本を耳で読む Amazon Audible 30日間無料体験キャンペーン実施中

自分を騙し続ける人生にサヨナラしたいなら、今この瞬間から行動しよう【書評】立花岳志(著)『好きなことだけして食っていくための29の方法』大和書房

IMG_5417

おはようございます、一龍です。

今日ご紹介するのは、プロブロガーの立花岳志さんの新刊。

サラリーマンから転身、月間160万PVの人気ブロガーにして、セミナー講師、ビジネス書作家としても活躍する立花さんの仕事論、人生論がギュッと凝縮された一冊です。

はじめに

私が今、目標とし、常に刺激を受けていている存在、立花岳志さんの新刊。

そして、「好きなことだけして食っていく」「サラリーマンだけが知らない」と、なんとも刺激的でそそられるタイトルです。

実際、立花さんはブロガーとしては160万PVを稼ぐ人気ブロガーですし、主宰されるセミナーはいつも満員と、大活躍されているのですが、数年前までは普通のサラリーマンだったそうです。

そこから「ブログで人生を劇的に変える」と一念発起。

現在の地位を手に入れているわけですが、本書ではその過程で、立花さんがプロブロガーとして”食っていく”ことを実現するために実践されてきたことを、29のポイントにまとめてくれています。

普通のサラリーマンからプロブロガーへ。
立花さんは一体どんな考えを持ち、行動したのか?

まずはそのポイントを少し紹介します。

立花岳志さんの人生を変えるポイント

★ドリームキラーとは付き合う必要はない。

 自分を高めようとする人間を引きずり下ろそうとする人のことを、「ドリームキラー」と呼びます。「夢を殺す人」です。
このドリームキラーと関わると、自分の熱い思いに冷や水を浴びせられてしまいます。彼らは冷静であり客観的であり、時には親切ですらありますが、あなたが夢をかなえる邪魔をするのです。<中略>
ドリームキラーはあなたの現状だけを見て評価するため、あなたの未来の可能性を高めてはくれません。
それでは、ドリームキラーとの影響を受けて自分の情熱のレベルを下げてしまうことを避けるには、どうしたらいいでしょうか。
それはドリームキラーとは付き合わない、の一言に尽きます。

独立し、フリーランスになるには恐怖心がつきまとうもの。誰かに相談したくなるのは仕方のないことですが、独立の経験のない人に相談するのは間違いです。まず100%「やめておけ」と言われるだけです。
また、それでぐらつくような決心なら本当にやめておいたほうがいいとも言えます。揺るぎない決心ができたなら、自分が目指すものを実現している人の意見こそ参考にすべきです。

★「本当に自分がやるべきことなのか」を考える

 自分の生きる役割と今の仕事に乖離がある。もし、あなたがそんな違和感を抱いているのなら、それを無視してはいけません。
人間は変化を恐れる生き物です。そのために、浅い不満をそのまま放置し、「これまでどおりに仕事をすれば、月末にはお給料が、そしてボーナスももらえる。だから、まあこれでもいいじゃないか」と自分を慰め、騙してしまうと、あなたは自分を慰め、騙したまま一生を終えることになります。
人生は1度きり、2度目の人生はないのです。自分が本当にやりたいことではないことをしてると感じるなら、その違和感を無視してはいけません。

仕事や生き方に違和感があるなら、まずはその原因はどこにあるのかを真剣に考えてみてはいかがでしょう。自分には特別な才能がないからとか、家庭があるからといった言い訳で違和感に目をつぶり、考えようともしないのは人生を真剣に生きていないと思うのです。一生懸命人生を考えた上での結論なら、新たな道に踏み出すとしても、今の環境にとどまるとしても自分の人生をしっかり”生きている”と思うのです。そこから目をそらして自分を騙し続ける人生だけはおくりたくありません。

★備えができている人は突っ走れる。

 人生を左右するほどの決断をくだすときには、決して一発勝負をしてはいけません。
ここでいう「一発勝負」とは、十分な戦略や勝算がないのに、一か八かで「うまくいくだろう」と思われるほうに賭けてしまう行為のことです。<中略>
大きな決断をして成功する人は、決断をする前に、ありとあらゆる努力を積み重ね、決断が「勝負」にならないように下準備をしているのです。<中略>
十分な準備ができているとき、僕たちは「勝負」などする必要がないのです。正しい決断、判断をすればいい。それだけのことです。
勝負をするという精神状態にあるということは、準備がまだ不足していることを意味すると思ってください。

