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言葉のラリアット、47連発!【書評】長州力(著)『逆境?それ、チャンスだよ』PHP研究所

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おはようございます、一龍です。
今朝はこんなインパクトのある表紙の本をご紹介します。
あなたの心に熱い言葉の力ラリアットが炸裂です。

はじめに

長州力さんによる 挫けそうになっているキミに贈る「言葉のラリアット」47連発です!

この本は理屈抜き。

とにかく私の中で特に印象に残った選りすぐりの言葉をピックアップしたので、まずはお読みください。

ポイント

★俺はお前の噛ませ犬じゃない!

 でもね、いつも思うんですけど、行動を起こさないで、不満ばっかり言っていてもなんも変わらないじゃないですか。だったら不満が頂点にきちゃったら、爆発させちゃえばいいんですよ。
きっと何かが変わる。悪いほうに転んだって、少なくとも不満だらけのつまんない毎日は終わるじゃないですか。

★無事故、無違反で名を残した人間はいない。

 無難に無難に、角が立たないように生きている人ってのは、もしかしたら枠からはみ出しちゃって孤立することを恐れているんですかね。
でもみんなと同じってことイコール、その他大勢ってことですから、絶対名前なんか遺らないですよ。

★リングを怖いとは思いたくない

 猪木さんがよく言っていましたよ。「俺は怖いから毎日、トレーニングを積むんだ」ってね。
全く同感ですね。だからリングに上がるってこと、舐めたことは一度もないですよ。リングを恐れたくない、だから鍛錬するんです。

★俺は天下の長州力、いつでもそういうつもりでリングに上がっている。

 一番大事なのは「テメエがテメエのことをどう思ってんのか」ってことじゃないですかね。
自分で自分のことを「弱っちいヤツ」と思っていて戦えますか。戦えませんよ。だって自分のことを信じてないわけですから。
自分を信じると書いて自信ですよね。ですから僕はいつでも信じていますよ、俺こそ最強なんだって。最初から気持ちで負けていたら戦えないでしょう。

★リングを降りるまでこの右腕一本でやっていくよ。最後の最後まで。

 だから俺はラリアットに磨きをかけた。で、キャリアを積むごとに、ラリアット一本に絞っていったよ。まあ歳をとったってこともあるけれどね。でもねぇ、歳をとるってことは限界を知るってことじゃないような気がするんですよ。むしろ歳をとるってことは可能性を絞り込んで、集中できる何かを選んでいくってことじゃないんですかね。
そりゃ、歳をとってからいろんな新しいことにチャレンジすることも悪くはないと思いますよ。
でも、それまでの人生で一番、お金や時間を投資してきたものに、さらに磨きをかければ、もっとその技に磨きがかかるじゃないですか。
いろんな体験をする人生もいいと思いますけど、自らの強みにさらに磨きをかけるような一点突破の人生も悪くないと思いますけどね。

★キレちゃいないよ。

 だから、この言葉は僕が言ったんじゃなくて、マスコミが勝手に作ったんだって。え?本当に言ってる?覚えてないってことはキレてたのかな(笑)。いや本当にプライベートでもリングでもキレたことってないですよ、マジで。日明(前田日明)に顔面をキックされたときだってキレてないですからね。
どんな仕事だってキレたらプロじゃないでしょう。どっか冷めた目で自分自身を見てないとね。<中略>
だからね、ついカッとなってキレそうなときってあるじゃないですか。そういうとき、僕だったらいったん離れた場所から自分を見つめ直してますね。周りから見て、自分がどんなふうに見えているのかなって冷静に見つめてみる。それができるようになったら、キレることはないんじゃないですかね。

★努力をしても報われないヤツはいる。ただ成功したヤツは、必ず努力をしている。

 努力をしてもダメなヤツ?そりゃあいるよ。だってダメなヤツは、努力してもダメだからってあきらめちゃうんだもん。
ちょっと厳しい言い方なんですが、「頑張ったんだけど、ダメだった」なんてこぼしているヤツは、もうその時点で努力することをやめちゃっているんじゃないですか。そうなったら、もう永遠に光は当たらないと僕は思うんです。
どんなにかっこ悪くても、最後の最後まであきらめないこと。その中から成功するヤツが現れるんだって思いますね。<中略>
日々の練習なんて誰にだってできることだろ。誰にだってできることを誰にだってやれることを誰にもできないぐらいやってみなって言いたいですね、絶対いつか光が当たる、だって一寸先は光なんですから。

