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究極の「朝活」で休みはなくても人生は豊かになる!【書評】日本エクストリーム出社協会(編)『サラリーマンは早朝旅行をしよう!』SBクリエイティブ

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おはようございます、一龍です。

ゴールデンウィークははるか昔の思い出となり、祝日のない6月は終わりに近づきつつあるものの、お盆休みはまだまだ遠い今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

「どっか行きたいなぁ、休み欲しいなぁ、でも休めないよなぁ、お盆まで我慢我慢」と、あきらめていませんか?
そんなあなたに目からウロコ本をご紹介します。

はじめに

日本エクストリーム出社協会とは聞き慣れない団体名ですが、その主宰者が本書の著者の「あまやん」こと天谷窓大さんと「しーなねこ」こと椎名隆彦さん。

きっかけは天谷さんが仕事のきつさから出社拒否症一歩手前に追い込まれたとき、「うちに引きこもってずっと起きているくらいだったら、さっさとうちを出て、出社までの時間を潰してから会社にいこう」とひらめいたことでした。

その出社前の活動がSNSなどで反響を呼び全国に広がったのがエクストリーム出社なのです。

まずはともあれ、本書で紹介されているエクストリーム出社からいくつかピックアップしてご紹介します。

エクストリーム出社とは?そして実践例

★エクストリーム出社とは

「エクストリーム出社とは、早朝から観光、海水浴、登山などのアクティビティを思い切り楽しんで、定時までに出社をするエクストリームスポーツである」

★エクストリーム出社用語

    • 出社ニスト・・・エクストリーム出社のプレーヤーのこと
    • パンチイン・・・早朝の時間を思い切り自由に過ごしてから、定時に出社すること。
    • シュッシャーズハイ・・・早朝からのアクティビティでテンションが上がったまま出社すると、その後もハイな状態が得られます。
    • キメる・・・エクストリーム出社することを「エクストリーム出社をキメる」といいます。

★エクストリーム出社の基本ルール

    • 遅刻や午前半休は最も恥ずべきこと
    • 他人や社会に迷惑をかけない
    • 無理をしない
    • できるだけ楽しむ

■インドア系実践例

★男女10人でヨガをしてから出社  「つるたちかこ」さんの実践例

 朝5時半に会社の最寄り駅に到着。エナジードリンクを補給します。
6時少し前、まずはセミナールームの机とテーブルを動かしてスペースを作り、ヨガルームへ大変身させます。<中略>
6時30分、先生がいらっしゃる前にみんなでヨガの基本をお勉強します。本を参照しながら「立ち木のポーズ」や「鷲のポーズ」などを予習。
6時45分、先生が到着!呼吸を学び、カラダの硬さを確認します。<中略>
7時30分、このあたりからポーズがどんどん激しくなります。電気を消して仕上げのリラックスタイム!朝早く起きすぎて誰か寝ているのか、軽くいびきが聞こえます。
8時13分、約90分間のガチヨガ終了。
8時40分、ヨガが終わったらお腹ペコペコ。みんなでホテルのモーニング健康ブッフェに向かいます。フルーツや野菜などを朝からたくさん食べて大満足。
定時の9時30分に全員パンチイン。エクストリーム出社しました。

■タウン系実践例

★山手線を自転車で1周してから出社 「ぱいろんP」さんの実践例

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 5時3分、大塚駅出発。・・・6時ちょうど、神田。・・・6時39分、田町。ペースが落ちてきた。出勤途中のスーツ姿の皆様に白い目で見られながら「ねんどろいどアリス」を撮影。・・・ちょっと迷って7時17分、大崎。疲れて水を飲む。・・・7時59分、渋谷。オシャレ濃度MAXの場所に来て、「ねんどろいどアリス」をさっと撮って即撤退。・・・8時18分、朝ご飯を食べます。・・・9時25分、池袋。ゴール!9時45分、出社。完璧なエクストリーム出社完了。これから仕事開始。会議が5本ほど入っています。

★合コンを3次会まで楽しんでから出社  「なお」さんの実践例

 5時半、幡ヶ谷のホテルで1次会のモーニングカフェ合コン。このホテルのカフェは何と5時から開いています。
350円なのに、パンとかスープとかがお腹いっぱい食べられます。350円で合コンなんて、夜では考えられない。
みんな揃ったところでコーヒーで乾杯!<中略>
6時半、ホテルのカフェでの1次会終了。散歩しながら、2次会へ。<中略>
2次会はボウリング。7時から開いているボウリング場があるのです。開店ジャストと同時に入店します。当然のようにまだ誰もいない早朝のボウリング場を独り占め。<中略>
ボウリングが終了してもまだ7時半。普段ならまだ寝ている時間です。そして2次会は一人700円と格安。
ボウリングの跡は3次会のカラオケボックスへ。<中略>
8時半頃、カラオケの3次会もお開き。それぞれの職場に向かい、全員出社時刻までに見事パンチイン!

■トリップ系実践例

★登山して日の出を仰いでから出社

 高尾山に近い八王子のスパ「東京・八王子温泉 安らぎの湯」へ向かった。ゆっくり温泉に浸かり、仮眠室で2時間ほど寝る。
日の出は5時半なので、終電を利用して午前1時に高尾山口駅に着くように計画。終電まで時間があるので、八王子の手打ちうどんの店で美味いうどんを食べ、映画館で宮崎駿監督の『風立ちぬ』をレイトショー料金で観賞。<中略>
登り始める前に山の麓で記念撮影。深夜なので迷惑にならないように静かに歩く。<中略>
登山ルートはもっともラクで安全な1号路を選択。エクストリーム出社の心得として無理をするのは御法度。<中略>
午前4時、さらに1時間半(ここまでで2時間歩いている)ほど登って山頂に着く。<中略>
5時半頃、東の空から少しずつ明るくなり、日が出た気配がする。山頂だと方角的に日の出が見えづらいので、少し下山して日の出を拝む。
目的を果たしたらいよいよ出社!出社を決めないとただのレジャーで終わってしまう。<中略>
8時半に会社に到着。いつもより30分早く着いた。パンチイン!

