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松田理宏氏がかばん持ちに教えた「人生の主人公」になる仕事の心得

こんにちは、一龍(@ichiryuu)です。

今日ご紹介するのは松田理宏さんの『ぶっちぎりで突き抜けた結果を出す人になる仕事の心得』 。
帯に

元GAPのバイスプレジデントがかばん持ちに教えた最強の仕事術43

とあるように、松田さんのかばん持ちをすると「年収が10倍になった」「ポジションがアップした」といった人が続出するようで、多いときには一度に7人ものかばん持ちがいたそうです。

本書はかばん持ちに松田さんが教えたことをまとめた本。
いったい松田さんはどんなことをかばん持ちに伝えているのか? 今回は本書の中から気になった部分を読書メモしました。

まずはご覧ください。

松田理宏氏がかばん持ちに教えた突き抜けた仕事の心得のポイント

★メールより電話。しかしメールを武器にしたいなら、プライベートな連絡先を手に入れろ

 ちなみに相手との距離を縮めたいなら、携帯電話など個人の連絡先でやり取りできる関係性を築けると、その後の仕事が大きく変わる。
このとき番号は、こちら側が意識的に聞くのではなく、相手から聞かれるシチュエーションをつくりたい。
たとえば地方にいる取引先に、「来週の休日、東京に来られるようなら案内しますよ」と提案し、相手に「ぜひ」と言わせたら、それを理由に自分の個人的な連絡先を向こうから聞かせる。そして、自分の連絡先を教えついでに、先方のプライベートな連絡先も聞く。仕事先の人間のプライベートな連絡先を自分から聞くのはいやらしい場合も、これであれば自然に交換できる(ちなみにこれは、当日の連絡先が欠かせないゴルフであれば、より自然に交換しやすい)。

★どんな人事異動も裏にメッセージがある。その真意を受け止めろ

 もし、自分ではどういう意味合いの異動なのかがわからないときは、上司や人事部に聞いてみるといいだろう。
シンプルに、「この異動にはどういうメッセージが込められていますか」と尋ねるのが望ましい。そうすれば、文句を言いたいわけではなく、人事異動の裏にあるメッセージを真摯に受け止めようとしていることが伝わるだろう。
メッセージの内容を知ろうとする行為は、前向きかつ建設的だ。
今はまだ1人で答えを導き出すことができなかったとしても、「あ、こいつ考えているな」という発見は周囲に伝わりやすい。つまり、一目置かれやすくなるのだ。

★成功に必要なものは「誠実」「信念」「進化」。3つのSを重視せよ

 かばん持ちには日々、さまざまな仕事の話をするが、とりわけ私が徹底するように伝えているのが「3つのS」である。

まず、第一に「誠実であれ」ということ。仕事ができる・できない以前に、人間として誠実であることが重要だと考えるからだ。

第二に「信念を持て」ということだ。
しっかり深く考えを巡らせ、その考えに基づいて行動する習慣は、周囲からの信頼はもちろん、あなた自身が自分を信じられる材料となる。自分が信じられず、半信半疑のまま働くのは、非常にストレスフルだ。こうと決めたことに向かってまっすぐに進む快適さをぜひ味わってほしい。

そして、第三が「進化せよ」ということである。
わけのわからないまま流されている人も、流されている現実に気づき、そのことについて思いを巡らせるようになると、やがて、流されるだけではない自分が確立できる。これこそが「進化」の一形態だ。現状維持を目指すのではなく、変化し続けること。その姿勢が成功を招くのである。

★成果を出したいいなら自分を人生の主人公にしろ。主役になるべく自身を演出することだ

 実はかばん持ちを志願し、私のもとにやって来たヤツらに必ず、最初に伝える言葉がある。それは「主人公になれ」だ。

あるとき、かばん持ちのひとりに「主人公なんて、なろうと思ってなれるものですか?」と聞かれたことがある。
私の答えはこうだ。

「漠然と、『なろう』と思っているだけでは、主人公になれない人もいるだろう。だが、『なろう』とすら思っていなければ、未来永劫なれる日は来ない」

まずは、自分の人生においては自分が主人公なのだと、徹底的に心に刻むことが重要なのだ。
ただし、主人公として生きるのは決して容易な選択肢ではない。自然体のまま、主人公になれるなんてことはありえないし、必ず演出が必要になる。
成功している人はみな、自分を主人公たらしめるべく演出していると言っても過言ではない。