★プロレスこそがドキュメンタリーなんですよ。

 基本的になんでも観るんだけど、特にドキュメンタリー。あとは実話をもとにした映画ね。
自分が予想した部分をひっくり返されるような結末だとか結果とか、そういうのが自分にとってインパクトありますね。<中略>
プロレスとドキュメンタリーの共通点ですか、それはアレですよ、プロレスこそがドキュメンタリーなんです。だから裏切りなんですよ、プロレスも。

感想

◆実は努力の人

長州力さんといえば、もしかすると若い人やプロレスを知らない人たちにとっては「長州小力のモノマネの元の人」として認識されているかもしれませんね。

しかし私の年代にとっては、「維新軍」「革命児」そして長髪の異色のレスラーのイメージ。

ご本人は本書で「10円だまに手足が生えたような」とご自分のスタイルを形容されていますが、めちゃくちゃカッコ良かったですよ。

当時小学生だった私や友達は、プロレスごっこでよく長州力さんを真似していました。

そんな憧れの人でしたから、長州力さんってプロレスエリートなんだとばかり思っていたのですが、実は大変な苦労人で努力の人だったんですね。

極貧の少年時代。
在日として受ける差別。
けっして恵まれていない体格。

とにかくそれらを努力で乗り越えてきた。
そしてレスラーとしてトップを維持するために努力を継続する姿勢。

華々しいリング上の姿からは想像できないひたむきな姿勢を、本書を読んで初めて知りました。

◆熱い魂の言葉

そんな長州力さんの発した数々の名言。
その言葉たちが我々の胸を打つのは、それが魂の叫びだからでしょう。

そして実際に「闘った人」にしか言えない言葉だからこその重みと熱も伝わってきます。

「噛ませ犬」発言などはまさにそう。
本人がおっしゃるように感情の爆発ですよ!

行動し、闘った者だけが言う資格を持つ47の言葉集。

それが本書です。

ちなみに「キレちゃいないよ」でブレイクした長州小力さんへは「感謝している」とのこと。
ただしこの言葉を言った記憶はないそうです。

やっぱりキレてた?(笑)

◆自分の見せ方を学ぶ

さて、本書では長州力さんの努力論や成功論をメインに読んでいただきたいのですが、もうひとつ注目してほしいのが「自分の見せ方」、「演出」の部分。

これ、いわゆるセルフブランディングにあたるものです。

長州力さんご自身は「偶然」性を強調されていますが、ロングヘアにしろ腕を突き上げるポーズにしろ、さらに「維新軍」という呼ばれ方にしろ、かなりイメージ作りを意志されていることが伺えます。

どうやってその他大勢から抜け出すか。
実力はもちろんですが、「自分の見せ方」を作り上げていく部分は、ビジネスパーソンにとって参考になるのではないでしょうか。

ということで、ともかく読めば力ラリアットを47連発くらうインパクト抜群の本書。
長州力さんを知らない方も、読めば元気になること間違い無しです!

本書は水野俊哉様から献本していただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに
第1ラウンド 壁を越える  言葉の綾だよ、「壁」なんて
第2ラウンド 道を切り拓く  今しかないぞ、俺たちがやるのは!
第3ラウンド 覚悟を決める  リングを怖いとは思いたくない
第4ラウンド 生き様  俺の一生にも、一度くらい幸せな日があってもいいだろう

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Amazonの内容紹介より

1980年代の「昭和プロレス」から90年代中頃まで、初代タイガーマスクブームから始まる「プロレス黄金期」を特集するムックです。アントニオ猪木、坂口征二、藤波辰爾、長州力、闘魂三銃士(武藤敬司、蝶野正洋、橋本真也)と、当時のプロレスブームを作り出した人気レスラーの現役絶頂期の頃を、当時の写真とともに紹介。試合やレスラーだけでなく、音楽、ゲーム、漫画等に波及していったプロレスカルチャーも取り上げます。執筆陣も、当時の「週刊プロレス」や「ゴング」などのプロレス専門誌やスポーツ新聞で、取材していた記者・編集者たち。「熱く記憶を語る」ことを是とするプロレスファン必読の書です。

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