★東京湾を逆にまわってから出社   「てりー」さんの実践例

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 4時37分、京急線で品川駅から久里浜へ向かいます。普通の日にいつもと逆方向の電車に乗るというだけでワクワクする。
5時6分、京急浦賀行きなう。正面にスゴい美人さんが座ってる・・・。<中略>
5時57分、電光掲示板で見たことかあるけれど、来たことがない駅でトップ10に入る駅、京急久里浜駅到着。出社まであと4時間。
6時、京急久里浜駅でフェリーに乗り換えるために下車。<中略>
6時23分、ちなみに京急久里浜駅から東急フェリーの乗り場へは「車で10分」。神社に行ってる場合ではなかった。全力で走り、「すいません、乗りまーす」と叫んでギリギリ間に合った。あっぶねぇぇ。<中略>
6時51分、ここで所要時間をダイナミックに間違えていた事実に気がつきました。久里浜港〜浜金谷港の間は40分かかるのに、20分で着くと勘違いしていた!やばい。本気でエクストリームになってきた。<中略>
6時55分、とりあえず浜金谷駅。古くて小さいようだけど、水色の屋根が色鮮やかでオシャレ。出社まであと2時間40分。<中略>
8時10分、木更津なう。東京直通の特急を発見!これに乗れば9時30分に到着!!よっしゃあぁ!!これで勝てる!!しかも駅弁買ったったぁ!!
8時21分、特急に乗る。まさかの大逆転。漁り弁当食べながら、優雅に出社。完璧だ。完璧すぎる。

感想

◆ここまでやりますか!究極の「朝活」

いやあ、とにかく楽しそうですよね。
ヨガに合コンに登山。

しかし一方で素朴な疑問として、「朝活とどう違うの?」と思われた方も多いと思います。

初級、中級、上級という感じで、インドア系、タウン系、トリップ系と分類されていますが、インドア系とタウン系は「朝活」といってもいい内容です。

でも大切なのは呼び方ではなく、行動して楽しんだかどうか。
それによって人生が豊かになったかどうかです。

特に気にする必要もないでしょう。

それにトリップ系に関しては、やはり「朝活」というよりは「エクストリーム」ですよ。
正直、「ここまでやりますか!」「こんなことができるんだ!」と、驚きと目からウロコの連続でした。

◆朝楽しめば仕事がつらくても平気!?

では人生を豊かにするエクストリーム出社の効用について。

天谷さんがはじめてエクストリーム出社した日のことをこう記しています。

 どんなルートで出社しようと、上司に怒鳴られることに違いはありません。しかし、この日は、サラリーマンである以前に一人の人間として朝を楽しめたという充実感があり、上司に怒鳴られても以前のような強いストレスを感じませんでした。

つまり

「朝から楽しい思いをしているんだから、仕事で怒鳴られても平気だ!」

と。

ストレスやフラストレーションなど、マイナスの圧力に満ちあふれた現実社会。

そこにほんの一瞬、充実感や達成感といったプラスのものを生活に加えれば、プラスとマイナスが相殺されるように、嫌なことでも乗り越えられるようになるのかもしれません。

◆それぞれのスタイルで楽しめばいい

しかしいきなり出社前に登山とかは敷居が高すぎますよね。

(だいたい山の経験者として言わせてもらうと、タイムリミットのある登山は絶対おすすめしません。
どんなレベルの山であっても、山を舐めないほうがいいですよ。)

まずはインドア系のお手軽なものから実践してみてはいかがでしょう。

私が始めたのは映画鑑賞。
週に一本DVDをレンタルしてきて出社前に観るのです。

100円でレンタルできてお金はあまりかかりません。
それに一気に観なくても、1時間ずつ2日に分けて観てもいい。

感動ものの映画を観たあとの仕事は、高揚した気分で仕事に臨めてなかなかいいですよ。

自分の興味のあるものから手軽に始められるものをチョイスして、無理せず楽しむ。
そんな気軽なところから始めてみましょう。

朝合コンなんかやってみたいよなぁ・・・(心の声)

それにしても、本書に登場するエクストリーム出社実践者の皆さんのバイタリティには敬服するばかりなのですが、正直言うとちょっとやりきれない思いも涌き上ってしまうのでした。

やっぱり欧米並みにゆったりとバカンスを楽しみたいなと。

僕らの国は先進国で、世界でもトップクラスの豊かさを誇る経済大国でもあるはずなのに、有休を消化することもできず、隙間時間にちょこっと楽しむぐらいしかできないなんて、なんかおかしいですよね。

まぁそんな愚痴を言っても仕方がないので、みなさん、ともかく身近なところで楽しみを見つけて行動を起こしましょう!

この本を参考に。

本書はSBクリエイティブ社、上杉様より献本していただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに
第1章 エクストリーム出社のきっかけ
第2章 ちゃっかり遊んできっちり仕事
第3章 インドア系から始めてみよう!【エクストリーム出社・初級編】
第4章 タウン系でキメてみよう!【エクストリーム出社・中級編】
第5章 トリップ系を極めよう!【エクストリーム出社・上級編】
おわりに

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