に賭けてみたほうがいいということに気がつくはずです。

成功者の多くに共通していることの一つに、失敗をたくさんしているということがあります。
人生はどれだけたくさんトライ&エラーをくり返せるかで到達できるゴールが変わってくるのだと思います。

特に40代になれば先が見えてきます。
先の展開にワクワク感が持てないなら、思い切って諦めるという選択肢もありではないでしょうか。

 

 

★人生の主役を生きる

 

 生きるということは、観客席から立ち上がり、舞台に立ち、自分で自分の人生のストーリーを決め、そのためにどう振る舞うか、自ら決めることなのです。<中略>

 人生はいつ終わるかわかりません。それは明日かもしれない。だから今まさに、この時点から、自分の人生を主役として演じるべきなのです。

私が今強烈に渇望しているのはこれですね。
「自分のためのオリジナル人生」を生きたい。

この感覚は20年ぐらい働いてきた40代の方なら共感してもらえるんじゃないかな。
自分で選んで就いた仕事だけど、働いているうちに「自分が何者なのか」「何のために働いているのか」もっと言うと、「このまま人生終わっていいのか」と自問自答するようになる。

その根底にあるのが「自分の人生を取り戻したい」という欲求なのではないでしょうか。

単なるわがままかもしれませんが、一度きりのせっかくの人生だからこそ、真剣に「自分のためのオリジナル人生」を求めて、舞台に上がってもいいですよね。

たとえ失敗しても、死ぬ間際に後悔するよりは”生きた!”といえると思います。
 

 

 

★ピュアな欲望を取り戻す

 

 私は最近、「外から押しつけられる過剰な欲望を排して、自分のピュアな欲望を取り戻したい」と強く思うようになりました。物欲を捨てて仙人のように暮らしたいわけではありません。そうではなく「自分のオリジナルな欲望」と「つくられて付着させられているニセモノの欲望」を区別したいのです。そうしないと、欲しいモノをすべて手に入れておきながら、なぜか家の中には不要なものが溢れているように感じるという、矛盾した状況から逃げ出せません。<中略>

 「本当にほしいモノ」を峻別すること。「自分のオリジナルな欲望」を取り戻すこと。大量供給、大量消費社会における逆説的な贅沢に、ぜひ挑戦したいものです。

最近「シンプルに生きたい」と心から願うようになりました。
だからモノを増やさないように、買い物を慎むようにしています。

これは消費欲がなくなったのではありません。
最近は財布や靴を買ったし、近いうちにMacBook AirやiPadを購入したいと思っています。

要するに、自分が本当に好きなもの、自分の生活の質を向上してくれるもの、自分を幸せな気分にしてくれるものだけを厳選して買っていく。

そしてプライベートな空間では、自分の好きなものに囲まれて、心地よく過ごしたい。
これってすごく贅沢なことだと思いませんか?

 

 

 

★できるだけ「所有」しない

 

 所有というのは、かくも不便で、原始的で、無駄の多い「使用価値確保の一手段」であり、消費者、生活者としては「いつでもどこでも使える」ことが確保できれば、多くの場合その手段が所有でなくてもよいでしょう。

 これから、 

(1)できる限りのものをデジタル化し 

(2)できる限りのものをクラウド化し 

(3)できる限りのものについて、レンタル市場化する 

 という現象がより進展、普及すれば、「昔は『借りるシステム』が整ってなかったから、使用するには所有するしかなくて不便な時代だったね」と振り返る日がやってくるかもしれません。

 

上記の文章に続いて、「過度な所有はとても醜い」という言葉も登場します。

昨年私は蔵書を700冊ぐらい”自炊”してPDF化しました。
昔は本がびっしりならんだ大きな書棚のある書斎に憧れましたが、今は蔵書を減らそうと考えています。
 

エコとかシェアといったことはあまり考えていません。
ただ、人はいつか死ぬということを考えたとき、本当の意味で「所有」などということはこの世に存在しないとわかったからです。

また、いつもできるだけ身軽でいたい。
デジタル化、クラウド化の恩恵を受けられる時代になって、それこそ現実にiPadが書斎になるのですから、物理的な制約すらもなくして、好きな場所で活動したい。
 
そんな思いからできるだけ所有することはやめようと思っています。
「ベースキャンプはあるけれど、いつでも移動できるよ」、そんな生き方が楽しそう。
 

 

 

★おいしい食事にこだわる

 

 

 惰性で20代に食べていたものを食べ続けず、30代になったら味覚を取り戻しましょう。そこには「とにかく腹が減っていた時代」には知りえなかった、素晴らしい食の世界があるのですから。

 

これまであまり食事に気を使ってきませんでした。

けれど、ある50代の方から、「残りの人生で何食食べられるかわからへんから、1食1食大切に食べたい。ジャンクフードはもういい。高級でなくても、本当に美味しいもの、質のいいものを、その土地でしか味わえないものを食べることを意識したい。」という言葉を聞いてから私も意識が変わりました。

これからの人生は、美味しいものにこだわっていこう。
そして、誰と食べるかということにもこだわっていこう。

それも楽しい人生のためのスパイスですよね。 

 

 

 

感想など

 

以上、私が共感した7つのポイントをピックアップしました。

最初に書いたように、若い方には悟りを開いたような生き方はしないでほしいです。
草食系とか悟りの世代なんて言葉がありますが、若い方にはもっとギラギラして、欲望むき出しで 生きてほしい。

本書はあくまで、20年ぐらい働いてきた40代の方が、仕事も人生も先がだいぶ見えてきて、ふと立ち止まって「自分の人生ってなんなんだろう」と考える。

そういう時に「こんな生き方はどうですか?」とヒントを与えてくれる本だと思います。
もちろん、「人生こんなもんだよ」と、仕事も生き方もこれまでどおり変わらずにというのも選択肢としてOKです。

ただ、私はあとがきに書かれていたちきりんさんのこの1節に心突き動かされたのです。
 

自由に生きないことと引き替えに、私は「それなりの人生」を手に入れました。それでも、一生に一度も自由に生きられないというのなら、私が私に生まれてきた意味はどこにあるのでしょう?


そしてこの言葉に強く共感したのでした。

人生のうち、ごくごく短い時間でもいい。  自由に生きていきたいです。

 

私にとって、「自分のために生きる人生」を手に入れることが今の課題。

自由に生きる、それは究極の贅沢だと思うし、まわりから見れば我がままに、あるいは奇人変人に見えるかもしれません。

けれど、そんなしがらみを気にしていたら人生なんて何もできないままあっという間に終わってしまいます。
死ぬ間際に後悔はしたくない。

それに、自分の人生を生きようとする人たちが増えれば、この国はもっと面白くなるとも思うのです。
私の世代はかつて「新人類」と呼ばれました。

同世代の皆さん、人生経験を積んだこれからが「新人類」の真骨頂を発揮するときだと思いませんか?

 

目次

 

文庫化に寄せて

はじめに

1 ラクに生きる

2「自分基準」で生きる

3 賢く自由に「お金」とつきあう

4 仕事をたしなみ、未来をつくる

5 ストレスフリーで楽しく過ごす

おわりに

 

 

 

関連書籍

 

www.s-ichiryuu.com

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA