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「バカ正直」に徹することで、営業の悩みはすべて解決する!

こんにちは、一龍(@ichiryuu)です。

今日ご紹介するのは勝友美(著)『営業は「バカ正直」になればすべてうまくいく!』 。
いわゆる営業本というかセールス本なのですが、いやぁこんなに胸のすく、読後に気持ちいいセールス本は初めての体験でした。

というのも、著者の勝さんは高級オーダーメイドスーツのお店、ミューズを経営されている方ですが、とにかくお客様に対して「バカ正直」。

普通そんなこと言ったらお客さん怒るでしょ? というような歯に衣着せぬもの言いなのです。
でも、お客様はファン化してリピータとなってしまうのです。

その秘密はどこにあるのか?

まずは僕が読んでいてスカッとした勝さんの”困った”お客様への言葉を紹介したいと思います。

「バカ正直」なお客様対応のポイント

★バカ正直になって、お客さまに真正面から意見する

「僕は、ネイビーのスーツはすでに持っているから、買うならグレーかな」というお客様に

「あなたの持っているネイビーのスーツって、誰にでも誇れますか? 体にちゃんとフィットして、戦闘服として人前に立っても恥ずかしくないものですか?」

「私は、あなたが戦闘力を上げられる渾身のスーツが作りたいんです。1着誰にでも誇れる紺のスーツを持っていて、その1着に替わるグレーやチェックかなというのならわかります。でも、そうでないなら、今の延長線上で考えるのはやめてください」

「あなたのやり方でここまで歩いてこられて、ここまでの結果を出せた。でも、今まで以上の結果を望むなら、あなたの経験値だけで到達しようとするのは難しいです。そこに私の経験や私の考えが加わることにより、ステップアップが可能になります。私のお店をそう使ってください」

★私が最も力を発揮できる空間を作り、そこで十分にコミュニケーションの時間を取って、お客さまのための1着を作る私のポリシーを守る

「作ってもいいけど忙しいから、作りに来て」というお客様に対して。

「あなたもプロの仕事人ですから、プロに対してプロの仕事をさせないのは、間違っているということがわかっていただけると思います。私がお店を出しているのは、自分で用意したステージなら、一番よい仕事ができるからなんです。だから私はお店に来てくれる人にしかスーツを作りません」

★お客様に対しの提案 品を感じさせるスーツ

「スーツは、働く人にとって、最高の戦闘服であるというのが私の持論です。ただ、高ければいいという選び方は間違っています。着た人がベストパフォーマンスを生み出せなければ、どんなに高価なスーツでも意味がありません。成功を手にしたBさんだからこそ、グレーやネイビーなどの落ち着いたスーツがとても似合うはずです。それに化学繊維ではなく、ぬめり感のある生地を選ぶといいですね。グッと品格が出ますから」

★お客様に対しての提案 怖い見た目を変えるスーツ

「どっちみち今のままじゃダメなんですから、変えようと思うなら、思い切り舵を切ってください。自分で許容できる範囲のことをするのなら、自分で選びに行ったらいいんです。でも、自分で舵を切れないし、そのやり方も分からないからここに来られたんですよね」

★信頼関係を築けない相手のスーツは作りません

初対面で失礼な態度を取ったお客様に対して

「あなたこそ、何なんですか。そんなダサい服を着て。流行を追う必要はありませんが、今の時代を知ることきは、どの業界、職種においても重要です。なぜかと言うと、時代性を軸にビジネスは成立しているからです。
スーツ1つを取り上げれば、あなたの時代さえ掴むことができていない。なぜそうなったのか。それは、あなたの性格に問題があるからです。初対面の人に、しかも第一声で、相手を否定するような横柄な言葉しか発することができない人に、誰も何も意見しようとは思いませんから。いつまでも、そのダサい格好でいたらどうですか」

★クレームは過去に一度だけ

納品時には喜んでいたのに帰ってからクレームをつけたお客さまに対して

「お店を選んだのはあなたの責任ですし、納品時に一度は気に入って承諾したのもあなたの責任です。気分でいいと言ったり、やっぱりダメだと言ったりされる人を、これから先お店に迎え入れることができません」と宣言し、全額を返金して帰ってもらいました。

★優柔不断なお客様こそ、本音をきっぱりとぶつける

「私はずっと迷ってもらっていて構いません。けれども、今の自分を変えたくてここに来られたんですよね。私のスーツを着ることで、力にしたいとおっしゃっていましたよね。ならば、今変わろうとしなければ、いつまでも決断できないままだと思いませんか?」

「優柔不断な自分を変えたいと思いながらも、自分から変わろうとする機会を手放している。それって、『スーツは高い』とか『今は雰囲気に乗せられているだけかもしれない』とか、やめるための言い訳ばかり並べているわけですよね。前進しようとせず、後退する理由ばかり考えている人と、私はこれ以上話してる暇はありません」

★スーツを買う期限ではなく、お客様の夢の期限に迫ります

 例えば「営業の部署の中で首位になりたい」という夢を持っている人がいるとしましょう。具体的な夢があるにもかかわらず決断お渋っている人には、私なら「自分が何を決断するかで未来は変わっていくものですから、ここで決められなようでしたら本当に未来を変えたいとは思っていないのかもしませんね。迷っていられる時間の余裕があるんですから、買わなくてもいいんじゃないですか」と伝えます。

感想など

どうですか? 胸がすく勝さんの対応。
多くの営業職の方が「私もこんなふうに正直にお客様対応できたらな」と思われることでしょう。

おそらく、すべての営業職の方が、「いいお客様とだけお付き合いしたい」と一度は考えたことがあると思います。
しかし実際は「お客様は神様」の精神が重視され、多少のわがままには我慢して付き合うしかないという現実にストレスが溜まりまくっているはずです。

こういった営業職の”辛さ”に対する一つの回答が本書だと思います。

本書を読んでみて、あまりに気分がいい、爽快感抜群だったので、ついつい勝さんのスカッとするお客様対応の数々を紹介してしまいました。

しかしこういった営業やセールスができるためにはそれ相応の条件が整わなければなりません。

たとえば勝さんが扱う商品は高級オーダーメイドスーツですが、お客様と対等にお付き合いするためにはまずその品質に絶対の自信があることが挙げられます。

さらにお客様との信頼関係も必要であることは言うまでもありません。

でなければ、正直な対応をしすぎるとお客様と衝突したり怒らせてしまうだけです。
そうならないために普通は、言いたくないことを言い、したくないことをするんですよね。

勝さんは

営業マンは、御用聞きになってはいけない

と言います。

いったん主従関係が出来上がってしまうと、もうそこからは抜け出せなくなります。

しかし不思議なことに、逆に

正直に自分のカラーを押し出して営業をすると、私の考えと合わない人は自然と離れていきます。逆に、私のカラーが好きだという人がお客様になってくださいます。すると、その人たちが紹介してくださるお客さまもまた、私ととても気が合うというように、自分が大好きなお客さまが増えていく。

というように正のスパイラルが働きます。

扱う商品によっても、その業界の慣習によっても条件は色々あるでしょう。

「うちの業界ではこんな風なお客様との関係は築けないよ」と思う方のほうが多いかもしれません。

ですが、勝さん自身が飛び込んでいったオーダーメイドスーツの世界もそうであったように、古い慣習に染まっている世界でも、始めてしまえば意外と変わるのかもしれません。

営業で、セールスで悩んでいる方は是非参考にして欲しい本です。

本書はSBクリエイティブ様からご恵贈いただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに 皆さん、20万円以上でも喜んで買ってくれます
第1章 未経験の私が、9割以上のお客さまの担当となった理由
第2章 「バカ正直」になれば、お客さまが途絶えなくなる!
第3章  「バカ正直」になれば、自分に無理しなくてよくなる!
第4章  「バカ正直」になれば、お客さまからの信頼が得られる!
第5章  「バカ正直」になれば、クロージングが1発で決まる!
第6章  「バカ正直」になれば、お客さまも自分も職場の仲間も、みんなが幸せになれる!

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