これは「自由」を求める人たち全員がしっかり受け止めておいてほしい考え方。独立は一か八かの勝負ではありません。はやる気持ちはわかりますが、十分な準備ができれば、人の縁とか仕事のオファーとか自然と舞い込んできて道は開けてくるもののようです。焦らないことです。

★自分から変わる人は、誰もが「職場一の変人」。

 あなたがもし「自由」に生きたいと願うなら、空気を読む人とは正反対の行動をとることです。つまり、「職場一の変人を目指す」ことを実践するのです。
誤解のないように言っておきますが、「変人」といっても、奇をてらっておかしな服装で出勤しようとか、人に迷惑を掛けようと言っているのではありません。ここで言いたいのは、職場一空気を読まない人間に徹して生きていくということです。
日本社会には個を抑制することを美徳とする考えが蔓延しています。
でも、人生を楽しく、自由に生きるためには、社会が押しつける固定観念に縛られず、相手が上司であろうと先輩であろうと、言うべきことは言ったほうがいい。
不合理なことはやらなくていい。その代わり、高い経営者視点と強い責任感を持ってどんどん自分から突き進んでいくべきなのです。

なかなか実行難しいでしょうが、組織のなかでも自分軸をしっかり持って行動できるようにならなければ、フリーになってもうまくいかないんじゃないだろうか。誰が何と言おうと自分の生き方を貫き、なおかつ結果もしっかり出す。職場という組織はそういう練習にうってつけなのだと思います。

★仕事をつまらなくしているのは結局、自分なんだ。

 今、自分に与えられている仕事は、独立したときにどう役立つか。頭のなかでシミュレーションしてみましょう。
仕事から得るものはたくさんあります。その点にフォーカスするのです。
たとえば営業職なら、「独立した後、ゼロから自分の商品やサービスを売り込むのには、今の会社の新規開拓メソッドを応用できるな」といったことです。
そして応用できると分かった仕事を、自分は今、完璧にこなせているかどうかと考えてみてください。なぜなら、独立したら、あなたはプロとして、仕事を一人で完璧にこなさなければ食っていけないからです。<中略>
多くの人が1日の大半の時間を会社で過ごしています。その時間を「将来の自分を支えてくれる宝石を見つけて磨く時間」と捉えるか、それとも「給料のための単なる時間潰し」と考えるかで、目の前の仕事の価値は大きく変わってきます。
仕事を面白くするのもあなた、つまらなくするのもあなたです。

見方を変えれば、今の職場でフリーになったときのために練習になる仕事はたくさんある。給料をもらいながら勉強させてもらっていると思えば、辞めたい職場もありがたく感じるでしょう。せっかく今定職があるなら、それをまず最大限活かすことを考えてみてはどうでしょう。

★好き勝手なことをしていると、自然と恵まれる。

 自らのワークスタイルをライフスタイルに近づけていくには、「とにかく好き勝手にやる」ということに尽きます。中途半端にやるのではなく、誰もやったことがないような、プロ顔負けの水準を目指して徹底的に突き進むのです。
すると不思議なことに、周囲の環境が、まるで自分に合わせてくれたかのように整ってくるのです。<中略>
一般人としては飛び抜けたレベルにまで趣味をきわめていくことで、徐々に「趣味がお金を生む」という、夢のような世界への入り口が開くことになるのです。
とにかく、やりたいことを見つけ、その趣味に没頭してください。

自分には何ができるかわからないという人も多いでしょう。そういう人は好きなことを徹底してやってみることです。昔ならただの趣味人として社会に埋もれてしまったことでも、今は個人で発信できて同好者とつながることができます。趣味や特殊な技術が意外とマネタイズできてしまう時代です。とことん好きを極めましょう。その向こうに道はできます。

感想

◆地に足の着いた生き方本

無責任に独立を煽り、自由な生き方を礼賛するだけの本が乱立したノマド本ブームが去り、昨年後半からは、「しっかり考えて生き方を選択しよう」といった内容の地に足がついた”生き方本”が多く登場するようになりました。

本書もその一冊と言っていいでしょう。

「好きなことだけして食っていく」という刺激的なタイトルで、しかも著者の職業はプロブロガーということなので、「独立しろ!」「フリーはいいぞ」とバンバン煽られそうな印象を受けますが、いい意味で予想を裏切ってくれる内容でした。

