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一日を清らかに始めるために真似したい、お坊さんにならう「朝の習慣」のポイント

こんにちは、一龍(@ichiryuu)です。

僕は早起きが習慣になっていますが、やはり寒い時期はなかなか布団から出られません。
ついダラダラと一日をスタートしてしまいます。
なにかスッキリ目覚めて、新しい一日を気持ちよくスタートする方法はないものかと思っていたところ、とても参考になる本に出会いました。

平井正修(著)『お坊さんにならう こころが調う朝・昼・夜の習慣』です。

本書はタイトルから分かるように、朝・昼・夜とお坊さんの習慣が紹介されいますが、今回は朝の習慣に焦点を当てて紹介したいと思います。

 

一日を清らかに始めるために真似したい、お坊さんにならう「朝の習慣」のポイント

★目覚まし時計がなったら、パッと起きる

 

 パッと起きないと、どんどん起きるのがつらくなります。目覚ましが鳴った、あと五分、あと三分、寒い、眠い・・・いろいろなことを考え出すと、どんどん起きるのが億劫になっていきます。
 だったら、目覚ましが鳴ったら、すぐに起きたほうが楽なのです。
 目覚まし時計が鳴ったら、余計なことを考えずにパッと起きる。
 それが、朝の辛い時間を短くすることにもつながるのです。

★起きたらすぐに布団を上げる

 

 目覚ましが鳴ったら、ノロノロせずに起きる。その後の行動は急いでやる。起きてからだらだらしてしまうと、何をするのもどんどん億劫になるだけです。
 布団上げ、手洗い、洗面、着替え・・・どれも必ずしなければならないこと。しなければならないなら、ぐずぐずしないですぐにやる。朝の行動のうち、そこを変えるだけでも、一日の行動に影響してくるはずです。
 起きてからの10分間のルーティンを、急いですませる・・・何も考えずに、ただ急いでやってしまえばいいのです。

★身だしなみを整える

 

 会社勤めの男性であれば、朝起きて出かける前にスーツに着替え、ネクタイを結びます。同じく女性も出かける前に、その日に行くところ、会う相手などによって、ふさわしい服装を選んで着替えます。
 かっこよく見せよう、おしゃれをしようという以前に、行動と場面にふさわしい服を着ているはずなのです。
 裏を返せば、服装を整えることは、行動を整えることにつながります。服を着替えることで、布団で眠っていた時間を終わらせ、「さあ、やろう」と切り替えることができるわけです。

 朝、身だしなみを整え、行動と場面にふさわしい服を着ること。
 それが自然な習慣になってくると、みなさんの行動にも迷いがなくなるのではないでしょうか。

★食事中は、食事に集中する

 

 私たちの日常では、様々なことが同時進行しています。「今日はだれに会うんだったかな、面倒くさいな。着るものは揃っていたかな。子供の機嫌が悪そうだな。あ、洗濯物を取り込むのを忘れた」・・・大事なことから些細なことまで、さまざまな考えが、こころに浮かんでは消えていきます。
 これらを完全に取り払うことは無理かもしれません。
 しかし、せめて食事の時間は、まるで座禅を組むときのように、目の前の食事に集中し、何も考えずに、ただ食べる。スマホを見ながら食事するなんて、もってのほかです。
 この習慣を身につけるだけでも、いっときではありますが心をしずめ、リセットすることができます。

★心をこめて、玄関・トイレを掃除する

 

 住まいの環境を整えることは、心を整えるために大切です。
 朝10分、どこか一箇所でいいから掃除をする。すると、「ここも汚れているから磨かなくちゃ」「靴箱を整理しなくちゃ」というように、「汚れているところ」「片づける必要があるところ」が自然と見えてきます。
 時間をかけた掃除が一度にできなくても、次に掃除しなければならないところ、次にきれいにしたいところを意識したうえで出かけると、「部屋をきれいにしよう」という気持ちを維持しやすくなるのです。

★「おはよう」で人間関係をリセットする

 

 (前日に気まずい雰囲気になった人と会わないといけないようないい気分ではないとき)そんな気分は、1日たったらリセットしましょう。そのためには、朝会ったときに、自分から「おはよう」と明るく言うことです。
 あるいは、会った瞬間に「昨日はごめんね」とひとこと言うのです。相手は「ああ、何だっけ?」と思うかもしれません。それでいいのです。
 「おはよう」と自分から言うこと。自分と相手との関係をリセットできるのは朝だけなのですから。

感想など

 

◆没頭することで迷わない

本書の著者、平井正修さんは臨済宗、つまり禅宗のお坊様です。
で、禅宗の修行僧の1日というのは起きた瞬間から就寝するまで、きっちりと”形”が決まっていて、まるでルーティンワークのようなんですね。

それはおそらく生活のなかで、何かに迷うことが無いようにということで、言い方を変えると、できるかぎり”ノイズ”の少い環境で修行に没頭できるようにということで完成されてきた”形”だと思うのです。

僕たちは1日中、なにかを決断することの連続で、人間というのはこの決断することに凄くエネルギーを使うといいます。

最近ミニマリスト的な生き方が流行っていますが、物が少ないと迷ったり決断することも少くなるのも人気の秘密だといいます。

選択肢がたくさんあるということはたぶん贅沢なことなんだろうし、人間にとって良くも悪くも”考える”ということが猿人以来、弱肉強食の世界をなんの武器もない人間が生き残るための唯一の武器だったわけで、いわば、考えたり迷ったり、今日の予定のような近い未来のことを想像したりというのはとても人間らしいことなんですが、同時に悩みの原因ともなるんです。

今回のエントリーでは、朝の習慣だけに焦点を当ててポイントをピックアップしましたが、本書全体を通じてベースにある禅的な考え、禅的な生き方というのは、とにかく目の前のことに集中するというもの。

最近、瞑想がビジネスパーソンの間でもてはやされていますが、なにも瞑想をしなくても、生活のなかで考えず迷わず目の前のことだけに集中するという時間があればいいのかもと強く思いました。

無意識になることは難しいと著者もおっしゃっているように、考えるという人間の武器を捨てきることは相当難しいと思います。

ですが、一日のうちの僅かな時間、たとえば朝起きて家を出るまでの時間だけ、目の前のことに没頭するという時間を設けてみるのはどうでしょうか。

すくなくとも、「今日は仕事に行きたくない・・・」なんて感情がわかないだけでも精神的に健全かと思います。

◆人間関係のリセットも朝がチャンス

もうひとつ、朝の習慣のなかで、人間関係のリセットという話が出てきますが、これは目からウロコ。

前日に喧嘩した相手とまた職場で会うのは気まずいもの。
僕なんかは意地っ張りだから「こちらから絶対に謝るもんか」と身構えてしまいます。

でも、いつまでも意地を張っているのも大人げないし、仕事の妨げにもなるかもしれません。

だったら、朝イチで「おはようございます」と明るく挨拶してしまえば、相手はどう思おうともこちらは気持ちがいいし、もしかしたらその後の関係もスムーズになるかもしれない。

うむ、朝の過ごし方ってかなり重要かもしれません。

あなたの生活にもお坊様の朝の習慣を取り入れてみてはいかがでしょう。
僕はとりあえず、目覚ましが鳴ったらガバッと起きてしまおうのを習慣化しようと思います。

お坊さんにならう こころが調う 朝・昼・夜の習慣

本書はDiscover21社様からご恵贈いただきました。
ありがとうございました。

目次

はじめに
第1章 一日を清らかに始める「朝の習慣」
第2章 心をざわつかせない「昼(日中)の習慣」
第3章 一日を穏やかに仕舞う「夜の習慣」
第4章 それでもまだ晴れない心が調う「禅的考え方」

関連書籍

同著者、平井正修さんの著書。

忘れる力――― 「すっきり」「はっきり」「ゆったり」

心がみるみる晴れる 坐禅のすすめ (幻冬舎文庫)

活学新書 山岡鉄舟 修養訓

男の禅語: 「生き方の軸」はどこにあるのか (知的生きかた文庫)

力まない

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