今日ご紹介するのはメンタリストDaiGo(著)『自分を操る超集中力』です。
僕は集中力には自身があったのですが、40代後半ぐらいから徐々に衰えてきたなという自覚がありました。
歳のせいにしていたのですが、メンタリストDaiGoさんの本書を読んで、集中力は鍛えられるし、環境などを整えることで高めることができると知りました。
まずは、気になるポイントの読書メモをシェアします。
メンタリストDaiGo(著)『自分を操る超集中力』の読書メモ
★どんなに疲れていても、集中力を発揮できる人の秘密とは?
一旦、集中力をコントロールする術を身につけると、疲れているときも集中が持続するようになります。
疲れていてもパフォーマンスが落ちない人たちは、「自動化」「習慣化」という方法で、自分の集中力を維持しています。
集中力を発揮するとき、人は脳の前頭葉を使いますが、習慣化すると同じ作業を小脳が代わりに担ってくれるのです。
すると、何が起きるのか。
前頭葉の疲れる度合いが劇的に減り、集中力を発揮できる時間が延びていきます。 また、習慣化された行動については集中せずとも自動的に処理できるため、周囲からは、疲れていても集中できる人のように見えるのです。
★集中力の高い人に共通する3つの行動原則
ルール1:集中力の高い人は、鍛え方を知っている
「集中力は、生まれつきや根性で決まる」というのは大ウソ。
ルール2:集中力の高い人は、実は長時間集中していない
「できる人」は、短時間の集中をくり返している。
ルール3:集中力の高い人は、「疲れ」を脳でコントロールしている
「疲れているから集中できない」は、脳の錯覚。
★集中力の源は、前頭葉のウィルパワー
集中力が湧き出す泉は、あなたの額から2〜3センチ奥、前頭葉にあります。
私たちは進化の過程で前頭葉を大きくし、他の動物にはない力を獲得しました。それが思考や感情をコントロールする力です。
この力は「ウィルパワー」と呼ばれています。
ウィルパワーは前頭葉の体力のようなもの。イメージをつかむため、ロールプレイングゲームのキャラクターの体力や魔力を思い浮かべてください。敵の攻撃を受けると体力が減り、魔法使うと魔力が減っていくように、ウィルパワーにも一定の量があり、集中力を使うたびに少しずつ消耗していきます。
このウィルパワーには、2つの特徴があります。
・このウィルパワーの総量には限りがあり、集中力を使うことによって消耗していく
・ウィルパワーの出所は1つしかない
「企画書を仕上げること」と「間食のチョコレート我慢すること」という全く関係のないはずの行動でも、使われるウィルパワーの出どころは同じなんです。
★集中力を鍛える2つのアプローチ
1つはトレーニングによってウィルパワーの総量を増やす方法。もう1つは、ウィルパワーの消費量を、日々の行動や習慣を変えることによって節約していく方法です。
★集中力を操る7つのエンジン(抜粋)
場所
スマホやケータイを始め、注意をそらすものを断捨離する。これが集中力を起動させる「場づくり」の基本となります。
集中したい対象以外、「なにもない場所」を作ることで自然と集中力が高まり、勉強も仕事もはかどっていきます。
いいアイデアが欲しいと思ったら、天井の高い部屋へ行くか、青空の下を散歩すればいいということです。実際、私も仕事場は天井の割と高い部屋を選んでいます。「アイデアは、天井の高さに比例する」 というわけですね。
一方で、天井の低い部屋は細かい作業に集中しやすくなるということもわかっています。基礎知識や基本問題を頭に叩き込むような勉強をするとき、会計や事務などの手作業をするときには天井の低い部屋のほうが、集中できるというわけです。
姿勢
集中力の源であるウィルパワー。それを司る前頭葉(脳)のエネルギー源はブドウ糖と酸素です。そして、この2つを脳に送り届ける役割を担っているのが、「血流」です。
腰が伸びることで、呼吸が深くなり、血液が循環しやすい環境が整い、脳への酸素が十分に供給されます。姿勢を正す事は集中力を高めるためにとても重要なことなのです。
ちなみに姿勢が良くなると、前頭葉の機能が活性化される効果もあります。
食事
ブドウ糖はウィルパワーの燃料庫
低GI食品を3度の食事にうまく盛り込み、血糖値の変動をおだやかな状態に保ちつつ、ウィルパワーの燃料であるブドウ糖を脳へ送り届けること。これが集中力を高める食事の基本
全粒粉パンとリンゴ、ヨーグルトといった低GI朝食ならば、ちょうど食べてから2時間後に集中力のピークがやってきます。
(間食について)ピーナッツ、ヘイゼルナッツ、カシューナッツ、クルミ、アーモンド、ペカンナッツ、カボチャの種、ひまわりの種などは炭水化物の量が少なく、たんぱく質を含む理想的な低GI食品であることに加え、亜鉛、オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸、葉酸、ビタミンE、ビタミン が豊富に含まれています。 これらはいずれも 集中力、思考力を高める成分であり、とくにオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸は天然の抗うつ効果があるとされ、ポジティブな思考にもつながります。
これらはいずれも集中力、思考力を高める成分であり、とくにオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸は天然の抗うつ効果があるとされ、ポジティブな思考にもつながります。〈中略〉8時に朝ごはんを食べた後であれば、血糖値が下がってしまう 30 分くらい前、 10 時台にちょっとつまむ。
瞑想
ある研究では瞑想の練習が累計3時間に達すると、注意力と自制心が向上するという結果が出ました。さらに累計 11 時間行なった後には、集中力をつくっている神経ネットワークの連絡が増加。1週間で累計3時間ペースを2カ月以上持続させると、ウィルパワーの源である前頭葉前皮質を形成している灰白質の質が向上したという報告もあります。
それにより自己認識力が養われます。これは 集中力が筋肉と同じように、トレーニングによって鍛えられる証拠だと言えるでしょう。
感想
◆ポイントは「ウィルパワー」を理解し、鍛えること
まず、本書は非常に情報量が多く、この「読書メモ」は本書の前半部分の、さらに大きく割愛したものとなっていることをお伝えしておきます。
しかし、集中力を向上させる上で、ポイントとなるのは「ウィルパワー」の理解と鍛え方であることは間違いありません。
読書メモでもとりあげたように、人は前頭葉で意思決定をしています。
そして、どんな意思決定でもウィルパワーを使っているそうです。
何かで読んだことがありますが、人は1日に9000回判断をするといいます。
9000回ですよ、9000回。
そんなに何かを判断しているのかな? と疑問に思うかもしれませんが、仕事上の重要な決定だけでなく、朝起きて布団の中で「起きようかな、眠いからもうちょっと寝ようかな」といった決断まで含まれているわけですから、9000回ぐらい無意識に意思決定しているんでしょうね。
それが積もり積もって人は、ウィルパワーを使い果たして「決定疲れ」するわけです。
人は、行動ではなく「意思決定」で疲れる
のです。
だから我々はまず、くだらない決断はウィルパワーを使はなくていい環境を作ると同時に、どうしてもしなければならない決断はすぐに下したほうがいい。
つまり、
即決できる仕組みを作ったほうがいい。
ということになります。
また、ウィルパワーを節約するために考えずに行動してしまえる「習慣化」ができれば、それはひとつのゴールでもありますよね。
◆環境づくりや時間術でも集中力をアップできる
また、本書では、DaiGoさんご自身がされている工夫も豊富に紹介されています。
集中力をアップするために机の上に置くといいアイテム。
脳と感情と時間を組み合わせたタイムスケジュール。
どのタイミングでなにを摂ることによって、効果的に脳にエネルギー補給するかという食事や間食など、すぐに取り入れられるアイデアが沢山紹介されています。
現代人にとって非常に有益なのは「疲れ」に対する対処法を紹介してくれていることでしょうか。
実は脳は疲れません。
脳が疲れていると感じるのは、違う披露が原因なのです。
これに対する対処保をもしっかりしておかないと質の高いパフォーマンスは発揮できません。
この面のフォローがちゃんと書かれているのもさすがだと思います。
◆ちょっと取り入れてみた感じ
さて、この記事を書きながら本書に書かれていたことをひとつ実践してみました。
それはDaiGoさんご自身がされていることなのですが、ポモドーロ・テクニックの5分の休憩に瞑想するというものです。
ポモドーロ・テクニックというのは25分集中して作業したら5分休憩するというもので、僕も以前から取り入れて実践しています。
この5分の休憩はいつもは体を動かしたり、トイレに行ったりするのですが、瞑想してみました。
そしたらこれいいですね。
休憩から集中モードへの切り替えがとてもスムーズ。
精神的ハードル無く行動を移行できます。
たったひとつ取り入れただけですが、すぐに効果を実感できました。
この他にもDaiGo流のテクニックが豊富に紹介されているので、徐々に取り入れていこうと思います。
集中力をアップしたい方、是非参考にしてください。
本書の図解版と漫画版です
目次
まえがき
第1章 集中力を自在に操る3つのルール 集中力の高い人に共通する行動原則とは
第2章 高い集中力を生み出す7つのエンジン トップスピードで「すぐ没頭できる」自分に変わる
第3章 疲れをリソットする3つの回復法 疲れを感じている方は、ここから読み進めてください
第4章 集中力を自動でつくり出す5つの時間術 いつもの仕事の時間を変えるだけで、パフォーマンスは上がっていく
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