★誰をいちばんの味方にするか?そんなの秘書に決まっている

 周囲に差をつけ、仕事を有利に運びたいと思うなら、必ず覚えておきたいのが上司の「秘書」とのつきあい方だ。

私が常日頃、部下やかばん持ちたちにくり返し言っているのは「用がなくても毎日秘書のところに行き、話しかけろ」ということだ。
考えてみてほしい。都合のいいときだけ寄ってきて「助けてほしい」と泣きつく相手に、手を差し伸べる気になるだろうか。勝手なこと言うなと呆れ、放っておくのではないか。
しかし、相手が日頃からコミュニケーションをとっている相手だと印象は一変する。困っているの見過ごすのはしのびないし、「自分にできることなら、一肌脱ごう」と思い始める。こうした関係性は一朝一夕ではできない。だからこそ、毎日話しかけ、コミニケーションをとり続けることが重要なのだ。

★「知らないから教えて」は最強の武器。「できない」はチャンスを逃すNGワード

「知らないから教えてほしい」は誰かの助けを得やすくさせ、世界を広げる最強のフレーズだということだ。
一方、ビジネスで成功したいなら、カジュアルに使ってはいけない言葉もある。それは「できません」だ。安易に「すみません。できません」と口にするヤツは、まず間違いなく出世できない。組織の中で上にいけないのはもちろん、フリーランスとしても活躍するのも難しいだろう。

トップに立つ人間が部下に「できるか?」と問うときは、実現の可能性のみならずやろうとする意欲も見ている。そこを理解しないと、永遠にチャンスを逃し続ける。

★金目当てに転職するな。目先の利益にとらわれると人生はうまくいかない

 転職を考えるなら、まず必要なのは「転職先は自分にとって本流にあたるのか、それとも支流にあたるのか」を見極めることである。収入のアップダウンは枝葉末節にすぎない。

 もし、見極められないとしたら、答えはシンプルだ。
まずは目の前の仕事に打ち込め。
本流か支流かすらも分からないのは、自分の仕事を理解していないということだろう。人はわからないまま不用意に動くと、ぬかるみにハマる。

感想など

◆人生の主人公たれ

いかがだったでしょうか。
不思議なことに僕はこの本を手にした瞬間「面白い!」と感じたのです。
それはたぶん「かばん持ち」という古式ゆかしい言葉に導かれた感情だったのかもしれません。

そして実際読んでみて、僕自身はブランドに全く疎いため、GAPと聞いてもピンとこないのですが、本書で語られている松田さんの仕事観には大きく共感できるところがたくさんありました。

仕事術本ではあるのですが、その根底にしっかりした「仕事観」とか、さらには「人生観」が存在していて、そこが一般的な仕事術ほんと一線を画している要因だと思います。

小手先の仕事術ではないのですね。

で、松田さんの人生観のなかで、本書に通底しているのが

自分の人生の主人公たれ

という哲学だと思うのです。

今、転職率がすごく高いですよね。
実際のところ、ブラック企業の存在が問題になっているし、終身雇用なんてとっくの昔に消え失せてるから、「石の上にも3年」とか「置かれた場所で咲きなさい」なんて説教する気はサラサラありません。

(こんな説教しているのはバブル世代以上の経済成長を知っている年金爺さんたちですよ。まぁある程度の我慢は必要だと思いますが。)

ですが、自分探しみたいに転職する人には、多分一生かかっても自分に合った仕事って出会えないと思います。

自分がしたい生き方、こういう人生をおくりたい、そのために仕事をどう利用するか
そういう観点がこれからの働き方には必要なんだろうと、本書を読みながら感じていました。

とにかく表面的にテクニックを真似するだけではもったいない、というかうまくいかないだろうと思うちょっとクセの強い仕事術本。

人生をどう生きるかを考えながら読んでいただきたい一冊です。

本書はSBクリエイティブ様からご恵贈いただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに
第1章 印象に残らないヤツは意味がない 仕事の基本はどこにあるのか
第2章 メールは10分以内に返事しろ 人を動かす時間術
第3章 会議は戦いの場ではない コミュニケーションで人を動かせ
第4章 経費は倍使い倍稼げ できる人の金の使い方
第5章 コートは肩と尻で着ろ 外見力を味方につけろ
おわりに

関連書籍

本書を読んでいてちょっと似ているなぁと思ったのが故藤巻幸大さん。
似た業種ということもあるでしょうが、結局仕事で成功する人って共通する部分があるんでしょうね。

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