決して、フリーのほうがいい、サラリーマンがダメといった単純で低レベルな比較論ではなく、もっと根本的に、「自分に正直に生きよう」「自分の人生と真剣に向き合おう」というメッセージが根底にあり、かなり堅実な”生き方論”と、そのための”仕事論”が展開されています。

フリーを目指すのもよし、一生サラリーマンを続けるもよし。

ただそれが真剣に自分で考えて下した決断なら、それがあなたの最良の人生の舞台となるでしょうし、充実した人生だと言えるのではないでしょうか。

どんな形にしろ、働かなくては生きていけません。
職業人として最良の人生を歩むためのガイド本、といった性格が本書なのです。

◆職場は道場です

さて、本書を読んで印象的だったのが、言葉は悪いのですが、「会社をとことん利用しよう」という考え方でした。

会社というのは良くも悪くも本当に多くのことを学べるところ、しかも給料をもらいながらです。

たとえ将来フリーを目指すにしても、現職と全く違う仕事を目指していても、身につければ役立つスキルの練習場所としてうってつけなのです。

仕事の仕方を教えてくれ、練習課題を与えてくれ、うまくいかなければアドバイスももらえる。
まさに職場は一人前の職業人となるための道場。

これを利用しない手はありません。

著者もサラリーマン時代の仕事がプロブロガーとなってから役立った例を書かれていますが、会社ではどうしても”やらされ感”があって、苦手な仕事ややったことがない仕事をやらされることがすごくストレスになります。

しかし、ジョブズの”点と点をつなぐ”の話のごとく、なにがいつ役立つかわかりません。
「これも修行だ!」と割り切って居酒屋のバイトくんよろしく「はい、喜んで」と答えて仕事に取り組んでみてはいかがでしょう。

ずばり、この姿勢は仕事ができる人の絶対条件でもあるのです。

◆自分軸の幅を広げる

とはいえ、なんでもかんでもYESという「断らない男」となってしまっては本当に社畜になってしまいます。

本当にやりたいことがあるならば、あるいはやりたいことを見つけたいなら絶対に自分の時間を確保することです。

本書では、2次会に出ないとか、やらないことを決めるといった方法が書かれています。

群れない、なれ合いにならないことを常に意識してみてください。

私もあるとき「2次会には出ない」と決めたのですが、「付き合いの悪いヤツだ」と言われたのは最初だけでした。

また、「残業はしない」と決めてからは、影で色々言う人もいるようですが、やることはやっているので気にせず堂々と帰ることにしています。

1度レッテルが貼られればもうこっちのもの。
恐れることはありません。

しっかり自分軸を持つことで時間を確保して、確保した時間で軸の幅を広げる。

この生き方ができれば、会社の属しつつもかなり充実した人生になると思いませんか?
サラリーマンをしながらでも、自分次第でかなり自由な生き方ができるのです。

◆まずは行動、好きを極めよう

さて最後に、フリーランスを目指す方へ。

本当にいい時代になったと思いませんか?
インターネットのおかげで、だれもが発信者になれ、そこにコミュニティができ、仕事が生まれるという現象が普通になってしまいました。

また、”独立”という形態が多様化してもいます。
数年前には「プロブロガー」という言葉すらなかったのに、続々と誕生しています。

「できない」という表現を使うことは、自分の人生をぬるま湯に浸かったようなものにしてしまいます。

と書かれていますが、「できる」ハードルはどんどん下がっているのではないでしょうか。

「できない」という言葉を使うのは、ぬるま湯につかっているどころか思考停止しているといってもいいのではないでしょうか。

好きなことをどんどんやりましょう。
そして発信しましょう。

どんなニッチな趣味でも特技でも、そこには必ず同好者がいて、コミュニティができます。
それだけでも人生は芳醇なものとなるでしょうし、それがもしマネタイズできて、好きなことで食っていけるようになれば、こんなに楽しい人生はないですよね。

そして人生を楽しんでいる人が増えることが、社会を元気に変えていくこととなると思います。

好き極めましょう!

目次

はじめに
第1章 ワークスタイルに自由を与える
第2章 他人に人生を支配されない
第3章 好きなことを思い切りやる
おわりに

関連書籍

こちらもあわせてお読みください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA