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西野 亮廣(著)『革命のファンファーレ』幻冬舎【本の紹介】個人で未来を切り開こうとする人が大切にするべきこと

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こんにちは、一龍(@ichiryuu)です。

今日ご紹介するのは西野亮廣(著)『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』 です。

一昨年の秋に出版された本ですが、僕自身が独立した今、あらためて内容を振り返りたい本ですので今回紹介させていただきます。

では早速、記になるポイントの読書メモをシェア!

読書メモ

★革命のファンファーレは鳴った

やりたいことを掛け持つことや、やりたいことに迷うことは、これからの時代を生き抜く術だ。

 今の時代に「◯◯になる!」と肩書きを一つに決め込む方が、よっぽど危険だ。
やりたいことが見つからないことは、間違いでも何でもない。
肩書きが猛スピードでなくなっていく時代にキチンと対応できている証拠だ。
「アッチがダメなら、コッチだ!」と、肩書きを 移動 できる準備ができているわけだ。
周りはとやかく言ってくるかもしれないが、肩書きを一つに絞れずに肩身の狭い思いをしているあなたは大丈夫、何も間違っちゃいない。
いくつかの職業を掛け持つことで新しい選択肢だって生まれる。

「好きなことをして生きていけるほど、世の中は甘くない」と言われても、好きでもない仕事は消え、好きなことしか残らなくなってきている。   ここからは、〝好きなことを仕事化するしか道が残されていない〟時代だ。

常識のアップデートを止めてはならない。

★お金とは何か、クラウドファンディングとは何か

 お金は信用を数値化したもの であり、 クラウドファンディングは信用をお金化する為の装置 だ。
この2つが理解できれば、「クラウドファンディングで勝つ為にやらなければならないことは何なのか?」、その答えは、もう出ていると思う。

信用を勝ち取ることだ。

★意思を表明できる環境を作る

 タレントは噓をつかざるをえない環境に身を投じ、信用を失ってしまうわけだ。
噓は「感情」でつくのではない。我々は「環境」によって噓をつかされる。

「噓をつかない」ということは「自分の意思を明確に表明する」ということと同義だ。

 自分の意思を明確に表明する為には、意思を明確に表明できる環境を作っておく必要がある。
感情は環境に支配される。

 その為には 噓をつかなくても良い環境を作ることが大切だ。
人が噓をつく理由は、噓をつかざるをえない環境にいるからだ。
僕らの意思決定の舵は、僕らの「脳」ではなく、「環境」が握っている。
考え方を変えたいなら、環境を変えた方が、てっとり早い。

★信用通帳

 僕は『信用通帳』なるものを作っている。
預金通帳の信用バージョンだ。
おおよそであるが、自分の現在の信用値を出して、記録し、「今、自分の信用がどれぐらいで、今月は、あとどれぐらいの信用を使えるのか?」と、お金同様に「信用のペース配分」をしている。

 どのように数字を配置すれば、自分の数字を更に増やすことができるのか?
今あるマネタイズのポイントは、自分の目的に対して最適化されているか?
今一度、整理してみるといい。

★無料公開は時間差でお金が発生している

 ツイッターにしても、我々は直接ツイッター社にはお金を払っていない。
しかし無料にすることで、より多くの人に利用してもらい、”多くの人が利用している”という価値を生み、広告枠その他で売り上げを上げている。
グーグルやヤフーも「無料にした方が売り上げが伸びる」という判断だ。
一見無料のようだが、その実、マネタイズのタイミングを後ろにズラしているだけの話。
入り口を無料にすることで、更に大きな見返りを狙っている。時間差でお金は発生しているのだ。

★人が行動する時の動機は常に「確認作業」

「人が時間やお金を割いて、その場に足を運ぶ動機は、いつだって『確認作業』で、つまりネタバレしているモノにしか反応していない」

★無料化が生む格差

 何度も言って申し訳ないが、絵本『えんとつ町のプペル』を無料公開した時に、「そんなことを(作品を無料で提供)しちゃうと、クリエイターが食いっぱぐれちゃうじゃないか!」という批判が上がった。

この言い分は、半分正解で、半分間違っている。
厳密に言うと、そこには 無料公開することで実力が可視化されて売り上げが上がる人間と、無料公開することで実力不足が露呈して売り上げが落ちてしまう人間の2種類が存在する。
「実力がバレると、食いっぱぐれてしまうレベルの人間」が食いっぱぐれるのだ。

 無料化は、つまるところ「実力の可視化」で、それにより、これまで以上に格差が生まれる。

 「無料化」というのは、「もっともっと、実力をクリアにしようぜ」という提案だ。

 結論、やるしかない。
何があろうと、自分に時間を使うしかない。
指が変形するまでペンを握るしかない。
無料公開が常識となった今、実力が可視化されるようになった今、一番の広告は『作品クオリティーを上げること』だ。

★行動しない人間はアホである

 勝負の決め手は脳ミソの数だ。厳密に言うと、体験の数だ。

 行動しない人間は、自分が行動しない理由を、すぐに「勇気」のせいにする。
「勇気がないから一歩踏み出せない」と言う。
これは違う。大間違いだ。
行動することに、勇気は必要ない。

 一歩踏み出すために必要なのは、ポジティブシンキングではなく、ロジカルシンキングだ。
説明できてしまう事柄に「勇気」は必要ない。
一歩踏み出すことに勇気が必要だと思っているのであれば尚のこと、そんな不確かなものを取っ払ってやる為にも、とっとと情報を仕入れたほうがいい。

 情報は、行動する人間に集まり、更なる行動を生み、また情報が集まってくる。 行動の連鎖だ。  勇気のせいにしてはいけない。  今、あなたが行動できていない理由は、あなたが情報収集をサボっているせいだ。 努力だ、圧倒的努力。これに尽きる。

感想

◆独立に向けて何度も読み返した

まず個人的なことから。

本書の著者である西野亮廣さん昨年7月に香川県観音寺市で講演され、生でお話を聞くことができました。

参考記事:【講演会メモ】西野亮廣 in 観音寺講演会 「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」

著書自体は出版の直後(2017年10月)に読み、その内容に2018年の春に退職を正式に伝える後押しをしてもらったのですが、昨年の夏頃にはやはり退職に対する不安がすごくあったんです。

それで、何度も何度も読み返し、「自分の判断が間違っていない、なんとかなる」と勇気を頂いたのがこの本でした。

個人的に非常に思い入れのある本です。

これから独立を目指す人に、本当におすすめしたい一冊ですね。

◆フリーランスとしてのあり方の指針

さて、本書のテーマはものすごく大雑把に言うと「これからの生き方、働き方」となりますが、やはり誰もが気になるのは「お金」にまつわるものでしょう。

もちろん、いつの時代でも個人で生きていくのは厳しいもの。
それは昔も今もそう変わらないんじゃないでしょうか。

ただ、どんな業種、職種でもこれからの時代を生きるための大切な指針が本書では示されています。

それは「信用」。

今は絶対に嘘がバレる時代なのです。

僕も長くブログを続けてきてきましたが、最近とくに実感することが多いのは、本書でも書かれているように「テレビって嘘をつく」ということ。

たとえば食レポなんてその最たるもの。

もちろん味に関しては嗜好があるので一概に嘘とは言えないかもしれませんが、テレビで見て「美味しそう!」となって、いざ食べに行ってみたら全然だったということがよくあります。

テレビだとどうしても「美味しい」と言わないといけないのでしょうけど、ブロガーはそれをしたら終わり。

読者の「信用」は何にも代えがたい財産です。

これ、物のレビューに関しても同じことが言えますよね。

メリットもデメリットも伝えているレビュワーさんが信頼される時代にもうなっています。

西野さん自身の体験から本書では「お金」そして「広告」など、これからの時代の先進的な取り組みと結果が書かれていますが、その眩しすぎる成功例に目がくらんでいては本質は見えてきません。

根底にあるのは「信用」です。

僕もこれから表現者としてこれは肝に銘じておきたいと思います。

◆大量行動と圧倒的な努力量しかない!

そしてもう一つ大切なこと。

それは「行動」すること。

大量に行動して圧倒的な努力を積み重ねること。

いかに時代が変わろうとも、やはりこれしかないんですね。

「努力は必ず報われる。報われない努力があるとするなら、それはまだ努力とは呼ばない」

という王貞治さんの言葉が紹介れていますが、著者の次の言葉の言う通り

 努力量が足りていない努力は努力ではないし、「この努力は本当に正しいのか?」と疑うことをサボり、時代にそぐわない誤った努力を続けていたら、それもまた努力ではない。
常識を疑い、実践し、修正点をあぶり出し、伸ばすべきポイントを徹底的に伸ばす。その繰り返しだ。その先にしか、未来はない。

努力の先にしか未来はありません。

自分で自分の未来を切り開こうしている同志のみなさん、とにかく一歩踏み出しましょう。

目次

◆はじめに
◆ 他人と競った時点で負け。自分だけの競技を創れ。
◆ キミの才能を殺したくなければ、お金の正体を正確に捉えろ。
◆ お金を稼ぐな。信用を稼げ。「信用持ち」は現代の錬金術師だ。
◆ 意思決定の舵は「脳」ではなく、「環境」が握っている。
◆ 入り口でお金を取るな。マネタイズのタイミングを後ろにズラして、可能性を増やせ。
◆ 作品の販売を他人に委ねるな。それは作品の「育児放棄」だ。
◆ インターネットが破壊したものを正確に捉え、売り方を考えろ。
◆ 2017年1月。お金の奴隷解放宣言。
◆ 無料公開を批判する人間に未来はない。
◆ 過去の常識にしがみつくな。その船は、もう沈む。逃げろ。
◆ ネタバレを恐れるな。人は「確認作業」でしか動かない。
◆ 作品の無料化が進み、エンタメ業界は完全な実力社会になる。
◆ その作品を守る為に、「著作権」は本当に必要か?
◆ 本を売りたければ、自分で1万冊買え。そこで必要なのは「財力」ではない。「努力」だ。
◆「セカンドクリエイター」を味方につけろ。
◆ 信用時代の宣伝は、口コミが最強。口コミをデザインしろ。
◆ 自分の作品と、社会を一体化させろ。
◆ 努力量が足りていない努力は努力ではない。誤った努力もまた努力ではない。
◆ ニュースを出すな。ニュースになれ。自分の時間を使うな。他人の時間を使え。
◆ お客さんは、お金を持っていないわけではなく、お金を出す「キッカケ」がないだけだ。
◆ インターネットは「上下関係」を破壊し、「水平関係」を作る。
◆《後悔の可能性》を片っ端から潰せ。
◆ 老いていくことは「衰え」ではない。「成長」だ。
◆ 次の時代を獲るのは「信用持ち」だ。
◆ 本ではなく、店主の信用を売る古本屋、『しるし書店』。
◆ 売れない作品は存在しない。キミの作品が売れないのは、キミが「売っていない」だけだ。
◆ 出版のハードルを下げ、国民全員を作家にする出版サービス、『おとぎ出版』。
◆踏み出す勇気はいらない。必要なのは「情報」だ。
◆おわりに

関連書籍

あわせてどうぞ

このエントリーで紹介した本の前に出版されたのがこちら

そして紹介した本のあとに出たのがこちら

新世界
西野 亮廣
KADOKAWA
2018-11-16

www.s-ichiryuu.com

また、堀江貴文氏との対談本ですが、西野亮廣さんの最新著書がこちら

バカとつき合うな
堀江貴文
徳間書店
2018-10-26

www.s-ichiryuu.com

なお、『魔法のコンパス』は文庫化されて5月24日に発売予定です。
現在アマゾンで予約受付中。

新・魔法のコンパス (角川文庫)
西野 亮廣
KADOKAWA
2019-05-24

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